※この作品はR-18です。

「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!?   作:白拍子

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ハラマセーとの戦い
南側廃倉庫から開始です

【モンスター/チルドレンズ:ゼロスリー、ゼロセブン登場】
【モンスター/惰眠烏賊:ダルゲソン登場】


135「じりつしこう」

【サクラ寮2F:カオリの私室/予備兵力】

 

ピュアとヒーラーたちが出撃していった後のカオリの私室は、緊張と静けさが同居していた。

カオリはバスローブから優美なドレスに着替え、大きな執務机を前に座っていた、左右に控えるミナミとコベニを従え、緊張を隠しきれない表情なのは、他に人がいないからであろう。

ミナミは姿勢を正し、控えめながらも確信を持った声で口を開く。

 

「姉様、今回ヒーラーを入れ替えて出撃させたのはその……お互いのチームの枠を超えてもらって、えっと、それぞれの戦い方を体験してもらうため、ですよね」

「ええ、そうですわ。アキラたちの個人判断を尊重するスタイルと、ユウヤの役割分担と戦術構築のスタイル。どちらも長所と短所がありますもの」

「はい、だからその、それを実感してもらって、ええと、今後の戦いに生かしてほしい……深慮遠謀です、ね」

「当然ですわ、わたくしの判断に誤りなどありませんもの」

 

(いや、半分は思い付きと勢いでしょ……)

 

ミナミの分析と確認に、カオリは満足げに大きく頷く。

コベニはいきなり実戦で試すか? と、心の中で突っ込む。

 

「そ、それにですね……うん、ひーりんぐの相手も変わりますし、その点でも経験となりますよね……今回の狙いの深さでもあります……」

「……………………もちろんですわ! ええ、もちろんのこと!」

「さすが姉様、そこまで考えておられるとは……ボク……か、感服です……」

「当然ですわ、お~~ほっほっほっ」

 

(絶対考えてなかっただろ、それにしてもその……いきなりヤル男変えられるって、かんなり負担じゃね?)

 

 

「わたくしたちは予備兵力として控えます。いつでも出られるよう準備を」

「了解です……」「御意」

 

勝利の一押しに必要であったり、撤退を支援したり。

いざという時に投入できる兵力は貴重だ。

ピュアに重傷者が発生した場合、治癒力の高いミナミが控えている。

制圧後、囚われ苗床化している人達の救出に、二列目として出撃する黒服やメイド達の用意もだ。

現場以外の動き。

それを統括するためにも、カオリは軽々しく動けないのがもどかしくもあった。

本来ならば皆と肩を並べて戦いたい───

その気持ちを押し込めているのも確かなのである。

 

 

それはそれとして、コベニの内心の突っ込みも、使用人の気苦労である。

 

 

【南側倉庫街:廃倉庫ファクトリー/原因判明】

 

廃倉庫を繁殖苗床工場化したファクトリー。

ゼロスリーとゼロセブンは監査として見回る。

施設の不備の発見は大事だ、それが早急であれば傷も少なくて済み事故を未然に防ぐ。

不正の隠蔽を明らかにする事で現場の暴走を止め、生産する品質と量を一定に保つ安定化。

苗床の寿命を延ばすため『壊れきる前に』子宮を休ませる健康の診断も、直接に観なければ判断できない。

ファクトリーは場当たり的な苗床場ではない、触手という繁殖の基礎を量産し前線に供給するのを目的とし、浸食する地域を加速させるための施設計画。

しかし大量の孕ませ行為はピュアとヒーラーの感知能力に発見されやすい。

それを一定規模の隠蔽能力の高いモンスターを配置する事により対抗であるが。その能力が強いモンスターすべてに管理能力があるかは別の問題である。

本来ならば隠蔽能力と管理能力を別々の個体が担当してもよいだろう。

ただそこまで質と量の揃った人材、いやハラマセー材を充実させるのは難しいのは世の常である。

 

 

暗く湿った苗床部屋は、肉壁のような赤黒い膜に覆われていた。

天井や床からは無数の触手が垂れ下がり這い回り、粘液の滴る音が絶え間なく響いている。

部屋には、十数人の女性たちが、巨大な肉の台座に固定されていた。

彼女たちは全員、苗床化が進んだ状態───—孕んだ腹部が異様に膨張し、皮膚の下で何かが蠢いている。

 

「あっあぁぁぁぁぁ! またっまた産まれるうぅぅっ!!」

 

