「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!? 作:白拍子
設定に触手城を追加。
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045「しょっぴんぐせんた」
【物件検討】
廃墟化したショッピングセンター、ハラマセーの拠点、触手城。
本来の名は『ミライテラス・サクラオカ』
今では『お化けセンター』とか『人喰い施設』等と近隣の住民の蔑称とされて、そのものずばり『触手城』とも呼ばれるようにもなった。
実際、廃墟マニアや、冒険心旺盛な子供たちが立ちいり、行方不明になった例は数知れず。
警察も調査に乗り出したが、関連性を見つけられず、立ち入り禁止の制限と広報に留まっている。
放射能汚染された廃墟のような都市伝説が囁かれ、幽霊や異形の影が蠢く噂が、闇をさらに濃くする。
放課後のたまり場、ユウヤ、ケイ、ヒナタ、マリアの、ピュアとヒーラー達が集まり、触手城の検討を行いはじめる。
少し噂を集めただけでも、問題の生々しさと不気味さが浮かび上がり、都市伝説的に犯罪的な未解決事件が粘つくおぞましさを醸し出していた。
「と、言うのが、シスターが場所を示してくれた『触手城』の正体で、拾えた情報での内部施設がこうだね」
ユウヤが用意した平面図や、古いフロアガイドを机に広げ説明する。
「へ~こんなの手に入るんだ」
「自治体の建築指導課や都市計画課に問い合わせてみたんだ。都市計画や防災計画の研究がしたいので資料が欲しいと。そう、もっともらしい理由を付けてね。それなりに手数料とか出費もあったけど」
ヒナタがユウヤに関心し、興味津々で建築図面を眺める。
ユウヤは肩をすくめるが、手際の良さはピュア達の信頼と尊敬を高めていた。
「そういうの……みんなで払おうよ」
「デスネーワリカンデース」
ケイがおずおずと提案し、マリアが後に続く。
「手続きは面倒だったけど、そんなにお金使ったわけじゃないし、いいよそんなの」
「へへっ、そういうめんどくさいのは男のオゴリってやつだな」
「トハ言ッテモ、コノ国デノテツヅキ、ヨクワカリマセーン。ハウ~マリアハ役ニタチマセンデス」
ヒナタは軽口混じりに笑って、場を和ませ。
マリアが申し訳なさそうに言うと、ユウヤは首を振って否定する。
「そんなことないよ、むしろスーツをわざわざマリアに着てもらったし。役所相手に建築資料請求を、成功した例よりも失敗した例が欲しいって、僕が通訳をするふりを、わざわざ演じたからこそ請求がスムーズにいったのだし」
「ソーナンデスカ? ワタシ立ッテタダケデスヨ?」
「公的機関相手に問い合わせだし、外国人が興味を持っています、協力できませんか? というふうに持っていけば、説得力に合わせて、マリアみたいなセクシーな女性相手だと協力も引き出しやすくなるしね」
「ソレハ、照レマスネー」
「色香で惑わしているだけじゃん、ま、ありっちゃありだし」
マリアの首をかしげる疑問に、ユウヤが補足し。
マリアの無邪気な反応に、ヒナタはさらに笑って茶化す。
「調べものを……別の方面から調べたよね、ね、ヒナタ」
「あたしもそこで買い物したって人達から、話聞けたけどよぉ、酷かったらしいぜ」
ケイが口を開いたとき、彼女の声には警戒するような響きがあった。
その言葉に応えるように、ヒナタは眉をひそめながら語り出す。
彼女が集めた情報は、噂話の域を超え、実際にその場所を訪れた人々の生々しい証言だ。
「まず従業員の態度が悪い。ろくに接客せず、おしゃべりやスマホ触っていたり。注文を間違えてもあやまんねえで舌打ち。カフェで商品を堂々とつまみ食い。挙句の果てには、館内禁煙なのにタバコ吸ってるって。クレーム入れても反映せずに『貴重なご意見ありがとうございました』で終わり。商品も今一つ旬を外してるっていうか、新商品みたいな売れ筋も、入荷の数が少なくてまともに買えない。広告じゃあるように宣伝だけど足を運んでも空振りって感じだとさ」
