抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
放課後の校舎内の巡回を任された俺はとある現場を目撃する。
片桐が男子生徒に首絞めセックスをされている。
片桐が本気で抵抗している辺り、同意がないのだろう。
俺はためらいなく拳銃を抜き、男子生徒の頭に向けて発砲する。
ドアのガラスが割れ、男子生徒の頭に弾が当たる。
ドアを開けてクズに近寄る。
クズ
「何で…SSは風紀委員長の許可がなければ発砲できないはず…」
精
「手前みたいなクズがいるから、俺は個人の判断で撃てるんだよ…」
緊急時に限るが、俺は個人の判断で発砲できる。
が、そんなことはどうでもいい。俺は最近の苛立ちをクズにぶつける。
呻くクズの腹に蹴りを入れる。クズが何か吐いたが関係ない。
精
「負け犬が!!死ね!!死んで平伏しろ!!」
ぴくぴくと動かなくなったクズを転がし、片桐に近寄る。
精
「…大丈夫ですか片桐さん?お礼は体でお願いします。今すぐに。」
片桐
「あ、ありがとう。でも、予定があるからお礼は後で」
精
「『金色の狂犬』の誘いよりも優先されることがあると?」
俺は片桐に詰め寄る。
精
「不思議だったんですよ。噂はいくつもあるのに、どれもバラバラで整合性がない。
しかも、誰も片桐さんが性産行為をしているところを見ていない。
さすがの俺だってすべての生徒の性産行為を見ているわけじゃないですけど…
『誰も片桐さんの性産行為を見ていない』はおかしいじゃないですか?」
片桐
「だ、だったらなんだっていうのよ…?」
俺は片桐に対して、結論を振りかざした。
精
「『片桐奈々瀬は学園一のビッチではない』。…下手をすれば『処女である』。」
片桐はすっかり怯え切った目でこちらを見ている。
精
「まあ、そんなことどうでもいい。」
俺は片桐の服に手をかけた。
片桐
「いや…やめて…!」
片桐は俺の手を振り払おうとしている。だが、あまりにも非力だった。
精
「この機会を逃したら真相はわからなくな」
淳之介
「てめぇぇえええええええ!!」
聞き覚えのある声が聞こえたと同時に俺の体が吹っ飛ぶ。
机や椅子に当たり、それなりの痛みが走る。
精
「いったいなあ…どういうことだい淳之介君?
3Pがご所望だったらしないでしょ、こんなこと…しないよねぇ!?」
淳之介
「行くぞ奈々瀬ーー!!」
片桐
「ごほっ、ごほっ……えっ、あ、うん……っ」
淳之介君が片桐の手を引いて走り出す。
精
「略奪婚プレイかい!?それだったら承諾を得てやってくれよ!
じゃなきゃ条例違反なんでなあ!流石に友達と言えど見逃せないなあ!」
二人の前に花丸委員長が立っていた。
蘭
「ちょっと、あなたたち!?どうしたんですか、廊下を走って」
精
「花丸ぅ!手ェ出すな!そいつらは俺のお楽しみを邪魔したんでなぁ!
俺の手で捕まえてドスケベ尋問にかけてやる!仲間呼ぶなよ!」
連絡しようとした花丸に釘を刺す。そして俺は二人を追いかける。
淳之介君が地面に何かを叩きつける。
精
「オラアラァ!」
優れた身体能力を生かし、飛び越える。
淳之介
「あいつ化物かよ…!?」
片桐
「感心してる場合じゃないわ!こっちよ!」
教室に逃げ込んだ二人の姿が消えていた。飛び降りた?
いや、そんなわけない。窓から覗くと足場があった。
その足場を駆け抜け
精
「おわあ!?」
力強く踏んだせいか足場の板が抜ける。とっさに窓に捕まり事なきを得る。
精
「ずさんな工事業者だな!後でクレーム入れてクリーム入れてやる!」
慎重に駆け抜け、二人の匂いを追う。裏門付近に到着した。
匂いを辿り、壁穴を発見する。この先に匂いが続いている。
精
「待ってろよ淳之介くうううん…!
