「ピュアっとヒーラー」異世界からの孕ませ侵略者と戦ってエロで治療!? 作:白拍子
ありがとうございます!!
時間は少し巻き戻る。
ピュアとヒーラー達がゲストハウスから病院へ移動し。検査と診察を受けているころ──
【黒服28号】
廃墟区画。スラム化が進んだ、危険極まりない場所。一般市民は決して近寄らない闇の巣窟。危険と暴力と報酬を求める危うい人々が行き交い。ここでしか住み着くところの無いホームレスや、法の庇護を受けられない食い詰め者が潜み。
その暗部にハラマセーは潜伏し巣を張り巡らせ、苗床となる女を引きずり込み、貪欲に増殖を繰り返す。
都市部の煌びやかな生活との対比は、この巨大都市が抱える歪んだ闇の象徴そのものだった。
その外縁を巡回する黒服、ナンハリングは28、通称『黒服28号』。
1番などの一桁のシングルナンバーであれば席次的な象徴もあるが、二桁以上は認識に便利な通し番号のようなもの。だが黒服の中でも新人の彼にとっては、ようやく手に入れた誇らしい番号といえる。
「とはいえ、お嬢様付きって聞いてワクワクしたのに、実際は荷物運びや買い出し、連絡役とか雑用ばかりだし。黒服ってもっとこう、バシッとした任務あると思ってたけど。そりゃまあいきなり重要人物の護衛とか、任せられるわけじゃないだろうけどさあ」
「今度開設される寮だって、カオリお嬢様の肝いりだって聞いて期待してたけど。今までの仕事見てると、消耗品の搬入や家具の設営ばっかりだし」
「今回の任務だって、スラム外縁の危険区域巡回で異常調査って言われても、何調べればいいんだよ。廃墟はハラマセーが危ないから立ち入るなって話だし、また日報に『異常なし』と書かなきゃだよ~」
まだまだ新人の下積みとして、単調な任務に不満を漏らすのも無理はない。
だが、過酷な任務に就く前に、誰でもできるような事を確実にこなせるか? 日々提出する日報を手を抜かず記入報告できるか? 判断が必要な場面で連絡と相談ができるか?
そんな基本的な能力と適性を、組織は慎重に見極めているのだ。
「はぁ~でもカオリお嬢様、いいよな~エロすぎるし」
そんな軽口が、護衛メイドたちに聞こえたら袋叩き間違いなしだ。
バランスの取れた大柄な体躯に、張りつめた爆乳が上向きに突き出るほどのパッツリとした弾力。くっきり浮かぶ腰のラインと、熟れた果実のように盛り上がった巨尻。しっかりとした肩幅と、むちみちとした太腿の質量のある肉感。若々しい官能が凝縮され、それでいて気品と知性を失わない、完璧な令嬢の肉体。
すれ違うたびに、股間が熱く疼いて収まらない。
公然の秘密として知られる、付き人の美少女を愛人としていること。メイドの掃除を手伝った際、ゴミ箱から漂う生臭い情交の匂い――淫らな遊びの痕跡に、悶々とした欲情が爆発し、カオリを妄想の対象に毎夜のように自慰に耽る。
代々仕える家の出身とはいえ、主従の壁など関係ない。高嶺の花である彼女の、想像上の痴態に、熱い精液をぶちまける――
個人の劣情はともかく、事前にいくつかピックアップしておいた、失踪者多発やホームレスの減少の噂が濃い区域。廃屋同然の空き家や廃ビルも多く、雨露を凌ぎ寝場所にする人間も少なくない。
企業の中には、法を逸脱した手段の走狗に仕立て上げる下部組織が、こうした弱者を食い物にし。僅かな報酬を餌に無法の活動を行わせている実態もある。中にはそれを足掛かりに、這い上がり伸し上がる人間もいるが。そんなのは一握りの存在だ。大概は屍をさらし存在していた証も無く消えていく。
都市が巨大に活動して成長すればするほど、この闇は深く広がるばかりだ。
「とはいっても、俺達に何ができるかって。何も……さて、今回もおかしな様子は……!?」
報告を入れようとしたその瞬間。
「きゃあああああっ!! 助けてっ! たすけてぇぇぇぇ!!」
悲鳴が空気を引き裂く。
トラブルなど珍しくもないスラムで。廃ビルの一つから半裸の女性が飛び出し、足をもつれさせながら必死に逃げてくる。
黒服28号は厄介だなと舌打ちするが、彼女の背後を追う影に気づいた――ゾンビーだ。
「こちら黒服28号、ハラマセータイプ・ゾンビーと接触。要救助者あり、救助後離脱します」
「無理するな、救援を待て」
ゾンビーが女を捕まえる。なぜかその場で犯すのではなく、廃ビルへと引きずるように連れ戻そうとする。女の助けを求める声の恐怖に、彼女にこれから始まる、触手に絡め取られ、子宮を犯され、孕まされる運命を地獄を想像させた。
