「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!? 作:白拍子
【4F:庭園/出会い】
セキュリオンとリサの間に生まれたハラマセー・リオン。
彼の姿は母であるリサが少年であればと想像されるような、繊細で美しい造形だ。
否定しようがない遺伝子の神秘と御業が、この少年姿のハラマセーを形作ったのだ。
リサの胎から生まれ、手近にあったチルドレンを摂取し、瞬く間に少年の姿へと成長。
リサから『ママの最初で最後』と授乳と抱擁を受けた後、好奇心に駆られて庭園をぶらりぶらりと散策する。
胎内の閉ざされた世界とは違う、瑞々しい風景。
エナジーに満ちた世界。
生殖し、孕ませ、産ませ、増やし、エナジーを喰らい尽くし命を広げる。
その本能の衝動が、リオンの胸を心地よく疼かせる。
「ん? これは……何?」
リオンの視界に、ピンクの泥塊が蠢く。
必死にもがき生きようとする姿に、リオンの好奇心が踊り、躊躇なく泥に近寄る。
「だ、れ? おね、がい、たす、けて……」
泥塊から、いまにも消え入りそうな、生きる事にしがみつく声がリオンにすがりつく。
「生きたいの?」
「う、ん」
「わかった。じゃ、ぼくのともだちになってね」
リオンは爪で手首を切り裂き、鮮血を泥に注いでゆく。
濃厚なエナジーを含んだ血が、泥を活性化させる。脈動し、膨れ上がり、人の形へと変貌していく。
「おっあっおぉぉぉおぉぉぉぉほぉぉぉぉぉぉぉぉぉすごいぃ~~これならぁぁっっっ~~~~あ、ありがとう! ねえおねがい、ともだち。なまえと、すがたを、きめて」
泥塊はリオンの血を吸い、命の鼓動を力強く響かせる。
「わかった! そうだね~」
ピンクの泥は、リオンにおねがいした事を一生後悔した。
【4F:チャペル/感想】
「大丈夫っすか? シェフの旦那。あーあ、コックスーツが泥まみれじゃないっすか~」
「最高傑作を調理できたかもしれなかったが……食材は生もの。今回は諦めるしかないか………」
ピュアとヒーラーの逃げ出した後のチャペル。
アキラを追い詰めたリパーシェフを襲った大量の泥の中から、心配そうにプリズンが埋まったリパーシェフ助け出す。
助け出されたリパーシェフは、深い落胆を隠せない。
交合したピュアとヒーラーをどう調理するか?
プリズンはその猟奇と狂気な芸術の料理を、想像もしたくなかったし食したいとも思わなかった。ものすごく美味なのだろうけど。
「う~~~ぐ~~たずげでぐれ~~~たのむ~~~~~~ぎえ゛ぢまう゛~~だすげて~~~~~~たすげろおぉぉぉぉぉぉぉ」
泥塊からマウンテンの顔が、崩壊しながら浮かび上がる。
アスカを散々嬲り遊んでいたが隙を突かれての敗北。
消滅しかかっている恐怖に、情けなく助けを求める懇願を喚き散らす。
その様子をプリズンは冷ややかな目で見降ろす。
「ま゛!?」
リパーシェフの包丁が無数に閃光に閃く。
マウンテンの崩れた頭を構成する砂粒を一粒ずつ丁寧に破砕しきる。
どうあっても再生不能な消滅を与える。
「ふむ、そろそろ研ぎに出さなければならないな?」
「お~恐っ、シェフの旦那、完全にキレてるぜありゃ。まあ戦いに水差しまくりで、最高の趣味の邪魔ちゃ、しょうがねえってとこもだし。マウンテンの野郎も品がなさすぎってとこも、元々シェフは嫌ってたしな」
始末したマウンテンには目もくれず、リパーシェフは包丁の状態を心配しはじめた。プリズンは肩をすくめて。
ただの泥になったマウンテンを、プリズンはその存在を忘却に投げ捨てる。
「ふぇっ~~~へっへっへっ。諸君、おつかれさま」
チャペルに入場するセキュリオン、そのねぎらいの言葉が響き渡る。
スピーカーを通してではなく自ら足を運んでの来訪に。
リパーシェフは恭しく敬意を示し、プリズンは硬い敬礼で迎える。
