抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
青藍島の裏風俗問題は仁浦様が全てを白日の下暴いたため解決した。青藍島への批判はあったが、政治家の売春問題や暴力団とのつながりと言った問題に消えて行った。私は『反交尾勢力』と『金色の獄番犬』という大きな課題が残したまま精との生活を続けていた。
精
「どうしますかねえ……」
糺川
「私達から動くべきではないだろう……ほら、ハーブティーができたぞ」
精
「ありがとうございます……おいしいです」
ハーブティーのリラックス効果で多少は和んだが、根本的な解決には程遠い。何かが必要だ。事態を大きく動かす何かが────ギャシャァンと何かが砕ける音が響いた。
精
「あっつ!!!」
糺川
「精!?」
精が手に持っていたコップを落としてしまったようだ。
糺川
「大丈夫か!?」
精
「大丈夫じゃないですよ! 見てくださいこれ!」
精がタブレットを見せつける。『日本全土ドスケベ計画! この夏、日本中がセックスする────!』あまりにもばかげたことだったが、桐香様からの連絡だった。
精
「このことで話をするためSSは生徒会室に来てくださいって……」
糺川
「行くしかないな……」
生徒会室で聞いた話はとんでもないものだった。なんと日本全国にドスケベ条例を──"ドスケベ法"を敷くというものだった。PVまで作られてとんでもない状況だ。
桐香
「これを阻止するべく反交尾勢力が動くだろうとのことです。そのための特別警備体制を考えたいのですが……礼、土口さん。あなたたち二人は直接県知事を守ってほしいとのことです」
女部田
「先日の裏風俗摘発の功績から信頼できる護衛になるだろうだってさ。すごいね二人共♪」
最悪の事態だ。SSやSHOの約9割を導入し、まして殿が私と精だったら簡単に護衛できてしまうだろう。そうなったらこのバカげた計画が通ってしまい、ヒナミの安全が──
精
「礼先輩、これはチャンスですよ……ザーメンゴクリもののチャンスです……!」
糺川
「なんだって……?」
当日の警備に関して仁浦様と屋敷で話し合う。
精
「俺達が勝ったら条例や法に口出しさせてください」
糺川
「なんだと……?」
精は何を考えているんだ?
精
「県知事……俺は政治に詳しくないのでこんなことを言いますが、裏で相当やばいことやってたりしてませんか?」
仁浦
「なんだ、随分詳しいじゃないか?」
精
「その裏の事情はどうでもいいんですよ。この作戦においてあなたはただこの屋敷で座っているだけ……対しSSは死ぬ気の反交尾勢力と戦わなくてはいけない……まして俺と礼先輩はあなたを守れなかったらすべてを失う。成功したら条例や法に口を出せる立場になれないと割に合いませんね」
土口はかなり先まで見据えていたようだ。それであれば精は同性愛に関して、私は望まない性交の拒否に関して意見できる。
仁浦
「青い考え方だな……そう簡単にできるとでも?」
精
「なんだったら今すぐあなたを裸で亀甲縛りにして反交尾勢力へお届けしましょうか?」
時に横暴と言われるまでの力をちらつかせる。実に『金色の狂犬』らしい交渉術だ。
仁浦
「ふっ……君も十分な悪人だな?」
精
「特撮は大好きだが……自分が正義のヒーローだと思ったことはないんでね」
仁浦
「……良いだろう。『金色の狂犬』とその手綱を握れる存在が付いてくるなら安いものだ。大隊長殿もそれでいいか?」
糺川
「……異論はありません」
仁浦様も精だけでなく私の存在意義を理解している。伊達にドスケベ条例を制定させてはいない。
精
「交渉成立だ。約束を破った瞬間、あんたを裸で亀甲縛りにした写真をあらゆるSNSにあげるからな」
仁浦
「随分と亀甲縛りにこだわるな。君の性癖か?」
精
「縛るんだったらM字開脚縛りが一番屈辱的だが……男にやると気持ち悪いんでな」
疑問点はあったが警備の段取りの会議は終わった。招集がかかるまで英気を安なうことになった。
今は精が割ったグラスを買いにショッピングモールに来ている。先日の疑問点を精に聞いてみることにした。
糺川
「なあ、精……誰にM字開脚縛りをやったんだ?」
精
「べるべるですけど……それがどうかしました?」
どんな経緯でそうなったのだろう。なんでも仁浦様救出の祝賀会でやったらしい。シューベルトには申し訳ないが見たかった。あの時の記憶は郁子のせいでないのだ。
精
「あっ、もしかして礼先輩も緊縛プレイやってみたいですか?」
糺川
「なっ──ば、バカ言うな! そんなわけないだろ!?」
精がとんでもなく失礼なことを言う。大体、風紀委員長がそんなプレイなどしたいわけがないだろう。
精
「えー……俺は礼先輩を縛ってみたかったのになあ……」
精が心底残念そうな顔をする。私が悪いことをしたはずは無いのに心が痛む。
糺川
「そ、そんな顔をするな……緊縛プレイって危ないだろ? 解けなくなったりとか、血流が止まったりとか……」
精
「いや? 正しい手順と道具と時間だったら最高のSMプレイになりますよ? じゃなきゃギロチンの刑が本物の拷問になっちゃいますから」
言われてみればあれも緊縛プレイの一種か。執行手順はしっかり守るようにと厳しく教えられ、SSにも厳しく教えてきたがそういう意味もあったのか。
精
「……これを機に学んでみるのはどうですか? 風紀委員長ともあろうお方が緊縛プレイを理解していないというのは大問題ですよ?」
