きらきらせっくす! 作:きらきら
「で、俺様がティターンズに参加することになったってわけ!」
バスク少佐と大乱闘を繰り広げた翌日、ムラサメ研究所の強化人間開発室にタネヅ
部外者立ち入り禁止の研究室に我が物顔でずかずかと入りこみ、全身に包帯を巻いたミイラのような姿でベッドに腰掛けて、クソみたいな武勇伝を上機嫌に語っている。
タネヅ少佐の隣には、突然の事態に困惑した顔を見せる強化人間の少女ドゥー・ムラサメ少尉の姿がある。
壁際に立った強化人間の開発チームの面々は困惑と恐怖が入り混じった顔をしており、誰も口を開こうとしないので仕方なしといった感じでドゥー少尉が口を開いた。
「……どういうこと? ティターンズって、階級が上の人を殴り倒したら昇進するの?」
「んなわけねーだろガキ。俺様が特別なんだよ」
などと見栄を張って偉そうに振舞っているがただの取引の結果だ。
要約すると、ティターンズは近々サイコガンダムを使って宇宙コロニーを戦場に想定した、デカい計画を立てていた。
しかし、計画の要とされていた強化人間とサイコガンダムは、模擬戦でクソ野郎に手も足も出ずに惨敗してしまった。
しかも10回以上戦って全敗だ。強化人間とサイコガンダムの戦力に懐疑的になってもおかしくはない。
これ、クソ野郎に例の計画を実行させた方がよくね? その方がよっぽど成功率が高いだろ。
そんなこんなでジャミトフ・ハイマン中将は、今回の不祥事をまるっと不問にするから
「てめえら、これを見ろ。もし嫌だってんなら、ジャミトフ中将に抗議してみるかぁ?」
タネヅ少佐の手元には一枚の指令書がある。ジャミトフ中将が認可したそれを要約すれば、ドゥー・ムラサメ少尉の扱いについて、今後はタネヅ少佐に一任するというものだ。
ティターンズに加入する条件でドゥー・ムラサメを身柄を要求したらあっさりと通ったのだ。
タネヅ少佐からすれば今回の騒動の原因となったメスガキを好き放題できてにっこり。
ジャミトフ中将からすれば、もともと人権なんて有って無いような強化人間一人を宛がうだけでサイコガンダム以上の武力を抱え込むことができた上に、上手く行けば狂犬にとっての鎖になるかもしれない。
あとはついでにタネヅを少佐に昇進させれば、過激な上に独断専行しがちでコントロールし辛かったバスク・オム少佐の対抗馬を得られてにっこりだ。どちらも損をしていない。
なおバスク少佐は現在も集中治療室で苦しんでいる。
「おいガキ。つまり俺様はお前のご主人様ってことだ、わかったか?」
「わかった」
「なら敬語使えや! さっきから舐めてんのか!」
横暴な態度で怒鳴りつけるタネヅ少佐の言葉の一部をドゥー少尉が困惑顔で否定する。
「だって、ボク敬語なんて習ってないし」
「じゃあいいわ」
あっさりと怒りを収めたタネヅ少佐は次に壁際に並んだ研究者たちに目を向ける。彼らの心境は筆舌に尽くしがたいものがあった。
なにせ、お前たちは無能だとジャミトフ中将に突き付けられたからだ。
開発チームに事前の通達ひとつもなく、ムラサメ研究所の現状最高の成果物であるサイコガンダムのパイロットをあっさり手放したことから、研究そのものに懐疑的になっていてもおかしくはない。
まあ、莫大な時間と資源とコストを浪費しておいて、エースパイロットひとりの足元にも及びませんでした、なんて結果を知ればお前たち今まで何してたの? と言われてもしょうがない。
それだけでも顔色が悪くなりそうなのに、ほんの一日前に自分たちの手で拘束した相手が大怪我をして、それどころかジャミトフ中将に直接スカウトされた上に佐官に昇進して戻ってきたとなれば、完全に対応を誤ったと判断せざるを得ない。
