※この作品はR-18です。

神楽妖姦記   作:二木ユキト

6 / 12
ちはやは鬼の討伐に向かいますが、
力およばず敗北してしまいます。
豊満な肉体を持つ彼女は、恰好の獲物です。
たっぷりと嬲られ、その果てに……?

Skebにてご依頼を受け、執筆した作品です。
お楽しみいただければ幸いです!


ちはやの章
ちはや、鬼に敗北し淫虐を受ける


 その日、犬童ちはやは稲黍神社を訪れた。境内の清掃をしていた鏑木紫が、彼女を迎えいれる。

 

「ゆかりーん、ただいま!」

「あっ、ちはちゃん……おかえりなさい」

 桃色の長い髪をサイドテールに結いあげ、青みを帯びるひとみはきらきらと輝く。

 ちはやは稀な花貌を持っているだけではない。体型が目立ちづらい和装にあっても、豊胸が白衣を突きあげていることがわかる。

 グラマラスな肉付きをした美少女であるが……。彼女は人を守る使命を帯びた、退魔巫女だ。

 

「これから依頼に行くの?」

「うん。道すがらだから、ここにも顔を出しておこうと思って」

 ちはやは槍を武器に、フリーの退魔巫女として活動している。その折に稲黍神社を訪れることもしばしばだった。

 紫は自室にあげようとするが、ちはやはすぐ行くからと遠慮した。ふたりはそのまま境内で会話をする。

 

「どんな妖怪の討伐なの?」

「鬼だよ」

「鬼……」

 紫はぽつりと呟いた。単語ひとつであるが、彼女の心情がありありと読みとれる。

 牛角を頭頂に生やし、虎柄の腰蓑を纏う。その象形は丑寅……すなわち、陰の来る方位そのものを表している。

 間違いなく強敵だ。しかしちはやに気負いはなかった。

 

「大丈夫だよ。ほら、わたし、鍛えてるから!」

 槍の石突で、地面をどんと叩く。紫では持ちあげることもできないほどの重量をした大刃だ。

 親友がこれを使いこなすまで、どれほどの訓練をしていたか。それを思いだした紫は眉を開く。

 

「でも……気をつけてね。ちはちゃん」

「うん! ありがとう、ゆかりん!」

 ちはやは大きく手を振って別れを告げると、妖物の調伏へ向かう。彼女の瞳には退魔巫女としての決意がしかと宿っていた。

 

 ◇

 

 稲黍神社を出て数日後。ちはやは鬼の元に辿りついた。彼奴は沼地に囲まれた廃寺をねぐらとしていた。石畳の上で退魔巫女と亜人が向かいあう。

 

「グフフフッ……!」

 口元を緩ませ唾液を垂らす妖物を、ちはやは冷静に観察する。

 鬼は知性を備えることが多い。だが、討伐対象はそうではないようだ。下卑た笑みと視線から、本能を頼りにしているタイプだとわかる。

 しかしその分、体躯が非常に大きい。優にちはやのふた回りはある。赤銅の荒肌は筋骨隆々に盛りあがり、まるで溶岩の塊のようだ。

 組みあうことなどとてもできまい。ちはやは愛槍を握りなおした。

 

「はぁっ!」

「!!」

 先んじたのは退魔巫女だった。ちはやの刺突は目にも留まらぬ速さで繰りだされ、鬼からも笑みが消える。

 穂先は妖物に届いたが……。

 

(浅いっ……!)

 皮は確かに裂いた。しかしあと一歩でも踏みこめば捕まってしまっただろう。追撃は諦めざるを得なかった。

 両者は再び間合いを開ける。鬼は構えを変えた。

 赤銅の亜人は両手を大きく掲げると、左右に広げた。絶対に捕らえるという意思をひしひしと感じる。

 同時にもうひとつの目的もわかった。彼奴はちはやの攻撃を誘っているのだ。

 

「…………」

 こうなればちはやの狙いはひとつ。心臓だ。体格の差は歴然だが、槍のリーチがあれば充分に狙うことができる。

 両者の間に時が止まったような静寂が流れる。それを破ったのはやはり、人を護る者だった。

 

「はぁぁっ!」

 ちはやは裂帛の気合とともに踏みこむ。全身全霊を込めた突撃に、さしもの鬼も反応しきれない。槍刃がしかと鬼の肉を貫いた。しかし。

 

 ダンッ!

「!? あ゛ッ……!」

 伏したのはちはやの方だった。

 鬼に両肩を掴まれたと思ったら、地面に叩きつけられていた。愛槍は手を離れ、背中を強打した衝撃で呼吸が止まる。身体中に痛みと痺れが走る。ちはやは全く動けなくなった。

 脳震盪も起こしたのか、世界の全てがぐらぐらと揺れている。土煙が上がる中で巫女は、己の敗因を悟る。

 

(まさか、そんな……)

 ちはやに突かせるため、鬼は心臓を差しだした。その理由は囮としてだけではなかった。

 玉鋼が胸を貫いた瞬間。彼奴は筋繊維を締めあげて穂先を捕獲した。そして身体を捻ると槍を握るちはやの体勢を崩し、その剛腕で地面に投げおとしたのだ。

 

 自身の肉体に自信がなければ……いや。例えどれほどの自信があろうとも、実行する者は絶無だろう。人間ならぬ妖物らしい、我が身を省みぬ策だった。

 そして生命を懸けた賭けに勝った報酬は言うまでもない。退魔巫女そのものだ。

 

「グフフ……」

「うっ……、あぁっ!」

 鬼も胸に深手を負ったはずだがそれを感じさせない。ちはやの右手首は意気揚々と掴むと、無理やり起きあがらせる。体重が一点にかかり、肩が抜けそうになった。

 己の痛苦にも無頓着なのだ。ちはやのそれに構うことはもちろんない。すぐさま次の加虐に移った。

 

 びりぃっ! びりっ!

