※この作品はR-18です。

「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!?   作:白拍子

151 / 166
150話到達いたしました

【モンスター/チルドレンズ:ゼロスリー、ゼロシックス、ゼロエイト登場】
【モンスター/机事管理:カン・リー登場】


150「ほしゅう」

【触手城荷捌き/ゼロスリーの帰還】

 

「触手城までもう少しだ。ゾンビー達、残る気合を振り絞れ」

「お゛~~~~」

 

触手城は元々ショッピングセンターであるため、搬入のために荷捌きは完備されていた。

かつては配送の車が行き来し物資を納品していたが、触手城となった現在も変わらず、量産した触手を収める出入口として利用されている。

スラム街で工場的に生産された触手が定期的に納品されていたのだが。

スラムと通常社会との境界線上に近い、南側の倉庫街に巣食っていたファクトリーから最後の納品が届いた。

 

触手を満載したコンテナを引く屈強なゾンビーたちが、疲れ果てた足取りで荷捌きのスロープを慎重に下りてゆく。

その最後尾で護衛しているのは、体中に無数の打撲と裂傷を帯び、それでも背筋を伸ばし孕んだ女をお姫様抱っこで抱えたチルドレンズのゼロスリーが、地を踏みしめ歩んでいた。

 

 

「ゼロスリー兄上! その傷は!? いったい、いったい何があったのですか? それに……ゼロセブン兄上は?」

「南側の廃倉庫ファクトリー襲撃により陥落、ダルゲソン様消滅、触手の搬出は……完了。セブンが……消滅」

 

触手コンテナとゼロスリーの到着に、留守を預かっていたゼロエイトが駆け付けると、ゼロスリーは膝をつくがその声は乱さず報告する。

ダルゲソンは怠惰ではあったが、触手の生産ラインを隠蔽しながら支えるハラマセーであった。

 

「あはははは……ダルゲソンさま~~~うふふふふ、も~すぐですからね~~~~か~い~の産んじゃいますよ~~~あはは」

 

ゼロエイトは事の重大さに恐れおののき言葉を飲み込んでいると、ようやくゼロスリーが半裸の孕んだ女を抱えている事に気付く。

感情が爆発しきった残滓で身体は震え、孕んだ胎を愛でるように撫でながら、うわごとのようにダルゲソンを求めている。

 

「ダルゲソン様の孕み奴隷だ……せめてこの女を……」

「わかりました兄上、もうよいですお休みください」

 

ゼロエイトが女を受け取ると、ゼロスリーが崩れるように倒れる。

彼は戦士だ、どれだけ傷ついても、己の任を果たすまでは倒れない矜持が支えていた。

だが、報告を終え女を託した瞬間、限界を迎えた。

 

「誰か! 城内に負傷者の回収を! 急げっ!!」

 

城内からゾンビーが駆け付け、ゼロスリーと孕み奴隷を担ぎ上げて奥へと消えてゆく。

敗走した一軍が最後の力を振り絞り帰還した光景に、ゼロエイトは立ちすくんでいた。

 

 

【触手城荷捌き/ゼロシックスの帰還】

 

触手城の荷捌き区画は、いつもなら淡々とした作業の場だ。

各地に点在する小規模な苗床場から触手を回収し、その触手の個体を選別し、召喚する戦力として貯める、繁殖のために保持する、各拠点の補充として配布する。

生体として下級な触手は、有機建材(例としては、苗床を壁や床に固定させる触手肉)やハラマセーの肉体補修、エナジー摂取の食料として使われる。

いわば触手はハラマセーにとって通貨のようなものであり、その流通が生体と組織の維持となっている。

 

ソルトマンの設立した、触手工場としてのファクトリー

苗床化した人類と、繁殖用のゾンビーを一か所に纏め繁殖を効率化させる工場。

苗床となる女性の調達のためにも都市部にほど近い場所に建築物に偽装して設置し。

ピュアとヒーラーの探索に対し、隠蔽と管理能力の高いハラマセーの配置で対応、触手の量産という利益を上げていたが。

人類の組織力による発覚発見の網に捉えられ、予想以上に早い強襲の憂き目にあっていた。

 