ぶっかけは良くても抜け駆けはよくないからなあああ…!」
暗い洞窟に出たが、匂いを辿れば問題ない。そしてついに…
精
「あ゛…?行き止まり…?」
行き止まりに当たった。匂いがここでぴたりと途切れている。
そんなバカな。だとしたら何か仕掛けが
糺川
「土口!人手が足りない!今すぐドスケベ遊園地に来てくれないか!?」
礼先輩からの緊急連絡だ。流石にこれを無視するわけにはいかない。
とりあえず…後で淳之介君を問いただす必要があるな。
精
「…了解。今すぐそちらに向かいます。」
ドスケベ遊園地の警備を終わり、速攻で淳之介君の家に駆ける。
インターホンを怒りの連打でならし、ドアを破る勢いでノックアウトする。
精
「『金色の狂犬』や!令状は出とるんじゃ!開けんかいゴラァ!」
ほどなくして淳之介君と片桐が申し訳なさそうに出てきた。
精
「納得のいく説明じゃなかったら許さん」
淳之介
「その…アサちゃんがどうしても奈々瀬とドスケベセックスしたいって…」
精
「あ…?」
完全に虚を突かれた答えだった。
家の中に案内され、事の顛末を聞く。
俺の想像通り、アサちゃんは女の子が好きだった。
それを片桐に打ち明け、片桐はそれを受け入れた。
家事代行のついでに定期的にドスケベセックスしていて、今日がその日だった。
そのため片桐はなんとしてでも帰らなけば行けなかった。
その話を聞いて俺は、頭を叩き割る勢いで土下座した。
精
「誠に申し訳ありませんでした!!!死にます!!!死んで平伏します!!!」
俺は愛刀を引き抜き、腹に突き刺そうとする。
片桐
「待って待って待って!説明しなかったアタシも悪かったから!」
麻沙音
「奈々瀬さんは悪くありません!私が…私が悪いんです!」
淳之介
「アサちゃんの事情は誰にも言えなかったんだ!だから誰も悪くないんだ!」
三人に抑えられて自害は果たせなかった。
精
「俺は…自分が情けない…!淳之介君やアサちゃんの事情を知ったつもりで…!
友達面していて…!なのに何も知っていなくて…!迷惑をかけて…!」
自分の不甲斐なさに涙が出る。この様でなにが『金色の狂犬』だ。
こんな失態をしては死んだ妹に顔向けができない。
片桐
「…このことは黙っておいてほしいわ。アサちゃんにとって大切なこと」
精
「死んでも言わないよ…!だって…とても辛いことのはずだから…!」
俺にはよくわかる。自分の大切な思いを押し殺して生きていくことの辛さが。
周りの圧力に信念を曲げさせられることの辛さが。
淳之介
「だったら…また仲良くやって行こうぜ。間違いぐらい誰にでもあるさ。」
麻沙音
「そうですよ。兄ったら味噌汁は足が速いっていったら
『豆腐は100mを10秒で走りそうだ』なんて言っていましたし…」
片桐
「ぷっ…何よそれ…足が速いって傷みやすいってことなのに…」
淳之介
「なっ…!アサちゃんだって分からなかったくせに…!」
三人は何事もなかったかのように笑っている。
それを見て俺もつられて笑ってしまった。
精
「ふっ…あっはっはっは!これは勉強の教え甲斐がありそうだなあ!
色々教えてやるよ淳之介君!アサちゃんにも教えてあげないとな!」
淳之介
「それは助かるな!アサちゃんにには小学校の算数ぐらい
できるようになってもらわないと困るからな!」
麻沙音
「あー!?それは言わない約束だろ兄ぃ!?」
片桐
「こらこら、喧嘩しないの。土口さん、せっかくだから何か食べる?」
俺は橘家で温かなご飯をご馳走になった。