※この作品はR-18です。

血艶・義 ~彼の血縁者を同じくらい愛してしまう女の話~   作:大中小太郎

1 / 6
※便宜上、兵藤一誠の父親を『成一』と名付けております


『ハイスクールD×D』編
リアスの場合


 

 

 

数々の激闘を経て――兵藤一誠とリアス・グレモリーは、婚約者となった。

 

やがて肉体関係を結ぶようになり、二人は幾度(いくど)となく燃え上がっている。

 

同居している兵藤家の家族に知られないよう、部屋に魔術の結界を張りながら、リアスは一誠との情事で女の悦楽をたっぷり思い知った。

 

そんな密事(みつじ)の後――リアスがシャワーを浴びた帰りのことだった。

 

 

 

「おや? リアスちゃん、こんな時間にシャワーかい?」

「っっっ!?」

 

廊下を歩いていたリアスは、思わぬ人物に声を掛けられて飛び上がりそうになる。

 

「お……お父様?」

 

リアスの父ではない。

兵藤一誠の父――兵藤成一(せいいち)だ。

 

「あ、あの、これは……」

 

リアスは大いに焦(あせ)った。

まさか「さっきまであなたの息子とセックスしてました」とは言えない。

 

「少し、寝汗を掻(か)いてしまったもので。お父様は?」

 

無理のある言い訳かと思ったが、押し通すことにした。

 

「ああ、喉(のど)が渇(かわ)いちゃってね。水を飲みに来たんだ」

 

あっさり信じてくれた成一は、夜中にキッチンで水を飲みに来たようだ。

 

「そ、そうですか。熱中症には気をつけてくださいね?」

 

淑女(しゅくじょ)の笑顔でそう言ったリアスは――成一の視線に気付く。

 

情事の直後であるリアスは、豊満すぎる肢体(したい)をネグリジェに包んでいる。

それも下着が透けるほど大胆なもの、一成以外の目には見せたことのない一品だ。

 

ブラをしていない爆乳の乳首が透けかけ、真っ赤なショーツが浮かぶ、あまりの艶姿(あですがた)。

男性である成一の目がそこに向くのも当然だった。

 

「っ」

 

シュボッ! と、音を立てるように、リアスの顔が紅潮(こうちょう)する。

 

「で、ではっ。お休みなさい……っ」

「あ、ああ」

 

リアスは逃げるように、成一もバツが悪そうに、廊下で道を別れる。

成一の視界から隠れたリアスは、階段の途中で脚を止めて、手で胸を押さえた。

 

ドッドッドッドッドッドッドッドッ!!

 

あまりに激しく、心臓が脈打(みゃくう)っている。

 

一誠以外の男性に見られたから?

単に婦女として半裸を見られたのが恥ずかしいから?

 

否、これは――

 

(やっぱり、私……お(・)父(・)様(・)の(・)こ(・)と(・)も(・)……っ!)

 

心と体が、愛と欲情で、興奮していた。

 

愛する一誠に向けるものと同じくらい――その父親までも、愛してしまっていた。

 

 

 

――女にはそういうことがある。

 

性癖なのか、精神的な疾患なのか、まだ分類も名付けもされていない。

 

それでも、愛(・)し(・)た(・)人(・)の(・)血(・)縁(・)者(・)を(・)同(・)じ(・)く(・)ら(・)い(・)愛(・)し(・)て(・)し(・)ま(・)う(・)という心身の働きが、ある。

 

リアスはそういう、許されざる恋わずらいに襲われていた。

 

(こんなの……誰にも言えない……っ)

 

誰にもだ。

一誠にも、成一にも。

リアス・グレモリーはこの想いを、決して成就させず墓まで持っていく。

 

しかし――想いを消すことはできない。

 

一誠を愛するほど、とうとう婚約者となって肉体的にも愛し合うほど、

 

――その気持ちが、彼の父親にまで向いてしまう。

 

一成を愛しているこの感情と同じように、彼の父への感情も消えないどころか昂ぶるばかり。

 

(でも……)

 

彼を愛している、だ(・)か(・)ら(・)他の男も愛してしまう。

こんな浮気の言い訳にもならない暴論が、心のロジックとしてまかり通ってしまっている。

誰かを愛すれば愛するほど、それを裏切る別の愛へと走らされるのだ。

 

まるで呪い、恋の病というより病的な恋。

 

(これじゃ……心が、もたない……っ)

 

なにせ、彼の父に愛されないということは、彼に愛されないのと同じだから。

 