「や……!」

 白衣と緋袴があっという間にバラバラになる。鬼の剛腕の前に巫女装束は、紙切れも同然だった。

 負けた女をどうして裸に剥くのか。その理由はわかりきっている。喰らうためだ。もちろん、字義どおりの意味ではない。

 

「く……っ」

 妖怪に屈した末路はひとつのみ。ヒトならぬ存在に犯され、弄ばれるのだ。それもまた、退魔巫女の宿命に他ならなかった。

 衣服を暴かれたちはやは、舐めるような鬼の視線に晒される。

 

(み、見られてる……っ)

 ちはやの肢体は見事だった。胸も尻も豊かな肉付きに恵まれている。円みを帯びたラインは実に女性的だ。

 しかし鍛錬の証もしっかりと表れていた。薄っすらと筋肉が浮く腹にはひとひらの贅肉もない。ウェストはきゅぅっと、蜂腰のごとくにくびれている。

 胸、腰、そして尻。それらが描く柔らかなカーブを覆う白肌と桃飾も美しい。くすみも黒ずみも無縁だった。オスにとって垂涎の肉体といえよう。

 

(まずは、息を落ち着かせないと……!)

 全裸に剥かれ、野卑な視線を受けたというのに。退魔巫女はまだ、抗うことを考えていた。ダメージが残る身体では反撃できない。まずは回復に務めようとした。深く、ゆっくりとした呼吸を心掛ける。

 丹田を使った呼吸は胸も大きく動かしていた。薄桃色の乳首とたわわな双房が上下する様は、鬼の目を引きつけてしまった。もう片方の手も差しのばされる。

 

 むにっ!

「いっ……いたいっ……!」

 粗野な指が大きな膨らみを掴んだ。剛力が容赦なく込められ、ちはやの乳房が形を大きく歪ませる。

 豊肉は言うまもなく柔らかく、白肌はどこまでもなめらかだ。そんな極上の触り心地に、鬼は飽くことなく掌を開閉する。

 

「うっ! やぁっ……! あっ!」

 五指の隙間からは白肉がむにゅ、むにゅとはみ出る。餅を捏ねるように揉みしだかれていく。

 力尽くでの愛撫など痛いだけだ。涙を浮かべながらも、ちはやは鬼を睨みつけた。

 しかし。

 

 ぐにっ!

「あぁっ?!」

 不意に刺しこまれた性感に、少女は思わず声をあげた。慌てて唇を引きむすぶ。しかし鬼は意を得たとばかりに、何度も揉みこみを続けた。

 どの妖物も、女を貪食することにかけては一流だ。ツボを掴まれては成す術もなかった。白肌を擦られ、柔肉をほぐされる度、耐えがたい邪悦が走る。背筋が跳ねると、無理に持ちあげられた肩が途方もなく痛む。それでもちはやはひくつきを止められない。

 白い肌に赤い痕がくっきりとつく頃。彼女の巨乳はようやく解放された。

 

「あ……あぁ……」

 剛力で玩弄された柔肉はじんじんと痺れだす。忌まわしいことに……そこにはもう痛みはない。快さのみが肌とその奥を駆けめぐっていた。豊房の先を飾る薄桃色の突起も尖りきっている。

 

(今は耐えないと……)

 女のシンボルに辱めを課されてもなお、退魔巫女は屈しない。そして牡の欲望に任せた辱めを与えてもなお、妖怪は満足していなかった。

 鬼は両手をちはやの胴に回し、密着を強めた。赤銅の皮フは見た目どおり、燃えるがごとくに熱い。白肌を焦がされそうな感覚にちはやは眉根を寄せるが……大きな瞳がかっと見開かれた。

 

(! これなら……!)

 左腕は身体ごと抱えられたが、右腕は自由になっている。

 両者の体躯は大人と子供ほども違う。だが、急所である首筋をなにかで突ければ……。この窮地を脱せられるかもしれない。

 巡ってきたチャンスをちはやは物にしようとする。しかし鬼の行動の方が早かった。

 

 ぢゅうっ!

「ひっ!」

 鬼はちはやの胸に顔を埋めると、その先端に唇を吸いつかせた。鋭い痛みと……確かな快さが、少女の動きを止める。

 剛力の亜人は肺活量も凄まじい。乳端にさらに血を集められ、切なくじんじんと疼きだす。

 

(こ、こんなの……!)

 まるで母乳を求めるようだ。己がした連想ではある。しかしそのあまりのおぞましさに、ちはやは平常心を失ってしまった

 

「この……っ! は、はなしてっ!」

 唯一自由な右手で、鬼の背中を打つ。しかし少女の拳が鬼の鋼肉に通用するはずもない。それどころか健気な抵抗はかえって、妖物の嗜虐心を煽ったようだった。

 

 ぎりっ……!

「ひっ! い、いたいッ!」

 前歯で乳首を食まれる。薄桃色の尖りは硬さを増しているが、もちろん敵うはずもない。鬼はますます顎に力を込める。乳首を食いちぎられてしまう。そんな危惧さえちはやは抱く。

 

「い、いやっ……! やめてぇ!」

 不可逆の損傷に激しい恐怖を覚えた。少女らしい絶叫がついに搾りだされる。

 しかしそれでもなお、身体は勝手に快楽を感じてしまう。ちはや知らず、内腿をもじもじと擦りあわせていた。

 やがて少女はそのことに気がついた。そしてその花貌には痛苦と快楽だけでなく、羞恥の朱も浮きあがりだす。

 

「はぁっ、はぁ……?」

 乳首の食感と巫女の悲鳴を堪能した鬼は、趣向を変えるつもりらしい。互いの首が互いの肩に置かれるような形で、しっかりと抱えなおした。

 

 ぎりりっ……!

