※この作品はR-18です。

神楽妖姦記   作:二木ユキト

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退魔巫女に妖怪姦を提供する保養所。
なずなといぶきは再びそこを訪れます。
施設の者から提案されたのは、
大妖と数か月間の婚姻契約を結ぶことで……?

Skebにてご依頼を受け、執筆した作品です。
お楽しみいただければ幸いです!


なずなといぶき、大妖の番いとなる

 人外の快楽に焦がれた退魔巫女たちに妖怪姦を提供する。なずなといぶきがそんな施設を利用して、ひと月ほどが経った。

 それから彼女らは鍛錬と討伐という、退魔巫女の日常に戻っていた。

 妖蛙に孕むまで犯され、身も心もリフレッシュできた。はずだったのだが……。

 

「はぁ……」

「ちょっといぶき! 気が抜けてるんじゃないの!?」

 神社の道場でなずなの喝が飛ぶ。それが向かう先はもちろん、溜息を隠さぬいぶきだった。

 妖怪と戦う退魔巫女にとって気の緩みは危険に直結する。なずなの指摘はもっともだ。しかしいぶきにも反論があるらしい。

 

「なっちゃんだって、全然集中できてへんやん」

「う……」

 おっとりしているように見えて、いぶきもなずなと違わぬ実力者だ。相棒にキレがないことくらいお見通しだった。

 何故、彼女らは精彩を欠いているのか。その理由はわかりきっている。

 

「なぁ、なっちゃん。また……」

「いや!」

 いぶきの言葉をなずなは鋭く遮った。そして自分の身体を抱くと、ぶるぶると震えだす。

 

「い、いやよ……。アタシは、あれ限りにするって……」

 言葉とは裏腹に、なずなの胎は沸きだしていた。蝦蟇に犯されたことを思いだしたのだ。醜皮の妖蛙どもに粘液を飲みこまされ、腐肉のような性器で犯され……。その後、蛙の仔を出産までした。

 確かにあの時は満足した。しかし肉欲はどんどん充填されていく。なずなは再び、妖怪との交歓をどうしようもなく求めていた。

 

「でも、我慢できる?」

「…………」

 なずなはいぶきの問いに「はい」と答えることができなかった。

 ふたりは結局、再びあの施設……退魔巫女の保養所を訪れることに決めた。

 

 ◇

 

 二度目の利用ゆえ話は早かった。しかし職員は注意事項を告げる。ふたりの淫の気は前回より強くなっているらしい。

 そこで、と前置きをしてから。施設の巫女はとある提案を行う。

 

「もうご存じかと思いますが、施設の運営には強力な妖怪にもご協力いただいています」

「まぁ、そうよね」

「えっ、そうなん?」

 ふたりの退魔巫女は正反対の反応をした。なずなはツッコミをこらえると、職員に続きを促す。

 

 彼らが強いのは妖力や知能ばかりでない。肉欲も段違いだ。彼らは一夜だけの種付けでは決して満足しない。

 そこで期間限定の夫婦契約を結び、存分に巫女と交わり、仔を孕ませる……。そんなコースを提供しているという。

 ふたりには三か月という期間を打診された。

 

「う~ん……。そんな長いこと仕事あけられるやろか」

「ご安心ください」

 いぶきの疑問に施設の巫女は返答する。

 夫婦契約を結んでいる間、退魔巫女たちは施設所属の神社が出した遠征依頼に携わっていると報告される。アリバイは完璧に作られるというわけだ。

 

「へぇ~。そんなんできるんやねぇ」

「偽装工作はお得意でしょうからね」

「施設のために必要なことですから」

 なずなの皮肉をさらりと受けながすと、職員は黙って視線を向けてくる。この話を受けるかどうか問うているのだ。

 

「どうする……なっちゃん?」

「…………」

 前回は一夜限りの妖怪姦だった。しかし今回は数か月、しかも大妖を相手にするという。負担はもちろん快楽も……。比較になるまい。

 そんな経験をして本当に良いのか。躊躇するふたりの背を、施設の巫女はそっと押しにかかる。

 

「実はこのお話……けっこうな数の方に請けてもらっているのですよ。プライバシーに関わるので、詳しくは明かせませんが……」

 そう言いながら、職員は書類の束をぱらぱらとめくる。そこに記された氏名や顔貌を朧気に見ることができた。

 

「う、うそ……!?」

 退魔巫女なら誰もが知っている実力派や、清廉潔白で尊敬を集める者。そういえば、見覚えのある銀髪もちらりと見えたような……。

 

「あ、あの人、長めの遠征やって言うてたのに……」

 いぶきもしっかりと名簿を覗けたらしい。知り合いを発見したようだが、詳しく聞くのはやめた方がよさそうだ。

 

「…………」

 皆もやっている。あまり道徳的な理由ではないが……その事実はふたりが下す判断の、最後のひと押しとなった。

 なずなもいぶきも、了承の返答をする。

 

 ◇

 

 番いとなる退魔巫女が現れた。彼らにそう連絡をしたら、すぐにでもここに来ると返事があったらしい。ふたりは山のふもとに建てられた小屋で待機することとなる。

 

「どんな妖怪さんが来るんやろ」

「そうね。知恵と力があるって言うくらいだから……」

 彼女らは畳敷の和室に座し、雑談を交わしている。しかしその会話は急に止まった。

 

「!」

(……すごい妖気……)

 うなじの毛がちりりと逆立つ。ただならぬ気配はいぶきも感じたらしい。翠瞳が急に引きしまった。

 これから来るものは敵対的な存在ではない。しかしその強大さは退魔巫女として反応せざるを得ない。

 入口を凝視していると、壊さんばかりの勢いで扉が開かれた。

 

