クラスの陰キャ美少女の弱みを握ったので、脅してエロいことをさせまくる! 作:真喜屋五木路
日向は喫茶店での会話を思い出す。
あの時は恥ずかしさもあってあまり深く考えなかったが、『たまたま浩人が日直で一緒だったから、セックスを体験する相手として選んだ』という問いに、頷いてしまった気がする。
気付いて、日向は背を向けて再び歩き出そうとした浩人へ向かって駆け出し、その背中に思いっきり抱き着いた。
「っ!? 何やって――」
「ごえんなさいっ、ご主人様……っ、わたしが口下手なせいで……っ」
何とか足を止めてくれた浩人に向かって、日向は続ける。
「その……! 喫茶店での会話、あれはそうじゃなくて……っ! 確かに誰でもいいかなって思ってた時もあったけど……っ、それはご主人様とする前までで……! 今は、ご主人様以外とえっちな事なんてしたくない……っ!」
涙で歪んだ視界に、浩人の苦しそうな顔が見えた。
「……はっ、はんだ? 今になってビビったのか? 大丈夫だって、無茶はさせないよう俺も隣で見ててやるから」
「違う……っ! 本当に違うの……信じて……っ! 嫌なのっ……ご主人様以外と……好きじゃない人とえっちするなんて……っ!!」
「――っ」
浩人が息を呑んだ音がやたら大きく響いて、日向も自分が何を口走ったのか、遅ればせながら理解する。
浩人を思いとどまらせるために口をついた、発作のように出た言葉。けれど、だからこそそれは秘められていた自分の本心に違いなく。
(……そっか、わたし、ご主人様のことが好き……なんだ)
確かにきっかけは不純極まりない。
なにせ、性行為を経験してみたいという自分のいやらしい興味からだ。
その過程で行われた行為も普通とは言い難い。
まるで性処理道具のように扱われ、”変態”と何度なじられたか分からない。
――だけど、それだけじゃない。
覚えてないほどいつぶりにか、偉いと頭を撫でられた。
嫌な教師に絡まれている所を守ってくれた。
人生で初めて男の子と連絡先を交換した。
ずっと断れなくて困っていたのを助けてくれた。
作った料理をおいしいと言ってくれた。
わたしの興味があるものに、彼も興味を持ってくれた。
もしかしたら一般的な基準から見れば、好きになるにはあまりに単純すぎる理由なのかもしれない。チョロい女と言われるのかもしれない。
けれど、好きだと自覚してしまった以上、その気持ちを否定することはできなかった。
日向の胸中に、カスタードクリームを作る時みたく、甘い感情が渦巻く。
……だが、それを言ってしまって良かったのかというのは別問題だった。
自分へと向けられた浩人の目は落ち着かなげに揺れていて、何を思っているのか日向には判別がつかない。
(……やっぱり、うざいって思われたかな)
それはそうだ。自分みたいな可愛くも愛嬌もない女から好きだと言われたところで、嬉しいはずもない。
自分がそうだからといって勘違いしてはいけない。あくまで浩人からすれば、自分はただの気楽に呼び出せる性処理道具でしかないのだから。
胸を締め付けられながらも、日向は口元に不器用な笑みを浮かべた。
「え、えへへ……ごめんなさい、気持ち悪いこと言って……迷惑、ですよな……わたしなんかに好きって言われても――!?」
ぎゅうぅぅっ、と全身を強く抱きしめられて、言葉が出せなくなった。
「すまん……いや、ごめん来島……っ」
「ご主人様……?」
普段の浩人の声とはまるで違う弱々しい声に、一瞬誰の言葉か分からなかった。
コミュ障な日向は、こんな時どうすればいいかなんて知らない。おろおろしながらも必死で考えて、結局、同じように背中へ手を回して浩人を抱きしめた。
「本当にごめん、来島。来島が人に見られるの苦手だって気付いてたのに、見ず知らずの奴とヤらせようとか、そんな酷いこと……。俺だってそんなの嫌だったのに……なのに、八つ当たりであんなこと……」
浩人の腕に力が籠められた。それはまるで自分以外の所へなど行かせないとでも言っているようで、彼の言葉が本当なんだなと全身で実感する。
「けど、来島に最初はだれでも良かったって言われて……俺だけがいいって思って欲しくて……本当に、ごめん……!」
どきん、と心臓が高鳴った。
「あ、あの……それって、ご主人様もわたしのことを独占したいって思ってくれた……ってこと、ですか?」
「独占……そうだな、来島を俺だけのものにしたかった。……いや、そうだと思い込んでたからこそ、そうじゃないって言われた気がして……それで、俺以外の男なんて嫌だって言わせたかったのかもしれない。不安にさせてごめん、来島。それから――」
密着していた浩人はそこで一歩距離を取ると、日向の目を真っすぐ見つめて震える唇を開いた。
「――来島に好きって言って貰えたのはすごく嬉しかった。だから気持ち悪いとか迷惑とか言わないでくれ。……俺も、来島のこと……好き、なんだと思うし」
そう言い切って、気恥ずかしそうに頬を掻く浩人。日向の胸中で、今度こそ幸せが弾けた。
自分のことを独占したいと思ってくれていただけじゃなくて、好きとまで言って貰えたのだ。
「あ、あの……! 今の、本当ですか……?」
「……ああ。その、今まで散々オナホとか肉便器とか、酷いこと言っておいてなんだと思われるかもしれないけど、何回もするうちにその……来島のことが気になって。今日も来島のことが知りたかったから、本当はただ純粋に遊ぶだけのつもりで……なのにこんなことして、ごめん」
「で、でも……わたしなんて胸もないし、可愛くもないし……」
「いや、来島は可愛いと思うぞ……その、客観的にもそうだし……俺にとってもドストライクというか……」
浩人がふいっ、と照れ隠しに視線を逸らしたのが、何よりも雄弁にその言葉が事実だと語っていた。
(じゃあ……本当に、ご主人様はわたしのことを可愛いって思ってくれてて……?)