兵藤成一に「息子の恋人」としか見てもらえないのは、「彼は私を娘のようにしか思ってくれなかった」という失(・)恋(・)に相当するのだから。

 

(幸せなのにっ。一誠に愛されて、こんなに満たされてるのに……同じくらい、寂しい)

 

愛する人と結ばれる喜びと、愛する人と結ばれなかった悲しみが、同時に訪れる。

恋愛成就と失恋の同時発生で、リアスの心は乱れていた。

 

そんなメンタルを抱えていれば――

 

(一度、だけ……)

 

いずれ、そう考えるのも道理だった。

 

(現実じゃ、だめ……そう、魔術で……夢の中で、なら……)

 

リアスは現実の幸福を守るため、悪魔の端(はし)くれとして魔法を頼る。

 

主に夢魔と呼ばれる悪魔たちが使う、「人間の夢に入り込む魔術」を。

 

(浮気に、なるのかしら? 一誠を、裏切ることに……)

 

葛藤(かっとう)はあったが、その解決策は、愛する一誠が提示していた。

 

(でも……一(・)誠(・)だ(・)っ(・)て(・)、私(・)以(・)外(・)に(・)も(・)女(・)が(・)い(・)る(・)ん(・)だ(・)し(・))

 

かの赤龍帝はハーレム王。

自分を含めた複数の女たちを囲っている英雄。

 

だから、たとえリアスの隠した気持ちを知ることになっても、こう言えばいい。

 

『自分だって複数の女を抱いてるのだから、女だって他に男が居てもいいじゃない』

 

そういう意味では、まったくもってフェアな話だった。

言ってしまえば、この真実を一誠に隠し通すことこそ、優しさではないか。

 

(夢の中でくらい……いい、わよね……?)

 

かくして、リアスはたった一度と念じながら、その魔術を使う。

今宵(こよい)に限り、リアスは悪魔の貴族ではなく、ただの夢魔(サキュバス)となる。

 

現実では何もせず、朝になれば忘れる夢の中での、人知れぬ逢瀬(おうせ)。

現世の幸福を壊さないよう最大限に配慮した、ほんのちょっと淫(みだ)らな夢を見るだけの、浮気とも言えない妄想に等しい火遊びなのだ。

 

――それでも、後になって振り返れば、分かりきった過ちだった。

 

婚約者と同じくらい愛している男と、不倫をする――

 

そんな体験に、女が溺れないはずがなかったのだ。

 

 

○

 

 

夢が始まる。

 

「おや? リアスちゃん、こんな時間にシャワーかい?」

 

それは、先ほどの出来事の再現だった。

水を飲みに部屋を出た彼と出くわしたときの状況が、夢で再現されている。

 

よく見れば背景は曖昧(あいまい)で、ここが夢の中であることが視覚的に分かる。

 

「お、お父様……」

 

リアスの視界は、彼に……婚約者である一成の父、成一に焦点を寄せていた。

現実世界で見るときよりも、一段と魅力的に見える。

 

(あぁ……素敵♡ 一誠が、ダンディになったみたいで……)

 

愛する人と同じ血を持つ、別の男性。

愛する人と同じくらい愛してしまっている、大人の男。

それを前にした心の猛(たけ)りは、夢の中に構築された仮初の肉体に、凄(すさ)まじい発情を起こす。

 

(ちゃんと、夢、よね……彼の、夢の中に、私がいるってことは……この方も、私のことを、意識してくれてる……っ♡)

 

他者の夢に入る魔術には制約がある。

自分が相手の夢に登場できるなら、最低限、相手の心に自分が存在するということ。

 

(エッチな目で、見てくれてる……っ♡)

 

成一の視線を全身に感じる。

薄いネグリジェを着た豊満な肢体(したい)に、熱い眼差しが浴びせられている。

 

(気持ちいい♡ 見られてるだけで、体中、愛撫(あいぶ)されてる♡ 胸、乳首っ、お腹に……)

 

そしてショーツの透けた下腹部。

彼がオスとして自分の体を求めてくれていることが、ダイレクトに伝わってくる。

 

(あぁ♡ 伝わる♡ お父様のお気持ち……胸、触りたいって♡ 抱きしめたいって♡ 私の体を貪(むさぼ)って……貫きたいって♡)

 

ここは夢の中、この体も肉体というより精神体。

肌が触れ合わずとも、相手の性欲を感じ取るだけで、魂が性感を覚える。

 

(嬉しい……っ♡)

 

気がつけば、リアスは成一の胸に飛び込んでいた。

 

「り、リアスちゃんっ!?」

 