「おぉっ。こやつらが今度の女房か!」

「ほぉ……。なかなか上物じゃのぅ」

 地を揺らすような太い声と、肌を撫でるような粘った声。それらを発したものどもを、ふたりの退魔巫女はしかと見る。

 

「天狗と、鬼……」

 やって来た妖怪どもはなずなの予想に近かった。高い妖力と知恵を持つものといえば、彼奴らがまず頭に思いうかぶ。

 修験服を身にまとい、長鼻と烏翼を持つ天狗。赤銅色の巨躯に、一対の角を生やした鬼。ともに大妖といって過言ではない存在だ。

 

「ぐふふ……」

 挨拶もそこそこに、妖怪どもはずかずかと和室へ踏みいる。退魔巫女たちは立ちあがるヒマさえ与えられない。そして彼らはいきなり、腰巻を落とした。

 

「……!」

 そこにはすでに怒張した逸物があった。ともに長く太く、なにより禍々しい。魔の文字を関するに相応しい生殖器だった。

 強牡の具現というべき存在に、いぶきもなずなも目が釘付けになってしまう。

 頬を染め、瞳を震わせ、唾を飲みくだす。すっかり沈黙した退魔巫女たちに、大妖どもはさらに踏みこんでくる。密着するほど歩みよると、己の勃起肉を美少女の頭に乗せた。

 

「さぁ、俺らの番いになれぃ!」

「魔羅に勝てんお前らなら、答えは決まっていると思うがのぅ……」

 鬼からも天狗からも高圧的な言葉がぶつけられた。しかしなずなは抗う気になれない。肉棒から垂れる先走り汁に金髪を汚されているというのに、退魔巫女はされるがままだ。

 そしてそれはいぶきも同じだった。鬼の魔羅で頭を抑えつけられた彼女は、翠瞳をうっとりと潤ませている。

 

「…………」

 ふたりは退魔巫女である。妖怪との戦闘が生業だ。だからこそ降伏の作法も身についている。

 彼女らは白衣を脱ぎ、緋袴を脚から抜く。巫女装束の下にはなにも身につけておらず、産まれたままの姿となった。

 だがこれで終わらない。全裸のふたりは衣服を丁寧に畳みだした。

 

「ほほぅ」

 妖怪どもは感心したような息を吐いた。

 滑稽な行いに思えるかもしれない。しかしこれは宣言である。もうあなたの前でこの服をまとうことはないという……完全降伏の宣言だ。

 

「お、おねがいします……」

「う、ウチたちを、お嫁さんに……してください」

 そしてさらに、全裸での土下座を行った。

 きゅっと締まったなずなの小尻と、孕ませ甲斐のあるいぶきの豊尻。ふたつが並んだ光景が妖怪たちの前に広がったことだろう。

 屈服を示すのに完璧な作法である。ここまでされたら妖怪も断ることはできない。

 

「それじゃあ儂は、こっちの娘をもらおうかのぅ」

「きゃあ! あ、あぁっ!?」

 天狗はなずなの手を引くと、やすやすと抱えあげた。そして淫口にいきなり魔羅を咥えこませる。番いとなった彼らはさっそく、対面座位の形でつながった。

 全裸での土下座と契約の宣言で、彼女の身は充分に暖気されている。ゆえに天狗の逸物をすぐに受けいれることができた。

 

「はっ、あっ! ふ、ふかいぃ……!」

 彼奴の本領は長さにあった。ヘソの位置を優に越え、子宮口を容易に突きあげてくる。

 妖怪姦の末、なずなはそこに仔を宿した。ゆえに胎も性感帯と化している。そこを貫くように刺突され、額から脂汗が滲みでる。

 なずなは思わず目の前のもの……すなわち天狗の胸に強く抱きついてしまった。

 

「なかなかかわいいじゃないか、うん?」

「う、うるさいっ……」

 天狗の軽口に対し、なずなはすぐさま反論する。打てば響く美少女である。彼はいたく気にいった様子だった。

 なずなを抱えた天狗は屋外に出ると、カラスの翼を広げ飛翔する。

 

「!? あっ! な、な?!」

 胎中に埋められた肉棒がさらに強く食いこむ。子宮を苛まれるが、それだけに集中できなかった。その理由ははっきりしている。

 すでに高度は木々を遥かに越えていた。もし、墜ちてしまったら。なずなの花貌はさぁっと色を失くしていく。

 

「ほれほれ。もっと強く抱きつかんと、落っことしてしまうぞ」

 少女の恐怖は行動にも身体にも現れている。愛しい人にするようにきつく密着し、膣腔もきゅぅっと締まりだす。そんな反応を天狗は煽ってきた。なずなはもはや物も言えず、風を切る寒さと胎を焦がす熱さに耐える。

 夫婦初めてのつながりは宙空でなされ、天狗はそのままゆるりと住処へ飛翔していく。

 

 ◇

 

「ふん。相変わらず、せっかちな奴め」

 鬼は鼻息を強く噴きだしながら、天狗が消えていった先を眺めている。

 彼は金髪小柄の巫女を妻にした。ならば己はもう一方を女房にするしかない。しかし黒髪と豊体の美少女を女房にできるのだ。異論は全くない。

 

「ほら。後ろを向け」

「は、はい」

 鬼の……いや。旦那様からの指図である。いぶきはすぐさまそのとおりにした。

 ただ背を向けるだけではない。上体を低くし、顔も乳も下に向ける。同時に媚脂がたっぷりまぶった尻が突きだされた。黒髪がさらりと頬を撫でる。

 鬼が笑った気配がした。彼はすぐさま挿入を試みる。

 

 ぐぐっ……!

