抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
今日のSSの仕事は淳之介君の教育がてらと一緒に見回りだ。礼先輩の手前、下手の指導をしたら激詰めされる。早速作法を叩き込んで見回りを開始する。
精
「ビーチの見回りは重要だ。青藍島の玄関口とも言われる以上、そこで問題があると────」
淳之介君が思い悩んでいる顔をしていた。反交尾勢力でありながらSSで活動して、思うところがあるのだろう。そういう時は、友達が何か言ってやるべきだ。
精
「『君のやりたいようにやれ』……俺が昔救われた言葉だ」
淳之介
「精……」
精
「君には俺という友達がいる。もし君が間違ったことをしそうになったら……ぶん殴ってでも止めてやるさ」
淳之介
「……俺は条例を壊すために動いているんだぞ?」
精
「……早速ぶん殴って止めようか?」
俺は笑って握りこぶしを作る。淳之介君も笑って握りこぶしを作る。
精
「君が本気で条例を壊すと判断するまでは止めないさ。現実味が帯びてきたら……『金色の狂犬』として君を止める」
淳之介
「頼もしい友達だな。……やりたいようにやらせてもらうよ」
拳同士をこつんとぶつける。今はSS同士なんだ。少しぐらい甘やかしたっていいだろう。
???
「…………い、いやぁ……僕は、ちょっと……そのぉ……っ」
淳之介
「ん……今、声がしなかったか?」
精
「あっちだな。揉め事は初動の段階で抑えるのがベストだ。行くぞ」
青髪にメガネのスーツ男が女性に迫られていた。弱気で攻められているように見えるが────
精
「んー……SS的には問題ないけど……『淳之介君』的にはどう?」
淳之介
「……悪いな、精」
精
「……やばくなったらいつでもフォローは入れるぜ?」
淳之介君が男に近づく。俺はそっと銃に手を伸ばし────
女部田
「精くんも気づいたんだね……あの人、かなりの手練れだよ」
郁子先輩が警戒した様子で話しかけてきた。
精
「郁子先輩のお潮付きなら間違いないですね……穏便に済めばいいんですけど……」
俺たちの心配は杞憂に終わり、女は去って淳之介君は男の人と握手していた。男はジュラルミンケースを広げていたが、その中身はアダルトグッズだった。淳之介君の趣味嗜好と合ったのだろうか。しかし、何かが引っかかる。
精
「青藍島で大量のアダルトグッズ……妙だな?」
女部田
「おっ、精くん何か閃きそう? イクのお股のバイブ吸う?」
精
「んじゃちょっと失礼します……」
郁子先輩の震えるおまんこに口を付ける。すでに愛液である程度濡れている。
女部田
「んっ……いいよ、いっぱい吸って、いっぱい舐めて……」
あれだけのアダルトグッズを一人で使うとは考えにくいため、販売目的で持ち運んでいるのだろう。しかし、青藍島でアダルトグッズの新規販売というのは難しい。オナホールやダッチワイフの類は当然、ディルドやアナルビーズもSHO保証の物がメインストリートで手ごろな価格で売っている。
女部田
「あっ、やぁ、すごい舌が動いてるぅ……」
それなのに売るということはSHOとは別路線で売っていく形になるだろう。立地もメインストリートから離れた場所にしないと意味がない。となると……山中に"仮初の皮膜"というアダルトショップがあったはずだ。山の方に住んでいる人間にはありがたいかもしれないが、それなりに山に入らないといけないし人目もつかず立地が悪い。あそこの販売員としてやってきたのか?
女部田
「んぅ、はぁ、あっ、そこ、すごく気持ちいい……」
確かその付近では未性人の誘拐が多発していたはずだ。そして吹子の情報によれば、誘拐の目的は裏風俗の経営だ。それで利益を得ているのは本島のヤクザだ。
女部田
「うう、はぁ、そろそろ……イキそう……」
人目のつかない所にあるアダルトショップが続いている。だとしたらその資金源は────裏風俗の経営で得た利益。そして手嶋は本島から来たヤクザ。
精
「すべては繋がっ────」
郁子
「あああぁん!」
俺の口の中に郁子先輩の潮が広がる。海の潮の香りを上書きするほどの勢いと量で────途中で味が変わった。思わず口を離して吐き出してしまった。
精
「ごほっ、かはっ……い、郁子先輩ぃぃぃ?」
女部田
「あはっ……バレちゃった? お詫びに繋がってあげ──」
精
「40秒でイカせてください」
女部田
「手がいい? 口がいい?」
精
「両方で」
郁子先輩の手コキとフェラで40秒で射精し、海水で口をゆすいでから俺は男性に近づく。
精
「何かありましたか?」
???
