スノウのエロスーツ装着実験 作:ひっぷまん
「着いた……っ」
私は基地のゲートをくぐった。
脚が震えるのは、戦闘の疲労だけじゃない。
スーツは相変わらず、全身に貼りついたまま。乳房を支える生地の縁が硬く、汗で乳首のかたちがはっきり浮き出ていた。
そして、下半身——
スリット型の開口部は未だに閉じられず、肛門は空気に晒されたまま、下着のような守りすらない。
それが、どれほど無防備な状態か、6号の隣で歩くたびに実感していた。
だが——
「おいっ、スノウさん帰ってきたぞ!」
「マジ!? うわ、ホントにあの格好で帰ってきてる!」
「スーツ姿そのままじゃねえか! 乳出てる! 尻丸見えじゃん!」
次々に男たちの声が押し寄せる。
部隊棟の前、駐屯中だった戦闘員たちがざわざわと集まり始めた。
「やっべ……ガチでエロスーツだわこれ……! なんだこのおっぱい……重力おかしくね?」
「胸だけじゃねえよ。腰のくびれとケツの盛り具合も尋常じゃねえ。スノウさん、マジでエロ体型すぎんだろ……」
「ちょっと下から見ると……おいおい、股開きっぱなしじゃんこれ……」
「スリット開いてるぞ、マジで……ケツの穴見えるってこれ……!」
——視線。
全方向から浴びせられる。
私の身体を、正面も背中も、まるで品評会みたいに見つめてくる。
何人かは明らかに勃起していた。膨らんだ股間が、はっきりスーツ越しに浮き上がっている。
「……近づくな」
私は剣に手をかけて、低く言った。
声が震えていた。怒りじゃない。羞恥で、だ。
「うわ〜スノウさん怒ってる〜でもエロい〜!」
「におい……あれ……なんか……」
「え、なんか匂わね?」
「……これってさ……うんこのにおいじゃね?」
時が、止まった。
「……はっ……!? ち、ちがっ……ちがう……っ!」
私は即座に反応した。
だが顔は真っ赤だった。
心臓の音が爆音になって、剣を抜きかけた手が震えた。
「いやいやいや、この匂い、間違いねえって。
しかも、ケツスリット空いてんのに尻尾ユニットなくね?ってことはさ……まさか」
「そのまさかだよ」
6号の声が、平然と割って入った。
「戦闘中に魔獣ぶっ倒した後な、スノウは野外で……脱糞した。スーツ穿いたままな。俺の目の前で。バッチリ記録も残ってる」
「っっっお前ぇぇぇぇっっ!!!!!」
怒声を上げて振り向いた。
しかし、6号はケロリとして笑っていた。
そしてそれ以上に——
「マジ!? 脱糞!? スーツのまま!? 見たかった!!」
「てかそれ洗ってねえの!? ケツにまだ……残ってたり……?」
「ちょっ……おいおいおい、かぶれるぞ!? ケツ洗わねえと」
「水持ってきてやるって! ちゃんと洗えよ!」
「つーか俺たちで洗ってやろうぜ!? スノウさんのケツ!」
「バカ、ケツだけじゃ足りねぇだろ。全身くまなく!だろ!」
一気に戦闘員たちが湧いた。
その熱気と勢いに、私は一歩後ずさるしかなかった。
「や、やめろっ……やめろっ……! 触るなっ!!」
「なに照れてんだよ、ほらほら〜、水で冷たくして洗ってやるからさぁ〜!」
「おい、バケツこっち!」
「だれかタオル! スノウさん用の尻拭きタオル!」
私はもう、羞恥で視界がにじんでいた。
それでも剣を抜けなかったのは、ただただ絶望的な多勢に囲まれたせいだった。
「6号っっ!! お前が止めろっっ!! 命令を出せっ!!!」
「えー。だってみんな、善意じゃん? スノウのケツが心配でさ〜」
「お前~~っ!! 真っ先にぶち殺す!!!!!」
羞恥も、屈辱も、まだ終わらない。
むしろ、始まったばかりだった。