トランスフィメールラブビアン〜男は女に変わり、百合の花咲かす 作:柏葉大樹
あら、私のことを見ているのかしら?
珍しいわ、私のことを見ることが出来る人なんて。
私のことを見ることができるってことはあなた、普通の人ではないわね。
それはどういうことかって?
今の私は普通の人が姿を見ることができないの。特にこの世界に生きる大半の人々は、ね。
今の私はあなたのいる世界で言う魔法のようなものを使って、自分の存在を認識できないようにしているの。それでも、極稀にあなたのように私のことを認識できる人が現れる。
私のことを見ることが出来る人、それはある資質を持っている男の人でないといけないの。
自分の中に秘めたる性を宿した男、男でありながらも男ならざる性を秘めた男の人だけが私のことを見ることができる。
フフフ、そんなに警戒しないで。決して、あなたのことを取って食べるなんてしないわ。私はあなたのような資質ある男の人を探して、その秘めた性を解き放つことが使命なの。
秘めた性を解き放つことができた人は、他の人が体感できない快感と幸福感を得ることができる。私が出会い、秘めた性を解放してきた人たちは新たな人生を歩むようになったわ。
あなたのように資質があっても、自分の中にある秘めた性を自覚しないまま一生を終える人が多いの。あなたは本当に恵まれているわ。私を自力で見ることができた。資質のある人でもそう簡単じゃないのよ。
......もしかして、あなた。そういうことね。
あなた、女の快感を欲しているのね。男として女とセックスをするのではなく、女の肉体の快感を知りたいのね。
フフ、初めてよ。あなたのように最初から自分の秘めた性を求めている人は。良いわ、私に着いて来て。私の家に案内してあげる。
あっ、自己紹介してなかったわね。私の名前は水野、水野先生って呼んで。
随分、歩かせちゃったわね。大丈夫?良かった。
もうすぐで私の家に着くわ。こんな森の奥にあるのは、目立たないようにするため。無闇に他の人と接触しないためにしているの。話しているうちに着いたわ。
ここが私の家よ。んん?普通の家って?
ええ、そんなに目立つような家には住めないわ。それに、こういう普通なのが気に入っているの。さあ、入って。
上着はそこにかけておいて。そこの椅子に座っていて良いわ。今、お茶を出すわね。
はい、どうぞ。
一息ついたかしら。そう、良かった。
どうしたの?壁にかかっている衣装?
ああ、あそこの壁にかかっている衣装は私が秘めた性を解き放った人たちが、その性に順応するために着ていたものよ。ええ、AVみたいね。でも、初めて秘めた性を解き放った人はそうすぐに順応できないの。あそこにある衣装は性的興奮を誘うもの、つまり自分の肉体をより自覚することができるものなの。
じゃあ、あなたの中にある秘めた性、女の性を解き放つ前にあそこにある衣装に纏わる人たちのことを話しましょう。
それじゃ、まずは私が特に記憶に残っている人から。
これより語られるのは10人の美しく女の性を解放した者たちの快感に満ちた話。最初の女性は、レオタードに身を包んだ美少女剣士である。