抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
俺の休日は一杯のココアから始まる。ココアをじっくりと、甘く、濃く、香り豊かに練る。出来上がったココアは昇りゆく朝焼けを眺めながら、お気に入りの『The Entertainer』をスマホで再生しながら口の中で転がす。そして目をつぶり、思い耽る。
先日の戦い後、青藍島観光資源化に係る条例──通称"ドスケベ条例"は事実上瓦解した。というのもあの琴寄文乃が県知事の仁浦俊明の隠し子であるという、とんでもスキャンダルによって失脚したからだ。クズの県知事の力で何とかなっていた条例はあっという間に崩壊した。
精
「──だから思い返している暇ないよなあ! ほら桐香様! ご飯食べて着替えてください!」
冷泉院
「うー……朝はあまり強くないんです……」
糺川
「私も朝は強くないんですから……そんなこと言わないでください桐香様……」
女部田
「これはトーカちゃん係だけじゃなくて礼ちゃん係も必要かな~?」
精
「そんなこと言ってないで手伝ってくださいよ!」
俺は朝の5時から騒々しくBIG3と過ごしている。ドスケベ条例がなくなりSHOもなくなってSSの奨学金制度もなくなったが、もろもろの出費の手当ては何一つない。会長が主になってBIG3が一般のSSへの手続きをやっているが、当の本人たちへの手続きは相当先の物となる。そこで特に金には困っていない俺が、これまでの失態の責任を清算する意味合いも兼ねて、BIG3をこの家に住まわせているのだ。
精
「ああっ! 俺のココアタイムが台無しだ! 誰のせいだ!? 俺のせいだよ! 精のせいですってか!?」
女部田
「これは激務で相当おかしくなってるね。休日だしトーカちゃんと遊びに行ったら?」
糺川
「そうだな……幸い精の家に住んでるおかげで多少の余裕はある……たまには羽を伸ばしてこい……」
冷泉院
「そうですね……先輩の所に遊びに行きましょう……」
精
「そうしましょう!──というわけでおらあ! 開けろ! 元SSだ!」
インターホンをクソガキのように連打する。
冷泉院
「そんなことしなくても……ほら」
桐香様がドアで何かカチャカチャやっているとドアが開いた。これも手品の一環だろうか。ともかく、扉がくぱぁと開いたので侵入する。淳之介君の家は静かで、まだ誰も活動していないようだ。だったら朝一から遊んでもらおうか。
精
「寝起きドッキリでもかましますか。俺は淳之介君にやるので桐香様はアサちゃんにやってください。銃貸しますので。引き金位引けますよね?」
冷泉院
「ふふっ、夜這いを仕掛けるみたいでワクワクしますね」
合意があるかないかだけで、実質夜這いみたいなものだろう。桐香様を二階に運び、それぞれの部屋に入る。淳之介君はアホ面晒して眠っている。というわけで引き金に指をかける。
精
「オンユアマーク……ゲットセット? ゴー!」
パアンという銃声が響き淳之介君が飛び起きる。
淳之介
「な、なんだ!? 誰だ!?」
精
「1に性交2に性交、散々あってこの様だ! 吐精の『土』に『口』に『精』と書いて土口精だよ!」
何が何だか分からないという顔をしている淳之介君を見れて満足だが、アサちゃんの部屋から悲鳴が聞こえてきた。
淳之介
「アサちゃん!?」
精
「大丈夫だ。桐香様と一緒に寝起きドッキリを仕掛けに来ただけだ。さっ、朝飯作ってやるから早く起きろ」
淳之介
「朝の6時だぞ……?」
精
「5時起きの俺からしてみたら余裕すぎるぜ」
部屋から出ると嬉しそうな笑みを浮かべた桐香様がいた。ドッキリ大成功だ。一同、リビングに場所を移して本題に入る。
精
「桐香様が寝取られプレイをしたいそうだ」
淳之介
「随分と物騒な話題だな。まだ7時にもなっていないぞ?」
冷泉院
「では7時になったらよろしいんですね?」
淳之介
「7時どころか24時間のどの時間でもする話題じゃないだろ……」
桐香様は寝取られフェチなのだ。条例がなくなって自由なドスケベセックスができなくなった今、それができる相手はこの淳之介君と──
片桐
「おはよう、淳。なくなってたトイレットペーパー買ってきた……あら、土口に生徒会長じゃない。何の用かしら?」
その想い人である片桐奈々瀬しかいない。早速頼み込んでみる。