「!!?」

 そして胴締めを繰りだす。鬼の剛力は凄まじい。一人と一体は一塊となるかのように密着していく。

 ふいごのごとき鼻息がちはやの耳元で鳴る。しかしあまりの痛みと息苦しさに、そんなこともすぐに気にならなくなっていく。

 

 ぎりっ、ぎしっ……ぎりり……!

「はっ、あ……ぁっ……」

 鬼の硬い胸板の上で、豊かな乳房が潰されていった。その先だけはなおもピンと硬く尖り、ふたつの感触を妖物に味わわせる。

 愉悦を貪食するように、鬼はさらに両腕に力を込める。

 

 ぼぐっ!

「あっ……ぁ……」

 鈍い音がちはやの体内に響いた。胴とともに抱えこまれた、左肩の関節が外れたのだ。激痛が走り冷や汗が流れるが、ちはやは悲鳴をあげることができない。

 胸部を剛力で圧迫され、その内に収められた肺腑が膨らまなくなっているからだ。彼女の呼吸は止められていた。

 

(し……しんじゃう……)

 酸欠により涙が滲む。眼球も上を向きはじめた。ちはやの意識は闇に沈められそうになる。

 完全にブラックアウトする一歩手前で、拘束がふと緩んだ。

 

「はっ……! はぁっ、はぁっ! ……がはっ! はっ、はっ……!」

 締めつけから逃れられた身体はとにかく呼吸を優先する。咳きこみながらも、ちはやは酸素を取りこむ。

 肺が大きく膨らむと、アバラが異常に痛んだ。しかし貪るような息をする彼女は、骨折の可能性すら思いいたれない。

 ちはやの危機は続いている。何故なら彼女の肢体はまだ鬼に征されているからだ。

 

 ぎりりりッ!

「あぁっ!? あっ……!」

 巨躯の亜人は再び胴締めを繰りだした。息を吐ききったところを狙われた。ちはやはまた、窒息の苦しみと剛圧の痛みに襲われる。

 視界は涙で滲みきっている。しかし鬼の表情ははっきりとわかった。彼奴は嗤っていた。

悪辣な妖怪に自分は弄ばれている。しかしちはやには成す術がなく、鬼に加虐を止める気配はない。

 

 ぎりり……っ!」

「あ……ぁ……っ」

 ちはやは鍛錬が好きだ。しかし柔らかい媚脂は身体にたっぷりとまぶっている。彼女自身はこれを疎ましく思っていたが……今日ほどそれを強く感じたことはない。

 大きく柔らかく、潰し甲斐がある。鬼は明らかに、ちはやのそんな肉体を愉しんでいた。憎い妖怪の娯楽となってしまうのが、なんとも無念で口惜しい。

 

「ご……ごほ……あ゛……」

 しかし間もなく、酸欠の脳はそんなことすら考えられなくなる。

 ちはやの大きな瞳から光が消えかける頃。鬼はようやく満足したようだった。遊びあきた玩具を放りなげるようにして、少女は鬼の手から解放される。

 

「あ゛……、ぎゃっ!」

 退魔巫女は咄嗟に受け身を取ろうとした。しかし苛まれつづけた身体は言うことをきかない。無様に石畳へぶつかった。

 落下の衝撃でちはやはまた脂汗を流す。左肩は外れ、おそらく肋骨も負傷している。その上、落ちた体勢も悪かった。右肘と両膝を地面に強打してしまった。

 

「あ゛っ……! うぅぅう……っ!」

 激痛だけが少女の身体を支配していた。闘争や逃走どころか、体位を変えることも満足にできない。尻を突きだした格好のまま、ちはやは呻き声をあげるだけだった。

 ゆえに鬼は悠々と、更なる陵辱を退魔巫女に課す。彼奴はいつの間にか、ちはやの背後に回っていた。

 

 ずむっ!

「ぎっ?!」

 穴縁を巻きこみながら、菊孔に指が突っ込まれる。反射的にアヌスがきゅぅっと窄まった。無理やり侵入してきた太指の形状を、いやでもはっきり知覚させられる。

 ふっくらした白い恥肉と、桃翅がわずかに覗く淫裂。雄鬼は雌孔には目もくれず、排泄の穴を辱めだした。

 

 ずぼっ! ずぶっ! ずぶっ!

「あ……っ! や、やぁっ……! あぁっ!」

 アヌスを玩弄したことなど、ちはやは一度もない。ゆえに指を抜き挿しされてもそこから感じるのは、更なる痛みと過大な違和感だった。快楽を覚えることなどない。

 硬く筋張って、肌はざらりとしていて……。それでもそんな武骨な指は、敏感な菊花を擦りたて続ける。

 

「や、やめてっ……! あぁぁあ……!」

 内腑が発する圧迫感と違和感も凄まじかった。シワを伸ばしきられた肛門はぎしぎしと悲鳴をあげる。鬼の荒れきった指から身を守るため、腸液が盛んに分泌されていく。

 それがすべりとぬめりを増し、ちはやの菊花はますます性虐を受けることになる。そして異変は間もなく訪れた。

 

 ずずず……っ!