「あっ?! あぁっ!」

 先端が嵌まりこんだ。しかし鬼のペニスはいぶきの陰唇を灼くばかりで、なかなか挿入ってこない。

 少女のそこは大頭の胎児すら出したことがある。しかし鬼の魔羅が掲げる亀頭はそれよりも太かったのだ。

 

「俺の女房になるんだったら、これくらいは出来んとなぁ」

「はぁっ、あぁっ」

 鬼の剛力により、大ペニスは無理やりねじこまれた。淫口はこれ以上ないほど拡げられ、膣ヒダ全てを押しつぶされる。挿入されただけで息が止まるような逸物だった。

 

「それじゃあ巫女よ。我らの家に行くぞ!」

「え、え!?」

 鬼はいぶきの膝裏に手を回すと抱えあげた。そして宣言どおり家路につく。女房は背面から貫かれたままだ。

 

 ずしんっ、ずしっ、ずしんっ。

 鬼の足腰があれば人ひとりを抱えたままの登山も容易だ。ペースは全く崩れることなく、いぶきは山の奥へ連れさられる。

 

「あぁっ! あっ! あぁっ!」

 山道を踏みしめるのに合わせ、内腑が攪拌される。いぶきの喉から喘ぎが搾りだされた。

 美少女があげる艶めかしい声は妖怪どもの興味を引いた。大妖である鬼の前に姿を現わすことはない。しかし自分の痴態が窺われていることははっきりとわかった。

 

(み、みられてるぅ……でもっ……)

 いぶきの恥辱はだんだんと薄らいでいく。慣れたわけでは決してない。胸乳が根元からぶるんぶるんと揺さぶられ、膣奥には硬い亀頭がめりこむ。鬼からの邪悦に脳が支配されつつあったからだ。

 

 退魔巫女と大妖との共同生活は、このようにしてスタートした。

 

 ◇

 

 天狗の飛翔により、なずなは彼の住居に連れて行かれた。一人と一妖はこれから数か月、夫婦として暮らすことになる。

 期間限定の妻となったなずなは、まずは湯浴みを勧められた。

 

(意外と現代的ね……)

 妖怪のねぐらというから、洞穴か樹上かを連想していた。しかしこの天狗が住まうのは立派なログハウスだった。このバスルームだけでない。キッチンにもリビングにも電気が敷かれ、快適に暮らせそうだった。

 

 ガラッ!

「!? きゃあっ!」

 ボディソープで身体を清めていたところ、扉が急に開いた。ひやりとした空気とともに天狗が……いや。なずなの旦那が入ってくる。

 

「ちょ、ちょっと! 出ていきなさいよ!」

 なずなは咄嗟に己の微乳を隠す。その動作はもちろん天狗も認めたのだろう。目をいやらしく細めた。すでに勃起していた長肉棒がぴくりと跳ねる。

 妖物の目つきになずなは怖気を振るう。しかし天狗はまるで構うことなく、幼な妻をがばりと押したおした。

 

「あっ、いやっ!」

 相手は大妖である。丸腰のなずなはその膂力に全く抵抗できない。逞しい腕と胸に組みしかれ、すのこに背を強く押しつけられる。

 

「んんっ……!」

 そしていきなり口を吸われた。長い鼻がキスの邪魔になるからか、なずなの首は大きく傾けられる。

 強引な口づけ同様、舌の動きも自分勝手だった。縮こまるなずなの舌を無理やり絡めとり、味蕾をこそげ落とすかのように擦過してくる。

 

「はぁっ、はぁっ……! うぅっ!?」

 ディープキスにより、下のガードが疎かになっていた。なずなは天狗の挿入を許す。

 張りだした亀頭が狭い膣口を押しひろげた。性粘膜が引きのばされると、痺れとともに悦楽が走る。なずなは柳眉を寄せた。

 しかし妖怪姦がもたらす快感はここからが本番だった。

 

 ずぶぶぶぶ……!

「は、あぁっ、あっ!?」

 天狗の挿入はいつまでも終わらなかった。彼奴が長さを自慢するのは鼻だけではない。魔羅も同じような特徴を備えているのだ。

 なずなのナカを存分に擦りたて、子宮を内腑の奥へ押しこみ。少女の薄腹に亀頭の影が浮かぶ頃、ようやく挿入が完了した。

 

 どちゅっ、どちゅっ、どちゅっ。

「はぁっ、あぁっ……、! んんっ! んちゅっ……!」

 すぐさま抽送が始まる。バスルームに粘った水音が響きだした。

 天狗は身体を折ってなずなに覆いかぶさると、再び口づけを挑む。大男に完全に抑えこまれ、小柄な少女は毫も動くことができない。

 

 どくんっ! どくんっ! どくんっ! どくっ!

