※この作品はR-18です。

ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング!   作:RAP

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第80話 原作開始前・キャラメイク

 

 サイコロの歴史は、検索してもらえればわかるが案外古い。

 紀元前3,000年ごろに六面ダイス。

 紀元前2,600年ごろに四面ダイス。

 古代ローマには正20面体ダイスがあった。

 

 サイコロから突然ダイスという呼び方に変わったけど、誤字ではなく仕様です。

 ともあれ、その辺に転がってるTRPGゲーマーにこう聞いてみてほしい。

 

「4面と6面と20面しかないんだけど大丈夫?」

 

 彼らは揃って似たような返事をかえすはずだ。

 

「問題無い。大体できる」

 

 

 * * *

 

 

 原作一巻の時点で、この世界にはTRPGがあると触れられている。

 実際にダンジョンの奥深くに潜っているはずのA級パーティ「先導者」がTRPGを遊んでるんだから、彼らのロマン好きは相当なものだ。

 この世界に娯楽が少なすぎる、というのもあるかもしれないが。

 Z級という娼婦が堂々と存在してるぐらいセックス! ですわ。

 

 過去の本屋において『ふかふかダンジョンズ&ファイアードラゴンズ』こと『F&F』というTRPGが山積みされていた。

 ゲイリー・ガイギャックスが死後にこっちの世界に来てたりしない?

 「ふかふかだとH&Fでは」と思う人もいるかもしれないが、海外の人に「ふかふか」っていうと大体FUCAFUCAとかになるから大丈夫(ユーリ調べ)。

 

 そして僕は御貴族様ですので?

 札束ビンタができますので?

 

 絵描きに仕様を伝えてわざわざ描かせた、各種スクエア戦闘マップと。

 彫刻師に仕様を伝えてわざわざ作らせた、各種フィギュアも用意済みです。

 凄いね。全部一品モノです。

 

 あとパーティの名前とHP管理、戦闘時のイニシアチブ管理用にA4大の小さな黒板を複数枚作らせたり、状態異常管理をフィギュアでもできるようにフィギュアに引っかける用の小さな色別リングを作らせたり、マーカーやモブNPCなど色々な目的に使えるチェスのポーンのような木製コマを特注で6色8個ずつぐらい作らせたりしました(謎の早口)。

 発注された職人、わけわかんなかっただろうな……。

 

 

 * * *

 

 

 『ふかふかダンジョンズ&ファイアードラゴンズ』

 

 【能力】筋力、敏捷、体力、知力、機転、魅力。

 【役職】国軍兵、斥候(スカウター)輜重(ポーター)、貴族、村人、狩人、メイド、勇者など。

 【過去】武家、商家、狩人、軍人、伝令、騎士、孤児、奴隷、農民、盲目など。

 【武装】剣・大剣・槍・薙刀・メイス・素手・弓・盾。女性用鎧、軽装鎧、重装鎧など。

 【技能】隠密、軽業、騎乗、交渉、知覚、生存、登攀、水泳、自然知識、モンスター知識、罠知識など。

 【得意】遠くが見える、絵が得意、反射神経がよい、料理が得意、泳ぎが得意、乗馬が得意など。

 

 ・【能力】は男キャラだと前3つにボーナス、女キャラは魅力に特大ボーナス。

 ・【役職】【過去】【得意】は、冒険者等級や、戦闘や技能にボーナスがついたりする。

 ・軽業が高いと高所からの落下ダメージを減らせたり、自然知識で足跡から敵の痕跡がわかったり色々。

 ・選択した項目からHP(ヒットポイント)、イニシアチブ、移動速度、攻撃力などが算出され決まる。

 

 わりとそれっぽい感じにこの世界を再現できるシステムである。

 なお聖教会関係は、迂闊に触れると何があるかわからないのでふわっとしている。 

 

 

 * * *

 

 キャラメイクは、セッション前日に時間を設けて質問に答えられるように同席している。

 夕飯後の応接室で、優雅にジュースを飲みながらGMですわ。

 

 アロ達はてっきりルマノ再現とかしてくると思っていたが、キャラメイクはわりと真面目に本人再現をしているようだ。

 

 考えてみれば『村娘ルマノ』好きなのはアロだけだもんね。

 原作描写でも、ナギとウォルは呆れてばかりだ。

 

「あ、あのー、ユーリ様」

 

