クラスの陰キャ美少女の弱みを握ったので、脅してエロいことをさせまくる! 作:真喜屋五木路
お付き合いいただけると幸いです。
また昨日、誤字指摘を頂きました。ありがとうございます。
投稿前に見返してはいますが、今後ともやらかす可能性は大なので、今後とも協力いただけるとありがたいです。
第十五話、連絡先交換に浮ついて
「あ、あの……ご主人様、今日は朝からですか……?」
翌朝、例の屋上への階段に呼び出した来島が開口一番そんなことを言ってきて、浩人は危うく噴き出しそうになる。
「ぶふぉッ!? ごほ、ごほごほ……ッ、な、なんだよご主人様って……」
「そ、その……昨日ご主人様と呼ぶように言われたので……」
「そんなこと――あー……そういや言ったな、言ったわ……」
来島に俺が動いて欲しければ――というあたりで言わせたんだった。
そして思い出してみれば、その後も来島はずっと浩人のことをご主人様と呼んでいたような気がする。あの時は興奮してて意識してなかったけれど。
興奮してタガが外れていたとはいえ、クラスメイトに対してご主人様と呼ばせるとか、なかなかに自分も鬼畜――というか性癖が歪んでやいやしないだろうか。
いや、タガが外れているということはそれが偽らざる本音なわけで……これでは来島を一方的に変態とは呼べない。
(くっそ……授業中に教室でっていうシチュに興奮しすぎてだいぶ頭が湧いてたな、俺……)
今から訂正させるか? とも少し考えたものの、冷静(当社比)になった今もご主人様と呼ばれることに多少なりともクるものがあるのに気付く。
暫く悩んで浩人が出した結論は。
「……そういえばそうだったな。ただ、分かってると思うけど二人きりの時だけにしろよ、その呼び方は」
「は、はい……分かりました」
浩人は自分の性癖へ素直になって、それから逸れた話を軌道修正する。
「それで、呼び出したのはいつもの用件じゃなくてだな、来島は今スマホ手元にあるか?」
「は、はい……ありますけど……?」
「LINKは?」
「入ってます……?」
「オーケー、それじゃあこれ俺の連絡先だから。QRコード読み取って、適当に何かメッセージ送ってくれ」
「はい……?」
疑問符を浮かべながらも言われるがままQRコードを読み取った来島は、そこで漸くこの一連の行為が連絡先を交換するものだと気付いたらしい。
「あ、あの……これって、ご主人様の連絡先、ですよね……? どうして、急に……?」
「ああ、それは昨日来島がヤってる途中にお漏らし「お、お漏らしじゃないです!」――潮吹いただろ?」
珍しく怒ったような表情を――それでも全く怖いと思えないのが流石というべきか――する来島をスルーして続ける。
「あれって、久しぶりに本番をしたから溜まってたせいだ、って来島言ったよな? だから来島のことをもう少し頻繁に呼び出そうかなと思ってな」
今までお互い用事がない時でも、他の人に見られる頻度を気にして呼び出さないことがあったのだが、SMSでの連絡ならそれは気にしなくてよくなると考えてのことだった。
というか気付いてしまうと「なんで今までこんな単純なこと思いつかなかったんだ」と自分の馬鹿さ加減に頭を抱えたくなる。
……いや、それはきっと女の子とエロい事ができる、というので頭が回ってなかったんだ。多分。
来島はそれを聞いて少し緊張したような表情を浮かべ、スマホを操作し始める。
ピロン、と浩人のスマホに通知音が届き、見慣れない送り先からのメッセージを開いた。
『来島です。これからよろしくお願いします』
『よろしくお願いします』のところは文章じゃなくて、労災を起こしそうなヘルメットを被った猫のスタンプだった。
友達に送るようなノリの文面に画面から顔を上げると、来島はスマホを大事なものみたいに胸元の前で持って指先を擦り合わせ、にへらと口元を緩めていた。
「……来島、まさかお前そんなにエロいことされたかったのか?」
「ひゃぅっ?! ゃ、え、そ、そうじゃなくて……! その、スマホにお父さん以外の男の人の連絡先があるのって初めてで……!」
どうやら来島は男友達自体が初めてらしい。
……いや、正確に言えば俺も男友達とは言い難い関係なんだけれど。
「いいか、分かってると思うけどこれはお前を呼び出して、性処理させるために交換したんだからな。くれぐれも余計な連絡はしてくるなよ?」