「んんんっ……! んむ、ん……」

 好き勝手に動いたためか、天狗の射精は早かった。

 唾液を無理やり飲みこまされながら、なずなは中出しを受ける。両の粘膜に牡の体液を染みこまされる……牝として完全に征服された形だった。

 

「んちゅっ、んむぅ……っ! ぷはっ、はっ、は……」

 種付けを見舞ったのに、天狗はまだなずなの上から退かない。飽かずに接吻を続ける。酸欠によりなずなの頭がとろんとする頃、ようやく解放された。

 

「はぁ、はぁ……」

 自分を見下ろす妖怪の唇からは銀色の液糸が伸びている。それがつながる先は他ならぬ、己の唇である。

 その事実はなずなの自尊心をいたく傷つけた。碧眼を矢に変え、いまだ己にのしかかる妖物を睨みつける。

 しかし退魔巫女の鋭瞳をぶつけられても、天狗はにやにやと笑うばかりだ。

 

「これからはどんな時も、旦那様の相手をせにゃならんぞぉ?」

 天狗の言葉に偽りはなかった。これからなずなは夫の気の向くまま、その身を貪れることとなる。

 

 ◇

 

「うんうん。これも俺好みの味だ」

 ちゃぶ台に並べられた料理に、鬼は舌鼓を打っている。

 天狗と同じく、彼の住居も人間のものとほとんど変わらなかった。彼の趣味を反映したのか、畳敷きされた純和風の邸宅である。2メートル越えの体躯を持つ鬼が家主なため、天井や戸がかなり高く設計されている。

 

「いぶき、お前の飯はなかなか美味いな!」

「ふぁ、ふぁい……」

 賞賛の言葉をもらった女房だが、居間に姿はない。いぶきはちゃぶ台の下に潜りこみ、鬼の逸物に奉仕を捧げていた。

 剛妖の性器は長く重い。その最も大きな特徴は太さだ。美少女の小ぶりな口をどれほど懸命に開いても、飲みこむことができなかった。それでもいぶきは熱心にフェラチオを行う。

 

「んっ、んちゅっ、れろ……」

 亀頭の先、縦割れの尿道をほじくるように舌を動かす。口淫が及ばぬ竿には手を遣る。しゅ、しゅっとテンポよく動かした。摩擦と逸物の熱で白肌が火傷しそうだ。

 鬼は短く呻いた。亀頭が震え、膨らんだと思った瞬間、いぶきの唇中に熱いものが溢れだす。彼はなんの説明もなく口内射精を見舞った。

 

 どくっ! どくっ! どくんっ! どくっ!

「ふぅっ……! お、おぉっ、んむぅ……っ」

 鬼の種汁は多量だった。ひと息に口腔内を占領され、鼻にまで昇りそうになる。

 飲みほそうとしても強い粘りがそれを邪魔した。舌上を占領する濁液は苦く濃く、唾液で溶かさねば喉を通らない。

 いぶきは鬼の精液を味わうようにしてから、ようやく腹中に落とした。

 

「それじゃあいぶき。お前も飯を食うがよい」

「は、はい……」

 まさに亭主関白といった言動である。しかし彼は女房の働きに対し、ちゃんと褒美を考えていた。

 

 ずんっ!

「あっ?! あぁっ……!」

 いぶきの細腰を掴むと抱えあげ、そのまま逸物を突きこむ。射精したばかりであるが、そんなことは強牡には関係ない。魔羅は再び最大のサイズにまで勃起していた。

 

「ほれほれ、美味いぞ。まぁ、お前が作った料理だがな!」

「は、はい……」

 巨根は膣ヒダ全てを薙ぎたおし、子宮口まで押しこんでいる。熱さと痺れが胎内に楔を打ちこんでいた。

 挿入されたままいぶきは箸を進める。我ながらなかなかの出来だ。しかし彼女は早々に満腹になってしまう。

 

(うぅ……もう入らへん……)

 大食のいぶきがこんな状態となるのはもちろん、彼女の夫に理由がある。

 男根により突きあげられた子宮は内腑を圧迫している。そして胃の腑には先ほど飲みこまされた白濁液が大量に詰まっているのだ。

 さすがに箸が進まない。そんな様子に夫鬼は声をかけてきた。

 

「いぶき。たくさん食べてもらわないと困るぞ。俺の仔を産んでもらうんだからな」

 改めて言葉にされると、ぞくぞくと背を這うものがあった。

 

(そうや。ウチ……このヒトに孕まされるんや……)

 それはもちろん期待だ。鬼は蝦蟇とは比べものにならない大妖だ。そんなものを産むというのは……どんな心持ちになるのだろうか?

 胎に熱が灯り、膣がきゅぅっと縮まりだした。

 

「んんっ!? おぉっ、そんなに締めつけられては……!」

 その雌動はしっかりと雄棒にも伝わっていた。滴る愛蜜と踊るヒダは鬼をも唸らせた。そして精を搾りだす。

 

 どくんっ! どくんっ! どぷっ! どく、どくんっ!

「はぁッ! あぁっ! あぅぅ……、はぁぁっ……!」

 二度目の射精である。しかし膣腔から伝わる拍動はそれを全く感じさせない。種汁が充填される子宮も熱さと重さを訴えてくる。

 これでもう、孕んでしまったかもしれない。いぶきのそんな予感は的中する。

 

 ◇

 

 なずなは天狗の仔を、いぶきは鬼の仔を。それぞれ呆気なく孕んだ。大妖の胎児であるからか、人間よりずっと早く成長していく。

 ふたりが期間限定の婚姻契約を結び、ひと月ほどが経過した。今日は久々に彼女らが顔を合わせることとなる。

 

「い、いぶき……」

「なっちゃん……」

 それぞれが夫の住処で暮らしはじめてから、そう時間は経っていない。しかし彼女らはともに明確な変化を刻まれていた。

 まん丸に膨らんだ腹はふたりとも、夫に孕まされたことを示している。

 

「ほれほれ」

「あ……きゃあっ!」

 互いの夫に背を押され、ふたりは正面から密着する。花貌と膨腹がぴたりと接触した。少女の肌はすべやかで温かい。懐かしい感触に心が暖まるが……。それはすぐさま塗りつぶされる。

 

 ずぶんっ!