言葉の端々に苛立ちと呆れが滲む。
ユウヤは黙ってメモを取りながら、ヒナタの話に耳を傾ける。
「食べ物関係の話で、色々情報を仕入れたけど……食料品やレストランも今一つな感じみたい……品質も量も足りなく、飲食店やカフェもチェーン店なのに……ワンランクもツーランクも味がよくなくて。さらによく調べると……スタッフの技術が未熟、調理設備が貧相、食材の仕入れと保存がよくない等……これで美味しいものを作るなんて、到底その無理だと思うの………料理かわいそう」
ケイの語る『食の崩壊』は、単なるサービスの悪さだけではなく、根本的な機能不全を示していた。
彼女の豊満な体が、悲しみで微かに震える。
「お~~さすが食いしんほうのケイのご意見だ」
「もぅ……わたしは、美味しく食べたいの……」
ケイの食への愛情は。だからこそ、彼女の悲しみは、ただの感想ではなく、深い憤りと哀惜だった。
ヒナタがわざとらしいほどに軽く言葉を挟み、重苦しい空気を払拭する。
『ミライテラス・サクラオカ』の構造は、一見すれば理想的な都市型複合施設のそれだった。
地下から地上五階まで、用途ごとに整然と区分されたフロア構成。
さらにその上にはオフィステナントが入るタワー塔がそびえ、商業と業務の融合を目指した設計思想が垣間見える。
だが、その整然さは、皮肉にも機能不全の輪郭を際立たせていた。
『地下レストラン街。1階、インフォメーション・カフェ・スイーツ・食料品・銀行』
食事時にも空席が目立ち。接客もサービスも質が低く。利用者が少ないので銀行業務も利用頻度が少ない。
『2階、アパレル・ファッション・書店・日用雑貨』
流行や品質、価格のバランスが悪く。購買意欲を削ぐばかりの品ぞろえ。
『3階、家具・家電・アミューズメント』
展示の豪華さに対し、実際の購入に躊躇を感じさせるものばかりで。
遊具も年齢対象を外れたちぐはぐなものばかり。
『4F、フードコート・キッズスペース・庭園(イベント広場)・チャペル』
設備が小規模、広いだけで手入れの行き届いていない庭園、イベントも告知不足や運営力のなさで閑散とし。
チャペルも不穏な噂とそれを払拭する売りが無い。
『5F、映画館・催事場』
上映作品選定の偏り、上映時間の配慮の外し具合。
催しのジャンルや開催期間の間の悪さ。
『B2階、駐車場』
遠方からの集客のため、広大なスペースを割いているが、地盤沈下や火災により半身不随の運行。
「まとまってはいるけど、交通アクセスの悪さ。サービスの悪さ。事故の発生。集客の低迷。印象が悪すぎるを超えてるな」
「あとよ、オフィステナントが入るタワー塔なんだけど。同じような理由で、そもそもシュッピングセンターの来客数が少ないって、相乗効果が得られないって事で都市計画も頓挫。周辺の住宅開発ってやつも見直しって事実上中止。そうなると流入人口とか見越していた利用者が確保できねーから、発展するわきゃねえし~速攻テナントばっくれて畳んじまったってね」
「ドーニモ、ナンナイデスネー」
ここまでひどすぎると、呆れるしかない。
ヒナタの人を引き入れる事の失敗の指摘に。マリアもお手上げな感想しかない。
【重噂】
ケイがさらに追加した情報で、場が凍り付く。