「あ、いや、今解決したところで……」
精
「なるほど……
???
「そういう島だって聞いていたんですけどね……あはは……」
精
「……
淳之介
「あ、ああ、良きドスケベを……」
俺は淳之介君を連れて男から離れる。
精
「……確信が持てた」
淳之介
「何のだ?」
精
「俺の手柄のな」
今日も放課後の哨戒任務だ。淳之介君と吹子ちゃんの指導がてら会話をする。
淳之介
「会話のコツを教えてくれないか?」
精
「ふーむ……得意技を披露すること、かな。芸は身を助くっていうが……いちいち説明するのもめんどうだ。俺の一芸を見せてやろう……」
俺は人差し指を額に当てる。
精
「吹子ちゃん……君は相当家事が上手いはずだ」
吹子ちゃんが少しピクッとする。
淳之介
「和服を着ているからってそれは──」
精
「その和服、かなり高いもののはずだ。こんな時にまで着てきている以上レンタルとは考えにくい。そうすると自前の物だと思うが、吹子ちゃんはお金持ちじゃない。金を持っていたら一人で危険なことはせず、しかるべきところに協力しているはずだ。つまり、遺品か形見と言ったところだろう。吹子ちゃんの佇まいから出る気品はちょっとやそっとで身につくものじゃない。家で丁寧に教え込まれたものだ……いい家で育っている。そんな大切な着物を綺麗に着れている。誰かに着付けをしてもらっている? そんなことができる人がいたら、その人は夜に吹子ちゃんが一人でこんなことをやらせるわけがない。つまり吹子ちゃんは一人暮らしで、その着物も自分で着付けしている。着物を大切にできるいい家育ちの一人暮らしの吹子ちゃんは家事の腕も相当なもの……以上、何か反論は?」
俺の鮮やかな推理に吹子ちゃんは栗のように口をあんぐりと開けている。
吹子
「……お見事でございます」
淳之介
「すげえ……俺なんか和服着てるからぐらいしか考えてないかったのに……」
精
「今度貸すぜ、ビシャーコック・ンホォムズ。最近出た『んひぃ♡おほぉ♡の研究』が面白くてな……」
淳之介
「青藍島でいつもやってそうだな、その研究……」
こんな感じで談話を続ける。
淳之介
「平日の昼はどうしてるんだ? 学校に通ってるんだろ?」
吹子ちゃん
「たまに、休むこともございますが……普段は、毎日……」
精
「感心だな……でも、吹子ちゃんを学校で見かけたことがないんだよなあ……」
これだけ特徴的な子だ、一目見れば一発で覚えれるはずだ。
淳之介
「制服と和服で印象がガラッと変わるからじゃないのか?」
精
「なるほどな。となると、学校で吹子ちゃんに会おうとしたら匂いで判別した方がいいか」
吹子ちゃんの顔が少し赤くなる。
精
「処女かって聞いたこと思い出しちゃった?」
淳之介
「お前なあ……アサちゃんより下っぽい子にとんでもないこと聞いたんだぞ?」
精
「悪かったって……吹子ちゃんは何年生なんだ?」
吹子
「B等部の……3年に、在籍しております……」
淳之介
「じゃあB等部の3年に向かえば、いつでも吹子に会えるわけだ」
吹子
「────」
吹子ちゃんが口を閉ざした。何か言えない事情があるらしい。悪意がある感じはしないが、吹子ちゃんにはそれなりの事情があるらしい。
精
「……要件があったらこの時に話した方が都合がいいってことでいいかい?」
吹子
「……そうしていただけると、ありがたいです」
淳之介
「人には簡単に踏み込んでほしくない事情の一つや二つはあるだろうからな……吹子の事情を優先するよ」
なにせ俺と淳之介君は同性愛の妹を持つ兄だ、そういうところの配慮はできる。水分補給の小休止がてら、淳之介君が吹子ちゃんに質問する。
淳之介
「どうして……裏風俗を潰したいと思っているんだ?」
吹子ちゃんが真剣な顔になる。それなりに感情を見せてくれる吹子ちゃんだが、それには譲れない何かがあるらしい。
吹子
「それこそが……わたしの、務めだからでございます」
短い一言ながら覚悟が決まっていた。
精
「────俺たちと似てるのかな」
淳之介
「────かもな。だとしたら、この問題は早く解決しないとな」
何らかの事情があるなら、事情を持っている俺たちが助けてやるべきだろう。