突然ムチムチ爆乳に成長した俺の幼馴染がドエロすぎる! 作:緋枝路 オシエ
「準決勝進出だぁぁぁ~~!!」
もうおやつ時の15:22。
直央と華月は準決勝に進出を果たした。
中学生プレイヤーが二人も準決勝に残ったと、会場はかなりザワめいており特に、華月の注目度は凄まじく高まっている。
(おっぱいだよな…………男ってホント単純でバカだよな…………)
自分が一番バカだけど……直央は心の中で呟きながら、乾いた喉をオレンジジュースで潤す。
ぶどうジュースを飲み干した華月は、投げるのではなく蹴る事によってゴミ箱へと、ナイスシュート。
ショートパンツなのでパンチラの心配はないが、ぼるッ♡
会場の皆に視線を注がれるデカパイは、まだ余韻に浸り揺れは収まらない。
「もしここでどっちかが負けたとしても、三位決定戦で勝てば全国大会に進めるな」
「んあ? 直央は負けるつもりなのか?」
「ちげーよ、もしもの話に過ぎねぇよ! 決勝でバトルするのは俺と……!」
「オレだよなぁ!」
そろそろバトルの時間だ。
拳を軽くぶつけた二人はタオルで汗を拭ってから、準決勝のテーブルへと足を進めた……
――直央っ! 決勝進出したぜっ!!――
――やったな!――
――まぁ予定通りだなっ! 決勝は直央とかぁ! 手加減はしねーぞっ!――
――あぁ……ごめん、それは無理だ――
――あ?――
――俺負けちまったからさ――
トークアプリでのやり取りを中断し、走る……のは危ないので、早足で集合場所である自販機へと急ぐ華月。
「おい直央ッ! お前負けちまったのかよっ……ウソだろ?」
自販機近くのベンチに座る直央は、無念と少しの怒りを表す表情のまま、直央の方へ振り向かず床だけを見つめていた。
「手札事故……よりによってここ一番て時にっ…………クソッ!!」
殴るものが無いので、拳を何度も床に向け空振りさせるしかない。
「直央…………」
気に入ったモンスターのテーマだからとか、コントロール系が好きだからとか、今のデッキを組んだ要因は色々とあるけど、一番は事故が嫌だったから、事故らないテーマとして組んだのだ。
準決勝戦、初手のカードを引いて直央は絶望した。
展開できない、妨害もできない、1枚だけでは意味のないカードを全て引いてしまったのだから。
どれだけ低い確率だったのだろうか……?
練習中でもそんな事故はありえなかったのに、何もここで……準決勝の舞台で起きなくても……直央はブラフで長考し僅かな希望を信じながら、自らのターンを終えた。
ここで相手も事故るだの、プレミをしてくれるだの、都合の良い展開があればまだ「次のドローに懸ける!」、主人公ムーヴがあったかもしれない。
しかし現実は無常だった……
「ワンキルされちまったよ、相手の人めっちゃ上手くて……手札もかなり良くて……どうしようもなかった」
仮に直央の手札がそれなりだったならば、いい勝負になっていた自信はあった。
実力があっても運は相手の方が上手だった、今回は完全に「運」だけで勝負が決まったのだ。
「安心しろ! オレが仇を取ってくるぜ!」
「別に相手の人を恨んではないけどさ……」
恨むのは自分の運だ、決勝の舞台で幼馴染と熱いバトルを繰り広げたかった……もう一歩であったのに……
「……直央! 応援していてくれ! お前が応援してくれたら絶対にオレは負けねぇよ! 直央と一緒に組んだこのデッキで優勝してみせるっ!!」
魂のデッキを片手に、おっぱいを揺らしながらのサムズアップ。
直央はこれ以上ない程落ち込んでしまっていたが、そうだ……次は決勝戦、華月が最高の舞台で戦うのだから何時までもネガネガしていられない。
「サンキュー……! 俺は三位決定戦で勝つからさ! 金と銅のトロフィー! 持って帰ろうぜっ!!」
ガッチリと握手をした直央は、完全に闘志を取り戻した表情となっていた。
暫く立ち直れそうとすら思っていたのに、幼馴染の言葉に励まされてもう回復してしまった。
「マジでサンキューな……」
「おうっ♪ じゃあ行ってくるぜっ!」
クラスの女子の中で最も小さい身長なのに、決勝フィールドへと向かい遠ざかっていく華月は、誰よりもデカいものを背負っていた。
「優勝おめでとう華月っ!」
「ニシシシシ~~のニヒヒヒヒ~~ッ♪ もっと言えもっと言えっ~~♪♪」
時刻は17:47。
大会は終了しプレイヤー達はそれぞれの帰路に着いている。
大会結果……優勝者は、皐月晴華月! 三位、織宮直央!
