この二人のセックスの続きが見たくて(作者が)
篝が動く姿をジッと見ていた。
多少手で補助して動かすのを助けてはいるが、ほぼ彼女が自分の欲望を愛撫するように動かしている――その扇情的な姿にただ見惚れていた。
時折、イイところはないかと突いてはみるが、篝の動きがそれを阻んだ。探られたくはないのかと思ったが、そうではなく。
「……どうして出さないのですか」
不満そうな顔で見下ろしてくる。
そう、篝は、射精を望む動きをずっとしていた。
ゆっくりと起き上がって身体を抱き寄せる。嫌そうに顔を背けるが小さな頭を片手で抑えつけて無理やり口づけた。
「んんっ……」
「……篝。俺の言ったこと、まだわからないのか?」
「はい?」
「生殖目的だけじゃないと言っただろ」
「…………。結局、出すじゃないですか」
「そうだけど。それは結果だ。この行為の意味を、君が答えを見つけないと意味がないと言っただろ」
「……瑚太朗」
「なに?」
「そういうゲームが好きなのは知っていますが、ゲームと現実は違いますよ」
「誰がエロゲの話なんかしてる!」
ダメだこりゃ。
俺のエロゲなんかしたせいでそれに毒されていると思われている。
なんとか軌道修正しないと……。
しかし。
篝の子宮の中にずっととどまっているせいかどうかわからないが、この中が亀頭にピッタリとフィットしてしまった。
中に出した精液と、染み出てくる愛液のぬめる感触が気持ちいい。
このままイかずにずっととどまっていたい。
その気持ちを、篝に伝えたいのだが……。
女にはわからないだろうな。
篝を見つめる。
およそ快楽を味わっているような顔ではない。いつもと変わらない無表情。感じているのは確かだが、子宮の中に男根をおさめている状態の顔ではない。早く出せとでもいうかのような、不満げな顔。
それを可愛いと思ってしまっている。
(俺も大概終わってるな)
篝の瞼にそっと唇でキスすると、身を捩る彼女の下腹部に手を当てた。
手越しで感じる自分の分身――まだ膨張がおさまっていない。
「瑚太朗?」
「篝、そんなに妊娠したいのか?」
「はい」
即答か。
「どうして?」
「決まっています。『良い記憶』に繋がるからです」
「……俺の子を宿すことが?」
「篝が欲しいと思ったのはこれが初めてです。だからきっと『良い記憶』に繋がると思います」
……欲しい?
じゃあ、……つまり。
「それって……俺の子供が欲しいってこと?」
「そう言っていますが」
「俺と結婚してくれるってことか?」
「なんでそうなるのですか」
「だ、だって、俺の妻になってくれるってことだろ」
「子供は欲しいと思いますが、別に瑚太朗が欲しいわけではありません」
……ショックを受けた。
だが。
まだ望みはある。
「俺のこと、好き?」
「好きですよ」
これも即答だ。
「俺の精液が欲しい?」
「欲しいです」
「じゃあ……俺は?」
「面倒くさい男ですね、あなたは」
「篝が矛盾してることばかり言うからだろ!」
「こう言えばいいですか。あなたは種付け馬ですと」
……再びショックを受けた。
しかもまたエロゲ用語。
「種付け馬でも極上のほうです。だからそう落ち込まないでください」
「……はい?」
「セックスの快感を味わいたいのでしょう? 篝には意味のないものですが、瑚太朗のためならなんとかしてみます」
篝のリボンが。
ポワッ――と淡く虹色に光った。
何か力を発揮してるのか……そう思った直後。
信じられないことが、起こった。
「な……?」
子宮、が……。
蠢いて、伸縮して、……収縮している。
思わず篝を見る。微かに微笑んではいるが、あまり表情は変わらない。だが。
胎内で起きている変化は、篝が起こしているものだ。
まったく動いていないが、彼女の子宮は激しく動いていた。動く、というより――蠕動。
膣内よりもっと激しい動きだった。
亀頭、が……震えている。
根元にまでその振動が伝わる。
それほど信じられない動きだった。
「か、……がり……」
あまりの快感に耐え切れず篝に縋りつくように抱きしめる。
応えてくれるかのように背中に腕が回された。
篝の吐息が耳元に伝わる。気持ちよさそうな吐息だった。篝もこれ、いいのか。だけど……。
「お、おい、こんな動き……」
篝の身がもたないのでは。
そう思って抜こうと動こうとしたが。
「動かないでください」
篝はさらに深くまで子宮内に男根を埋めてきた。
まるで喰らいつくすかのように。
吞み込まれる……離れられない……いや、離れたくない。
篝の唇を奪った。
「んんっ……」
キスをしながらも篝の動きに翻弄されていた。まるで吸い上げるような動き。そうしてるのか。射精させようと。だが……。
出したい。
いまたまらなくそう思えてきた。
カリが引きずりだされる。先端を何かが吸い上げている。あ……いま、先端に何かが潜り込んだ。なんだろう、気持ちいい……だが悪くない。
子宮の中って、こんなふうに動けるものなのか……?