「そんな余裕ねえよ!」
寮からの管制の指示を無視し、黒服28号は護身用の特殊警棒を伸ばして駆け出す。ゾンビーと女性の間に割り込み、警棒を叩きつけ、怯みの隙に女性を引き剥がす。
反撃のゾンビーの爪が肌を割き、熱い血が滲む。
「ぐっ……! 走れ!! 今のうちに!!」
女性は涙を浮かべながら頷き、必死に逃げ去る。
黒服28号は、学んだ戦いの技術を総動員し。必死に容赦なくゾンビーを殴り続ける。爪を避け、ついにはゾンビーを叩き伏せ、地面にビクビクと震える肉の残骸に変えた。
「やった! ……やったぞ!!」
バケモノを倒したという、原始的な勝利の達成感が、胸を熱く高揚する。
周囲を確認し、女の姿が消えたのを確かめると──廃ビルからさらに多数のゾンビーと、触手が這い出て向かってくるのが見える。
「ゾンビーと触手を複数確認、応援を───」
通信が、ぶつりと途切れる。
スラムの外縁には似つかわしくない、皺ひとつないスーツ。磨かれた革靴。冷たい眼差し。髪をオールバックに撫でつけた、歳のころは四十前の細身──エリートビジネスマンのような冷徹な雰囲気を纏った人物が、黒服28号が崩れ落ちるのを見下ろし。スーツの袖を整えると、まるで散らかっていた書類を片付けるように、淡々と。
「こういうイレギュラーは業務効率を下げるだけだ。不要なプロセスは、早急に削除せねばならない──繁殖プラントに連れて処理しろ」
短い命令に、ゾンビー達は意識を失った黒服28号を引きずり、廃ビルへと消えていく。
「ふむ──商談は早めに切り上げ、ここの撤収を用意すべきか」
エリートビジネスマン風の男は、少しだけ思考に沈み。廃ビルへと入っていった。
【商談】
廃ビルの中。
壁紙は剥がれ、天井の一部は落ち、かつて応接間だった部屋には、朽ちたソファと割れたローテーブルだけが残る。
そのソファに、ハラマセーのインフルヘイターがだらしなく寝転がり、片足を背もたれに引っかけ、スマホの画面をスクロールしながら、退屈そうに天井を眺めていた。
「ん~~~遅いんだよね。こっちも暇じゃないって感じ~なんだけど?」
軽い口調と態度、着崩したスーツが、だらしなく体を包む。だが、その退屈の裏に、緊張と警戒が潜んでいる。
「待たせたな。突発的なトラブルは、性急に処理が必要なのでね」
部屋の空気が、凍り付くように一変する。
いつ入っていたのか、皺ひとつないスーツを着たビジスマン風の男が、埃まみれの廃ビルには不釣り合いなほど、完璧に整った姿勢と無駄のない視線が、だらしなく待っていたインフルヘイターを射抜く。
インフルヘイターはスマホを放り投げ、片手をひらひら振りながら。
「おっそ~てかさ、こんなボロいとこで待たせるとか、マジでセンスないって感じ?」
「そちらの居場所に対し、最も効率的な場所を選んだだけだ」
「いやいや、効率とか知らないし。こういう湿気っぽいの苦手って感じなんだよね~」
インフルヘイターはソファに座り直し、足を組み替える。
ビジネスマンは埃の積もったテーブルを一瞥し、書類を確認するように淡々と。
「……不満があるなら、後でアンケートフォームを送る。環境改善要望として処理しておこう」
「いや、そういうやるのかど~だかわかんないの、ムダで事務的なのいらないって感じ~」
インフルヘイターは笑いながら肩をすくめる。だがその目の奥には警戒が微かに光る。
ビジネスマンは対照的に、冷たい視線でインフルヘイターの着崩したスーツ姿を観察し。
「君の自由な服装は否定しない。ただ、外部との交渉時に軽率な印象を与える可能性がある。評価が下がるのは君だ。業務上のリスクは最小限にしておくべきだ。特に最上位者である触手城城主であるセキュリオン様に謁見する時が来た場合などにな」
「え~別にいいじゃん。動きやすいしって感じ。今回はあんたのお招きに合わせてやったんだぜ」
着崩しネクタイを緩めた姿は、高級な背広を粗略に扱っているように見え。忠告にしても毒の含まれた声になっている。
インフルヘイターは肩をすくめ笑うが、意見した者の視線は一切笑っていない。
「私は『ソルトマン』今回は私の企画として、インフルヘイターと商談を行う」
「へいへい……城に組み込んで、支配下になれって事かよ」
「そうではない──人類側に潜入しつつ、こちらに有益と思われる情報を送ってほしい。対価として、触手城側の情報提供と、君の行動を束縛しないよう計らう」