「あっ……、あんっ!」

 己が上げた声に対し、己が最も驚いた。

 根元まで突きこまれた指が引きぬかれた時、背筋に甘い電流が走りぬけた。気のせいではない。胎の奥がきゅんと疼き、女陰から蜜が漏れだす感覚さえする。

 

「ま、まって……あッ!」

 不浄の穴で感じてしまった。恥辱を煽る現実に向きあう暇もなく、鬼は指責めを繰りかえす。

 今度は押しこまれる時にすら、快楽を覚えてしまった。ちはやは強く恥じらう。しかしそんな感情もすぐに散らされてしまう。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 脱臼と骨折の痛みも忘れ、ちはやは穢悦に酔わされていた。快楽の朱は花貌だけでなく、デコルテにも広がっていく。半開きになった桃唇からは涎さえ垂れだした。石畳に水たまりができていく。

 

ぐっ……!

「あ……あぁっ!?」

 ゆえに陵辱のステージが進んだことに気がつけなかった。いつの間にか立ちあがった鬼は、指よりもさらに太いものを菊孔の中央に宛がっている。

 その正体がなんであるか。少女はすぐさま勘づいた。赤らみはじめた花貌が急速に色を失う。

 

「ま、まってっ! それだけは……っ!」

 ちはやは首を捻り、後方へ向かって叫ぶ。肛悦と性虐を加えられた身体は満足に動かない。鬼の貌を視界の端にちらと捉えられた程度だった。

 しかしそれだけなのに……赤銅の亜人が笑みを深めたことがわかってしまった。

 

 ぐぐぐっ!

「あ……あぁぁっ!」

 菊花が高圧に晒される。アナルセックスの恐怖にちはやの身体に緊張が走った。肛門はきゅぅっと皺を寄せ、豊かな尻肉がぷるぷると揺れる。異肉の侵入を阻もうとする反応だった。

 しかし健気な抵抗は得てして、陵辱者の昂奮を招くものだ。この時も例外ではなかった。

 

 ぐぐぐぅっ……!

「あぁっ!? あ、あぁぁぁあ゛……!」

 巨怪な亀頭がさらに強く、菊孔に押しつけられた。その結果、先端が徐々に潜りこみはじめる。

 鬼の逸物は太い。繊細な窄穴を拡張しながら、粘膜腔を逆走していく。身体の仕組みに反した行いだ。取りかえしのつかない負傷を再び連想し、ちはやの花貌が青ざめる。

 

「あ゛ぁぁ……っ、あ、あ゛!?」

 しかし恐ろしいことに……ちはやの身体は巨肉を受けいれつつあった。

 といっても順調ではない。逆走に対し、括約筋は必死の抵抗を見せる。下腹が攣りそうなほど力が入っていた。

 脂汗がとめどなく流れ、視界が赤く滲みだす。しかし。

 

 ずんっ……!

(は……はい、ちゃった……!)

 ついに亜人の硬い腹筋が少女の柔い尻肉に接触した。それは鬼棒の根元までが、ちはやの直腸内に収められたことを意味する。

 

「おっ……あっ……!」

 内腑を駆けめぐる圧迫感は指の比ではない。スペースを侵害された臓器は悶えくるしみ、ちはやの身体は内側からのたうち回る。

 淫血で膨らんだ逸物は熱く、穴縁と腸壁を焦がさんばかりだった。質量と熱量が少女を苛む。

 

(うぅ……こんなっ……!)

 顔を地面に擦りつけ、尻と高々と掲げ、排泄の孔を塞がれた。「敗北」という言葉を形にすれば、今のちはやの姿になるのかもしれない。

 しかしもちろん、まだ終わりではない。鬼は性器を挿入しただけに過ぎないからだ。

 

 ず……っ、ずず、ずずっ……!

「ひぁっ……! あ、あぁぁッ!」

 美少女の眉根を寄せさせる悪棒が、少しずつ引きぬかれていく。今のちはやの身に生じるのはまさしく悦楽だった。

 体外になにかが出るという現象には快感が伴うものだ。排泄を思わせる性動はちはやに穢れた歓びを叩きこむ。

 そんなものを決して認めたくはない。しかし少女の花貌も吐息も熱くなってしまう。

 

「グフッ……、ゥゥウ……!」

 肛虐を課す鬼もまた、長い長い息を吐きだした。

 武の稽古は丹田を意識することに始まる。ヘソから指三本下のそこに力を込めると、同時に肛門も締まる。修行を好むちはやは自然と、括約筋も鍛えあげてきたのだ。

 強い締まりは陵辱者も唸らせ、激しい抽送を誘った。

 

 ずずっ、ずぼっ! ずずずっ……ずぶぅっ!

「は、あぁぁぁ……っ! あッ! あ、は、あぁぁぁッ!」

 解放感による肛悦と、圧迫感による苦痛。そのふたつが短いスパンで繰りかえされる。相反する知覚が目まぐるしい移りかわり、ちはやの脳を侵していく。

 だんだんとその比重が偏ってきた。少女にとってより屈辱的な方……快楽に、だ。

 

「やだ……やだ……、あ゛ッ!」

 尻穴強姦で感じてしまう。それはちはやにとって耐えがたい現実だった。首を振って必死に否定しようとする。桃色のサイドテールが力なく揺れた。

 しかし菊門を意識しまいとする心理が、皮肉にも強い締まりを生んだ。それは鬼をも昇天させるほどの力となる。

 

 どくんっ! どくんっ! どく、どくん……どくっ! どぷぅっ!

「あぁっ!? あ、あぁぁ……ぐぅっ……!」

 太肉が力強く拍動した。鋭敏な肛孔が咥えこんでいるため、その悍作をはっきりと感じとれる。

 大竿が奮い膨れ、菊花を揺らされると、直腸に熱汁が充填されていく。顔貌を地面に接したままのちはやは、そのおぞましさに耐えるしかない。

 やがて注液が終わった。鬼は腰を勢いよく引くと、手荒に魔羅を抜く。

 

 ごりごりごっ!

