「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!? 作:白拍子
【モンスター/車両誘拐強姦魔:ハイエース登場】
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046「かんせん」
【B3F荷捌】
触手城、荷捌き出入口。
歩哨のごとく立つゾンビーに、マリアが最大限まで威力を溜めた衝撃波が襲う。
着弾し爆裂四散する見張りゾンビー。
それと同時に、ユウヤが氷矢での狙撃が、監視カメラを撃ち抜き目を潰す。
「いくぞ!」
「はいっ!」「ああ!!」「ハイデス!」
ユウヤの掛け声にピュア達も駆け込む。
荷捌き入り口からスロープを走り込み、大型運送車両が荷物の積み下ろしに使われる広い空間を疾駆する。
廃車のまま残された車両、壁面の崩れ、火災の煤が染み込んだ跡、補修もろくにされず、災害の傷痕が剥き出しのまま残されているのが、痛々しくも、施設としての無節操さを生々しく見せつける。
「くっ!?」「きゃっ!」「うぉ眩しっ!」「メガ、イタイテスー」
突然、強烈な光が浴びせられる、車両のハイビームを叩きつけ。
一台のバンが瓦礫を払いのけ、エンジン音を高らかに響かせ、煌々と押し当てるようにライトを浴びせ続けながら、ピュア達を跳ね飛ばそうとする急加速の突進に、四人は散開してそれを回避する。
「けぇ~~けっけっけっ、触手城に乗り込んでくるとは、さすがピュア達、恐いもの知らずの馬鹿ばっかだよなぁ~荷捌きを預かるハイエース様が拉致って、荷室で存分に楽しませてもらうぜぇ~~~そろそろこいつらにも飽きたしな。けっけっけっ!!」
フロントガラスに見える人影、急ターンしながらバンが車体を整える。
小さく鋭い旋回で、凄まじい運転技術を見せつける。
そして。
「あ゛がっがっっがぁぁじぬっ死んじゃうぅっ!!」
「も゛う゛やめでぇぇぇっいぐいぐいぐぅぅぅっ!!」
「あひゃゃゃっまた産まれるぅうぅっっひっひっひぃっ!」
旋回の勢いの最中、荷室の後部ドアが開き、触手を大量に撒き散らし。
更に苗床であった女性達を弾き飛ばすように放出する。
触手肉と融合しきっていた肉体が引き千切られ、巨大な生肉を叩き落とす粘った重い音が響き………苗床化していた女性達の声が止まる。
床にどろりとした染みを広げ。ぬめぬめとした触手達が、彼女達の肉穴から這い出てくる。
「けっけっけっ、そろそろ新しぃ~苗床が欲しかったしなぁ、存分に可愛がってやるぜピュアちゃん。男は死ね」
威嚇のつもりであろうか、エンジン音を甲高く響かせるハイエース。
「速攻で終わらせるぞ……」
ユウヤの低く冷たい声に、ピュア達は頷く。
「まずは~足を引き潰すぜぇ~~」
「え!? わ~~~~やだやだやだ~~~~」
「やっぱりそう来たか」
クラクションも高らかに、ハイエースは一番動きの鈍そうなケイに狙いを定め突進する。
ケイを狙うのは読んでいた、ケイがどたどたと逃げ回る背後に、ユウヤは次々に氷の柱を立て、ハイエースの動きを阻害するが。
車両は柱をギリギリで擦り抜け、それができないものは正面から当たって砕く。
それでの減速を何するものぞと、ケイを追い回す。
「ちぃっ! 触手が多いぜっ!!」
「ソーデス!コンナイッパイ車ニツンデタデスカー気持チ悪イ! マダイッパイヨッテクルデスーー!!」
文字通り蹴散らしながらだが、ヒナタとマリアの焦った声が響く。
「けっけっけっ、他のピュアは忙しそうだし後回しにして。さてあのデブ娘をど~するかなぁ」
ピュアたちの苦戦の悲鳴がハイエースの耳に入り。
追い詰めたケイを、さて跳ね飛ばすか、轢いて四肢の一つや二つ潰すかと考えていると。
側面を打ち抜かれる。マリアが最大まで溜めた衝撃波、車両の側面を襲い、大きくスピンし制御不能になる。
「はぁっ!? なんだっ? なにが起こったんだ!?」
焦りアクセルを踏みなおし、車体を整えようとするハイエース。
しかし。
「車がうごかねぇ~~~!! タイヤが空回ってるぅぅぅぅぅぅ!!」
