抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
健康診断の余韻が残る中、5時間目が全校集会となった。それに伴いまた付き添ってほしいと会長が連絡があったため、俺も会長と一緒に壇上に上がる。
冷泉院
「今回は--青藍島にいるすべての方たちのご協力の元、ドスケベ生徒の第1位を決めるイベントを開催いたします。そう、名付けて『水乃月学園一HNTAIなのは誰だ!?ガチハメビッチ総選挙』です--!」
会場のボルテージがマックスになる。会長コールが止まない。俺も隣で嫌々拍手をする。
冷泉院
「さあ皆さん--究極を決める戦いを始めましょう。早速『金色の狂犬』に意気込みを聞いてみましょうか。」
いつかのように会長からマイクを渡される。今回は言いたいことが頭の中にある。俺は一つ深呼吸してご自慢の四白眼をかっぴらく。
精
「…覚悟しろ!以上!」
会場の歓声は止み、どよめきが走る。俺は奴の方を見る。目が合った。
ここでガチハメビッチ総選挙のルール説明をしよう。無記名投票制で学園最高のビッチを決める仕組みだ。学外からの投票も受けつけ、島にいるすべての性人が有権者だ。投票のためのアピール期間は週末までで、最終日には学園を開放し、町の人や観光客も入れるようになる。1位には勲章の授与と、豪華景品があるらしい。
精
「何で男の方も決める形式にしなかったんですか?」
俺は昼休みに生徒会室で会長を問い詰めていた。
冷泉院
「土口さんが一位になってしまうでしょうから。ですが、何かの手違いで土口さん以外が一位になってしまうのも--」
精
「それ以上言うな。俺の機嫌が悪くなる。」
俺は大げさに拳銃に手を伸ばす。流石に撃つつもりがないと分かっているからか、会長は咎めはしてこなかった。
冷泉院
「土口さんはだれに投票するつもりですか?」
精
「あなたですよ会長。」
会長がココアを淹れる手を少し震わせた。
精
「俺が少し落ち着いてきたのは間違いなくあなたのおかげです。その礼も兼ねて一票入れますよ。」
冷泉院
「ふふ、心強い一票ですね。」
精
「もっとも、『金色の狂犬』からの票であっても一票は一票。公平な選挙でいいと思いますよ。」
とか言いっているが実際は会長が一位になることにちょっと賭けているからだ。もちろん風紀委員として取り締まるべき事なのかもしれないが、会長も黙認している。清濁併せ吞む会長様様だ。小遣い稼ぎとさせてもらおう。
女部田
「いやだいやだいやだ~!郁子が一位になるの~!」
糺川
「余計なことはするな!選挙活動は打ち合わせが終わってからだと言っているだろ!」
礼先輩が郁子先輩を引っ張りながら入ってきた。
精
「いつもお疲れ様です、礼先輩。」
糺川
「精、お前からも言ってやってくれ。実力的に郁子に言うことを聞かせられるのはお前と桐香様だけだからな。」
精
「郁子先輩…俺は会長に入れます。」
女部田
「え~!?いつもおまんこしてあげてるのに!?」
言うほどいつもしていただろうか?ここ最近は色々と忙しくてご無沙汰気味だったと思う。何より--
精
「最近会長とシましてね。その良さを味わったら他のおまんこはちょっと…」
冷泉院
「ごめんなさいね郁子。あなたから土口さんを寝取ってしまったみたいで…」
会長がわざとらしく俺に抱き着く。それを見て郁子先輩が口をあんぐりと開ける。
女部田
「うわ~ん!寝取られた~!慰めて礼ちゃ~ん!」
糺川
「やめてくれますか、そういうとどめっぽいこと言うの…」
冷泉院
「礼。こういうのを知っていますか?寝取られフェチは寝取りフェチの素質があると…」
精
「会長、寝取られフェチだったんですか?まともな人間と寝たこともないでしょうに…」
余りにもゆるい雰囲気で打ち合わせが始まる。
SSの全戦力を以って迎え撃つ。幾度となく煮え湯を飲まされた反交尾勢力も流石に今回でお終いだろう。ある程度の方向性が決まったところで俺は意見を出した。
精
「今回ですが…俺は後方で支援に回りたいと思います。」
糺川
「むっ、一番隊で郁子と共に確保しないのか?」
精
「俺は琴寄文乃の狙撃をこの目で見ました。アレは四番隊に匹敵し…少なくとも俺以上です。」