「あぁっ!」

 もちろん邪悦で、だ。ふたりはそれぞれの夫に、後ろから貫かれる。

 鬼のモノはとにかく太い。すでに孕まされたというのに、いぶきはまだ夫の逸物に慣れそうになかった。

 

「あ、あぁ、あぁぁあ……っ!」

 なずなも同じように立ちバックのまま、天狗の魔羅を突きこまれている。嬌声は異様に長く引かれた。彼女がどんなモノで犯されているか、見当もつかない。

 それぞれの妻孔を味わう大妖どもは、また好き勝手に動きだす。

 

 どちゅっ、ぼちゅっ、どちゅんっ!

「はぁっ、あぁっ、あぅぅっ!」

 互いの声が互いの鼓膜を震わせる。妖怪から与えられる邪悦。その強さが否が応でもわかった。

 同時に、大きく膨らんだ腹からは振動と妖気が伝わってくる。それは妻たちふたりの胎に染みこみ、我が仔の目覚めを促した。

 

 どくんっ!

「くぅっ……! う、うぅぅ……!」

 いぶきが妖怪を出産したのは、前回のオタマジャクシが初めてだった。その時に似た痛みが腹に走る。

 少女の乏しい経験でもわかる。陣痛が来たのだ。こうなれば一刻の猶予もない。

 

「も、もう産まれてまうっ……! だから……あ゛ぅッ!」

 いぶきの言葉に対し、鬼は腰の突きいれで応えた。太いモノは膣腔はまた拡げ、握り拳のような亀頭がポルチオを殴りつける。

 桁違いの巨根がもたらす邪悦に、いぶきの喉は締めあげられた。

 

 ぐっ! ぐぐっ! どぐんッ!

「あひっ……!? あ、あぁぁあッ!」

 体奥から発する震動が、彼女から再び声を搾りだす。

 その原因はもちろん、胎中にいる我が仔だ。彼は父の性動に縮こまるどころか、子宮の内から母の腹を蹴りあげ存在を示す。

 

「あぁッ、はぁッ! お、おなかがぁ……あ、あ゛ッ!」

 もちろん親友も自分と全く同じ呵責を受けている。首を反らし、苦し気な声を跳ねあげさせた。

 接したぼて腹からは苛烈な胎動が伝わってきた。スレンダー体型の彼女にこの負担は耐えがたいはずだ。なずなの碧眼はひっくり返り、瞳孔にはなにも映していない。

 いぶきはたまらず、妖怪どもに向かって叫んだ。

 

「あ、アンタらの赤ちゃんが、産まれるんやで……! だから、もう、あ、あ、あ゛!」

 停止を求める言葉などもちろん聞きいれられない。それどころか彼らは嗜虐心を剥きだしにする。性動をさらに強めた。そして無体な言葉を言いはなつ。

 

「なんの。我らは女房殿の仕事を手伝ってやっとるんだ」

「迎え棒というやつじゃな」

「そうそう! ワハハハ!」

 鬼も天狗も大笑いするが、それを課せられる退魔巫女たちはたまったものではない。

 

「あ、あ、あっ……!」

 先に限界を迎えたのはなずなだった。壊れたようにがくがくと痙攣すると、羊水の匂いが急に濃く立ちこめる。

 彼らがこのような行いをするのは初めてではないのだろう。天狗はすっと身体を退いた。同時にいぶきからも、巨太ペニスの灼熱感と圧迫感が失せる。

 

「え……? あ、あ、あぁぁあっ!?」

 突きこみにより子宮口が、引きぬきにより膣腔がほぐされていた。丸々と太った胎児はいともたやすく産道を滑りおちる。彼らの言うことは決して間違いではなかった。

 しかし……。

 

「はっ……あ……あ、あ゛ぁ……ッ」

 余りに性急な分娩は多大な負担と邪悦をいぶきに叩きこんだ。ヘソから下が全て蕩けたような感覚に引かれ、退魔巫女たちは意識を失った。

 

 ◇

 

 いぶきとなずなが大妖どもと婚姻を結び、二か月が経った。

 妖怪の妻となった退魔巫女たちだが、鍛錬を欠かすことはない。これを邪魔してはならないと夫たちも契約させられている。

 生真面目ななずなはもちろんサボることはない。開けた場所で長刀を振るっていた。

 

「見事な腕じゃな。まともに戦ったら負けそうだ」

 真っすぐな太刀筋を目の当たりにした天狗は素直に賞賛を送る。

 己の実力を見せつけられたからか。金髪の美少女はその花貌に得意げな表情を浮かべる。そんな愛らしい態度に、天狗は性欲を隠そうともしない。顎をしゃくると長い鼻を上に向かせてみせた。

 

「くっ……」

 それがなにを意味するか。なずなはきちんと理解していた。夫婦の無言のコミュニケーションである。

 なずなは巫女装束を解く。美少女の裸形が露わとなった。

 大妖の仔を妊娠し、出産したばかりだというのに。彼女のスレンダー美に全く翳りはない。腰は細く尻は小さく、腹にはひとひらの贅肉もなかった。

 

「乳は小さいままじゃのう。孕ませてやったというのに」

「う、うるさいっ!」

 安い挑発とはわかっている。しかしコンプレックスである貧乳をからかわれ、つい反応してしまう。

 彼はなずなを目を細めて眺めてくる。そして彼女がさらに屈辱を感じるような、そんな言葉を的確に選んできた。

 

「ほれほれ。後ろを向け。犬っころのように後ろから犯してやる」

「っ……」

 しかし彼女は夫の言葉に素直に従う。後ろを向いて手を木につけると、尻を突きだした。

 小ぶりな尻をひと撫でされた後、腰をしっかりと掴まれる。間もなく挿入が始まった。  

 

 ずぶぶぶっ!