「あ……それとね、タワー塔の10階レストラン『Le Ciel Flottant』(ル・シエル・フロタン)だけど、天才シェフと言われた人が入っていたの。まるで絵画のような美しい盛り付けに素晴らしい美味……ああ、一度食べてみたかったな~だけどね、客にとっては『映える』事に人気と興味が先行しちゃってね……本来の料理の美味しさも絶品なのに、二の次の評価にされちゃったの…………そんなの、おかしいよね? そのため料理をなかなか食べなかったり、極端な時には食べずに撮影するだけって……ひどい事したりする客もいて……それに対し苦言というにはその……ね、過激な対応をしちゃったみたい……ううん、気持ち判るよ、だってお料理が……可哀そうだもん……それで問題になってしまって。さらにはね、このレストランへの招聘目的が、味よりも出来上がりの美しさだってことをシェフは知らされて…………」
ケイの声がだんだんと、泣き声に近くなってゆく。
その語りに圧倒され、静寂が訪れる……ユウヤは静かに続きを促す。
「………続けて」
ケイが再び口を開いたとき、彼女の声は震えていた。
食べ物の話になると誰よりも饒舌な彼女が、悩み語る姿にみな息を呑む。
「失踪しちゃった………の」
悲しみを讃えたケイの漏らす結末に、何とも言えない重苦しさが場を支配した。
これから挑む所の前身が、ろくでもない厄にしか感じない。
その重苦しさの中、これもしっかりと話さなければならないと、ユウヤは口を開く。
「後この施設の犯罪の中でも、酷いものがあって」
「へ~万引きとか?」
ユウヤの重い声に、ヒナが軽く応じるが。
「確かに万引きも関わっている。万引きの犯罪を露見しないことを盾に肉体関係を強要……いや、ぼかして言うのはやめるね。強姦されたと」
「それって……その……盗んだのは悪い事だけど……その、ひどい」
「ダマッテヤルカラ、オメコニブチコマセロデスカ!?」
「それだけじゃない、泥酔してトイレに入ったら寝てしまい。閉館時間を過ぎてトイレのドアを開けられ、そのままレイプされたあげく、館外にほおり出されたとか。スタッフ用通路に迷い込んでしまったのを、倉庫に引きずり込まれ犯されたとか。閉館時間を過ぎてもお店で店員とおしゃべりし続けて、ようやく深夜になってスタッフ用出入口から帰ったら、その近辺で強姦されたとか。多目的トイレでオナニーしていたら、ドアを開けられ犯されたとか。強姦の性犯罪の話が多いんだ」
ユウヤの語る建築物絡みの性犯罪に、ピュア達は絶句する。
「わたし……そんなとこでお買い物、したくない……」
「なんかさ~~この施設ならではって感じかもだけど、恐すぎんだろ」
「ナンデ、ケーサツ沙汰ニナンナインデスカ?」
「それが不思議なんだよ、うまく揉み消してしまったかもだし。今となっては調べようがない」
そして口々に非難な声を浴びせる。
ユウヤの言葉も歯切れ悪く、施設の不気味さと退廃が増すばかりだった。
【観測者】
モンスター・インフルヘイターはスーツを決め、触手城を見渡す丘に立つ。
背後にはクロノス社のトレーラーが待機している。
彼をサポートし、クロノス社の情報収集の工作員が、トレーラーに満載された撮影機材のコンテナを制御している。
「街中の戦闘をいくつか追っていたら、ハラマセーの本拠をはっけ~んって感じ。いいねいいね~なんといっても、ピュア達が無謀にも挑むってさ、すんげえエグいのが撮影できるって感じだよ~みなさ~ん。きばっていこって感じでね~~~」
「あんたもハラマセーなんだろ? 戦わなくていいんですか?」
クロノス社員である撮影班は、つい疑問を投げかけてしまう。
社でインフルヘイターを保護というか拉致し、好待遇で迎えているだけに、人類の敵としての印象がどうにも薄い。
「ん? ああ、ぼくはぼくで、楽しめればい~し。ピュア達がエロく嬲られるのを、じ~っくぅり記録できればってね。それをクロノスに提供して、そっちの実験や検証に貢献してで、女とヤリ放題、触手産ませ放題で気楽に生きられりゃ、マジ殴り合いで殺し合うってばっかじゃね~のって感じ。あんたらも同じ立場ならさ、お気楽で酒池肉林ってサイコーでしょ? まっ外出とかロクにできないけど、元々インドアだし、ネットもサブスクも使い放題だから、そんなに飽きないって感じかな。あ、ハラマセーの研究してんのもさ、結構面白いし」
