突然ムチムチ爆乳に成長した俺の幼馴染がドエロすぎる! 作:緋枝路 オシエ
逃げるなんて一番華月らしくないが、彼女は身体だけでなく心も「女の子」へ成長した。
今までが「男みたいな女」だった反動からか、恐るべき勢いで駆け上って強い葛藤と困惑、恐怖が渦巻いていた。
でも……変わらなかった。
ずっと昔からある1つの想い、それが――
「…………オレも! オレも……好き!」
直央も華月も泣きそうな顔になっている……
「オレもぉ……直央が大好き……! 友達として……幼馴染として……お、男の子としても……大好き! 大好きっ!!」
――言えた、言えたっ!
異性としても大好き。
言葉にしてちゃんと好きな人に伝えたら、一気に身体が軽くなった……
心に纏わりついていた黒いモノが、何処かへと消えて行った。
「好きって言ったら……花火みたいに消えちゃうと思った……オレと直央が築き上げてきた……13年が全部……無くなるって……」
「無くなる訳ねぇだろっ……変わるけど変わらねぇよ俺達はっ!」
友達以上恋人未満。
この段階からもう一歩だけ踏み出せば、恋人になる事は出来たがその「一歩」が何よりも怖かった。
幼馴染という最高の関係が壊れてしまう?
身体や心もそうだが華月は変化を恐れていたのだ。
「直央が諦めないでいっぱい……いっぱい好き、大好きって言ってくれたから……オレも『その先』に行きたいって思ったの!」
華月の瞳からは涙が零れる。
嬉しくて華月が泣いた事はあるが、あの涙は見た事のない……
恋人になれた証、言葉だけでなく涙として具現化し、砂浜に落ちていく。
「変わらないって言って貰えて……オレもやっと決意できた! 好きな人に好き……って言うの……凄く勇気いるんだな……凄いよ直央は……」
首筋を伝い涙は買って貰ったばかりの、サマードレスにまで落ちていく。
胸元の生地に涙で滲んで、下着……? らしきものが透けて来たが、直央は華月と肩を合わせながら視線と視線を合わせる。
「ありがとう…………恋人……ダメなのかなって……幼馴染のままの方がお互いイイのかなって……何回も考え直そうとした……」
「うん……うん……」
直央も泣いているが涙は拭わない。
大好きな子が彼女になってくれた喜びの涙は、この先二度と華月以外が見る事は無い。
「でも無理だった……俺は華月が大好き……どんなに考えても大好きなのは変わらない……諦めたくなかった! 何回フラれてもアタックしようって思った!」
自分勝手、迷惑かもしれない……
承知の上で直央はエッチの度に「好き」と、想いを伝え続けた。
直央の身体からも黒いモヤのようなものが晴れる、岩の椅子から転げ落ちそうな程に力が抜けて、華月が自然な動作で支えてくれた。
「恋人は支え合うんだろ……?」
「あぁ…………」
「ニシシ……オレの事も支えろよな?」
「支える……ずっと支える……」
「恋人になっても毎日遊ぶぞ! 勉強教えてくれ! 放課後にカドショ行って! 買い食いして! えっと、えっと……」
「全部……やろう……華月……デートもしよう! 幼馴染と遊びに行くんじゃない、恋人同士のラブラブなデート!」
「………………♡ すっげぇ……楽しそう……ッ! ははっ……ちゃんと言えたからかな……恋人になったらどーなるんだとか……不安はいっぱいあったのに……」
優しい。
恋人になる事でしか作れない笑顔を向け、華月は両腕を直央の背中へと回し、思いっきり力を込めてハグをした。
「どーでも良くなった! 直央と一緒なら何とでもなる! ネガってたのぜ~~んぶ消えた♪ へへっ、恋人パワーって奴か……♡」
「恋人……! かっ、かっ……華月……俺の彼女になってっ!」
「……………………なる♡ 直央! オレの彼氏になってくれ♡」
「なるッッッ!!!」
「♡~~♡ もう……大丈夫なんだな……」
何も変わらないと分かった。
恋人未満から、恋人になれるのも分かった。
お互いを彼氏、彼女と認識し合う事もできた。
「……………………♡」
もう「恋人未満だった自分」に思い残す事は無い。
涙が止められない華月は眼を閉じた。
「……!」
ここでチキンになったり、そもそもどうするのか……意味が分からない程、直央は愚かじゃない。
二人きりの空間で恋人になったのだ、するべき事は1つ。
2人が夢描いていた、そして……久しぶり、二回目の――
「…………んっ♡ ちゅっ……ちゅんっ、んちゅっ……ちゅはぁ……♡ 唇でしちゃったな……♡」
少しだけ唇を重ねている間、二人の頭の中にはこれまでの思い出がメリーゴーランドのように、何度も何度も……巡り巡った。
走馬灯なんかじゃない。
忘れられない大切な思い出は13年間だけでも、数えきれないが……
「これからはもっと多くなる! 華月と一緒の人生を歩みたい!」
「~~~~っ♡ もうそれ……プロポーズじゃん……♡」
「そうだけど?」
涙を流しながらあっけらかんと、開き直ったかのように応える直央に、肘を入れて来た華月も幸せの涙が止められない。
「直央……もっかい、んあっ♡ ちゅっ、んちゅむっ……♡」
「華月っ! はぁ、んっ! ちゅっ! んっ、んぅ……ちゅっ、ふぅ!」
「んちゅっ、ちゅぱ……もっとぉ……♡」
「んっ! んんぅ! ちゅふっ! んっ、華月……ちゅはっ!」
何度も何度も何度も……二人は唇でキスをする。
もう我慢しなくてもいい、恋人同士になったのだから好きなだけ唇でキスが出来る。
「唇でキス♡ 恋人同士しかやっちゃだめなキス……♡」
「やっぱ唇……凄いな……他のところにするのと全然違う……幸せだ!」
「うん♡ オレも幸せ♡ 唇のちゅー……大好き♡ んっ~~~~♡ ちゅっ……んむっ……なおぉ……ちゅむっ、ちゅっ、はぁ……♡」
またクセになってしまう、強烈な快感が生まれる共同作業が増えてしまった。
「はぁ……ふぅ……んはぁぁ……♡」
夢中、中毒、依存、病みつき……セックスもキスも危険だ、セックスだけでもヤバすぎるのにキスまで追加されて……
「今後の俺達大丈夫かな……彼女とセックスとキスしまくって……幸せで死んじゃいそう」
「死なせねーよ♪ 死ぬよりもずっとセックスでキスすんぞ♡」
離れた場所で本当に良かった、積年の想いが叶った二人は無敵で無敵!
糖分過多のラブラブ空間を作り出し、近づけば血液まで砂糖となってしまい兼ねない。
「…………戻ろうか?」
「うん…………♡」
名残惜しそうに花火を片付け、直央と華月は手を繋ぐ。
ただ手を繋いだのではない、指の一本一本を深く、執拗に縫い合わせるかのように絡め合う……ラブ握り。
ずっとしたかった……二人は民宿へと戻る短い間にも、唇と唇を重ね合わせながら歩いていた。
長く長く、ゆっくり時間をかけて……海と、花火と、この夏へ。
ちょっと「大人」になれるよう、導いてくれた全てへと、心から感謝をしながら――
少年と少女は、一緒に一つの――だがとても大きな階段を登ったのだった。
ここから二人は「恋人」です!