ケイが車両の後部を怪力で持ち上げ浮かせ。
タイヤが虚しく回るだけで、車両を操る術を奪い取る。
「マリアには溜めを作る事で囮になってもらい。触手達が襲ってくるのを、僕とヒナタで守り抜く」
「あたし達は『かずがおおぃ~もうらめぇ~~』て、可愛く、てまどるしちゃうして、ケイを追い回すのに夢中なアホを騙しといて」
ユウヤがマリアの護衛をしながら説明を差し込み。
ヒナタが軽やかに、浮いている車両の後部ドアに飛び込み、運転席を狙う。
「マリア、隙ダラケヲ、ぼいーんデスデス!」
マリアが胸を張り、Kカップの乳房が大きく揺れる。
「けっ、4WDにすればよかったぜ」
この車両は2WD、FRだった。
ヒナタからの背後の一撃で、ハイエースは消滅した。
「ユウヤ……この人たちは………」
「無理だ、もう……死んでいる……」
モンスター・ハイエースに攫われ、苗床化していた女性達は既に絶命していた。
長期間の苗床化で、触手と組織が融合し、車から振り落とされた時に組織が剥離した事は死と同様。
そしてフロアに叩きつけられた衝撃も酷く、耐えられるものではなかった。
むしろ既に人間という生物としては、既にもう死も同然で。精神の状態も発狂していた。
どれだけひーりんぐしても、死は取り返せない。精神は修復しない。
孕ませの無惨な痕を刻まれ続けた跡が、晒されている。
「都市伝説であったがよう、バンが忍び寄って女の子を跳ね飛ばして、そのまま荷室にほりこんで攫い去っていく」
「『謎の人攫いバン』ッテ、本当ダッタデスネ、ホカニモ……都市伝説トカガ、ハラマセーノ仕業カモシレナイノデスネ」
「行くぞ」
遺体に手を合わせた後、身をひるがえし奥に進もうとするユウヤ。
立ち尽くし動けないケイの手を、ヒナタが繋ぎ引っ張る。
「先、進まね~と、いけないとこだぜ、ここは」
「ソウデスヨ、悲シイデスケド、手遅レダッタノ」
「だ、だけど……」
マリアが慰めの声をかけるが、ケイの躊躇が足を止めてしまう。
ユウヤは振り返らずに。
「こうなってしまう人達を増やさないために、今は急ごう」
ケイは俯き……顔を上げると、前に足を踏みだした。
【玉座】
広い豪奢な一室、と言うには趣味が悪い。
成金趣味的というにも気色悪さが感じられる、チグハグな装飾。
天井は低く息苦しく、壁は鏡面仕上げの黒曜石と金箔を無造作に貼り合わせたような装飾で覆われ、床にはペルシャ絨毯と人工芝が不自然に並置されている。
異様に大きな玉座が鎮座しており。背もたれには孔雀の羽根が広がり、肘掛けには象牙と水晶が埋め込まれている。
だが、その玉座に威厳はなく、むしろ滑稽なまでの過剰さが空間の品位を削っていた。
部屋の隅には、高級オーディオ機器や、意味不明な彫像が並んでいる。
どれも一流品であるはずなのに、配置と用途がちぐはぐで、空間に不気味なノイズを生んでいる。
豪奢ではあるが、統一感は皆無。
まるで高級品のカタログを無秩序に切り貼りしたような、失調したパッチワーク。
その玉座に腰を下ろす、触手城城主。ハラマセーの中でも上位存在のネームド。
モンスター級を従え巨大な戦力を築き、高い知性と能力でハラマセーの侵略を進め浸食してゆく存在。
軍服のような制服を着こんだ、見た目30~40代の男。
やや肉付きがいい程度の中肉中背、どこにでもいそうな平凡な容姿だが、その下卑た歪んだ笑いが尋常でない悍ましさを含ませている。
ネームド・セキュリオン
桜市を狙うハラマセーの名だ。
壁一面には、無数のモニターが並んでいた。
大小様々な画面が、触手城の各所を映し出している。
廃墟のような通路、ゾンビーが徘徊するフロア、客足の絶えた店舗、そして侵入者たちの姿。
すべてがセキュリオンの視界に収められている。
「ふぇっ~~~へっへっへっ、ひさしぶりのお客様が二組ですか。それも正面玄関から真正面にと、荷捌き出入口からこっそりしようとなんてねぇ~~」
アキラたちがプリズン相手に、アトリウムで大立ち回りをしているのと。