「あ、あぁぁ……っ」

 一気に膣腔を通りすぎ、子宮口を強く刺突する。天狗の逸物は今日もなずなを喘がせた。

 数えきれない交わりにより、彼女の膣は夫用に仕上げられている。突かれれば子宮口から蜜が溢れだし……。引かれれば膣ヒダ一枚一枚までもがひれ伏しだす。

 

 ずずっ、ぱんっ! ずずっ、ぱんっ!

「はっ、はぁっ、あ、あぁぁっ!」

 長い性器による抽送は長いストロークとなる。張りだしたカリ首が膣腔全てを蹂躙した。掻きまわされれる悦楽が、なずなからだんだんと嫌悪を蕩かしていく。

 

「はぁっ、はぁっ!」

 退魔巫女は強牡の肉棒に翻弄されつづけた。ふと、背中に重さを感じた。バック姦で攻める天狗が身体を折り、なずなの華奢な背にのしかかったのだ。

 両者の体格の違いは明らかだ。体重を支えきれず、なずなの脚が安定を欠く。

 

「ちょっ……! あ?! あぁッ!」

 抗議の声はそうそうに塞がれる。天狗はなずなの微乳を掴むと、ふにふにと揉みしだきだした。

 彼の手は大きい。慎ましい膨らみはすっかり包まれてしまう。男の高い体温が柔肉に染みこみ、じわじわと淫熱が高まっていく。

 

 こり、こりっ!

「んっ……! くぅぅ……! あっ!?」

 ピンと勃起した乳首を抓まれた。小さな実を押しつぶすように指力を込めたかと思うと、二指を用いてしごきたてられる。

 変幻自在の指技に、なずなは呆気なく昂らされていく。

 

「ん? これは……」

「あっ、うそ、あ……!」

 己の身体に信じがたい変化が起こった。微乳の先が濡れだしていた。ミルクが溢れだしたのだ。

 なずなが天狗の仔を産んでまだ間もないというのに。彼女の胎にはまた、新たな妖が宿ったようだった。

 

「また孕んだのか。お前は最高の妻じゃ!」

 相手は妖物である。しかし少女は愛しい男から囁かれたように、頬を赤らめてしまった。なずなの歓びに応えるよう、天狗はさらに強く深く、自慢の長魔羅を突きたてる。

 

「ば、ばかぁ……、あんっ!」

 今日の鍛錬はすでに終わっている。大妖と退魔巫女との交わりはまだまだ続きそうだ。

 

 ◇

 

「ぬおっ! ま、まいった!」

 打ちあいの末に吹きとばされた鬼は、太い声で降参を訴える。

 

「へへ~ん。ウチ、なかなか強いやろ?」

 いぶきももちろん鍛錬を行っている。模擬戦の相手を申しでたのは彼女の夫である鬼だった。

 もちろん彼も相当の腕自慢だ。しかし歴戦の退魔巫女であるいぶきに敵わない。女房に尻もちをつかされたというのに、彼は豪放に笑う。

 

「いぶき、お前は本当に強い! ますます気にいったぞ!」

「きゃっ」

 立ちあがった鬼はさっそくいぶきを抱きよせる。強引な行いだが悪い気はしない。共同生活により、彼の言動にも馴染んできていた。

 ゆえに夫が今、なにを望んでいるか。それもはっきりとわかる。

 

「もう……しゃあないなぁ……」

 いぶきはそっと距離を取ると、巫女装束を解いていく。張りつめながらも柔らかな巨乳と、大仔も支えられる豊尻が露わとなる。艶めかしいカーブで構成された女体を、腰を下ろした鬼は目を細めて眺めた。

 しかし見事な肢体は、いぶきの魅力の一端に過ぎない。彼女は手と膝をつくと、あぐらをかく鬼に向かって這いすすむ。

 

「はむっ……」

 平身低頭のまま、いぶきは鬼の魔羅を優しく食んだ。

 顎が外れるほど口を開いても、天を突く夫の逸物は咥えられない。いぶきは口淫の仕方を工夫していた。

 首を傾け、まるで横笛を演奏するように、柔らかな粘膜を硬い棒肉に這わしていく。

 

「むっ、おぉっ……」

 旦那の反応も上々だった。竿の下から上へつぅーっと舌を這わせると、声も同時に搾りあげられた。

 尿道のすぐ下はわかりやすいポイントだ。唇を窄めてキスを捧げ、垂れた我慢汁を舐めとる。根元からびくりびくりとペニスが跳ねた。勃起肉がいぶきの頬を打つ。

 口淫により準備を整えられた鬼は、さっそくいぶきを抱えあげる。そして褒美とばかりに、正面から女陰を貫いた。

 

「あっ、あっ! あぁっ!」

 ぐりりと竿を根元から回し、膣内を掻きまわす。淫口をこじり壊し、拡張するような動きである。いぶきは思わず声をあげる。

 

「あ、あかんっ……! ここ、広がってまうからぁ……!」

 不可逆の開発を心配するが、鬼の返事はあっさりとしていた。

 

「別に俺の形になってもいいだろう。いぶきは俺の女房なんだからな」

「あ……」

 これは期間限定の婚姻である。約束の日数が終われば、いぶきは退魔巫女に戻る。

 しかし……。彼はそんなことに頓着しない。確かに今この時は、いぶきは鬼の女房なのだ。

 ならば夫が望むのなら、どんな責めにも付きあわねばなるまい。少女は覚悟を決めた。

 

 どちゅっ、どちゅっ、どちゅっ!