驚きながらも、成一はリアスを抱きとめた。

 

その瞬間、お互いの全身に、相手の肉体の感触が電流の如く走る。

 

「ふあぁっ♡」

 

皮膚を焼かれたような過敏さで、服越しの接触が激しい性感を巻き起こす。

 

(胸、当たってる♡ 気持ちいいっ♡ お父様の胸板っ、気持ちいいっ♡ 腕がっ、背中に、優しくっ、抱きしめてる♡ どうしよう……幸せ♡ 幸せすぎる……っ♡)

 

夢の中で、心は偽れない。

心の求めることは、瞬(またた)く間に行動と言葉に表れる。

リアスと成一は、どちらからともなく、互いの背中に腕を回して抱擁(ほうよう)していた。

 

「お父様ぁ……」

 

見上げながら、甘えた声で呼びかける。

あまりに艶(つや)やかなその声が、男性に何を起こすのかを、十分に知った上で。

 

「っ」

 

こちらを見る彼の目に、驚きと情欲が表れた瞬間、リアスは強い達成感を覚えた。

愛する男の視線をこの身で独り占めして、雄としてのスイッチを押してしまった瞬間の、なんと甘美で刺激的なことか。

 

「なにも、考えないで……」

 

まだこの夢に戸惑っているのだろう成一の両頬を、リアスの手が包む。

いくら夢の中とはいえ、息子の恋人とこんなことを――という必死の自制心に、自分からトドメを刺そうとする。

 

それは例えるなら、風船を針で突くように――

お預けが長すぎて辛そうな飼い犬に「よし」と言ってあげるように――

 

「今夜は……私を……愛してくださいませ♡」

 

婚約者の父親を誘惑した。

 

「リアス、ちゃん……っ!」

 

成一が限界を迎えた。

腕の中に飛び込んできたリアスの、極上の女体に、我慢などできるはずがなかった。

 

「んんっ♡♡♡」

 

成一の唇に塞(ふさ)がれ、強く抱きしめられる。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

――キスだけで、達してしまった。

 

唇や舌、熱い吐息に唾液(だえき)の味、前歯がぶつかることにさえ、異なる快感を覚える。

それらが一斉に口から脳へ響(ひび)けば、小刻みなオーガズムが体に広がる。

 

(キスっ♡ わたしっ♡ お父様とっ♡ キスっ、しちゃってるっ♡ キスだけでっ♡ イっちゃってるっ♡♡♡)

 

触れ合わない状態ですら、お互いの性欲を感じて興奮していたのだ。

夢に作られたむき出しの精神体で抱き合い、オーラルセックスなど始めれば、快感は激増する。

現実の肉体とは異なるルールが、リアスの魂に未知の悦楽を刻み付けていく。

 

「んむっ♡ ちゅっ♡ ちゅるっ♡♡♡ んふぅっ♡♡♡」

(抱き合うだけで、キスだけでっ♡ もうセックスしてるみたいに気持ちいいっ♡

 こんなこと……イッセーとだって……っ!?)

 

比べてしまったことに気付いて、リアスは愕然(がくぜん)とした。

愛する婚約者と、その父親を、性的に比べてしまった。

それだけならいざ知らず――

 

(だめっ。イ(・)ッ(・)セ(・)ー(・)よ(・)り(・)も(・)、なんて……考えちゃ、だめ……っ)

 

その罪悪感から、リアスは成一からのキスに身じろぎして抵抗する。

しかし成一もいまさら止まらない。

リアスの体を抱いて離さず、体を前進させて、唇を貪る。

 

「ぷあっ♡ お、お父様っ♡ 落ち着い、て……んむっ♡」

(ああ、無理……もう、逃げられない♡ お父様、こんなに、興奮して♡♡♡)

 

もはや手遅れ。情欲の火が点いた男性からは逃げられないのだ。

そう理解するなり、キスで生じていた快感は増幅し、小刻みだったキスイキが頻度(ひんど)と深さを増していく。

 

(夢、だから♡ 夢だけ、だから……っ♡)

 

全ては夢の中の出来事なのだと、必死に自分に言い聞かせる。

それは罪悪感を解消するためのものに過ぎず、婚約者の父を拒むためのものではなかった。

 

「ぢゅっ♡ ぷあっ♡ お父、様ぁ♡ あむっ♡ んんっ♡ 待っ、むぅっ♡」

 

気がつけば、廊下からリビングに入っていた。

前進しながらキスを繰り返す成一、押されて後退しながら体を震わせるリアス。

リアスの脚がソファーの縁に触れると、そのまま押し倒されてしまう。

 