「楽にしていいよ。今回はピュア達の撃退、ごくろう。捕獲や殲滅でなかった事は少し残念だが、強くなってまた挑んでくるのを楽しもうじゃないか。ふぇっ~~~へっへっへっ♪ まあこれに懲りて、戦うのを止めてしまい縮こまるなら、街から見つけ出し、存分に辱めるのも一興。ほっといて罪悪感まみれの日々を過ごさせ、街が触手とゾンビーに溢れ蹂躙されてゆくのを目の当たりにし、どうして戦い続けなかったのかを後悔させながら犯しぬくのも楽しみ方だ。ん~~いいねえ、これだからハラマセーはやめられないよ、やめれないけどね。ふぇっ~~~へっへっへっ」
ハラマセー達はセキュリオンの言葉を聞き、リパーシェフが口を開く。
「城主に究極の一皿を献上できず残念です。次こそ、血と悲鳴をソースに、魂を焼き上げた料理を。ピュアの苦悶とヒーラーの絶望、そして快楽の極致を! 香り高く仕上げてみせましょう」
セキュリオンは満足げに頷き、チャペルの奥へと歩を進める。
プリズンは敬礼を解きながら、ちらりとリパーシェフを見やる。
彼の言葉に芸術家の狂気を感じ。それもまた性癖の一つかなと納得はしておく。
続いてチャペルに入って来る一団。フォールンとそのファミリーのチルドレンズ01~04だ。
チルドレンズは各々の負傷を、触手を取り込んでの再生が痛々しく。
毅然とはしているが、年少な経験の無さ、ピュア達に逃げられた不満と敗北感をそれぞれに滲ませている。
「城主、館内で待ち構えていましたが、あのような逃走を行うとは……取り逃がしてしまい、もうしわけありません。庭園には今後フェンスを生成するなど、対策が必要かと思われます。また後日立案提出いたします」
「ま、あれは、しゃあねえ。ああいう思いっきりの良さが無けりゃ、お前さんで袋叩きにできているし。今回逃がした事に関して、誰も咎めなしってやつだ。それより子供たちは頑張ったな! 今後に期待してるぜ!」
逃げ道を塞ぐべく準備していたフォールンだが、四階から飛び降りるという常軌を逸した脱出で逃げられてしまい、ピュア達の脱出を許してしまった事を謝罪する。
セキュリオンの言葉に、深く頭を下げるフォールン。
そして賛辞を受けた彼の子供たち、チルドレンズは。
「ありがとうございます、しかしぼくたちはまだまだよわいです。もっと強くなって……シスターと、弟、ゼロファイブの仇を……グスッ、あいつは、ぼくたちに足りない、考える事でもっと助けてくれる、参謀になってくれるはずだったのにっ!! うぇ~~~~~ん!!」
「泣くな! 城主の越前であるぞ」
ゼロワンはピュアを取り逃がし、さらに弟ゼロファイブを失った事の悲しさと憤りに大泣きをはじめてしまい。
なだめる父、フォールンを困らせる。
「にいちゃん、そうだよ。ファイブの言う事むずかしいけど、すっごく頼りになったし。ぼくたちがミスった時のために、逃げ道塞ぐの用意してくれてたのに。なのに、ひぐっびえ~ん、おんおんっ!」
そしてゼロツーも一緒に泣き出してしまう。
「でもさ~しょ~じき、ぼく、あいつキライだった。ムカつくし」
「そうだな。頭はいいが、兄貴達を見下すのが表に出すぎだ、ぼくも嫌だったのを我慢してた」
小声でゼロフォーとゼロスリーは、ゼロファイブの事を語り交わし。
「でもさ~死んじまえって思っていてもさ。実際に死なれると寂しいな~」
「同意同感、仇は取ろう」
チャラ、コツリと、互いの得物を小さく打ちあわせた。
そして祭壇にセキュリオンがたどり着くと、ほんの少しの時間惜しそうに一瞥した後振り返る。
そしてこの場に残った二人のハラマセーに対し、称賛と煽りと皮肉と期待に満ちた感想を語り出す。
「ふぇっ~~~へっへっへっ、さあて今回のピュアとヒラーたち、この触手城に挑んだ奴ら。よくもまぁここまで粘ってくれたよなあ~! いやぁ、リサの奪還に最初から正面玄関ぶち破って突っ込んでくるなんて、勇猛果敢ってか無謀の極みだよなぁ~プリズンがせっかくお出迎えしたのに、個人技と信じあっている仲。いいねぇ~称賛ものだぜぇ~まるでアニメのヒーローみたいじゃないか! 燃えるよねえああいうのって、いや実際ヒーラーは燃える男、まさに主役ってやつだ! その傍にいる気の強いピュアちゃん! まさにヒロイン筆頭というか豪快なツンデレっぷり。