 困ったように、ウォルが尋ねてくる。

 僕は立てた人差し指を左右に振って、こう言った。

 

「ユーリ様じゃなくて、GM(ジーエム)。ゲームマスターでもいいよ」

「じ、じーえむ。スコップを武器にしたいんですけど」

「メイスの代用とします。名称はスコップ、データをメイスにしてください」

 

 ナギの挙手。

 

「ゲームマスター」

「はい、質問どうぞ」

「スピアソードと薙刀は同じとみなして良いのですか?」

「はい、同じものです」

 

 アロがキレながらキャラメイクしてる。

 

「なんで女性のボーナスが魅力だけなの!?」

「男性は筋力・敏捷・体力に+1。女性は魅力に+3。合計数値は同じです」

「そっ、そうじゃなくて……! ああもう! じゃぁこの女性用鎧! 隠密と体力にマイナスなのに、交渉と魅力にプラスってどういうこと?」

「説明書きにある通りです。スカートがついて胸を強調したデザイン。遠目に女性と理解させ、敵に『殺さずに捕まえてレイプしてください』と伝えるメッセージ。本当に効果のある、矢避けのおまじないといったところかな?」

「ぐっ……じゃぁ着ないわよ、こんなの!」

「着なくてもいいよ? TRPGは遊びだからね。でも」

 

 僕はアロを挑発するように、アロのほっぺをぷにぷにつつく。

 

「暗黒大陸では、アロには必ず女性用鎧を着て貰うよ」

「っ、なんで」

()()

 

 ギロリ、とナギが睨む。

 

「その点については、私もユーリ様と同意見です」

「……ナギ……」

「あのね、アロ。アロが敵に捕まってレイプされても、アロが生きてさえいれば、僕は絶対に助けに行くし、助けに行ける。でも、アロが貞操にこだわって死んでしまったら、もうそこで終わり。僕に出来るのは、アロのお墓を建てることだけ」

「……あ、う」

「今はいいよ。疑似体験だからね。でも、現実は『村娘ルマノ』のようには決していかない……っていうのを踏まえて、どうする? 弓兵用の重装鎧とか着てみる?」

「疑似体験でも。いえ、疑似体験だからこそ。冒険者をやるなら、絶対にそれを着なさい、アロ」

「なんで……なんで女性に生まれたってだけで……こんな……」

 

 うーん、この時期のアロは重症だなぁ。

 『村娘ルマノ』、マジで焚書してぇわ。

 

「ねぇアロ。これはTRPGセッションとは全然関係ない話なんだけどさ。アロが女性の社会進出を目指すのは良いんだけど、最低50年、下手したら数百年早いと思うよ。例外を受け止めることができる社会を少しずつ形成していかなくてはならないのに、それを全部すっ飛ばして女性の社会進出とか言い出しても絶対に無理だし、不可能だ。そもそも順番が違うと思わないかい? 本当に女性の社会進出を願うのなら、何よりもまず先に着手しないといけないことがある」

「な、なによ……」

「脊髄反射で言い返す前に、まず考えてみて。女性の社会進出を願うのなら、まず先にやらないといけないことはなに? 本当に最優先でやらないといけないこと。考えてみて、アロ」

 

 アロは面食らったように黙り込む。

 考えて、考えて、考えて。

 

「……わかりません……」

「じゃぁヒントを出そうか」

 

 僕は立ち上がり、ウォルのそばに近づいて。

 きょとんとするウォルに顎クイをして、ほっぺにキスをした。

 ウォルはくすぐったそうに恥ずかしがる。

 

 アロは驚いて硬直する。

 

「な、な、な、なにを」

「じゃあヒントの二つ目」

 

 僕はナギの隣に座って、ナギの肩を抱く。

 ナギは僕が何を言いたいのか、もうわかっているのだろう。

 いやらしい手つきで僕をハグすると、僕にゆっくりと口づけをした。

 ……ほっぺで良かったんだけどなー。まぁいっか。

 

 せっかくだから、妖艶な笑みを浮かべるナギと一緒に、悪役の笑みでも浮かべておこう。

 

「わ、あ、あ、あ」

「どう? わかったかい、アロ?」

 

 ナギさんが僕をハグしたまま、頬にちゅっ、ちゅっとキスをする。

 アロは考えるより先に混乱して、あわわわとしている。

 