 

「南側廃倉庫ファクトリー陥落を城主にすぐさま報告を! 城内に待機している方々にも手助けの打診を願います。コンテナは速やかに移動を、せっかく持ってきてもらった触手です、選別は後にして貯蔵場所に納品を……ああ、もう輸送に使えるゾンビーが足りない……破損しているゾンビーは補修用触手保管室に向かってください。自力での移動が怪しくなっているのは移動の補助を! そちらっ! 破損が大きいのには、救急用触手を早く!!」

 

南側廃倉庫のファクトリーの陥落で、到着したコンテナを巡って荷捌きは慌ただしく喧噪に満ち。ゼロエイトは声を張り上げ指示を飛ばし続ける。

その張り詰めた空気に、北側砦化廃ビルファクトリーからの帰還部隊が到着し、さらに混乱は増大した。

 

 

「ゼロシックス兄上! 北側もそんな状態…………なのですか!?」

「そんなって、どういうことだよエイト? こっちの苦戦って状況、デンレーが知らせているはずだろ?」

「デンレー? 誰ですかそれは?」

「まだ到着していない? どういうことだ? デンレーは確かに走った。けどこっちに来てないってことは……途中でピュアに狩られたか……」

 

荷捌きのスロープを降りて来る触手コンテナ、先頭には事務官であるハラマセー、カン・リーが率い。負傷したゼロシックスが殿としてコンテナを護衛していた。

新たな予定ではない急な納品、しかもゼロシックスの負傷からしてただ事ではないのが窺い知れゼロエイトは焦り問うと。

ゼロシックスは、先触れとして北側の苦境を伝えるべく走ったデンレーは到着していないことに眉を顰める。

 

「南側ファクトリーが陥落しました、ダルゲソン様も消滅です」

「はぁ? しかもセブンを含めて、兄弟が二(・)人(・)も消えちまって! エイト! ナインはこっちに帰ってきていないのか!?」

「何も聞いてはいませんよっ! 北側の情報はこれが初めてなんです。それ以上は……わかりません……」

 

ゼロシックスはゼロエイトに詰め寄るも、エイトの声は苛立ちと焦りに強く返しながらも、次々に入ってくる悪化する現状と兄の怒気に、語尾が弱々しくなってゆく。

 

「ゼロシックス様。今は荷捌きでの受け入れが最優先です。兄弟喧嘩をしている場合ではありません」

「……っ!! わるいエイト、今のは八つ当たりだった」

「触手の搬入を手伝います。ゼロシックス様あなたも負傷されています。奥で治療を受けてください」

「わかった、悪いけど後たのむ」

「兄上……今は養生してください」

 

さらにゼロエイトに詰め寄ろうとした瞬間、カン・リーが割って入り諭すと。

ゼロシックスはあっさり非を認め激情を冷まし、傷の痛みを認めるとそれ以上の反論をせず奥に引き上げてゆく。

 

「助かりました……こんな状態で兄弟で喧嘩なんて、したくないです」

「私はただ、すべき仕事をしたまでです。感謝よりも手と口を動かしましょう」

 

兄の勢いに飲まれそうになっていたのを、助けてもらってた感謝の言葉に対し、カン・リーは事務的に答えるのが今の荷捌きの緊迫を際立たせていた。

 

 

【触手城荷捌き/さらなる帰還者】

 

荷捌きの作業が進む中、人影が一つふらつきながらスロープを降りて来る。

全体に焼け焦げと弾痕を穿った作業着は、ほとんどぼろ布だ。

 

「は~~~よ~やく帰ってこれたよ~あ~も~死にたいっていうか死にかけた~~」

 

声の主は荷捌きまで降りきると、大の字になってひっくり返り大声で安堵の声を上げた。

 

「フォー兄上!?」

「ん? エイトじゃん。おひさ~あ、中央部のファクトリーね潰滅。トゥエルブもさ、やられちゃったよまったく。あと一人いなくなっちゃったみたいだけど、だれ?」

 