まだ言葉をまともに発せられる女性が喚き喘ぐ。

彼女の腹は臨月を超えたように大きく膨らみ、青黒い血管が浮き出ていた。

下腹部が激しく波打ち、子宮口がゆっくりと開き。膣から太い触手がぬるぬると滑り出てくる。

新生の触手はまだ粘液にまみれ、びくびくと脈打っている。彼女の陰唇は限界まで引き伸ばされ、薄桃色の肉襞が外側にめくれ返り、透明な愛液と羊水が混じった粘液が、太腿を伝って大量に溢れ落ちた。

 

「ひゃあはははっ産まれちゃったぁぁ~~あんっ! もっとぉぉもっとよ、もっと産ませてぇぇ~~」

 

苗床の女性の声は、苦痛ではなく恍惚とした快楽に染まっていた。

触手が出産されるたび子宮が刺激され収縮し、強烈なオーガズムが連続で襲い、脳を蕩けさせてゆく。

彼女の乳は大きく膨らみ激しく上下し、乳首からはねっとりと濃い乳白色の母乳が噴出する。

 

粘液と粘膜に粘りつき覆われ苗床化した女性たちは、不快感や苦痛を感じるどころか、出産のたびに強烈な快楽に身を委ね、恍惚とした表情で腰をくねらせて、触手を産む行為に耽っていた。

部屋は女性たちの甘い喘ぎと、触手が滑り出て這い回るぬちゃりぬちゃりとした生々しい音。そして大量の愛液と粘液が滴り落ちる音で満たされていた。ここはただの部屋ではなく快楽に満ちた苗床の巣窟。

触手の工場である。

 

 

「これは───格子が緩んでいる、これでは隙間から触手が這い出ることができる……」

「これ……大変。責任者……ダルゲソンを呼ぶ」

 

苗床部屋、産まれ落ちた触手は集められ出荷を待つのだが、その集積の一部分の囲いに緩みがあり、そこから這い出た痕跡が残る。

ゼロスリーがそれを追うと、出入口に使われていたドアが、蝶番が緩み半開きになり。触手が外界に逃れた痕跡がくっきりと床に残る。

ゼロセブンは淡々と内線を使ってダルゲソンを呼びつける、彼はあたふたと巨体を揺らしながら駆けつけ、現場を見るや否や大いに驚き。

 

「こっこれはっ! えっえっえぇぇぇ!! ちょっとちょっと待ってくださいっ! なんということですっこれわっぁ!!」

「待つ必要はない……」

 

ゼロセブンは今にも首を刎ねそうな冷たい声で、一歩前に進もうとすると。

 

「これは……ピュアとヒーラーにまんまと侵入されてしまいましたな。このダルゲソン一生の不覚! 隠蔽能力を掻い潜りこの倉庫に侵入を果たし、苗床部屋を確認し荒している最中、ゼロスリー殿たちが近づいたから慌てて格子やドアを開けたまま逃げ出すとわっ!!」

「なるほど……そういうことか。あの単独のピュアも囮だったというわけか。仲間を犠牲にここを探り当てるとは、ピュアたちも恐ろしいな」

 

(…………はあ?)

 

ダルゲソンの言い訳と、それを純朴に頷くゼロスリー。

ゼロセブンは、いやいやいやそんなごまかし追及しなきゃでしょうと呆れ。口を挟もうと言葉を選んでいるうちにゼロスリーからの指示が先に飛ぶ。

 

「ゼロセブン、他に侵入の痕跡がないか確認してくれ。俺は外の様子を見て警戒を強める」

「…………了解」

 

言いたいことは山ほどあるが、考えるよりも先に口が出るタイプではないゼロセブンは、意見するタイミングを失う。

兄の要請も確かな事と思い、苛立ちを抱えたまま別の区画へと走る。

そしてダルゲソンは、チルドレンズの兄弟に見えないよう背を向け、なんとかごまかした中間管理職の太々しい顔つきで大きく息を吐く。

その安堵も短く虚しく、ダルゲソンの眼球には近寄って来る肌も露わなコスチュームの男女の姿が映る、ピュアとヒーラーだ。

 

「むっむむ……ゼロスリー殿……残念ながら攻めてきますぞ……迎撃を願います。わたしは、出荷を急ぎますですっなにとぞっなにとぞぉぉぉ!」

「心得た、ここにある戦力、使わせてもらうぞ」

「はっはいぃぃぃ存分に」

「シャッターを開けろ、出陣」

 

ゾンビーと触手を溢れさせ、ゼロスリーは戦棒を手に生成しピュアとヒーラーを迎え撃ちに出た。

 