「あっ♡」

 

成一の熱い吐息が、リアスの顔にかかった。

自分に欲情しきった、一誠に似ている、より大人びた男の顔。

それを目の当たりにしてしまったリアスの子宮が、暴れるように収縮する。

 

(押し倒され、ちゃった♡ お父様にっ♡ これから、義理の父になる方(かた)にっ♡♡♡)

 

体に覆いかぶさる男の重さに、歓喜と諦観を同時に覚える。

押し倒されてしまった、もうこうなっては男性に勝てない――

だから、このまま抵抗できなくても、仕方ないことなのだ――と。

 

「お父、様ぁ……♡」

 

媚(こ)びた声と顔で、ただ呼ぶ。

それが、獣欲に駆られた男性に何を意味するのかは、よく理解していた。

 

「ごめん、ごめんよリアスちゃんっ。一度だけ、一度でいいんだっ!」

 

成一の両手が、リアスの豊満すぎる乳房へと襲い掛かる。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「きゃ……あ、ああぁ♡♡」

 

リアスはネグリジェ越しに胸を揉まれると、鮮烈な感触に歓喜の声を上げてしまう。

これは夢だと必死に言い聞かせていながら、それでも胸が高鳴る女の悦びが抑えられない。

 

(ああ♡ うそっ♡ お父様の手ぇ♡ 触れただけでっ♡ 全身っ♡ びりびりぃって♡♡♡)

 

手のぬくもりを感じる程度の接触ですら、電気ショックのような快感だった。

その手がより深く押し込まれ、圧力が増すほど、性感も濃密になる。

指が一ミリ食い込むほど、その指先が動くほど、悦楽の紫電が脳天を襲う。

成一の手がリアスの爆乳を握りこむ僅(わず)かな時間に、そのように多重の快感が生じていた。

 

「ふああぁぁっ♡♡ おとう、さまぁっ♡♡ やぁんっ♡ むねっ♡ ああぁぁっ♡ きもち、いっ♡ ひぁううっ♡♡♡」

 

胸を揉まれているだけとは思えない激しい快感に、リアスは激しく身をよじる。

十本の指からそれぞれ起こされる軽イキは、リアスの思考から瞬く間に正気を奪ってしまった。

 

「リアスちゃんのおっぱい……こんなに、熱くなって……♡」

 

成一は荒い息を吐きながら、ネグリジェに深い皺(しわ)を作るように指を立て、手に力を込めた。

 

「ひゃうぅっ♡♡ そんなっ♡ つよくぅ♡ したらぁっ♡ ふああぁぁんっ♡」

 

ぐにゅぅうっ♡ と胸の中で暴れ狂う指の快感に、リアスの背筋が反り返る。

 

(お父様っ♡ こんなにっ♡ 私の胸をっ♡ 欲しがって、くださってたなんてっ♡)

 

ネグリジェを破くように開かれ、生乳を晒(さら)されながら、リアスは羞恥と歓喜に心を絞(しぼ)られる。

 

(これ、なら♡ もっと早く――触らせてあげれば、よかった♡)

 

リアスは無意識のうちに成一の頭を抱き寄せる。

導かれるように、成一の口が、息子の婚約者の乳首へと吸い付いた。

 

「はああぁあぁっ♡♡♡ お父様っ♡ 吸って、るぅ♡ んあああっ♡ 舌がっ♡ ああいいっ♡ ぺろぺろっ♡ だめっ♡ ちゅーちゅーしちゃっ♡ だめっ♡ ですぅっ♡♡♡」

 

口に含まれた乳首に、成一の舌が踊り、唇が吸い上げ、手が乳房を揉み回す。

雷撃のように鮮烈で、しかも多様な性感に、彼女は激しく仰(の)け反った。

 

(これっ♡♡ やっぱり、だめっ♡ 夢だからって♡ こんなこと、したらっ♡)

 

これはダメだ――と、リアスの中に残る理性が訴える。

 

イ(・)ッ(・)セ(・)ー(・)よ(・)り(・)も(・)気(・)持(・)ち(・)い(・)い(・)な(・)ん(・)て(・)こ(・)と(・)、あってはならない――と。

 

「ぢゅぅぅぅっ!」

「ひゃぁぁぁぅぅぅっ♡♡♡」

 

しかし成一が逆の乳首に吸い付くと、その罪悪感も消し飛んでしまう。

連続的なオーガズムに、思考も理性も何もかも飲み込まれてしまう。

 