ユウヤ達が荷捌きで、連携にてハイエースを撃破しているのを、楽しそうに閲覧するセキュリオン。
「ふぇっ~~~へっへっへっ、お友達が乗り込んできたようだぜ」
「そうね……思ったより早く来ちゃった………」
セキュリオンの声が、チャペルに設置されたスピーカでリサに届く。
食事を終えたリサは膨らんだ腹に手を当てる、胎動の蠢きが出産を促しているのを感じている。
「そろそろ……ですから、横になっておきますね」
リサは祭壇に寝転び、背にひんやりと感じる石の冷たさを涼とする。
「期待しておくぜ、ふぇっ~~~へっへっへっ。それにしても変わってるなおまえ? 犯されて孕まされて産まされるんだから、もっと絶望的な感情になるだろ普通?」
「確かにそうかもだけど……そうじゃないですね、ふしぎ……ええ、丁度よいのかもしれませんね、これは区切りです、きっと……」
遭遇した時の冷たい反応は、さほど変わらないが。
触手城に辿り着いて以降、抵抗は無駄とばかりに諦めと失望を滲ませる事もなく、静かなのが逆に不気味に感じさせる。
リサは静かに語るのみだ。
「訳が分かんねえな、まっ、当たりを孕んでるみてえだし、しっかりと産めよ。ふぇっ~~~へっへっへっ」
「本来ならばそうあるべきでしたし、邪魔する事もなかった。関わらないで進むはずの話が、関与してしまったですもの……」
リサはセキュリオンと会話してはいないのだろう。ただ独り言を漏らしているだけだ。
【采配】
セキュリオンはリサとの会話ともいえないものを終えると、モニターに監視されるピュア達を確認する。
「正面から来たやつらは、リサが目的か。プリズン一人じゃ荷が重いな。それにしても個人技の冴えで、それぞれが判断して動くってやつだが、独断が過ぎると、前にプリズンが捕らえたようになるってヤツだな」
アヤとプリズンが一騎打ちの状態になった時、セキュリオンはパチッと指を鳴らす。
巨大な照明器具が落下し、アヤに直撃しなかったものの、フロアに落ち、まき散らした破片を浴びせる。
プリズンを撤退させる機会を作ると、アトリウムでの戦闘に見切りをつけたのか、上の階層へとプリズンは逃げてゆく。
それを追おうとするアヤ。
「ん~~~~、マウンテン!!」
「なんすか~? 城主」
「正面玄関のお客さん達はチャペルにお越しだ。プリズンが歓待しているが、手こずるので、手を貸してやってくれ」
「お~けい、お~けい、じゃちょっくらいってきますか」
セキュリオンが傍らのマイクに話しかけると、ゆったりした野太い男の間延びした声が了解を返した。
戦力のシフトを確認すると、セキュリオンは荷捌きを突破してゆくユウヤ達を視る。
「ハイエースが速攻やられたか。なかなかいい連携だが、指揮官が優秀すぎると、それに頼りきりになっちまいがちなんだよなあ~ふぇっ~~~へっへっへっ」
モンスター級が一名消滅したのに、動じることなく、むしろ相手の戦い方を解析できたと歪に笑う。
「城主、息子のたっての希望という事で向かわせましたが、私が皆を引き連れて迎撃すべきでは?」
「フォールン、てめえの言ってることは正しい。けどよ、こ~ゆう悪の組織に立ち向かう正義の味方! に対して、いきなりガチなんてしちゃ外連味がねぇ。そりゃ堂々と立ち向かわなきゃって時もあっかもしれねえけど、今はまだお試しってヤツだ。それに指揮能力のあるお前さんは、軽々と前線に出てもらうより。全体を見て、手持ちの戦力をどう使うかってので俺を補佐してほしいってね」
「はっ、精進いたします」
モンスター・フォールンが玉座の間に入り、意見を具申する。
侵入者を撃滅するならば、速やかに集中した戦力をぶつけるべきだと。
セキュリオンの説明と今後の希望に、元ヒーラーのフォールンは几帳面に礼を返す。
「そろそろ自慢の息子の出番だぜ、まあ頑張ってほしいよな」
「はい」
並ぶモニターの中で一際大きな一つが。ユウヤ達に立ちはだかる、ハラマセーの少年の姿を映し出した。
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