俗欲にまみれた言葉に、人類としては納得するしかないが、社会人としては腹立たしく思ってはしまう。
「さぁて、雇われてるからには仕事はするぜ。いけよお前ら、いい絵とってこいってかんじぃ~~へへっ生体ドローンってヤツたな、こいつぅ~」
インフルヘイターが叫ぶと、彼独自にできる召喚。
先端がカメラレンズになった触手達が触手城へと這い進んでゆく。
そしてインフルヘイター自身に、カメラアイ触手を通じて流れ込む情報をトレーラーの機材に伝え。
複数のモニターにカメラアイ触手の捕らえた映像が映し出される。
「オーケー、感度良好インフルヘイター」
「さあて、どんなドラマが生まれるかって感じ。まっ今の段階じゃ命張って戦うよりも、こういう人間組織に浸透しちゃっうってのも戦いかたって感じじゃね? まっそんなにすぐに天秤が傾くって感じでもなさそーだし、楽しませてもらっか」
【荷捌き前】
触手城。その建物の輪郭は、まるで巨大な獣がうずくまっているかのように、不気味な静けさをまとっていた。
ユウヤたちピュアとヒーラーの一行は、施設の裏手にある荷捌きエリアへと身を潜めながら接近する。
「荷捌きから侵入する、理由としては地盤沈下や火災などで破損が強い部分だし、警戒度も正面よりは低いはずだ」
「えっと……駐車場でないのは?」
ユウヤの声は、冷静ながらも緊張を孕む。
彼の指先が示す先には、錆びたフェンスと、半ば崩れかけた搬入口が見える。
かつて物流の要だったその場所は、今では忘れられた裏口のような存在だった。
ケイが疑問を投げかける。彼女の声には、慎重さと直感が混じる。
ユウヤは頷きながら、説明を続ける。
「駐車場は一般でも場所位置は知っているけど、荷物の納品に使う荷捌きの出入口はそうじゃない。だからこそ目の引き方も薄くなるかな」
「まあ~搬送用トラックとか、どこから入りますってさ、普通買い物しにいっても、気にしね~よなあ」
「ソレデモ、マーッタクナニモシテナイ感ジジャナイデスネ」
ヒナタが、納得したように相槌を打つ。彼女の視線は、搬入口の奥にある暗がりをじっと見つめていた。
マリアが指摘すると、荷捌き入り口には、突っ立っている歩哨のようなゾンビーが一体。
無表情でただそこにいるだけなのに、異様な存在感を放つ。さらに、出入口の上部には監視カメラが設置されており、赤いランプが点灯している。
「それはさすがに、なにも用意していないってわけじゃないだろうしね」
「つ~こた、見張りをぶっとばして、速攻だな」
「そうだよね……一気にタワー塔上層階に上って、中枢をどうにかするだよね」
「速度ガダイジデスヨネ、広イ所デスカラ、大量ニイル敵ガ集マッテクル前ニ、ケリツケルデスネ」
ユウヤが低く呟く。彼の思考はすでに戦術の組み立てに入っていた。
ヒナタが拳を握りしめる。彼女の表情には、覚悟と高揚が混ざっていた。
ケイが言葉を継ぐ。彼女の瞳には、平穏を守る者としての使命感が宿っていた。
マリアの言葉は、冷静な判断での再確認だった。彼女の声は、仲間たちの士気を引き締める。
「厳しい戦いになるかもしれないけど。みんな、頑張ろう」
「うん」「おう!」「ハイデス」
その瞬間、触手城の影が彼らを飲み込むように迫っていた。
だが、彼らの足取りは迷いなく、静かに、確かに、侵入の一歩を踏み出した。
ただ……
これまでの戦い、ひどい結果になる前に撤退等、惜敗はあってもは惨敗は無く。
負けた相手にも再戦は勝っている。
それゆえの慢心が無かったか? 思い知るのかもしれない。
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まず目指す目標:お気に入り100越え 感想と評価を受けられるよう、頑張ります