精が悪い笑顔で勧めてくる。断りたいが、緊縛プレイへの理解がなかった手前断れない。
精
「────それに大好きな礼先輩にするんです。ひどいことはしませんから安心してください」
精にやりたいことをやれと言って、ここまで配慮してくれるのに断るのも失礼だろう。緊縛用の縄を買って早速寮で試してみることにした。
ベッドの上で制服姿でM字開脚で縛られる。縛られてみると意外ときつくなく、しかし少ししか動かせない。
精
「では自分がどんな姿になっているか確認してもらいましょう」
精が鏡を持ってきて私の全身を映す。
糺川
「うひゃあ……こ、これは恥ずかしいな……」
SSの制服の露出度の高さも相まって、かなり恥ずかしい姿になっている。
精
「うへへ……頑張って縛った甲斐がありますよ。そうだ、解いてほしい時のワードを決めておきましょう。公平を意味する『フェアー』にしましょうか」
糺川
「わ、分かった……」
精
「逆に言うとそれ以外のワードではプレイが終わるまで解きませんからね。やめてとか解いてとかじゃダメですからね?」
ここまで念入りに配慮してくれるのは、精の私への想いの表れだろう。ここまでお膳立てされたら、心の底から楽しむとしよう。
精
「それではまずは胸から……失礼しますよ」
精が胸当ての布を外し、乳首が露になる。
精
「出すだけじゃありません。揉んで摘まんで舐めちゃいます……」
精の手が乳房を揉みしだく。ごつごつとした男性らしい手だが、優しく傷つけないように揉んでくれている。そののまま乳首を摘ままれ、舌で弄ばれる。
糺川
「ひゃぁん……!」
電流のようにピリッと走る快楽に嬌声が上がる。
精
「なかなか聞けない礼先輩のエッチな声ですね……もっと聞かせてください……」
精が見たことない顔をしている。目を細め、妖しく笑い、唇を奪ってきた。数日前は子供のように泣きわめき、それ以前は一所懸命な青年で、今は私に欲をぶつける悪魔のようだった。
礼
「んちゅぅ……れろれろぉ……んはぁ……せ、せいぃ……」
精
「でも、胸だけじゃ満足しないですよね。こっちの方も……可愛がってあげますよ」
つーっと私の秘部に精の指が走る。
精
「もうこんなにぐちょぐちょに濡らしてるんですね……イケナイ人だ……」
精が嘲笑気味に笑う。淫靡に低くささやく声が全身に快感を走らせ、脳を蕩けさせる。
精
「……どうしてほしいですか? このまま罵倒されたいですか?」
糺川
「くっ……ふうぅ、あぁ、やぁ……」
下着越しにおまんこを指でトントンされる。もどかしい気持ちよさが断続的にやってくる。頭がおかしくなりそうだ。
糺川
「ちょ、直接触ってくれ……下着越しじゃなくて、直接触ってくれ……」
精
「いいですよ……でも……命令じゃなくて、お願いしてくれないと嫌ですね……?」
精にこんな一面があるとは知らなかった。私が受け入れられるギリギリの加虐をしてくる。普段とのギャップに倒錯的な快楽を覚えてしまう。
糺川
「お、おまんこを……直接触ってください……」
精
「よく言えました……では……」
下着をずらされ、私のおまんこが露になる。溢れる愛液でてらてらと光っており、涎を垂らして刺激を待っているようだった。
精
「まずは外側から……」
糺川
「んあぁ、はぁ、はぁ……は、はやくぅ……」
外側を撫でられるだけでは物足りない。内側を、中を触ってほしい。精がお願いしないと触ってやらないという顔をしている。言わなくては。
糺川
「わ、私のおまんこを……精の指でぐちゅぐちゅって……かき回して気持ちよくしてください……」
精
「欲しがりさんですね……大好きですよ」
キスで口を塞ぎながら指を入れられる。見た目通りに太い指が熱をかき分けて入ってくる。そして気持ちいいところを容赦なく攻めてくる。
糺川
「んー! うぅ! んんん!」
精
「…………」
精は口を離すことなく攻めてきた。動くことも、言葉を発することも許されず、精の思い通りにされる。────気持ちいい。私は精によって性行為が気持ちいいものだと改めさせられた。
精
「ぷはぁ……イキたいですか?」
糺川
「い、イキたいです……精の指でイキたいです……!」
その言葉と同時に精がGスポットを押す。ドクンと快楽が殴りつけてきた。耐えられるわけがない。
糺川
「んああああぁぁぁ!!!」
はしたなくのけぞりながら潮をぶちまけた。ぶしゅるると鏡に飛び散る。
精
「気持ちよくイケましたね……どうですか礼先輩……? 今の自分の姿を見ての感想は……?」
自分の姿を認識する。惚けた顔で、快楽に溺れている。以前の私だったら絶対にできない顔だ。その痴態に快楽の震えが走る。
糺川
「だめぇ……でるぅ……」
鏡に薄黄色の液体がかかる。イッた緩みで放尿を止められなかった。それすらも気持ちよく感じている。
精
「……礼先輩。気持ちよくなってくれたのは嬉しいですけど、現実に戻ったら死にたくなるようなことをするのはちょっと……」
糺川
「……へ?」
精の場違いな言葉で一気に覚める。私は今────
糺川
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
精
「今は縛られてるんだからどうにもなりませんよ。いやー……ここまで気持ちよくなってくれるのは想像以上でした……」
糺川
「殺せ!!! 今すぐ私を殺せえええ!!! 一生のお願いだあああ!!!」
精
「ダメです。礼先輩は俺の物です。死んじゃダメです」
その優しさが致命的だった。