現状、インフルヘイターはハラマセーを利用し、利益を生むために研究しているクロノス社に取り入り。アドバイスを行いつつ。ピュアやヒーラーの性行為・戦闘・凌辱などのエロ素材を記録撮影編集し、地下にて無修正AV作品として流布しているのを楽しんでいる。
それが咎められ。ハラマセーの拠点である触手城に引きずって連れていかれるかとも思ったが、どうやらそうでもないようだ。
「それってさ、そっちにどんなメリットあるって感じ?」
「ピュアとヒーラー以外の人類がが、ハラマセーをどれだけ認識しているかの指標になる。一気に攻勢をかけ都市を全面的に飲み込む際、人類側に手引をする戦力は必要。これで納得かな?」
「へいへい、長い目で見てくれるって感じ。んじゃ、これを」
インフルヘイターは、ぽいっとUSBメモリをほおり投げ。ソルトマンはそれを受け止め、意外な用意の良さに軽く驚きつつ、手元の端末で確認する。
「いまんとこクロノスの研究を通じてだけど、どんだけ人類の方がハラマセーを理解してっか。レポート纏めといてるって感じ。まあまだまだ解析はあんましってとこだけどね」
「用意がいいな──」
「内容、期待すんなって感じ」
ゾンビーと触手の解析。精液から媚薬や強壮成分の抽出。繁殖と制御の試み。ハラマセーの発する生殖破壊活動がピュアとヒーラーが感知する能力と、モンスター以上の上位種がそれを隠蔽する能力。
研究成果など、まだほとんど出ていないが。人類側の理解と解析の『一部』を渡す。
「まあね、好き勝手させてもらってるし。このぐらいの前払は必要かなって用意しといた感じ」
「なるほど──セキュリオン様もお喜びになろう、今後もよい取引ができる事を期待する」
ドヤ顔のインフルヘイターに、微かな笑みをソルトマンは浮かべる。
【強襲撤収】
「申し訳ありません。失礼いたします、ソルトマン様。ピュアの強襲です」
扉が乱暴に開き、スーツ姿の青年──自我はあるが、さほど能力は持っていないであろう下級のモンスターが、飛び込んで報告する。
「向こうも判断と行動が早いな、拙速でもあるが。確かに今回はそれが正解だ。撤収の準備は?」
「主な苗床は既に搬出済ですが、新規の数体はまだ……それと繁殖プラント用も新たな仕込みに入ったばかりで放棄せざるを得ません」
「承認する、ここは放棄する」
「はっ! 捨て駒のゾンビーと触手は迎撃に出して対応いたします」
ソルトマンは眉ひとつ動かさず指示を飛ばす。報告に入室したモンスターは深く頭を下げ。まるで書類を提出した部下のように素早く退室していった。
「な~るほどね、繁殖拠点って感じ?」
「そうであるが私のプランとしては、ゾンビーの量産からの苗床の確保、そこからの触手の大量生産。そのためのプラント化のテストだったのだが………サンプルの確保のため、廃墟の外縁部、スラムの住人を素材に使っていた。隠蔽や規模のありかたにまだまだ問題があるというわけだ」
「効率を求めて複合化してのシステム作りって、横槍入れられたら破綻しやすいって感じじゃね? まっそれをどうこうしようってために画策してんだろうけど」
「その通りだ、一朝一夕には──それでは撤収する」
「確かに潮時ってヤツだな、まっ足止めは色々残してるし、俺達は問題なく逃げられるって感じ………まっ、ついでに利用させてもらうぜ」
興味深げな質問に、ソルトマンはわずかに肩をすくめて答える。
インフルヘイターの手のひらがソファの背をばしばしと叩き笑うのを。ソルトマンは埃を避けるかのように移動し、外の戦いの様子を一瞥する。
戦闘の響は交渉の場にも伝わってくる。
二人のハラマセーは、まるで会議室を後にするビジネスマンのように、静かに、闇へと消えていった。
励みになりますので、感想評価お願いいたします。
目指す目標:お気に入り増加、評価・感想をいただけるよう頑張ります。
【モンスター/ゾンビーマネジメント:ソルトマン登場】
【モンスター/エロ無修正AV作成者:インフルヘイター登場】
はあ? なんだこれっ? 俺様の二つ名がこんなんになってるって感じ?
いやまあ否定はできねえよ? 楽しいし。
しっかしなんかなぁ~特撮の怪人枠っていうにはなんかこう違わくない?
アンケートの投票ありがとうって感じ
マジ感謝だぜ!!
挿絵は、ゾンビーから逃げるモブ娘のイメージです
【挿絵表示】