「うーん、駄目かな。かなりわかりやすいヒントだと思ったんだけど」

「……申し訳ありません、教育が至らず……」

「いいよ、気にしないで。そうだ。ナギ、ウォル」

 

 僕は言いながら、ナギの爆乳をもみもみする。

 ウォルは恥ずかしそうに、僕のそばに寄ってくる。

 

「……んっ……なんでしょうか、ユーリ様」

「セルヨーネ侯爵家では、裏で色々と女性用に開発しているものがあってね。女性の胸の形が崩れないように支えつつ、身体のラインを美しく見せるブラジャーとショーツという下着。女性の生理時にショーツに仕込んでおくと、経血を全て吸収してくれる生理用品。他にもあるけど、まずはそれを試して欲しい」

 

 ウォルの胸も揉むか。ダブルもみもみ。

 

「興味、あり……ますっ」

 

 ウォルが少し気持ちよさそうにする。

 僕はちらりとアロを見る。

 お母さんとお姉ちゃんがやりたい放題されて、怒りが先に来ているようだ。

 

「あー、本当にわからないみたいだね、アロ」

「だ、だって!」

「そっか、わからないか。仕方ないよね。アロにとっては、ナギもウォルも居て当然。そこにいるのが当たり前のお母さんで、お姉ちゃんなんだから」

「わかってるのなら、二人から離れてよ!」

「ナギ。ウォル。僕の頬にキスをして」

「はい」

「わかりました」

 

 ナギとウォルは、僕に胸を揉まれながら、僕の頬にキスをする。 

 アロを観察する。必死に考えているけど、駄目っぽい。

 

「仕方ない。答えを言うよ。アロが本来先にやらなくちゃいけないのは、女性の社会進出なんかより、奴隷制度をこの世界から消すことなんだ。わからないかな? ナギもウォルも奴隷で、その所有権はアロの父マキストにあった。過去形だ。今は僕が所有権を保持している。ナギもウォルも僕の所有物だから、アロのお母さんでもお姉ちゃんでも無い。僕にキスをしろと言えばするし、僕に抱かれろと言えば抱かれるしか無い。そういう存在なんだよ」

「あ……あっ? あああ!?」

「……今頃、気づいたのですか」

 

 アロが混乱し、ナギが悲しそうにする。

 僕はダブルもみもみをやめて、足を組んでその上で手を重ねるポーズ。

 

「先に言っておく。奴隷制度は中央大陸中の国の法律にがっつり食いこんでいるから、そう簡単には消せない。奴隷制度の無い、新しい国を建国したほうが早い」

「それなら、国を!」

「脊髄反射で答えてしまうのは悪い癖だから、やめなさい、アロ。じゃあアロが僕を殺して、セルヨーネ侯爵家を潰して、ハーベラ領をアロ国とかに改名して、奴隷制度の無い美しい綺麗な国だと宣言することにしたとしよう。どうなると思う?」

「……奴隷が集まって国民になってくれて、みんなが幸せに……」

「ならない。聖王国をはじめとした中央大陸の国の全てが敵に回る戦争がはじまる。ありとあらゆる手段でアロ国の国民は虐殺され、沢山の血が流れる。やがてアロ国は無条件降伏するか、人っ子一人住まない草原となるだろう。いや、亜人やモンスター達の集う天国になるのかな? それはそれで、奴隷制度の無い美しい綺麗な国を作ることに成功したといえるかもしれないが」

 

 アロは無言になる。

 

「……聞いて、アロ。僕でも無理だ。教育が足りない。戦力が足りない。人口が足りない、技術が足りない。そもそも中央大陸を人類の生存圏にすることすら出来ていないのに、その先を望もうだなんて本当に無理だよ。人間と亜人。人間とモンスター。まず僕達は生きていかなくてはならない。世界の全てを人類の存在圏とし、深き不可知の迷宮(ふかふかダンジョン)の謎を解き明かし、可能なら禁忌の謎も解いて。そこでようやく先に進む可能性が見えてくる。それですら数百年単位で先の話になると思う。だからね、アロ。聞いて欲しい」

 

 僕は立ち上がり、アロの前へ。

 アロは泣きそうな顔で、僕を見上げる。

 