違う、これ、篝が意図的にしてる。だけど、こんな……こんなの、抗えるか……。
ドクン、ドクン――と精巣がはち切れそうなほど漲っていた。それをいつの間にか、篝のリボンがさわさわと揉みしだいていた。……おい、なんだこの卑猥なリボンは。
し、しかし……もう限界だ。
いくら俺でもこれ以上は、もたない。
「か、……」
「いいですよ……」
篝の優しい声でもう涙を堪えて爆発した。
二回目の射精は。
放尿でもするかのような勢いをつけて、遠慮なく篝の子宮の中にばらまいた。
少しだけ気絶していた。
時間にするとほんの数秒――だが。
「篝……っ!」
起き上がると同時に抱きしめた。
すでに繋がりは解けている。だが見下ろすまでもなくまだ陰茎は元気なままだった。
「いまの、なんだっ?!」
「気持ちよかったですか?」
「気持ちいいなんてもんじゃないぞ、気が狂うかと思った……! なんだ、今のは?!」
あんな凄いのを経験してしまったら、もう普通のセックスでは満足なんかできなくなる。
それほど反則的な愛撫――いや、めちゃくちゃな快楽だった。
「瑚太朗が遅漏なので、促してあげただけです」
「だからそのエロゲ知識は捨てろと……いや、まあ、どうでもいい。それより今の、……もっかい、して」
見栄とか、照れとか、情けなさとか。
そういうのすらどうでもいい。
ただ、……あれは、俺だけにしてくれた。俺への愛情表現だった。そう思いたい。
「あれでおしまいです」
「え……っ?!」
「思ったよりアウロラを使ってしまいました。星の資源がなくなりかけているのに、無駄遣いをしてしまいました。もうすることはありません」
「え……」
「あとは瑚太朗次第です。篝を気持ちよくさせてくれるのでしょう?」
柔らかな笑みだった。
それだけで満たされるほど優しい笑顔。
篝の頬をくすぐるように軽い口づけを交わした。
「……あれほど上手くはできないけどな」
「期待しています」
「篝……あれは俺への求愛ってことで、いいんだよな?」
「…………。面倒な男ですね、あなたは」
「男ってのは、面倒なもんなの」
「瑚太朗のことは好きですよ。そうですね……子供が欲しいと思えるくらいには」
意地っ張りな篝。
でもこんなところも惹かれている。
俺を欲しいと言わせてやる――そう決意をこめて口づけた。
星階の「愛撫」からパクったTerra篝ちゃんバージョンです。
たぶん星階のほうがもっと激しかった気がしますけど。
なにせだいぶ前に書いたもので……。
思い出しつつ、こんな感じだったかな、と。
この瑚太朗は幸せです。こんな快楽を知ってしまったんですから。
星階の瑚太朗は不幸だったので多少は報われたといいのですが。