「お父様っ♡ あひっ♡ お待ちに、なって♡♡ ふああっ♡ わたしっ♡ ひぁうっ♡ 胸ぇ♡ だめぇ♡ 乳首ぃ♡ 弱いのっ♡ 弱いんですぅ♡♡♡」

 

自らバラしてしまったのは何故(なぜ)なのか、リアスは気付かないフリをした。

悪魔の力で容易に阻止できる行為を止めないのは何故なのか、考えもしなかった。

 

「ああ、リアスちゃん、なんておっぱいだ! こんな、こんなにエッチな体を、いつも私に見せつけてっ!」

 

成一の両手がリアスの双丘を搾(しぼ)り上げ、揃えた乳首へ同時に舌を躍(おど)らせる。

 

「んああぁぁんっ♡♡♡ ち、ちがうの♡ お父様をっ♡ 誘惑する気、なんてぇ♡♡♡」

 

リアスは首を左右に振り乱しながら弁解する。

意味の無い弁解であることは、お互いに分かっていた。

この夢の中で出会ったという時点で、合意は成立しているようなものなのだから。

 

「君はっ、君という子はっ! おっぱいだけじゃない! 尻も、足も、どこを見てもっ! エロすぎるんだよっ!」

 

成一が片手でリアスのネグリジェを掴み、引き落とすように破り捨てる。

 

「お、お父様っ♡ そんなっ」

 

リアスは羞恥に頬を染めながら、ぞくぞくと背筋を奮わせる。

 

「そんな風に――思って、く(・)だ(・)さ(・)っ(・)て(・)た(・)、なんて♡」

 

夢の中とはいえ、口に出してはいけないことを口走ってしまう。

乱暴に襲われることに興奮している――と、白状したも同然だった。

 

「見ないようにしていたのにっ! このっ! 君は、なんてっ、淫らな子なんだ!!」

 

ショーツを掴んで引き抜かれ、足を開かされる。

 

「息子だけではなく、私にまでっ、こんなに濡(ぬ)らしてっ!」

 

怒りを込めるように女性器を指で責められ、卑猥(ひわい)な水音が響く。

 

「ああぁっ♡♡♡ だめっ♡ いまっ♡ そこぉっ♡♡♡」

 

リアスが自覚している以上に、膣内(なか)は過敏になっていた。

胸を揉まれただけで連続軽イキしていたが、手淫はそれより格段に激しい。

がくがくと痙攣(けいれん)しながら腰を浮かせたかと思えば、腰砕けになって脱力し、膣壁を擦(こす)られてはまた跳(は)ねる。

婚約者の一成と暮らすこの家で、家族が団欒(だんらん)を過ごすリビングのソファーで、リアスの裸身がのたくるように踊る。

 

「はひっ♡♡♡ はぁぁ♡♡♡ あっ♡♡♡ ふぁぁぁっ♡♡♡」

 

しばらくイかされ続けたリアスは、成一の手から解放されると、放心状態で荒い呼吸を繰(く)り返す。

その顔に、悔恨や罪悪感は見受けられず、ただ爛々(らんらん)と光る両目と陶酔(とうすい)の表情だけがあった。

 

「もう、許さないぞっ! ここで、君をっ、最後まで……っ!」

 

成一は肉棒を取り出していた。

その先端は先走りで湿(しめ)り、充血した陰茎が雄の臭いをむわっと漂(ただよ)わせる。

夢の中で過敏になっているのは性感だけではない。嗅覚もだ。

鋭敏な嗅覚で感じ取った彼の香りは、リアスの脳に対して、より鮮明に怒張を印象付ける。

 

(あ、あれが……お父様の……っ♡ イッセーのより……太い……だ、ダメッ! 考えちゃ!)

 

思わず口で手を覆(おお)い、間違っても言葉にしないようにした。

そんなリアスの様子も意に介さず、成一が己の分身をリアスの膣口にあてがうと――

 

「ひぅぅぅぅっ♡♡♡」

 

たったそれだけで、焼(や)け鏝(ごて)でも当てられたように、リアスの全身を快感が襲った。

 

「ま、待って! お父様っ、それっ♡ それはぁ……っ♡♡♡」

(だめっ♡ 当てられただけでイっちゃうのっ♡ 入れられたりしたら――)

 

自分がどうなってしまうか分からない。

分かるのは、間違いなく――イッセーとするときよりも乱れてしまうということだけだ。

 

「待たない! 君が悪いんだっ!」

 

成一はそのまま腰を沈め、リアスの中へと埋没(まいぼつ)させていく。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「あっ♡ ひぁっ♡♡♡ はひゅっ♡♡♡」