 

【南側倉庫街:廃倉庫ファクトリー/開戦】

 

廃倉庫のシャッターが開いた瞬間、触手の群れが地面を這い、十数体のゾンビーが呻きながら姿を現した。

その中心に立つのは───戦棒を構えたゼロスリー。

ヒーラーフレイムを中心として、ピュアパール、アンバー、スフェーンが駆ける。

 

「来たな、ピュアとヒーラー」

「行くぞっみんな!」

「は、はいっ」

「あいつは任せな」

「戦闘……開始デス!」

 

 

アンバーが褐色の雌豹となり真っ先の鋭い飛び出しての蹴りが、ゼロスリーの戦棒を初手で砕く。

 

「触手城以来」

「あんたには散々、犯られたからねっ! それ以上にボコってやるから覚悟しなっ!!」

 

ゼロスリーは砕かれた棒をそれぞれを手に振り回し、頭を殴りつけ、続けて肩口を突き、それらをすべて避けられると蹴りを胴体に放つも、前垂れが捲れ上がり裸の股間を晒したままガードで上げた脚に阻まれる。

アンバーは棒をへし折られた動揺も見せず、そのまま手持ちの棍棒として戦いつつ、隙を見て蹴りを放つゼロスリーに、一対一なら以前は圧倒できたが、今は違うという彼の成長を感じた。

 

「はっ、すこしは喧嘩できるようになったじゃねえか! それでもまだ足んねえなっ! 殴り殺してやんよっ!」

「消えた兄弟の仇、取らせてもらう」

 

少し離れた間合いに折れた棒を投げつければ、アンバーはそれを弾きながら、長い脚の大きなコンパスで前進し殴りつけがゼロスリーを掠める。

身をひるがえしながら新たな戦棒を生成し、地面にそれを突き立て支点とし身を宙に浮かせ、身体を捻り込む勢いでの蹴りを背に叩き込もうとするが、アンバーは殴る勢いそのままに地面を蹴りゼロスリーの足よりも高く飛び上がり空振らせる。

真上に宙を浮き、逆さにゼロスリーを見下ろすピュアアンバーが、凶悪に笑いながら突き出した拳を、ゼロスリーは急ぎ棒をかざし受け止め砕かれる。

受け止めた衝撃で弾かれ、アンバーの着地を狙う事は出来ず。砕けた棒を捨て、新たな棒を生成しながら二人は睨み合う。

ゼロスリーが押し込まれながら、ピュアアンバーとゼロスリーは抑え込みあいとなった。

 

 

ピュアスフェーンは足を止め適切な距離を取り、風の衝撃波を連続で触手の群れに放つ。

彼女の纏う薄いトーガは布を巧みに巻いただけの簡素なコスチュームが巨体を辛うじて覆っているに過ぎない。

暴風が荒れ狂いトーガの裾が軽やかに舞い上がり滑るように捲れ、巨大な尻肉が、太い腿が、濃い陰毛に覆われた股間が露わになる。

スフェーンはそれを抑え込もうとせず、触手の排除に努める。

近寄らせなければ雑魚ではあるが、戦いの最中まとまった数に襲い掛かる触手は危険だ。

フレイムも、アンバーとパールから一歩引いた位置に己を止め、炎の焼き払いで触手を炭に変えてゆく。

殴り合いの近接戦に集中させるためには、油断できる相手ではない。

数は脅威だ。

 

 

ゾンビーの群れにピュアパールは襲い掛かる。

恐い、恐ろしい、気持ち悪い、また捕まったらどうしよう。

不安と恐れはある、触手城で犯され続けた記憶はいまも体に刻まれている。

だから、だからこそ。犠牲となる人達を減らしたい。

そのために───

 

「なぐりますっ!」

 

乳首と股間を僅かに覆った白銀のマイクロビキニとふわりと纏う薄衣の踊り子のようなコスチュームが舞い、力任せのぶん殴りがゾンビーを粉砕する。

僅かながらも意識はあるのか、生殖すべき雌が破壊的な力で抵抗し、一撃の拳で弾け砕けさせられるのに驚愕し怯む。

さらに殴りかかってきたゾンビーを受け止め持ち上げ、数体のゾンビーを巻き込んで投げつける。

 

「わたし……負けない!」

「じゃあ……負かして犯す」

「パール! 上っ!」

 