自分たちの行動に本当に瑕疵はなかったのか。
昨日の今日で無罪放免になっているということは、拘束自体が不当だったと上に判断されたのではないか。
そうだとすれば負傷する切っ掛けを作った自分たちにお咎めがあるのか。この頭のおかしい狂人に恨まれているのではないか。
そんな風に戦々恐々とする職員たちの心情をよそに、タネヅ少佐は研究者たちが見ている前で好色な笑みを浮かべてドゥー少尉を抱き寄せ膝の上に乗せると、彼女が上半身に着ていたサイコスーツを無理やり剥ぎ取って裸にした。
「さぁて、昨日の続きといこうぜ」
「んぇ……!? っ……や、……やだっ……ぁ……!」
タネヅ少佐は上半身に一糸纏わぬ姿になったドゥー少尉の裸体をじろじろと舐めまわすように見た。
胸は貧相だが一応ささやかながら膨らみはある。しかし、分厚いサイコスーツの下にあったのは、まるで栄養失調で死にかけているようなガリガリの体だった。
全身が枯れ木のようにやせ細って骨ばっており、これを見て欲情できる者は滅多に居ないだろう。
タネヅ少佐は最初こそ好色な顔をしていたが、ドゥー少尉の裸を眺めるだけでみるみるうちに萎んでいき、すぐに残念そうな顔を張り付けながら貧乳を揉みしだき、研究者たちの方を見てクソでかい溜息を吐いた。
「お前らさあ、マジでこの体なんとかなんねーの? いくらなんでもガリガリすぎて俺様のビッグマグナムが萎えまくりなんだが」
「……っ……はな、して……! や……んっ……ぁ……やめ、て……!」
「せっかく顔はいいのによ。いくら顔が可愛くてもこんな体じゃあ、さすがに気分が乗らねーんだよなあ」
「……知らない、よ……そんなの……!」
タネヅ少佐の指先がドゥー少尉の胸の突起を指でつまんで刺激する度に、ドゥーはくすぐったさと快感の中間を感じ甘い声をあげてしまう。
強化人間は開発の過程で脳をいじくりまわされて、体のあちこちが異常をきたしているが、今回は敏感になりすぎた肌の感度が悪い方向に働いていた。
「んっ……ぅ……んぅ……!」
胸をいじられるたびにドゥー少尉はその小さな体を更に縮こまらせてビクビクと震える。
「まあでも、その反応は悪くねえな。もっと声出してみろよ」
「……っ! ……んんっ!」
人が見ている前で当然のような顔をして猥褻行為を始めるという、あまりにも理解不能な行動に言葉を喪い絶句したまま固まる科学者たちに、タネヅ少佐の怒りが爆発する。
「くそっ、イライラすんなあ! お前らのせいでチンコに集中できねえだろが!」
「……もうやだ。どうしてボクこんなことばっかりしてるの?」
「は? お前なに言ってんだよ」
「ボクはサイコガンダムの心臓で、それでキラキラが……」
「うるせえ! 電波女みたいなこと言ってんじゃねえ!」
うつろな目でぶつぶつと呟き始めたドゥー少尉に怪訝な目を向けたが、すぐにタネヅ少佐は一喝すると何事もなかったかのように彼女をベッドに放り投げて、自分は立ち上がると科学者たちに詰め寄った。
「つーことで、なんとかしろや!」
現状は以下の通り。
ジャミトフ
地球の人口多すぎるから戦争起こして間引きしなきゃ……(使命感)
でも連邦軍負けちゃったしどうしよ。……おっ、なんかいい感じにイカれた奴おるやん。ティターンズに引き入れて暴れさせたろ!!
タネヅ
ティターンズ? 面白そうやし参加したってもええで。その代わり強化人間のメスガキを好きにさせろや。……えっマジでオッケーなん? ほならよろしく!! 大規模作戦楽しみやで!
バスク
目がぁぁあ!? 目がぁぁぁあ!!?
ドゥー
なにこれ? 意味がわからないよ……
強化人間の開発チーム
無能の烙印押されたからなんとかして成果あげなきゃ……