(お父様のおちんぽがっ♡私の中に入って……っ♡)

 

膣壁を押し広げながら侵入する肉棒の感触に、リアスの脳が焼け付く。

 

「んあっ♡♡ あっ、あああぁぁぁっ♡♡♡」

(イってる♡ ゆっくり入れられる途中で♡ もうイってる♡♡♡ これっ、以上はっ♡ だめっ♡ こんなのが、奥に届いちゃったらっ♡ 私っ、きっとっ♡♡♡)

 

そんな心の叫びなど無視するように、成一のモノが侵入し、子宮口にキスをした。

 

「あ゙っ♡♡♡」

 

それは快感という名の剣だった。

子宮口に触れた瞬間、下腹部から脳天まで、暴力的なまでの性感に貫かれる。

 

「あ゙――あ゙――あ゙ぁぁぁぁぁっ♡♡♡ お父ぉっ、様ぁぁぁっ♡♡♡」

 

リアスの理性は一瞬で吹き飛び、潮(しお)を噴きながら腰を暴れさせた。

 

「このっ、入れただけでっ、なんてイキかたをするんだっ!」

 

成一は上下に踊るリアスの腰を掴むと、小動物でも捕らえるようにソファーへ押し込む。

 

「だって♡ おとうさまっ♡ これっ♡♡ しゅごいぃ♡♡ ああだめっ♡ 止まって♡ 腰っ♡ 止まんないっ♡ 動いちゃっ♡♡ あああうううぅぅぅっ♡♡♡」

 

絶頂で勝手に腰が動き、それで膣内と子宮口をペニスに擦られ、また達する。

その繰り返しで、リアスはペニスを挿入されただけで数回も連続絶頂を迎えていた。

 

(あぁ♡ わたし♡ お父様を受け入れちゃった♡ しかもこんな、すごいイキかたっ♡ してっ♡ ああ気持ちいい気持ちいいっ♡♡ お父様のが入ってるだけで幸せになっちゃってるっ♡♡♡)

 

一成よりも、婚約者よりも、その父親の男根により大きな悦楽を感じている。

不実な自分の体に募(つの)る罪悪感――それこそが、一成には感じられない悦楽の化学反応だった。

 

「動くぞっ、リアス!」

 

呼び捨てにされると同時に、男の腰付きが始まる。

子宮から鈴口が離れると、カリがスポットを擦り、摩擦で火が付いたように快感が燃える。

引いた腰を疲れれば、陰茎が抜けて収縮していた膣が再び拡張され、波のような性感が広がる。

前後運動のどちらにも生じる快感は、その加速によって一種の悦楽になっていき、女の心を狂わせる。

 

「んあぁあっ♡♡♡ あっあっあんっあんっあぁんっ♡ こっ♡ こんなのぉっ♡♡♡」

 

彼の腰が十往復もする頃には、リアスの心と体は征服されていた。

嬌声を押し殺すこともできず、子犬のように鳴き声を上げ、気が付けば達している。

 

(うそぉっ♡♡♡ 入れられただけでぇっ♡♡ イッてるのにぃっ♡♡♡ まだ来るっ♡♡♡

 夢だからっ、体に、限界が無くてっ――無制限にっ、イっちゃうぅぅぅっ♡♡♡)

 

現実の肉体では味わえないだろう強度の絶頂が、リアスの脳を焼き切るように蹂躙する。

 

「ああだめっ♡♡ お父様だめぇっ♡ こんなすごいのっ♡♡ ずっとされたらぁっ♡♡ わたしっ♡ 戻れなくなるっ♡♡♡ お父様にっ♡ 奪われちゃうっ♡ わたしのからだぁ♡ お父様のものになっちゃうぅぅぅ♡♡♡」

 

昨日までの自分が、この快感に塗(ぬ)り潰(つぶ)されていく。

そのことに恐怖を覚えながら、やめて欲しいとは一言も口にしていない。

そんなリアスの本心を見逃さず、成一は彼女に覆いかぶさり、腰のリズムを変えながら胸を掴んで唇を重ねた。

 

「んむぅっ♡ んっ、ちゅるっ♡♡♡ んんぐぅぅっ♡♡♡」

 

上の口も下の口も貪られながら、リアスは目を見開いていた。

 

(イッセー……許し、て……っ! 夢だからっ、今夜だけだからっ!)