パールの自分を鼓舞するような叫び。

そしてそれに答える声が頭上から、廃倉庫の二階の窓を突き破り、大鎌の刃を閃かせ飛び降りて来る。

ゼロセブン。彼の大鎌の振り下ろしの襲撃は、フレイムの叫びによる警告もあって、パールの腕に浅く傷を走らせただけであった。

 

「腕か脚、飛ばしたかった……」

「痛っ!! うぅ~~ちゃんとトレーニングしていて、よかった」

 

いままでのトロさであったなら、腕は斬り飛ばされていたであろう。

トレーニングで僅かながらにも上がった筋肉の瞬発力、警告を聞いてそちらに意識を向ける前に動くという反応。

少しずつ、少しでも、戦って生き残る力を、経験として蓄え生かしている。

 

「だったら、切り刻み、弱らせて仕留める。早めに勝つために一人くらい始末してもいい」

「あっ! くぅっ! きゃっ! あぅぅっ! 恐い時の……ユウ───フロストに似た目……」

 

ゼロセブンは容赦なく追撃する、重く鋭い大鎌の振り回しが隙無く襲い掛かる。

それは手傷を負わせ抵抗できなくして捕らえ、苗床へと堕としめるものではなく。

この戦いの中、決着を早めるため早急な沈黙。死傷に追いやる冷酷な意志をもった瞳をパールに向ける。

その向ける瞳は図らずとも、冷酷に策謀を巡らせるユウヤにそっくりとパールは感じた。

嫌悪と恐怖が湧き上がる……しかしそれ以上に、ユウヤがどれだけ負担を背負っていたのかを感じる。

一緒に背負いたい───けど、まだ、足りない。

首を刎ねるため迫る刃に肩の肉を削られ、足首を飛ばそうとする突き出しからの草刈りを、柄を踏みつぶし阻止するも。新たに手にした鎌が振り下ろされ、切っ先が肌を引っ掻き血飛沫を上げる。

 

「速い、これって……相性……が……だめ」

 

自分の剛力が全く生かされないまま、失血と疲労が重なれば、いつか致命的な一撃を受ける恐怖に。

 

背中に熱い声が浴びせられる!

 

「パール下がれっ! 俺が行くっ!」

 

炎が大鎌を弾く。

フレイムがパールを強引に引き寄せ、ゼロセブンと向かい合う。

新たに生成した大鎌がフレイムに襲い掛かるが、炎で牽制しながらそれを避け続ける。

 

「へっ料理人に比べたら、そのでかい包丁はまだ鈍いな」

「リパーシェフ様と比べないでほしい。強すぎる」

「確かになあ~弱点とか、ない?」

「…………ボクが知りたい」

「結構正直だな~ナナちゃんは」

「ボクはゼロセブンだ」

 

攻防の中、フレイムのリパーシェフや額の数字などで煽る言葉にゼロセブンは乗る、無表情にむかつきを露わにしながら。

ヒーラーを片付ければ、ピュアは瓦解するという経験に基づいて、倒す相手をヒーラーフレイムに据える事にする。

フレイムを倒せば、パールをどうにかするのは容易いと判断した。

 

 

【自分で考えろ】

 

ゾンビーはほぼ壊滅。

アンバーはゼロスリーを抑え、フレイムはゼロセブンと交戦。

湧き出る触手は、スフェーンが対処している。

主戦場から離れたパールは、傷の痛みと流血よりも、周囲を見ての思考の纏まらなさに情けなくなる。

 

「わたし……どっちに行っても、足をひっぱるだけかも…………」

 

速さについて行けない、加勢に行っても自分が狙われ負担になってしまうかもしれない。

触手やゾンビーはスフェーンひとりでなんとかなりそう。

 

「フロスト……なら、次はこう動いてって言ってくれるのに…………あ」

 

 

「自分で考えて判断して決断して行動するって大事」

「周りをよく見て、仲間が敵がどう戦ってるか感じて動くんだ」

 

 

「自分で……考える…………そして実行するのは……勇気」

 

パールは周囲を見回す。

倉庫の並ぶ古ぼけた建物、他に、他になにか、この削り合いの膠着した戦場を変える一手は──────

 

 

「───!! みんな! わたし、の(・)っ(・)ぽ(・)さ(・)ん(・)を倒してくるっ!!」

「おうっ! 行けっ!」

「わ~かった! 気をつけてなっ!」

「了解デス!」

 

パールは全力で走る。

 

「わたしにできること……わたしにしかできないこと……やって……みせる」

 

 

「のっぽさん? 誰?」

 

ゼロセブンは他に自分の知らない援軍がいるのかと首を傾げた。

 




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