※この作品はR-18です。

抜きゲーみたいな島に住んでいる狂犬はどうすればいいんだ?   作:神剣狩刃

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1-08 こちら潮噴万珍委員会です

俺はたびたび礼先輩の仕事を手伝うことがある。会長の世話で忙しい礼先輩の負担を少しでも減らすためだ。今回は条例違反のカップルへの性裁を執行する。

 

精

「生徒諸君、よく聞け!俺たちは水乃月学園風紀委員会だ!……こいつらは我が校の生徒でありながら、能動的なドスケベセックスを避け、自分の愛する恋人のみと性行為するという"非性産的行為"を行った!」

 

周囲からどよめきが沸き起こる。この島では考えられない事だからだ。カップルから『愛する相手とだけセックスをしたいだけ』という反論が出てくる。

 

私も…好きな女の子とセックスしたいよ!なんで駄目なの!?

 

精

「黙れ!事の是非を決めるのは条例だ!……そして、貴様たちはそれに違反した!よって非性産者には島の条例に則り--"ギロチンの刑"に処す!」

 

俺が指をパチンと鳴らすと、刑が執行される。人の思い関係なしに性交が行われる。

 

精

「……こんな無様な姿を晒したくなかったら。日々、性産行為に励むように。ちなみにこの道具が使いたかったら、いつでもSSに申し出るように。」

 

俺は執行台から降りる。その時、橘兄妹を見つけた。二人共、恐れていたようだ。いつか、友人をこの台に登らせる時が来るのだろうか?それを、妹に無慈悲に見せつける日が来るのだろうか?事情があれば無理に性産行為をしなくても、許されるのではないのだろうか?

 

 

重い足取りで教室に向かう。

 

淳之介

「お、土口…おはよう。」

 

友達が浮かない顔で挨拶をしてきた。だから俺は、もっと重い話題で返すことにした。

 

精

「…なあ、淳之介君。君達にだから打ち明けたい話があるんだ。昼休み、アサちゃん連れてきてくれないか?」

 

おそらく、俺らしからぬ神妙な顔を見たのか驚いている。

 

淳之介

「…友達にそんな顔して頼まれたら、断れないだろ。」

 

約束を取り付けた昼休み、生徒会の会議室を俺の権限で貸し切った。『金色の狂犬が3Pで使いたいと言ってるんだが?』なんて凄めば、並大抵の奴らはビビッて承諾する。

 

精

「あれ、二人は弁当なんだ?」

淳之介

「ああ、家事代行サービスに頼んでな。」

麻沙音

「奈々瀬さんのお弁当…こいつが楽しみで学校に来ているんだ…!」

 

奈々瀬…片桐奈々瀬のことか。あれ、うちの学校って普通のバイト禁止じゃないか?これはいい情報を握った。『金色の狂犬』であっても、片桐とは約束がつかない。

いや、そんなことはどうでもいい。本題に入る。

 

精

「朝のギロチン…どう思った?」

 

二人はなんとも言えない顔をしている。でも、少なくとも賛同する顔ではなさそうだ。

 

精

「俺は正直…やりすぎだと思う。」

 

二人は驚いた顔で俺の顔を見ている。まさか、『金色の狂犬』がこんなことを言うと思わなかっただろう。

 

精

「淳之介の事情を知ってというのもあるけど…俺はこの条例に不満がある。訳はまだ話せないが…いつかこの条例を変えたい。そう思っているんだ。」

淳之介

「土口…」

麻沙音

「土口さん…」

 

俺がSSに入った理由はそこにある。SSで成果を出して、SHOの上の役職に就き、条例に口出しできる立場になるためだ。それを二人に打ち明ける。

 

精

「…昼飯時にはちょっと重すぎたかな。でも、二人になら打ち明けてもいいかなって。」

淳之介

「お前もお前なりに思うところはあるんだな。言ってくれてありがとう。」

麻沙音

「土口さんの考えは間違ってないと思います。頑張ってください。」

 

二人の励ましがすっと心に滲みる。ふと涙が流れる。

 

精

「…さあ、ここからは楽しいランチタイムだ!皆様両手を拝借!」

淳之介

「…そうだな!腹が減っては夜枷は出来ぬだからな!」

麻沙音

「早く奈々瀬のお弁当を!一食でも欠かしたら死んでしまう!」

一同

「「「いただきます!!!」」」

 

友達と食べる昼飯はこんなにおいしかったのか。購買で買ったものでこんなにおいしいなら、弁当にしたらもっとおいしいだろう。明日から弁当にするか。

 

 

放課後、俺は礼先輩と訓練をしていた。

 

精

「っだらあ!」

糺川

「甘い!」

 

近接格闘は礼先輩の方に分がある。俺の持っている二丁拳銃と刀では至近距離での相手はできない。そして、純粋な1年間の鍛錬の差。そこが男女や筋力の差を容易く埋める。

 

糺川

「どうした土口!動きが鈍いぞ!余計なことを考えるな!」

精

「何でもお見通しですね…!流石礼先輩です…!ぐあぁ!」

 

ついに体に一撃貰う。そこから喉元にコンバットナイフを突きつけられる。

 

糺川

「素手のお前になら…なんとか勝てるようになったぞ…!」

精

「…武器使ってもう一回やって良いですか?」

糺川

「それは郁子の担当だろう…!大体…そうなったら私では勝てなくなるだろう…!」

 

それもそうだ。礼先輩が俺に教えているのは近接格闘で、武器の扱いではない。郁子先輩が『力』とすれば、礼先輩は『技』を担当している。組み手が終わり、一息ついたところで錬先輩がぽつりとつぶやく。

 

糺川

「…ギロチンの件、感謝する。動きが鈍かったのは…そのせいだろう?」

精

「…礼先輩にさせるわけにはいきませんから。」

 

礼先輩は風紀委員長として、刑の執行権限を持っている。だが、とある事情で礼先輩はそれを望んでいない。だから、代わりに俺が執行しているのだ。

 

精

「でも…お礼としては足りないですね?だから…夜通しで特撮見ますよ!」

 

礼先輩の目がきらきら輝く。

 

糺川

「それなら歓迎だ!何をみる!?」

精

「デカチンジャーの一気見がいいです!」

糺川

「おお!それはいいな!最近グッズも買ったんだ!」

精

「プレミアパンパンダイから出たやつですか!?いいなー!俺にも触らせてください!」

 

友情もいいが、こういう上下関係もいい。なんかいい。

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