 

頭の中に過ぎった、愛する婚約者に、涙を零(こぼ)しながら詫(わ)びて――

 

「んんんあああぁぁぁっ♡♡♡」

 

次ぎの絶頂で、何を考えていたか忘れてしまった。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「すごいっ! すごいぞリアスっ! 突けば突くほどイってくれて、おまんこが痙攣(けいれん)しながら絡み付いてっ!」

 

成一は、息子の恋人を犯す背徳と快感に狂いながら、爆乳を鷲(わし)づかみにして腰を加速する。

 

「どれだけっ、エッチなっ、体なんだっ!」

 

大きく腰を引いて、角度とリズムを変えながら強く打ち付けること三連打。

 

「あぎゅっ♡ ひぎゅうっ♡♡ ふぎゅぅぅぅっ♡♡♡」

 

その度に、身を打ち砕くような絶頂を叩きつけられ、リアスは豚のような声を上げた。

髪を振り乱し、ピストンの度に乳房を揺らし、オーガズムで汗を散らす。

 

(無理♡ もう、なに――も♡♡ 考え――られ――ない♡♡♡ 考えたく――ない♡♡♡)

 

もはやリアスの意識は、終わらない絶頂の濁流に翻弄(ほんろう)される木の葉でしかなかった。

ただ男のされるがままになり、その一突きごとに嬌声を上げて淫らに鳴くだけの生き物だった。

そうであることが、この世に生を受けた意味であるようにすら感じられた。

 

「ああ、イってる! リアスちゃんがっ、俺のセックスでっ、イキまくってる!

 息子の恋人だぞっ、なにやってるんだっ、なんで抱き付いて離さないんだっ!?

 ほらっ、ほらっ! こんな乱暴にずぼずぼ突かれてるのにっ、イキっぱなしじゃないか!!」

 

成一は責めるようなことを言いながら、一心不乱に腰を振り続ける。

 

「ゆる、してっ♡ あぎゅっ♡ おとっ、さまぁ♡ あひっ♡ いいのぉっ♡ あおっ♡ イクのぉっ♡ 好きっ♡ 好きなのっ♡ イッセーとっ、同じくらいっ♡ 愛しちゃってるのぉぉぉ♡♡♡ あああぁぁぁ許してぇ♡ こんな女でっ♡ ごめんなさいっ♡ いっぱいイクの許してぇぇぇ♡♡♡)

 

この性癖を自覚して以来の苦悩を解放しながら、リアスは両手両足で彼にしがみ付く。

 

「ああ、いいぞっ! 許してやる! 息子にも内緒にしてやるっ!

 その代わりっ! 出すぞっ! 膣内(なか)に出すからなぁ!」

 

成一が言い切る前に、射精が起きる。

子宮口に密着した鈴口から、煮(に)えたぎる精が放たれた。

 

「あ゙っ♡ あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっっ♡♡♡」

(中、出しっ♡ 来てるっ♡ お父様のっ♡ 膣内射精(なかだし)ぃぃぃっ♡♡♡)

 

飛びかけていた意識が引き戻され、リアスはどこか愕然(がくぜん)と目を見開いた。

それは同時に、彼女の性感が最高潮に達した瞬間でもあった。

 

「お゙っ♡ お゙お゙お゙お゙お゙っっっ♡♡♡」

 

成一のモノを食い千切らんばかりに締め付けながら、一滴(いってき)残らず子宮に注ぎ込ませる。

 

(ああぁぁっ♡ 熱いっ♡♡ お父様のっ♡♡♡ 精液っ♡ 迎え入れちゃった♡♡ 中に、いっぱいにぃぃぃ♡♡♡)

 

越えてはならない最後の一線を越えてしまったとき、リアスの魂を染め上げたのは、天国に到達したかのような至上の悦楽だった。

 

(知っちゃったぁ♡ わたし♡ イッセー以外の、お精子っ♡ 知っちゃったぁぁぁ♡♡♡)

 

放心状態で目を虚ろにするリアスは、奇妙な達成感に薄く笑った。

 

まるで、新しいオスを獲得したかのようで――

女として新たなステップに進んだかのようで――

 

(――素敵♡)

 

意識は、そこで途切(とぎ)れた。

 

 

○

 

 

「はぁっ……はぁっ……!」

 

すべては夢だった。

リアスが意識を保てなくなった時点で夢は終わり、飛び起きた彼女の隣には、愛しい一成の寝顔があった。

 

(夢……そう、大丈夫……全部、夢……)

 

早鐘(はやがね)を打つ心臓と、胸を甘辛(あまから)く締める背徳感、脳裏に残る連続絶頂の余韻(よいん)――

それらを必死に押し隠しながら、リアスは婚約者の寝顔を見つめる。

 