「あひぃっ! あぁぁぁあ!」

 人間ならば射精をすれば、男根は自然に収縮する。しかし鬼のモノは違う。穢液を吐きだしてもなお硬く大きく、張りだしたカリが腸壁と菊縁を擦りたてた。

 亜人はまだまだ欲望を滾らせている。

 

 ぐいいっ!

「あっ、あ゛ぁぁっ!」

 鬼の剛力により、強引に身体を起こされる。外れた左肩が激痛を発した。ちはやは獣じみた叫びをあげる。

 しかし少女がいかに痛苦を訴えても、妖物はもちろん一顧だにしない。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」

 四つん這いから引きおこされたちはやは、赤銅の亜人に後ろから抱えられた体位となった。膝裏に手を回され、脚を大きく広げさせられる。幼子に小用を足させるような格好だ。

 豊かな胸乳とひくつきだした淫裂を晒されただけでない。直腸に注がれたばかりの精液が、肛門から流れでてきたことがわかった。

 目視できることはないが……それゆえにちはやの恥辱を強く煽る。

 

 ずりっ、ずりっ。

「やっ……やめて……」

 そして、鬼の次の狙いにも気がついてしまった。ぱんぱんに張りつめた肉棒は今、秘口を盛んに擦っている。亜人の体温も相まって火が着きそうなほど熱い。

 切っ先はクリトリスまで容易に届いた。往路の頂点に達しては強く弾かれ、ちはやの乳と尻がぶるりと震える。

  

(はいる……はいちゃう……)

 すでにアヌスを犯しつくした魔羅は粘液に塗れている。なめらかに縦割れの淫裂をなぞり、淫口に迫ってくる。

 それだけではない。菊花を散らされたというのに……ちはやは少なくない官能を覚えていた。それが膣の潤いに通じ、蜜口を緩ませている。

 

 ずぶぶぶっ……!

「あっ、あぁっ!」

 ゆえにほとんど抵抗ができなかった。鬼の肉棒があっという間に膣腔を満たしてくる。大振りな亀頭が処女膜に食いこんだ。

 弛まぬ鍛錬を積み、佑馬や紫といった仲間にも恵まれていた。幸運なことにちはやはこれまで、妖怪に膝をついたことがなかった。

 しかし彼女にもとうとう、破瓜の時がやって来てしまった。

 

(ごめん……)

 ちはやは硬く目を閉じる。瞼の裏に映るのは、ひとりの少年の顔だった。彼にはじめてをあげられなくなる。そのことを少女は強く悔やんだ。

 巨躯の剛力にかかれば、処女膜など簡単に破られることだろう。間もなく追加される痛みに備え、ちはやは歯を食いしばる。

 

「……?」

 衝撃はいつまで経ってもやってこなかった。ちはやは思わず辺りを窺う。もしかしたら助けが来たのかもしれない。そんな期待をわずかに抱く。

 しかし。

 

「グフフッ」

 背後の鬼は不気味に嗤った。ちはやが目を開けたこと確認すると、再び動きだす。

 

 ぐぐぐっ……!

「あぅっ!? あ、あ゛!」

 そしてことさら遅鈍な動きで性器を埋めていった。粘膜の輪はたわみ、ゆがみ、みしみしと軋みだす。

 ひと息に処女膜を破られると思ったのに。少女はいやでも、亜人の考えを理解してしまう。

 

(こいつっ……!)

 彼奴は破瓜の痛苦を長引かせようというのだ。乙女を弄ぶ、悪辣な企みだ。あまりの怒りと悔しさに視界が真っ赤に染まるようだった。

 

 ぐっ、ぐぐっ、ぐぐ……!

「うぅ……っ! あぁっ、はぁっ!」

 しかしちはやには抗う手段も言葉もない。力尽きた彼女は今、鬼の玩具にすぎないのだ。

 剛腕の亜人は少しずつ少しずつ、その粗暴さからは想像もできぬ繊細さで、力を強めていく。

 粘膜の輪はぎちぎちと悲鳴をあげた。弄ばれる時間はちはやにとって永遠にも感じられる。しかしやがて終わりが訪れた。

 

 ぶぢンッ!

「あぁ……ッ、あ゛ッ!」

 純潔の証がついに破られた。処女膜の阻みを失った膣腔はそのまま一気に、鬼の魔羅を奥まで受けいれる。亀頭は勢いよく子宮口を殴りつけられ、ちはやの瞳から火花が散った。

 

「はぁっ、はぁっ……、うぅぅ……!」

 太物を咥えさせられた陰唇は、限界まで開かされている。結合部のわずかな隙間から破瓜の血が垂れた。愛液と混じりあった鮮赤はピンク色となり、異種姦の場を彩る。

 相手が未通娘なら優しくせねばなるまい。しかし鬼にそのような気遣いなど存在するはずもない。背面座位での性動が、さっそく始まろうとしていた。

 

 ずずずず……ずん!

「あっ、あ゛……あっ!!」

 気味の悪い浮遊感と、内腑を掻きまわされる邪悦。その双方が全身を通りぬけたと思ったら、再び胎内を異肉で満たされる。

 鬼の太腕をもってすれば少女を身体ごと上下させることも簡単だ。膣腔は何度も擦りたてられる。

 

 ずっ、ずっ、ずぬっ! ずんっ!