分かっているのか分かっていないのか、まだ口元でもごもごと喜びを噛みしめている来島に釘を刺して、浩人は先に教室へと戻っていった。
――――――
(――けど、確かに俺にとっても初めて交換した女子の連絡先ではあるんだよな)
ナカセンの授業中、教科書に隠してこっそりとスマホを操作し、連絡先のタブを開いて眺める浩人。
来島は猫が好きなのか、プロフィールの画像もシンプルな猫のイラストだった。
キラキラしたスイーツだとか自撮り写真みたいなのじゃないのが大変にらしい。
(……結局、俺と来島の関係って何なんだろうな)
女子との連絡先交換という若干憧れていたイベントを、思いもよらぬ形で達成してしまったからだろうか、浩人はついそんなことを考えはじめてしまう。
(いやまあ、端的に言ったら脅してエロいことをさせてる――って、冷静に考えると爛れすぎというか、俺が鬼畜過ぎるというか……けど、そういう関係なんだよな……)
ただ、それにしては来島も結構エロいことに満更ではなさそうなのは、浩人の思い込みが過ぎるのだろうか。
今朝見た表情が本当に嬉しそうに見えたのはただの幻覚なんだろうか。
(もしかして来島は元々俺に気があって、それで……? いや馬鹿かお前、そんな童貞の妄想じゃないんだぞ? 第一そんな好きとかならご主人様って呼ばせたりとか、オナホ扱いされた時点で冷めるだろ普通……!)
あまりにもあまりな考えに思わず自分の頭をぶん殴りたくなって、けれど授業中だと思いとどまる。
そう考えるとやはり来島がちょっと(?)快感に弱くてMッ気があるだけで、脅して無理やりさせているということに変わりはないのだろう。
(となると来島との関係はやっぱりオナペットとご主人様とか、そういうことになるのか……)
クラスメイト同士にしてはあんまりにあんまりな関係性。
だが、来島がオナペットだと意識した瞬間、腰が疼いて肉竿が固くなりかけてもいて。
意識を逸らすために授業へ集中しようと頭を振り――
――来島がちらちらとこちらの様子を伺っているのに気付いた。
(めっちゃこっち見てくるな、何か用事でもあるのか――ってまさか)
来島はこちらをちらりと見遣った後、落ち着かなさげに自分のスマホへと視線を落とし、またこちらに――と視線をせわしなく交互させていた。
(まさか俺がスマホ触ってるから連絡待ちしてるんじゃないだろうな、来島……)
試しに『おい来島』と送ると、ほぼノータイムで『なんでしょうかご主人様』と返ってくる。
『お前な……付き合いたてのカップル気分でメッセージ待ちしてるんじゃねぇよ……』
『だ、大丈夫です! ご主人様とはそういう関係じゃないって分かってますから』
そう返事を打つ来島の顔にはニコニコと満面の笑みが浮かんでいる。
『その割には随分と楽しそうだが』
『それはその……友達と授業中にメッセージのやり取りとか、ちょっと憧れてたので』
……やっぱり友達気分ではあるんじゃないかと、ため息が出る。
(…………いやまあ、確かに俺だってこういう女子との秘め事じみたやりとりにちょっと憧れはあったけどさ)
『いいか、脅されてるってこと忘れるなよ? 俺と来島の関係はご主人様と性奴隷みたいなもんだ。それとも、犯されたくてそんな楽しそうにしてるのか?』
『それは……その、ご主人様がしたいと言うならいつでも……。今日は昼休みも放課後も空いてますから……』
(本当に俺って来島を脅してエロいことさせてるんだよな? 主導権があるの俺なんだよな?)
そこまで嫌がってなさそうな、むしろ自分からいつでもいいからとアピールするような文面にちょっと頭が痛くなって。
けれど股間は期待に熱くなって。
(……なんだか来島からのおねだりに応えてやってるみたいで不本意な気もするが……まあ、折角穴場も見つけたし丁度いいか)
些細な悩みは若さに猛る性欲であっさりと押し流されてしまった。
『それじゃあ放課後空けとけよ? お望み通り犯してやるから』
『わかりました、どこで待ってればいいですか?』
『それは後で送る』
来島の幸せそうな空気に当てられたのか、ついうっかり恋人同士の待ち合わせみたいだな、とか思ってしまって。浩人は机に頭を激しく打ち付けたい衝動に襲われつつ、配られ始めた小テストに備えてスマホをしまうのだった。