「はぁっ、あぁっ、あぁっ!」

 突きいれはますます激しくなる。いぶきは鬼の首に手を回し、きつく抱擁して邪悦に耐える。硬い胸板に乳首が擦れ、なんとも心地よかった。

 鬼の魔羅は太いことが一番の特徴であるが、もちろん長さも充分以上ある。子宮口を容易に押しあげられた。

 女房の献身は実る。旦那は早々に絶頂へ到達する。

 

 どくんっ! どくんっ! どくんっ……!

「はぁっ、あぁっ、あぁ……ッ!」

 鬼の精液は重く熱い。そこに含まれる精虫の活力と密度をそのまま表している。ゆえにいぶきは、予知じみた直感を抱く。

 

(これ……また、孕んでもた……)

 産悦がまた遠からずやって来る。この瞬間だけでない。未来にも確実に快楽はやってくる。そう思うといぶきの頬も、ますます緩んでいった。

 

 ◇

 

 妖怪との婚姻から三か月が経った。本日でふたりの契約は満了となる。

 

「また独り身に戻るのか。寂しくなるのぅ」

「なに。今日をめいっぱい愉しめばよい!」

 二組の夫婦は集合し、最後の夜を過ごすこととなった。開かれるのはもちろん淫宴だ。

 

「はぁっ、あぁっ!」

「んちゅっ……んむぅ……んんっ!」

 少女たちの腹はやはり膨れていた。二度目の出産はすでに終わり、これが三回目の妊娠である。

 三か月という期間に、三度も孕ませることができた。強い欲を持つ大妖たちもすっかりご満悦である。

 しかし彼らは最後まで愉しむつもりだった。

 

「んん……、んちゅっ、むぅ……」

 なずなは今日も天狗から口吸いを求められていた。立位でつながるふたりは上下から、淫靡な水音を奏でている。

 夫婦はふた回りも身長が違う。片足で精いっぱい背伸びをし、美少女はなんとかディープキスを捧げる。

 

「最初は口吸いもいやがっていたのに……。変わったのぅ、なずな」

「う……うるさい……」

 向かいあうふたりはぴたりと密着している。自身のぼて腹に硬い腹筋が押しつけられる。力強い雄性になずなは胎がきゅんきゅんと疼いた。

 拒絶の言葉を吐くのに、身体は媚動を隠せない。名残惜しさを隠せぬなずなに、天狗は口角を吊りあげる。

 

「はぁっ、あぁっ、お゛ぉっ……!」

 その横ではいぶきと鬼がつながっている。黒髪の美少女は赤肌の巨漢に抱えあげられ、激しく速い抽送を見舞われる。

 ぼて腹が弾むように上下する。妊婦に対して無体な行いのように見えた。しかし鬼の赤仔は度を越えて頑健である。

 

 どむっ! どこんっ!

「あはぁっ! あっ、あ! あ、あかちゃんも、すごいぃ……!」

 父の性動に合わせ、仔も胎動を強める。それら全ては母の腹で行われる。いぶきの豊かな肢体の中では、壊れんばかりの邪悦が駆けめぐっていた。

 翠瞳はひっくり返り、唇端からは唾液が垂れる。しかし幸いなことに、限界は大妖たちの方に早く訪れた。

 

「むっ……出るぞ! いぶき!」

「儂もじゃ……なずな、受けとめろよ!」

 彼らはもちろん同意を待つことなどしない。少女たちのナカに埋めた魔羅を震わせると、思う存分に精を吐きだしはじめた。

 

 どくんっ! どくんっ! どくんっ! どぷっ……!

「はぁっ、あぁっ、あ゛ぁっ……!」

 彼女らの子宮は大きな胎児に征されている。そこに白濁液を追加され、ぼて腹がさらに膨らみだす。

 今夜で婚姻は最後だからか。彼らの射精も長引いた。膣口から巨根を抜くと、己の妻たちに精液をぶっかける。まるでマーキングをするようだった。

 

「むっ……。もう刻限じゃ」

「そうか。良い時間はあっという間だな」

 時の鐘が響き、彼らに婚姻期間の終了を報せた。

 いったいどのような契約になっているのか。鬼も天狗も文句ひとつなく、ふたりを解放するのだが……。

 いぶきもなずなも優秀な退魔巫女にして、稀な美少女だ。そしてなにより心が美しい。そんな彼女らと別れるのだ。妖怪たちの名残惜しさも一塩だった。

 

「いぶき。お前ならいつでも大歓迎だぞ!」

「なずなも、儂が恋しくなったら遠慮せずに来るがいい」

 大妖たちは再会を期待するような言葉を妻たちに贈る。そして各々の住処に戻っていった。

 白濁に塗れ、淫熱に焦がされる退魔巫女たちはロクに返事もできない。しかしその言葉をしかと胸に残し、なんとか施設に帰還するのだった。

 

 ◇

 

 ぼて腹を抱え、白化粧をまとったままの帰還だというのに。彼女らはまだゆっくりとはできない。シャワーを浴びた彼女らを待っていたのは記録機器のレンズと、職員からのインタビューだった。

 

「いぶきさんになずなさん。結婚生活お疲れ様でした」

「は、はい」

 返事はいぶきのみである。赤面したなずなはむっつりと黙りこんでいる。無理もない。彼女らには着替えも用意されておらず、ぼて腹を晒した全裸のままでインタビューを受けるのだから。

 職員は気にした様子もないが、やはり思うところがあったのか。

 

「素敵な旦那様との生活はいかがだったでしょうか? なずなさん」

「えっ、アタシ……? えっと……」

 まずはなずながターゲットになった。急に話を振られ、彼女はつい答えを考えだす。この生真面目さゆえ、なずなは常に恥辱を避けることができない。

 