「く、うぅっ……! あ! あぁっ!」

 己を犯す妖怪を喜ばすことなどしたくない。ちはやは口を硬く引きむすぶ。

 しかし健気な抵抗はいとも容易く破られる。巨根によりもたらされる快楽が、瑞々しい唇を強引に開かせた。少女は高い嬌声をもって、陵辱者の勇壮さを歌いあげることとなる。

 

「はぁっ、はぁっ! ……うぅぅっ……! あ、はぁっ!」

 鬼は飽かず疲れず、ひたすら退魔巫女の豊身を揺すりたてる。その度にちはやの巨乳がばるんばるんと暴れた。柔肉は根元から千切られそうだ。

 しかし熱さを伴う痛みが、だんだんと心地よさに転じていく。淫血が通ったデコルテには朱が浮き、先端の桃飾りがピンとそそり立つ。

 一指も触れられていないのに、ちはやは乳悦すら与えられてしまう。

 

 どむンッ!

「あぁっ……あ、あ!」

 ひときわ強い突きこみがトドメとなった。鬼の下腹に叩かれた尻肉が揺れる。重い性感が子宮口に叩きこまれ、ちはやは絶頂に導かれた。

 この鬼は自分の純潔と純情を踏みにじった相手だ。憎い対象に他ならない。しかしちはやの身体は違った。天上の世界へ導いてくれた報恩とばかりに、膣肉は魔羅に熱い抱擁を捧げる。

 

「グフ?! フ、フフフフ!」

 一人と一体はしかとつながっているのだ。胎内の動作に鬼も気がつく。女の媚びを受けた妖物は、不気味な笑みを漏らした。

 

(い、いや……こんなのぉ……!)

 ちはやは否定したい。しかし少女の意思など関係ない。強牡の種を拝領したいという、牝の本能が身体を動かす。

 膣ヒダにたっぷりと愛蜜を乗せ、硬棒を強く強く包みこむ。種雨を期待する胎は広がり震えだした。そのひくつきさえも亀頭に伝えられる。

 メスの健気さはオスの情けを引きだした。鬼はちはやのナカに種汁をぶち撒ける。

 

 どくんっ! どくんっ! どぷっ! どくんっ……どくっ!

「あぁぁッ! あっ、あっ……あぁぁ……!」

 熱いものが身体の奥深くを浸食していく。

 直腸に精を吐きだされたが、膣内射精の感覚はその比ではなかった。その理由は子宮にある。オスの種を受けとり、蓄え、受精する。そのため、注がれた胤汁の重さと熱さをはっきりと感じとれてしまう。

 鬼は二度も射精した。しかし剛妖の性欲がそれで満足することはあり得ない。

 

 ごりりりっ!

「あ……っ、あぁぁあ゛っ!」

 膣壁すべてを掻きむしられ、ちはやは目を剥いて叫んだ。

 鬼はその巨根を挿入したまま、強引に体位を変えた。少女はくるりと転回し、己を犯すものと向かいあう。亜人の腹筋がちはやの巨乳を潰した。柔い豊房がぐにゃりと形を変える。

 

「グフフフッ……!」

「うぅっ……!」

 両者の体格は歴然である。傲然と見下ろしてくる鬼を、それでもちはやは気丈に睨みかえした。

 骨身を軋まされ、菊門を弄ばれ、純潔を奪われても。退魔巫女はまだ折れていない。

 しかし鬼の欲望もまた果たされていなかった。巨躯の亜人はちはやを抱えこんだまま、悠々と立ちあがる。

 

 ぐぐぐぐッ!

「あ゛っ!? あぁぁっ!」

 少女の足は地面から離れ、重力に身体が引っ張られる。その結果より深くより強く、鬼の魔羅が胎内に食いこみだした。

 頑強な亀頭にポルチオを押しこまれ、鋭悦が背骨を昇る。鳥肌が全身を覆いだした。ちはやが味わうものは快ばかりではない。太竿が内腑を下から圧迫し、吐き気が喉までせり上がる。

 

 ぐちゅっ! ぐぢゅっ! どちゅ、どむっ! ぐぢゅんっ!

「あっ……、あ゛あ! あぁぁぁッ!」

 少女は顔を青ざめ涙を流すが、鬼は一切関知しない。いわゆる駅弁の体位で、抽送を開始した。

 腰をしっかりと入れ、全身を使った性動を叩きこまれる。膣奥から脳天まで衝撃が突きぬけ、瞳からばちばちと火花が散る。

 

「はぁっ、あっ! あぁぁ……っ!」

 子宮を強く弾まされ、注ぎこまれた精液が逆流してくる。それが膣腔と魔羅との潤滑剤となり、鬼はますます速くピストンを繰りだしてきた。

 激しい上下動は、別のところからもちはやに性虐を課す。

 

(胸が……感じちゃう……っ)

 硬い腹筋に密着し、たわわな柔肉はむぎゅぅと形を歪ませている。しかしその先端だけは硬く尖っていた。勃起した乳首が荒皮に擦れ、それも快楽の一助となる。

 女体全てが鬼を愉しませている。しかし退魔巫女の瞳にはまだ光が宿っていた。

 

「はぁっ、はぁ……、ッ、あ゛ぁぁ……!」

 あくまで邪悦に耐えぬこうとするちはやに、新たな性虐が叩きこまれる。興奮を極めた鬼はその両腕にまた、剛力を込めはじめていた。

 

 ぎりっ、ぎしっ、ぎぎぎぎ……!

「かっ……ぁ……」

 鈍い軋みをあげながら、肉も骨も押しつぶされていく。肺を膨張させることができず、ちはやの吸気は完全に止められた。

 しかしそんな中にあっても、抽送はなおも続いていた。宙空に固定したオナホに対し腰を振るように、鬼は突きいれと抜きだしを繰りかえす。

 

 どちゅっ! どちゅっ! どむっ! どぢゅっ!