糺川
「なんだって?それは本当か?」
その言葉に礼先輩が驚く。俺は元四番隊で、もちろん狙撃もトップクラスの腕だった。任務とあれば相応の協調性を出し、一斉掃射に参加できるほどだ。その上で、琴寄文乃は俺よりも狙撃の腕が上だ。
精
「俺は動きまわる郁子先輩に狙撃できます。ならば、琴寄文乃にも出来るでしょう。」
女部田
「それはちょっと言いすぎって言いたいけど…精くんが言うならそうなんだろうね。」
精
「前線に出て戦うのは郁子先輩で、俺はフォロー、状況が悪くなったら前線に躍り出ます。」
糺川
「作戦としては上の上、だな。お前の臨機応変な戦力を活かしたいい作戦だ。」
冷泉院
「では、それを基軸に他の配置も決めていきましょう。」
反交尾勢力並びに琴寄文乃を捕らえるべく配置を決めていく。俺も協力していく。ただ、俺の本当の目的はまだ打ち明けていない。
冷泉院
「--これでよろしいのですね、土口さん?」
精
「ええ、問題ありません。」
会長以外には分からないだろう。俺が反交尾勢力と正面からぶつかりたがらない理由など。
良い情報が手に入ったから淳之介君にお伝えしようと淳之介君のお部屋にお邪魔する。何故か知らないが片桐の膝にはアサちゃんが寝ていた。
精
「…とまあ、最終日には
淳之介
「マジか…これは想定していたよりもかなりやばいぞ…」
片桐
「でも、なんでわざわざそれを教えに来たの?もちろんありがたいけれど…」
精
「今回の作戦がうまくいったら俺と淳之介君の友情の青春が終わる…俺のエゴで我儘よ。淳之介君とはまだ友達でいたいんだ。」
そう、俺のエゴで我儘のために嘘を教えた。これで多少攪乱することはできるだろう。俺は二人と共に新T-A-E*1開発をしてみた。
精
「いや難しいなあ…三人寄ればいい知恵が出る物だと思ったが…しかし、オナホにいろんな機能詰め込むのはさすがの発想だな…」
淳之介
「色で機能を分けているから知られるまではかなりの効果があるぞ。しかし…精の実践的なアイディアはなかなかいいものだが、如何せん資材やギミックに落とし込むのがな…」
片桐
「ふあぁー……ん、もういい時間だし今日はお休みしましょ。寝床の準備を…」
ここで問題が発生した。片桐の寝床がないというのだ。誇り高き童貞の淳之介君は(実際は違うが)ビッチの片桐とは寝たくないらしく、かといって同性愛者のアサちゃんの部屋に泊めては片桐の貞節が危ない。
精
「んじゃ、俺の家に泊まるか?妹の部屋あるし、何より片桐奈々瀬と一夜を共にしたともあれば『金色の狂犬』の名に泊が付くってもんよ。」
本当は別の目的もあるのだがそれは隠しておく。
ということで片桐を俺の家に案内する。相も変わらず伽藍洞とした家に来客の音が響く。
精
「そういやこの家に人を招くのは久々だな。淳之介君すら招き入れたことないな。」
片桐
「意外と広い家に住んでいるのね。掃除のし甲斐がありそうだわ。」
精
「まあ、前までは四人暮らしだったのが急に独り暮らしになったんでな。掃除手伝ってくれるならいつでも大歓迎だぜ?」
片桐
「……ごめんなさい。すっかり忘れていたわ……アンタも事故で家族を亡くしているのよね……」
精
「なあに、ある程度慣れた…とは言い切れないな。いまだに引き摺ることがある。独りってのは辛いもんだな。」
とんでもなく重い雰囲気になりながら卵の部屋に案内する。
精
「泊める礼としてちょっと話に付き合ってもらうぜ、片桐さん?」
片桐
「それだけでいいの?」
精
「反交尾勢力にエロイこと求める訳にもいかないからな。」
片桐
「そうしていただけるとありがたいわ。」
二人で布団の上に座り込んで話を始める。
精
「片桐さん、あんたにとって橘淳之介はどんな存在だ?」
あの日、会長から言われた質問を片桐に投げつける。片桐は淳之介君のことをよく見ている。淳之介君自身のことも、アサちゃんのことも、二人の事情も良く知っている。まるで、昔から知っているかのように二人と接している。ただ反交尾勢力として共にいただけであんな付き合いにはならないだろう。片桐は少し目線を落として口を開いた。
片桐
「助けたい存在…かしら。」
ついにアニメが始まりますね。ワクワクします。