(ごめんなさい……イッセー……っ)

 

夢の中とはいえ、彼を裏切るようなことをしてしまった。

 

しかし、事実としてリアスがしたのは、ただ眠って淫らな夢を見ただけだ。

その相手が一誠以外だったとして、いったい誰が夢の内容に責任を問えるだろう。

 

最初から言い分を準備した上で味わう罪悪感は――どこか美酒にも似ていた。

 

(お父様にだって、悪いことをしてしまったわ……)

 

いまごろ、同じ屋根の下で寝ているだろう、婚約者の父を思う。

 

――そう、居るのだ。

本物が、夢ではなく現実の肉体を持って。

顔を合わせると少なからず私の胸を見てくれる、あの人が。

 

(もし……もしも、現実でシたら、いったいどんな――)

 

「っ!!」

 

自分の脳内に生じかけた妄想に気付いて、リアスは凄まじい自己嫌悪に襲われる。

 

(愛してるのにっ! イッセーのことっ、こんなに愛してるのにっ!

 愛(・)し(・)て(・)る(・)せ(・)い(・)で(・)――っ!!)

 

顔を覆(おお)い、この性癖を呪い、しかしそれでも……

 

(もっと……シたかった、なんて……思ってる……っ!)

 

終わってしまった夢が、惜しかった。

もっと色んな体位を試したかった、お口でしてあげたかった!

あの人が私にしたいこと、私があの人にしたいこと、まだまだ沢山あった!

 

それこそ、いまからもう一度、彼の夢(ところ)に行きたいくらいに――

 

今日、その誘惑を耐えられたとして……明日は? 明後日は? 我慢できるだろうか?

 

(あぁ……無理……絶対無理……だって、私、いま……)

 

いま一度、一誠の寝顔を見て、再確認する。

 

(前よりも、イッセーのこと、好きになっちゃった……っ!)

 

――愛する人の血縁者を、同じくらい愛してしまう。

 

その血縁者である成一と、愛し合ったら?

 

決まっている――成(・)一(・)の(・)血(・)縁(・)者(・)で(・)あ(・)る(・)一(・)誠(・)を(・)、また更に愛してしまうのだ。

 

単純計算、二倍。

二人の男性と、愛し愛される。

1+1が2になったら、一人一人に向かう愛情も倍になってしまった。

 

(どう、なるの? こんなことが、続いたら……私、どうなっちゃうの……っ?)

 

怖いくらいの幸福感に震えながら、リアスは頬に沿えた指を曲げて行く。

 

(ああ、そうだ……)

 

やがて――思いつく。

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

(この魔術、他にも必要としてる人がいるんじゃないかしら……)

 

自分が患(わずら)っているこの性癖、果たして世界で一人だけの症例だろうか?

実は、みんな誰にも相談できないだけで、同じ苦悩を抱えている人がいるのではないか。

 

(悪魔契約の産業を通じて、その人たちにも……)

 

それは、誰にも言えない苦悩を抱える人を減らしたいという、純粋な善意なのか。

あるいは、「私以外の女性もやってる」という、罪の意識を和らげる現実を求めてか。

もしくは自分以外のサンプルを増やすことで、「どうなるのか」に答えを得たいのか。

 

いずれにせよ――リアスはもう、それをすると決めてしまった。

 

「ふふっ」

 

機嫌よさそうな笑みを零して、リアスはベッドに横たわる。

眠っている一成の手を、愛する婚約者の手を、静かに握って。

 

 

眠る直前、思い浮かべた男が誰だったのかは――リアス自身にも分からなかった。

 

 

 




ご一読いただきありがとうございました

ただでさえ他連載の更新が遅いのにまた増やしてしまった、大中小太郎です

夢の中でヒロインが主人公の父親と!
よく似た話を『継母の連れ子が元カノだった』でやりましたが、
どうやら筆者の性癖らしく、他の原作でもまた作りたくなりました

更新不定期になるかと存じますが、お気に召しましたら登録などしていただき、
忌憚のない感想などいただけますと幸いです

今後の更新に関して、アンケートにご協力ください

  • 同じヒロインで続きが見たい
  • 同じ原作の別ヒロインで続きが見たい
  • 主人公視点のNTRを忘れるな
  • 竿役視点で寝取る話も欠かせない
  • これ男も同じ性癖になったらどうなるんだ?
  • 別の原作で同じような話が見たい
  • 挿絵はあればあるほどいい
  • 挿絵は無い方がいい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。