 強靭な下半身は蒸気機関を連想させる動きで、休むことなくピストン運動を送りこむ。往路は重く子宮口を壊さんばかりで、復路は膣ヒダ全てを奥から薙ぎたおしていく。

 剛圧による痛苦と、性交による快楽。それらは相反するものだ。しかし大きすぎる両者はともに、ちはやを死へと向かわせていた。

 

 少女の瞳からつぅーと涙が零れる。激しい痛みを知覚した。どこかの骨が折れたらしい。しかしそれが肋か、腕か、はたまた背か……。それはわからなかった。

 ちはやの身体は今や、全てが砕かれつつあった。

 

(だめ……もう……)

 呼吸を止められ、身体のあちこちを壊された。ちはやは生命の危機に瀕している。

 そんな時に身体はどのような反応をするのか。それはひとつしかない。遺伝子のバトンをつなぐため、必死の努力を行うのだ。

 

「あ……あ゛……」

 押しつぶされた胸にも外れた肩にもすでに痛みはない。酸素が行きわたらぬ指先は冷たく、ぶるぶると震えだす。

 そんな中、はっきりとした知覚と熱量を感じる箇所がある。下腹の奥……子宮だった。

 

(だめ……それは……)

 妖怪に胎を明けわたそうとしている。その現実をちはやの心は必死に拒もうとした。しかし原始の欲求には抗えない。理を超えて、少女の卵巣が排卵を行った。空の子宮に卵子が回遊しだす。

 鬼の射精は、その直後だった。

 

 どくんっ! どくんっ! どぷっ、どく、どくんっ!

「ッ、あ……ぁ……」

 双の柔肉が潰されるほど、ちはやは強く抱擁されている。逃げることなどもちろんできない。鬼の種汁は余すところなく、少女の無垢な胎内を浸食していく。

 

 どくっ、どくっ……どぴゅっ! どくんっ! どくっ!

「…………」

 鬼の射精はしつこかった。ちはやはもはやぴくりとも動かず、注液を受けるのみとなっている。

 少女の子宮には血液が多量に流入し、今なお体温を保っている。そこにそれ以上の熱さが染みこんできた。燃えんばかりのそれは、種が備える強さをそのまま表している。

 

 瀕死にあって、少女の卵子と妖物の精子は目的を同じくしていた。すなわち繁殖である。

 手を取りあうようにしてできた受精卵は、まっすぐに内壁を降りていった。そして栄養がたっぷりと蓄えられた土壌に、しかと根を下ろす。

 

(も、もう……)

 退魔巫女として、ではない。犬童ちはやという存在そのものが、鬼の前に屈服した。理屈ではない。本能でわかってしまった。

 そしてそれは鬼をも感じとったらしい。まるで所有物にするように、腕中のちはやをさらに強く抱きしめる。少女の最後の意識は、そこで刈りとられてしまった。

 

 ◇

 

 ちはやが鬼に敗北し、一か月ほどが過ぎた。不浄の穴を犯され、純潔を奪われ、子宮に仔を宿され……少女はあらゆる性虐を受けた。今も退魔巫女の背後には、赤銅の亜人がぴたりと張りついている。

 そして今日、ちはやは新たな陵辱を経験することになる。

 

「はぁっ、はぁッ!」

 鍛えあげられた少女の身体は、すっかり円みを増していた。巨乳ははち切れんばかりに膨らみ、肉房を重たげに垂らしている。

 メロンのように大きな双果実は、より大きなものに乗っていた。言うまでもない……それはちはやの腹だった。

 

「う、うぅ……、はぁっ、はぁっ」

 退魔巫女は鬼の仔を孕んでいた。逃げることもできず、何度も犯されたのだ。この結果は当然といえる。

 妖怪の仔は成長速度も人間とはまるで異なる。少女の月はすでに満ちていた。

 

「う、うまれる……! ぬいてぇ……!」

 ちはやは脂汗を流しながら、背後の鬼に懇願する。分娩までもう間もないというのに、少女の直腸には鬼の大肉棒が突きこまれていた。

 肛虐を好む彼奴は今なお、背面座位の体位で強締の菊孔を愉しんでいる。ちはやに出産の経験などもちろんないが……。こんなことをしている場合ではないとわかる。

 

 ぐにっ……。

「あ……! あ、あぁぁッ!」

 切羽詰まった嬌声が少女の喉から迸った。胎児の頭が子宮の中からポルチオを押しこんでいた。いよいよ出産が始まろうとしている。

 鬼の赤仔はすでに大きい。子宮口を潜られただけで、ちはやは気をやりそうになった。

 

 ず、ず……、ず……っ。

「はぁっ、はぁっ、あぁぁっ!」

 胎児は早くも膣腔へ降りる。しかし分娩は遅々として進まなかった。理由は明白である。母の直腸には今、父の巨根がねじこまれている。裏道を封鎖されているがゆえ、産道も狭まっていた。

 しかし産まれる前とはいえ、彼奴はれっきとした強妖だ。自らの力で道を押しひろげだす。

 

 ぐりっ、ごりっ、ぐりりっ!