体を切り裂かれても気丈にヒーラーに身も心も任せる! その二人をリサに向かわせるためマウンテンと勝負したピュアのギャルっぷり! 砂まみれの孕ませ遊びで絶叫しまくりは、期待してたのに結局泥んこになってぶっ飛ばされたか。皮肉だよなぁ~あんなに元気で奔放なギャルが、泣き叫ぶ姿は最高のショーだったぜぇ~! もっと遊ばせてほしかったのに、結局その一撃がシェフの調理を邪魔しちまったのが。まあこれが若者たちの友情パワーの繋がりに今回はやられた~ってやつだな。ふふっ、次はもっと本気で捕まえてやって、みんなでピュアを快楽嬌声合唱させてやるのをヒーラーに聞かせてやるのを、期待してろよぉ~~」
「そしてぇ~荷捌きからこそこそ入ってくるなんて、賢い作戦だよなぁ~正面からドカンと来るバカとはえらい違いじゃないか! ふふっ、称賛ものだぜぇ~あのハイエースの野郎をあっさり連携でぶっ飛ばした時は、俺の胸がちょっと熱くなったよ~~あいつ、都市伝説の拉致で怖がらせているの結構楽しんでたのになあ。エレベーターの先輩たちの惨めなライブ映像で心折りにいったのに、よくもまあ耐えたじゃないか? あれでみんなのトラウマスイッチオン! て期待してたのにねえ。各設備のトラップの囮にしたゼロワンくんの兄弟たちの頑張り、未熟ながら見事なものだよ。勝てない相手に味方の支援があるってわかっていても矢面に立って、ぶるっちまうのを踏みとどまる。いやあ、なかなかできる事じゃねえよ。今後にも期待だぜ。ピュアちゃんたちの絶叫凌辱タイムもっとじっくり味わいたかったぜぇ~! そのまま快楽に溺れきって、ゾンビーや触手を産み続ける苗床になるのを。いきなり正気を取り戻して脱出! せっかくヒーラーくんを分断してやったのに、また合流しての脱出を決めちまうなんて、予想以上の興奮だな! すばらしいエンターテイメントだよまったく! 次はもっと追い詰めてヒーラーの目の前で、合同種付け出産を見せてやろうぜ。ふぇっ~~~へっへっへっ」
チャペルで静かに聞くハセマセー達。
それぞれの感想を胸に、今後の戦いに思いを馳せる。
【珈琲破砕】
「ふう、シェフ。みんなに珈琲を。長ったらしく語っちまったし、清聴すんのも疲れたろ?」
リパーシェフは無言で頷くと、ケータリングワゴンの側面を軽く叩いた。
収納式の調理台が滑らかに展開し、磨き上げられた銀の器具が静かに輝やく。
簡易な設備も彼の手にかかればどんな空間も厨房となる。
彼はまず、豆の選定に入る。
小さな木箱を開けると、艶やかな深煎りの豆が並び、指先で一粒ずつ撫でるように選び、香りを確かめるたびに、わずかに目を細める。
「今宵は、焦げすぎず、苦みの輪郭が立つものを。語りの余韻に寄り添う味を」
豆を挽く音が、静寂の中にリズムを刻む。
金属のミルが奏でるその音は、まるで室内楽のように滑らかに。
湯を沸かす間、彼はポットの内壁を丁寧に温め、抽出温度を一度単位で調整する。
ドリップは儀式。
細く、一定の速度で注がれる湯が、粉の山を優しく撫でる。
蒸らしの時間すら彼の呼吸と同期しているかのように正確に刻む。
香りが立ち上る。
焦げた木のような深み、微かな果実の酸味が混ざりあい、空気を満たしていく。
それは戦場であった緊張を忘れさせる静謐な香り。
リパーシェフは、漆黒の液体を小ぶりなカップに注ぎ分ける。
縁には金彩が施され、王侯貴族の晩餐に供される器のようだ。
「どうぞ。魂の余韻に、静けさと苦みを」
詩の一節かのような勧め。
ハラマセーたちはその一杯を手に取り、沈黙の味わい。
苦みと香りが口腔に鼻梁広がり。
先ほどまでの狂気がほんの一瞬遠ざかって───────────────
「苦い」「にがっ」「にがい~にいちゃん」「が、がまんしろ、くっにがい」
チルドレンズの小声に、セキュリオンは微笑し、二口目を口に───
「パパ~~~~!! ともだちつれてきたっ!! マーシェってなまえつけた~」
チャペルに帰ってきたリオンが。
恥ずかしそうにしている、ピンク髪の巨乳巨根ふたなりを連れてきた。
セキュリオンはコーヒーを噴出した。