決勝は熟練プレイヤーの戦術に序盤こそ押されていたが、ホンの僅かな隙を突いて華月は大好きな超攻撃力を誇るエースモンスター、『ダーク・ナイトメア・ドラゴン』と数枚のカードを駆使したコンボを披露。
見事にワンショットし公式大会初の、中学生女性プレイヤー優勝の記録を打ち立てたのだ。
三位決定戦は……一方的だった。
手札事故をしない直央はミスをしない。
徹底的なコントロール戦術で相手の僅かな希望すら封じてしまい、お互いにライフが減っていないのにも関わらず降参に追い込んだ。
「えげつねぇよな直央は♪ 檻に閉じ込めてもがく事すらさせないんだもんなぁ♪」
「バカ攻撃力なワンショットのがえげつねぇと思うけど? 初期ライフ二つぶん消し飛ばしやがって!」
表彰式では金色の優勝トロフィーを華月が、銅色のトロフィーを直央が手にし二人に賞金、さらに華月には大会限定のプロモーションカードも受け取った。
この賞金は半分を両親に渡して、もう半分は夏の終わりに販売される予定の新パックを購入する資金となる。
「いいよなぁ優勝者は! 本当に最高のご褒美だもんなぁ~!」
なんと、表彰式のラストにサプライズとして、児童書で連載しているカード漫画の原作者が降臨し、即急でサインと「その子が一番好きなモンスター」を手描きして貰える事になったのだ。
当然、華月はダーク・ナイトメア・ドラゴンを描いて貰ったので、額に入れて一生の宝物として飾るつもりである。
「ニシシ♪ 次は直央も優勝してコンビで揃えよーぜ!」
そしてホームページに掲載される写真も撮られた……のだが……
ロリフェイスに爆乳な中学生女子プレイヤー、漫画の中でしかありえない要素がミックスされた華月は、カッコイイ(と自分で思っている)カード片手に背を向けつつ腰をひねる……ポーズを作り上げたが、爆乳と細い腰が強調されて……
(性癖ぶっ壊れるだろあんなん……全国にオカズ提供してるのと一緒だ……)
そんな全身オカズ娘を最も間近で見れるし、毎日エロをしている直央は世界一幸せものである。
ともかく、二人は冬に行われる全国大会への出場権を手にした。
間は空くが二人は鍛錬を怠らず、必ず決勝の舞台でぶつかり合おうと、沈みゆくオレンジ色の夕日を前にして誓ったのだった。
「なぁ、直央っ~?」
「ん?」
チャリをゆっくりこぎながら、自宅までもう10分の距離で華月は、直央の隣へと並んできた。
「よくあんなコンボ考えたよなぁって♪ 直央が考えてくれたんだ、直央のお陰でオレは優勝できたんだぜ!」
華月は闇属性で統一されたデッキを好む。
他の属性はしっくり来ないと、どんなフリーバトルでも大会でも、常に闇だけを使用してきた。
「……環境メタを読んだら行けるんじゃないか? って思ったから提案しただけだよ」
ベタ褒めしてくるので、直央は素直に「ありがとう!」と言えずに、クールな表情を保ち続けながら論理的に語る。
……まぁ、首根っこまで赤くなってしまっているので、照れているのは華月にバレバレだが。
直央の意見で華月がデッキに投入したのは、光属性のカード数枚だった。
「ディバインフィールド-聖域の命光-実際刺さりまくってたよなぁ! オレが使った時の会場のドヨめき! 忘れらんねーぜ!」
簡単に解説すれば、何でも無効化にする強力なカードである。
しかし、光属性以外のカードが場に居ると発動できない専用カードなので、闇で統一された華月とは絶望的に相性が悪い……ハズだった。
「ちゃんと必要なカードを揃えるルートを覚えた、華月が凄いんだよ。無効化もマストなタイミングで打ってたし」
照れから少し解放されて、自分よりも「ここぞ」をモノにする豪運とカードを信じる心、普段とは全く違う展開方法を記憶できていた事こそ大したものだと、今度は直央の方が華月をベタ褒めする。
「へへへ……♪ 属性を光に変更すりゃぁ使えるようになるしな♪」
それは唯一サーチ手段がなく、どうにかこうにかドローで引き寄せるしかなかった、全ての場の属性を1ターンのみ変更するカード。
そして会場を最も沸かせた一枚だった。
殆どのプレイヤーが見向きもしないドマイナーカード……まさか、大会の決勝で披露される事になるとは誰も予想していなかったのだから。
押されていた華月はその一枚で、反撃の準備を整える時間稼ぎに成功。
相手は攻めきれずターンを渡すしかなく、回ってきた次のターンでワンショットを決める事が出来た。
「オレだけじゃ思いつかなかったもん♪ 直央が考えてくれなかったら準優勝だった気がする、優勝させてくれたのは直央だよ♪」
「おいっ! 危ないぞっ!」
チャリで並走しているのに、肩に腕を乗せてくるのだから直央も驚いてしまう。
「…………華月の力になれて良かった、もっかい言わせてくれ、優勝おめでとう!」
「へへーーんっ♪ もっと言えー! 今日の主役はオレだぁぁぁーーーッ♪」
直央の二の腕に長乳が、ガンガン当たっているが不思議と今だけは興奮しなかった。
ご機嫌な二人は程なくして、互いの自宅に到着し――すぐに華月の家の玄関へと入っていく。