「あぁぁあッ! あ! あ、ぐぅぅうッ!」

 硬い頭が膣壁をごりごりと擦りたてる。ヒダの隙間からは堰を切ったかのように愛蜜が溢れはじめる。身体を保護し、痛苦を抑えるための反応である。

 しかし快感を伴う現象は、ちはやの脳を錯覚させていく。

 

「はッ、はぁッ! はぁ……あぁぁぁあーーーッ!」

 妖怪の仔を産むのは気持ちいい。それこそ、身も心も壊れるほど……。追いつめられた少女の頭に、そんな情報が刷りこまれていく。

 他ならぬ我が仔がその認識を後押しした。胎児の体温は高い。膣腔を灼き焦がし、産悦を焼印しながら膣道を進んでいく。

 ちはやにとって永遠とも思える時間が過ぎた頃。その瞬間はようやく訪れた。

 

 ぶぢゅぅぅうッ!

「はひっ……は、あ、あぁぁぁああ゛!!」

 ひくつく淫口から、真っ赤なものが転がりでた。嬰児の皮フは血で染めげたかのように赤かった。赤鬼の赤仔であることがはっきりとわかる。

 妖怪を産みおとしたというのに。ちはやの目には嫌悪も忌避もなかった。

 

「あかちゃん……わたしの……」

 この世ならぬ快楽は、ついに彼女から正気を失わせてしまった。ちはやは唇を半開きにし、蕩けた瞳を我が仔に向けるのだった。

 

 ◇

 

 ちはやが稲黍神社を訪れ、依頼に向かってから二か月程が経った。あの日以来、彼女は紫の前に姿を現わしていない。

 

(ちはちゃんのことだから……修行とか、してるんだよね)

 彼女はフリーの退魔巫女である。討伐を終えたからといって、また稲黍神社に戻るとは限らない。ちはやの性格を考えれば、そのまま次の任務に向かってもおかしくはなかった。

 しかし紫の胸騒ぎは続いた。確信を得たのは、とある依頼が発行されてからだった。

 

(鬼の討伐……。すでに一人、退魔巫女が戻ってきていない……!)

 本文にはもちろん場所も記されている。その方角はちはやが向かった先で間違いなかった。

 紫は一も二もなくその依頼に名乗りをあげた。強敵であるとの理由により、退魔巫女たちによる討伐隊が結成された。

 

 その沼地に漂う妖気は非常に濃い。ここの霊脈が汚染されきっていることがわかった。ゆえに討伐対象以外の妖怪も手強い。退魔巫女たちも苦戦しきりで、最奥の廃寺に到達できたのは紫ひとりだけだった。

 

「ちはちゃんっ……!」

 紫はそこでついに親友と再会する。

 

「あ……あぁぁ……」

 しかしちはやは紫のことを認識できたようには見えなかった。輝いていた瞳に光は完全に無く、桃唇からは呻きとも喘ぎとも取れない声をあげるばかりだ。

 両肩に荒縄を巻きつかされた彼女は、鬼の上半身を覆うように縛りつけられていた。それだけではない。ちはやの肛門には鬼の魔羅が突きたてられている。

 三点での固定により、鬼はちはやを前掛けのように扱っていた。

 

「ひ……ひどいっ……!」

 あまりの扱いに紫は言葉を詰まらせる。今のちはやは鬼の装飾であり、戦闘においては肉鎧でもあった。

 そしてそれ以上に実用的な役割も担わされていた。

 

「あ、あぁ……」

 彼女の心は壊れているのかもしれない。しかし胎はまだ充分に機能していた。

 ちはやの腹はぽっこりと膨らんでいる。鬼の仔を孕んでしまったことがいやでもわかった。

 そう。敗れた退魔巫女は今や、妖怪を増やすことにさえ利用されている……。

 

「ち……、ちはちゃん……っ! しっかりして!」

 紫は震える声で必死に呼びかけた。ちはやは弾かれたように顔をあげた。親友を思う心が奇跡を起こしたのだろうか。もちろん違う。

 

「あぁ……っ、あ、がぁぁあッ!!」

「ひッ!」

 ちはやは首を反らすと獣じみた叫びを響かせた。桃色の髪が舞いあがり、紫は思わず後ずさる。

 大きく張りつめた腹が蠢きだした。同時に淫裂から乳白色の液体が噴きだす。破水だった。彼女は親友の前で、妖怪の仔を産みおとそうとしていた。

 

「あ、そ……そんな……」

 鬼がちはやの両脚を抱えあげる。牝孔が紫の前に晒しだされた。盛んにひくつくそこは彼女の苦しみを表しているようだ。

 肉ビラは蝶の翅のように揺らめき、女陰からはとめどなく淫液が漏れる。なにかが内側から、胎内の入口を塞いだ。

 

 ぶぢゅぅぅうッ!

「あ、あぁぁぁあ゛ッ!」

 そう見えた次の瞬間、それはちはやの膣口からこぼれ落ちた。

 地面に落下したというのに、真っ赤な肌をした鬼の嬰児は泣き声をあげることもない。いまだ母とつながるヘソの緒を食いちぎり、早々に自由の身となる。

 

 辺りには生々しいにおいが濃く漂いだした。紫の鼻にも届く。その中には微かに甘い香りが混じっていた。

 異種を産むことで、ちはやは快楽を覚えている。その事実が紫に突きつけられる。

 

「そんな……ちはちゃん……」

 妖怪退治よりもさらに凄惨な場面である。親友を助けに来たはずなのに……紫は完全に萎縮してしまった。

 そして妖物が、人間の心の隙を見逃すことなどあり得ない。

 

 ずんっ!

「あ……あぁっ……!」

 豊満な退魔巫女で身を飾った鬼は一歩、紫に向かって進みよった。その顔貌には醜悪な笑みが浮かんでいる。

 小さな退魔巫女は弓をつがえることもできない。産悦に悶え、唾液と蕩笑を垂れながすちはやの姿を見つめるばかりだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。