「一つずつだ。一つずつ行こう。まずは明日のセッションで、暗黒大陸の実態を少しでも知って欲しい。その上で、アロに何ができて何ができないのかを割りだそう。奴隷制度をこの世界から消すのも、女性の社会進出も、今は不可能と断言できる難易度だけどさ。……深き不可知の迷宮(ふかふかダンジョン)にアロが挑めるよう鍛え上げることは、不可能ではないから」

 

 僕はアロの髪をかきあげ、額にキスをする。

 アロはくすぐったそうに受け入れる。

 

「わかったわ……勉強も、鍛錬も、頑張ってみる……」

「うん、いい子だ。明日のセッション用のキャラメイクは、もっと気軽に考えていいよ。商家貴族で、弓の名手とかにしちゃおう。知覚も鋭くて罠の知識があって、おまけに絵も得意。ほらできた。どう? 悪くないでしょ」

「う、うん」

「大丈夫。悪いようにはしないさ。みんなで深き不可知の迷宮(ふかふかダンジョン)に行けるように、一緒に頑張ろう」

「うん……」

 

 嬉しそうに微笑むアロ。

 

()()()()()()()()()()

 

 僕はナギとウォルが座っている隙間に戻り、二人の肩を抱き寄せる。

 

「ナギとウォルには、この後、僕の寝室で大事な話し合いがあるんだ。聞いて貰えるかな」

「へっ?」

 

 思いっきり肩透かしに裏切られたという表情で、アロが僕を見る。

 僕はナギとウォルの顔をさらに寄せて、こそこそと耳元に内緒話をする。

 

「……僕の肌を見て。触ってくれていい。年齢以上に若々しいと思わない?」

 

 ナギとウォルは真剣な表情になり、僕の腕や頬をぷにぷにと触る。

 触って驚愕しているのがわかる。

 

「王族と公爵家、あと僕の嫁ぐらいにしか公開していない技術。肌に潤いを取り戻し、肌を若返らせて美肌にする若返りの秘薬の開発に僕は成功している。本来なら僕の嫁にしか使わせない秘薬だけど……君達の肌がどれぐらい若返るのか実験したい。事前の実験では、公爵家夫人の肌年齢を10才以上若返らせることに成功した。ナギは25才、ウォルは19才、合ってるよね?」

 

 こくこくこく。

 これ以上ない真剣なまなざしで、ナギとウォルが僕を見つめる。

 そんな二人に、僕は小声で囁く。

 

「避妊はする。孕ませないと誓うよ。僕の実験に、二人とも付き合ってくれるかい?」

 

 すっく。

 ナギとウォルは素早く立ち上がると。

 貴族を思わせる綺麗なカーテシーをしてみせる。

 

「のちほど伺わせていただきます、ご主人様」

「かしこまりました、閣下(マイロード)

「えっ? えっ? ええええっ!?」

 

 ナギとウォルの突然の変化に、アロは驚愕する。

 

「アロお嬢様。今夜のお風呂は他のメイドにお任せしますので」

「アロちゃーん、今日は一人で寝てくださいねー?」

「えええええーっ!?」

 

 僕はいずれ、ジャン君にナギ&ウォルをハーレム要員として渡すつもりだ。

 だが。決して安くは無い額の金が、彼女達の取引に動いている。

 ジャン君に渡す前に、僕がつまみ食いするのは正当な権利だ。

 

 つーかマジでペッサリーが余っとるねん!

 四人も嫁が妊娠してるから、むしろガンガン使いたい!

 今回の奴隷メイドの買い取りは色んな意味で助かった!

 ナギ&ウォル以外に5人もいるもんね!

 バトさんは「もう一人ぐらい間に合うんちゃうか?」とか言い出してるしさ!

 

 

 * * *

 

 

 翌日。

 僕はナギウォル3Pを堪能しまくって満足。

 ナギもウォルも肌年齢が滅茶苦茶若返って満足。

 ペッサリーの在庫も多少減って満足だ。

 

 っつーか。

 ミルヒカカオの3Pよりエロいわ、ナギウォル3P。

 特にナギが熟練の手腕すぎてやばい。

 立場上、ナギと呼び捨てにしているけれど。

 ナギさんと普通に呼びたいぐらいヤバイ。

 語彙が消えます。

 二人には秘薬を1セット渡して、在庫が無くなったらまた3Pしようね、と約束を交わした。

 

 

 なんかアロが寝不足でふらついてるけれど、気にしなーい。

 

 よし! 今日のセッション、頑張るぞい!

 

 

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