片桐
「えぇー……すごく嫌なのだわ……」
精
「そこを何とか……アソコを何とか……」
冷泉院
「私、少し寂しいんです。SSの皆が散り散りになってしまい、いきなり家族が減ってしまったようで……ああ、そうね。私、寂しいみたいです」
淳之介
「ななせぇ……」
淳之介君の顔が非常な困却を物語っている。俺達SSにやった事はそれなりに思うところがあるのだろう。しかし想い人以外とセックスをするなど言語道断なのだろう。そこで俺は考えた。友達とその想い人、俺とその敬愛を誓った人、この4名の関係を崩すことなく欲を満たせる方法はあるか。
精
「……来たぜ、ぬぷりと……」
淳之介
「思いつく時の音ってそんな感じなのか?」
というわけでリビングで五人で裸になる。俺と桐香様のペアと、淳之介君とアサちゃんと片桐のトリオに分かれる。
精
「俺が淳之介君から桐香様を、片桐が桐香様から淳之介君を寝取る……完璧じゃないか?」
冷泉院
「見せつけるのは寝取り寝取られの定石ですからね……♡流石です、土口さん……♡」
向こうのトリオの3分の2は困惑しているが、俺と桐香様が満足するから問題なしだ。早速見せつけるようにキスをする。
精
「イェーイ、淳之介君見てるー? 君から桐香様を奪っちゃいまーす!」
冷泉院
「ああ……♡ごめんなさい先輩……♡私はあなたの一番なのに……♡」
多分、淳之介君の一番は片桐だろう。だが、今はそういうプレイだ。そこにツッコむのは野暮だ。桐香様のおまんこに突っ込むとしよう。トリオが見えるように立ちバックの体勢になり、屹立したおちんちんをぬぷりと挿入する。濡れてうねる熱が性器全体を包む。何度入れても新鮮な快感だ。
精
「相変わらずの名器ですね、桐香様……! でも、そんな桐香様の名器でも……!」
片桐にアイコンタクトを送る。片桐が淳之介君とセックスを始める。淳之介君は非常に気持ちよさそうな顔をしている。キスしたり、おっぱいを揉んだり、アサちゃんと抱き合ったり……
精
「片桐さんには勝てないみたいですね……! あなたとセックスしたってあんな気持ちよさそうな顔はしないでしょう……!」
冷泉院
「私が、どうしても欲しかった人が……手に入れたかった、人が……目の前で、見せつけるように……セックスしている……それが……んうううぅんっ……気持ちよくて、仕方がありませんぅ……っ!」
桐香様の膣内がぶるぶると震える。この人は本当に寝取られフェチなのだろう。──ちょっと悔しい。
精
「なに寝取られて感じてるんですか……! 俺とのセックスで感じてくださいよ……!」
冷泉院
「あっ、そんなっ、イっているのにっ、激しくするなんて……っ!」
桐香様がイこうが頼もうが止めない。桐香様は淳之介君の物ではない。俺の物だ。
冷泉院
「ああっ、ごめんなさい♡先輩のおちんちんより土口さんのおちんちんの方が気持ちいいです♡」
精
「──っ、桐香様……!」
桐香様が俺の顔を見て微笑む。本心なのだろうか。リップサービスなのだろうか。どちらでもいい。そういってもらえたことが嬉しい。ストロークを大きくし、ペースを上げる。
冷泉院
「先輩よりもテクニシャンで♡激しくて♡私を気持ちよくしてくれます♡ごめんなさい♡私、土口さんのものになります♡」
精
「当然です……! 桐香様は……俺のものです……!」
桐香様は俺を分かってくれる。だから俺も桐香様を分かりたい。もっと知って、もっと分かりたい。だから、自分のものにしたい。──ああ、これが桐香様が淳之介君に執着していた感覚か。
精
「桐香様……! このまま出しますよ……!」
冷泉院
「はいっ、このままっ、土口さんのものだってみせつけるように、あぁん、思い切り出して、んああぁぁぁ……っ!」
会長が絶頂するのと同時に吐精する。びゅるびゅると精液が途切れることなく出ていく。一回の射精で桐香様の中をいっぱいにした。それほどまでに気持ちよかった。
精
「桐香様……」
冷泉院
「土口さん……」
目が合い、そのままキスをする。
冷泉院
『これからもお付き合いお願いします、土口さん』
今、聞こえたのは──桐香様の目を見る。
冷泉院
「これからもお付き合いお願いします、土口さん」
翡翠のように、いやエメラルドのように美しかった。
ここで桐香ルートは完結です。次のルートをお楽しみにお待ちください。