慌てて向かったゼロエイトは中央部のファクトリーに常駐していたゼロフォーの帰還に驚き。

一人帰ってきたゼロフォーの言葉に、荷捌きは作業の手を止めて凍り付く。

各地の敗走に重苦しい沈黙が圧し掛かっていた。

 

 

【病院/検査の狭間】

 

セーフハウスからの迎えで、ピュアとヒーラーたちは病院へ、戦闘後の検査にと移動した。

ひーりんぐにのみ頼るのではなく、医療によって体の異常を検知するのは必要と、戦闘後に検査を受けるのは推奨され、ピュアとヒーラーたちも納得している。

その検査の合間───

ピュアとヒーラーたちは、病院内に用意された一室に集合していた。

その小規模な会議室といってもよい部屋には、巨大なモニターにリモート用の端末が人数分揃い、教科書と参考資料が整然と並んでいた。

 

「いやあ、ここまで用意してくれてるし、確かにこういう時間は有効に活用しなければだよな……うん」

「わかるわよ……理解できるわよ……学業を疎かにしちゃいけないって……でもねえ」

「そうよね……ヒーローしていますから勉強しなくていいってわけじゃない……むしろ両立してこそ本当のヒーロー……ふふふ」

 

アキラは配布されたテキストを目で追い、アヤはぐぬぬと呻きながらもモニターを見つめ、リサはさらさらとノートを纏めている。

 

「はーい次の人交代ね〜検査まわすよ〜戦いの後で補修って、マジ地獄ぽいけどさあ、切り替えてやっていかなきゃって慣れなきゃってぽいよね」

 

アスカが入室し自分の席に座りながら、検査に入る人の交代を告げる。

 

「戦闘よりは楽だろ……少なくとも殴り合いじゃない……と、僕か」

 

ユウヤが入れ替わりに出てゆくさいに、戻ってきた時にすべき質問を手早くメモする。

 

「あ~~なんかこう戦いの興奮が抜けないのに、数学とか公式とか見ても、頭に入んないというかさあ」

「けど……授業を欠席扱いは……駄目だと思うの……」

「落第ハ、イヤデース」

 

ヒナタもケイもマリアもであるが、全員が検査着のままこの部屋で補修を受けていた。

病院での待ち時間が無駄にならぬよう、そして学業が疎かにならぬよう、病院の一角に設置された「補習専門ルーム」

静かな学びの空間であり、リモートで画像は一方通行であるが、音声は相互での講師の先生まで用意してくれている。

表立っては、長期の入院により学業が妨げられているのを補習する試みとなっていて、講師には生徒の姿を秘匿する必要があるためと利用をつけてリモートを駆使している。

講師の先生たちが姿の見えない生徒たちの健康を気遣う声が、騙しているような気持ちになって複雑でもある。

しかしその授業が、戦闘の緊張と検査待ちの虚無の時間を、少しずつ溶かしてくれるのも確かな事であった。

 

 

少年少女たちは人類を守るために戦い、仲間を救い敵を退ける。

だが同時に、テストの点数に悩み、課題の提出期限に追われ、補修を受ける学生でもある。

 

「戦って勉強して……どちらもちゃんとやらなきゃな」

「こういうのも、ヒーローの生活ってやつかしら……」

「戦いも補習も、やるべきことをやるだけだ」

「こうしてみんなと一緒に勉強してると……なんだか……安心……」

 

戦場の緊張も学生の日常も、錯綜して訪れる。

そのどちらも、彼らが生きている守るべき世界であった。

 

 

「検査交代、ピュ……いや女子にドクターキリコからだけど、資料配布があるから寮で確認しておくようにだって」

「はい……いってくる…………資料、なんだろ……?」

「なんか、悪い予感がするわ……」

 

ユウヤからの連絡に、ピュアたちは首をひねるばかりであった。

 




【モンスター/チルドレンズ:ゼロフォー登場】

励みになりますので、感想評価お願いいたします
目指す至近目標:評価者五名

評価☆8一つ追加ありがとうございます!
さらに☆9一つ入られました!!
赤くなりました、ありがとうございます!!!

至近目標突破!
次は、感想をもらうとお気に入り200を目標ですね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。