人生でそんなことを言われたのは初めてだった。それも意中の相手に言われたのだ。
全身が熱暴走を起こし、頭がどうにかなりそうだった。
けれどそんな日向とは対照的に、浩人は寂しそうな笑みを浮かべる。
「ただ、こんな酷いことしておいて今更だよな……本当にごめん。服返すから今すぐ着てくれよ、見つかる前に。それから、もう二度と来島を呼び出したりしない。連絡先も消して――!?」
気付けば、我慢できずに浩人の唇を奪っていた。
触れるだけの拙いファーストキスは、緊張によるものか少しカサついた感触で。けれど生涯忘れられそうにないほど、深く脳へと刻まれた。
「んちゅ……そ、その……今更じゃないです! ご主人様が好きって言ってくれるなら、わたしは……! その……わたしも、好きなので……ご主人様のこと……だからご迷惑じゃなければ、お付き合いとかしてもらえると……いえ、もちろん嫌なら無理にとは……」
「いや、俺だって来島が彼女になってくれたら嬉しいけど……本当に来島はそれでいいのか? 俺、今まで来島の事、その……肉便器とか、オナホとか、散々ひどい扱いしてきたんだが……」
「それは……その……大丈夫、です。ご主人様になら、そういうことされるの嫌じゃない……というか、むしろやって欲しいので……。それに……本当に嫌なら証拠もない脅迫に従ったりしませんから」
そう、本当に嫌だったら浩人の命令など無視して逃げればよかったのだ。
あの日浩人たちが話していたように、男の方が一方的に「あいつは変態だ」と言いふらしたところで、写真や動画の様な証拠がなければ、ただの妄言を吐き散らしているとしか思われない。
そして、日向には逃げるチャンスなどいくらでもあった。
セックスを体験して満足だったなら、保健室で次を求められた時、逆に「保健室で犯された」と脅し返すことだってできた。
性処理道具として扱われるのが嫌なら、メッセージを無視してしまえばよかった。
それを聞いた浩人は虚を突かれたかのように呆然として、それから自嘲気味な笑いを零した。
「はは……確かに、確かにそりゃそうだ……自分で岩永に言ったことそのままじゃんか、アホか俺は……。けど、じゃあ来島が俺の言うこと聞いてたのは……」
「そ、その……ご主人様に酷いことをされるのが気持ちいいって、保健室で知ってしまって……それで……ごめんなさい」
「はは、じゃあなんだ? 最初から脅してるつもりで来島の手のひらの上だったってことか……なら来島、改めていいか?」
「は、はい……!」
「俺と、付き合ってほしい」
肩を掴んで真剣な視線を向けてくる浩人の姿に、それだけで体中が幸せにふるりと震えて。
けれど、浩人が申し訳ないと思っているのなら、もう少しだけ我儘を言ってもいいのではないか。
「そ、その……もし良ければでいいんですけど……名前で、日向って呼んでくれると嬉しいっていうか……その……」
「あー……確かに彼女なのに苗字っていうのもよそよそしいか……。それなら、ひ、日向……俺と、付き合って欲しい」
浩人の少し照れたような顔が新鮮で、それが喜びを彩り、日向の胸の中いっぱいに広がる。
「は、はい……わたしなんかでよければ喜んで……!」
そちらからともなく抱きしめあって、唇を重ねる。
普段している性交渉とは比べ物にならないぐらい軽い接触。だけどそんな唇を重ねるだけのキスが、今はどんな行為よりも気持ちよかった。
浩人も唇を離した後もぼーっ、としているように見えて――突然、顔を青ざめさせた。
「ごめん、くるし――日向! まだ服返してなかった! 今返すから早く着て――」
けれど、気付いてしまう。自分を心配してくれる言動の裏で、浩人の剛直がズボンを突き破らんばかりに張りつめているのを。
それに――
「大丈夫です、ご主人様。ご主人様がしたいならわたしも、もう一回このまましてもいいかなって……」
「いや、無理するなよ。見られるの怖いんだろ?」
そう言いつつも、浩人はびくりと逸物を跳ねさせていて。日向は素直な彼のことを可愛いと、そして興奮してくれて嬉しいと思ってしまう。
「怖いか怖くないかで言えば、怖い……ですけど、それでもご主人様が喜んでくれるなら……それに――わたしも我慢できそうにないですから」
そう言って、日向は浩人の方に腰を突き出し、肉土手を指で開いて秘裂の中を見せつける。
自分でも、期待にひくつく膣口から、精液だけではない白く濁った粘液が地面に長い糸を引いて落ちるのが分かった。
先ほど好きと言ってもらった時から、そこは漏らしたのかと思うほど大量の蜜液を吐き出している。
「――ごくっ」
浩人が喉を大きく動かした。
「本当にいいのか、日向?」
「はい、ちょっと不安ですけど……でも、わたしはご主人様の肉便器なので。……それに、野外でこんな裸になって濡らしてる変態だってご主人様に言いふらされたら、生きていけないので」
それで浩人にも日向が何を望んでいるのか伝わったらしい。彼の口元にいつもの嗜虐的な――けれど少し優し気な笑みが戻ってくる。
「……そうか、それじゃあ日向、外で裸になるような変態だって言いふらされたくなかったら、ここでヤらせろ。命令だ」
「はい、ご主人様……!」
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