抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
会長との朝食を終え学園に戻ってきた俺は学業に精を出す、と行きたかったが隣の席の男子がそうさせてくれない。
淳之介
「はあ……」
精
「どうしたんだ淳之介君? もしかして俺のニンニクの匂いがきついか? 歯磨きとマウスウォッシュはしたつもりだが……」
淳之介
「いや、そうじゃないんだ……ちょっと奈々瀬とな……」
言い淀み方から察するに喧嘩でもしたのだろう。痴話げんかは犬も食わぬと言うが、『金色の狂犬』として簡単に引き下がるわけにはいかない。
精
「君は勢いに任せて物事を進めるタイプだから、なんか失言でもしたんだろ?」
淳之介
「その通りだよ……」
精
「悩みを抱えたまま何かしたってうまくいかない。だったらスパッと謝ってすっきりした方がいいぜ」
淳之介
「そうだよな……ありがとう、少し気が楽になったよ」
少し顔が晴れた淳之介君は教室を出て行った。これで少しは立ち直ってくれたか。そうでなければ──
冷泉院
『少しお話したいことがありますので生徒会室にサボってくれますか?』
会長からの唐突で奇妙な連絡だった。わざわざ『サボる』という表現を使うのが気にかかった。生徒会長が風紀委員を巻き込んで堂々と学業を放棄する、とんでもない話だ。
精
『断る理由がないのでご同伴します』
だが、断る理由はなかった。俺も風紀委員である以前に一人の学生で、面倒な授業は出たくない。生徒会長公認ともあれば堂々とサボタージュ出来る訳だ。折角だし前乗りしてココアでも練るか。善は急げ、早速生徒会室に乗り込む。失礼しますと言ったが誰もいなかった。だから会長の玉座に座ってココアを練──
冷泉院
「失礼します。……やはり準備してくれていましたね、土口さん」
アンタが呼んだんだろと言いたかったが──
淳之介
「せ、精……? 何でお前がここに……?」
思いもよらぬ来客にココアを練る手が止まりかけた。
俺と淳之介君と会長。それぞれに相応の関りないし因縁があるが、三人で話し合ったことはない。だから話し合おうというのか。会長が考えそうなことだ。
冷泉院
「まずは私と先輩が話す番です。土口さんはお話が進むようなココアをお願いします」
精
「承りました。ココア三人前入りまーす」
ココアを練る傍ら会長と淳之介君の会話に聞き耳を立てる。セックスがコミュニケーションだの、ツールが何だの、非処女が何だの、淳之介君は激しく反論している。
淳之介
「分かり合えぬ者同士がしゃべりあって、発見などあるものか──!」
精
「それは違うぜ、淳之介君」
俺はその言葉に何故か反論していた。
精
「俺と淳之介君はSSと反交尾勢力で分かり合えない存在だが、内心や実態どうあれ友達で、有意義な時間を過ごしているだろ?」
淳之介
「そ、それはお前の事情が複雑なだけで……」
精
「それに──俺も最初は冷泉院桐香という人間を
淳之介
「違う……! コイツは間違っている……! 俺は正しいんだ……!」
淳之介君の反応が怪しくなっている。自分の信条を揺さぶられた人間の自然な反応だ。会長は人の心に容易く入り込んでくる。何かのコミュニケーションをするだけで入り込んできて、対策しようがない。そして人が持っているはずの心がおかしい。それなりの情緒はあるが、他者の心の理解という面で致命的な欠陥がある。すごく噛み砕いて言うと『思いやりがない』。目的のためなら手段を選ばない、悪辣に言うと『非人道的』だ。──故に有能なのだ。
桐香
「ならもう一度、この質問を──先輩は、どうしてそんなに非処女が憎いんですか?」
淳之介
「………………」
淳之介君は黙ってしまった。会長の前で黙ることは愚の頂骨*1だ。言えないような事情があると言ってしまっているようなものだからだ。会長は糸を操り淳之介君を縛り上げた。
冷泉院
「先輩、ひとつ勝負をしませんか?」
淳之介
「しょうぶ、だと…………?」
冷泉院
「内容は簡単です。今から私が先輩に大変エッチなことをします。先輩はそれに対して射精させてほしくなったら負けです」
青藍島らしい勝負に聞こえて、不思議な敗北条件だった。射精
淳之介
「精……!」
淳之介君は藁にも縋る思いで俺を見る。友達に助けを求めるのは当然だろう。だから俺は答えた。
精
「俺はSSだ。生産行為の邪魔をするつもりはない」
ココアを練りながらその状況を傍観する。
淳之介
「ご、合意のない場合はその限りじゃ──」
精
「君ならやるだろ? 仲間のために」
淳之介
「っ……!」
図星のようだ。だから会長もわざとらしい条件にしたのだろう。両者合意の元、俺が見届け人となり勝負が始まる。
会長が淳之介君を
淳之介
「焦らしているつもりか……! その程度で、俺に敗北を認めさせることができるものか──!」
冷泉院
「そうではありません、私は楽しんでいるんですよ……先輩とのエッチな行為を、ね?」
必死に耐えている淳之介君に対し、会長は余裕尺々と言ったところだ。この勝負はもう決まったようなものだ。
冷泉院
「ちゅっ……じゅるっ、んちゅっ……れろっ……ちゅうっ、じゅるっ……じゅるるっ、んちゅう……っ!」
肉棒を口いっぱいに頬張り、舌を動かす会長は非常に淫靡に見えた。サキュバスが現実にいたらあんな感じだろう。いや、サキュバスよりも質が悪いだろう。なにせ──
冷泉院
「ぷ、はあぁぁぁ……ふふっ……」
会長は一度淳之介君のおちんちんから口を離す。快楽への欲望のままにではなく、理解への欲望のままに動くのだ。俺が会長を理解したくないと思った原因の一つだ。冷泉院桐香は
冷泉院
「んぐっ──! んっ、ぐぅっ、うっっ、うぅ、ごっ、んぅっ、うぐっ、ぅ……っ!」
会長が苦しそうに涙を浮かべている。流石にまずいか。長く続くようだったら俺も淳之介君に
淳之介
「あっ、あああぁぁ、ああっ──────っ!」
冷泉院
「んぐっ、んんうっ──────っ!」
ほどなくして淳之介君が絶頂を迎えた。長く続く絶頂を終え、会長が精液を吐きながら地面に伏せた。
精
「……勝負あったな。ココア飲みながら反省会をしようか?」
冷泉院
「ふふ……お腹の中でミルクココアができてしまいますね?」
俺のココアも練りあがった。会長はこれも計算して焦らしていたのか? あり得そうだ。俺は会長の底知れなさに笑いながらココアにお湯を注ぐ。精液の香りが広がる中にココアの深いビターの香りが混じってなんとも言い難い匂いになった。
冷泉院
「土口さんの匂いってこんな感じなんですよ?」
精
「俺の象徴二つですね……もうちょっと体臭ケアした方がいいですかね」
冷泉院
「不快な匂いではありませんよ。むしろ……癖になってしまうような匂いです」
精液にまみれながらココアを啜る会長は心底満足といった顔だ。そんな顔できるのか、と驚きながら淳之介君の過去の話を聞く。
アニメ第一話はどんな話だったのでしょうか。作者の家のテレビや入ってるサブスクでは見れないのでBlu-ray待ちです。