「あいつ……あの天狗は、言葉でも責めてきて……恥ずかしくさせて……それが……」

「なるほど。被虐趣味のなずなさんとは相性が良かったようで、なによりです」

 マゾと断言されたなずなは言いかえそうとするが、インタビュアーはすでにいぶきの方を向いていた。

 

「それでは次はいぶきさん、お願いします」

「ウチの旦那さんは、アソコがすっごい太くて……。大変やったけど慣れてもたら、すっごく良くなってて……」

「旦那様の形に変えられてしまったんですね。素晴らしいですね!」

 改めて言葉にされると、また腹奥が疼きだした。鬼の魔羅で散々に小突かれた場所が熱を持つようだ。

 いや……。それは錯覚などではなかった。

 

「うぅ……っ?!」

 迎え棒により、我が仔はすっかり目覚めていた。

 大妖の血を引くものは安全な揺り籠を出て、外界を見たがっている。そのため母の腹を脅迫的に揺すりだした。

 いぶきもなずなも立っていられなくなる。ふたりはそのまま分娩台に乗せられ、出産に臨むこととなった。

 

「はぁっ、はぁっ……!」

 彼女らが夫に孕まされたのはこれで三度目だ。しかし彼女らはともに、まるで初めての出産であるかのような荒くて早い息を吐く。

 その理由はふたりの子宮にあった。そこはあまりに短い間隔で妖魅の仔を宿してしまった。その結果しなやかかつ強靭に仕上げられ、より大きな胎児を育てられるようになっていたのだ。

 

「うぎっ……!」

 それはより大きな痛苦と産悦を味わうことに他ならない。骨盤が砕けんばかりの重さと動きを感じ、なずなの額に冷や汗が流れる。

 

(ほんとに、産めるの……?)

 周りには医療スタッフがいる。前回よりも前々回よりも安心できるはずだ。しかし己の腹から伝わる質量と妖気に、少女は危惧を抱いてしまう。

 不安に圧しつぶされそうな彼女に対し、手を差しのべる者がいた。

 

「なっちゃん……だいじょうぶ、だいじょうぶやから……!」

 それはもちろんなずなの相棒……いぶきだ。見れば、彼女の腹もこれまでよりも大きく膨らんでいる。鬼の赤仔は子宮の壁を破らんほど成長しているのだろう。

 無理を押しての励ましに、なずなは強く勇気づけられる。それを返すため彼女も、いぶきの柔い手をしっかりと握りしめた。

 

 ぶぢゅっ! ぶぢゅぅうっ!

 退魔巫女たちの友情は力となった。母仔ともに無事な出産を果たすことができた。しかし絆や心の美しさに反し、彼女らの花貌は見る影もない。

 

「はぁ……あぁ……、あ……」

「は、は……あへ……」

 愛らしい瞳はひっくり返り白目を向く。大きく開かされた桃唇からは舌がはみだした。汗に涙、鼻水に涎……美少女の顔はあらゆる体液で汚されている。

 いぶきもなずなも無様なアヘ顔を晒す。そしてその股間にはいまだヘソの緒でつながった妖仔があった。カメラのレンズはそれを淡々と記録し続けている。

 

 ◇

 

「ただいまぁ」

「ふぅ……移動が一番つかれるわね……」

 いぶきとなずなが保養所から拠点の神社に帰り、一か月ほどが経った。日常に戻ったふたりはもちろん、退魔巫女として活動している。

 異種姦と異種出産をたっぷりと堪能してきた。性欲も淫気も解消された彼女らの働きは非常に精力的だ。

 今日も討伐を果たしてきたところだった。ふたりにとっては朝飯前の依頼でもあったからか……。

 

「ああいう感じの妖怪も良さそうやったなぁ」

「アタシは弱いのはイヤよ」

 いぶきとなずなは淫靡な会話を繰りひろげる。ふたりは三か月間も妖怪姦に浸され、出産さえも繰りかえしてきた。彼女らの心にはその行いが強く焼きついてしまっている。それゆえである。

 

「でも、あのヒトはウチより弱かったけど、めっちゃ良かったで」

 いぶきの発言は率直である。なずなもぎょっとするが、それこそが彼女の良さであり、鬼に気にいられる部分なのかもしれない。

 そしてなずなは別の連想を抱いてしまった。

 

「そうか……自分より弱いのにっていうのも、イイかも……」

 妄想を繰りひろげながらぶつぶつと呟きだす。そんな折り、ふたりの端末にメールが舞いこんできた。

 

「ん……また依頼や」

「まったく。休むヒマもないわね」

 彼女らの実力はますます磨きがかかっている。それを鑑みてか、討伐の依頼も引きを切らない。日常に戻った彼女らはとても忙しいが、しかしあまり不満はない。

 

「今度はもっとゆっくりしたいし……頑張らなあかんな!」

「……そうね。アイツも、寂しいって言ってたし」

 退魔巫女と大妖の婚姻は仮初のものであった。しかし彼女たちは近い内に、また番いに会いに行こうと話し合っていた。

 強妖の赤仔を産むのだ。大歓迎だと職員も返答している。そのためには……。

 

「よし! そうと決まれば、ちゃっちゃと終わらせよか!」

 いぶきの言葉になずなは頷く。人々の安寧のため戦いに赴く。その姿は退魔巫女の鑑といっても良いだろう。しかし……。

 彼女らの心は次なる妖怪姦への期待に焦がされていた。胎に熱いものを宿しながら、少女たちはまた戦いに赴いていく。

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