※この作品はR-18です。

魔王軍立志伝―仕事を辞めたら魔物になりました― ハーメルン版   作:ヨシMAX

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魔王軍立志伝ワールドにようこそ(`・ω・´)


第9話 ゴブとこの世界の魔法とは

 

 

 風呂から上がり台所で食事の用意に取り掛かった。

 この山小屋はアルシーのマジックアイテムである為、諸々の設備は彼女のサイズに合わせて設定されている。

 彼女の魔力残量――身体の大小――に応じて家具の大きさも決まるそうだ。

 思ったよりも有能なアイテムだな、これ。

 俺には少々大きかったが概ね使い心地は良かった。

 

 用意されていた材料で白ご飯と卵焼きにソーセージ、赤味噌で味噌汁を作った。

 甚だ簡単であり前の世界で作れる俺の数少ないメニューだったが何とも言えない懐かしさがこみ上げてくる。

 

 ――で、何でこの世界に日本の食材があるのかをアルシーに聞いてみた所、俺が転送された後に部屋のPCで検索して冷蔵庫からめぼしい物を持ってきて保管していたんだそうだ。

 

 まあ、この世界にも地球の食材に近いものはあるが、最初は慣れた食べ物の方が良いだろうとアルシーが気を遣って幾つか用意してくれたという事だ。

 足りない物は俺のカードを使いネットスーパーで調達したそうだ。もう持ち主いないが口座は残ってるだろうし大丈夫か。

 まあ、これは素直に感謝だ、有難う、アルシー。

 

 ただな、アルシーよ。

 俺のPCの隠しフォルダを見つけだし設定されたパスワードを奇跡的に破り、その中に保存されていたものについて事細かに質問するのは、俺の弱い心がポッキリと折れてしまうので本当にやめろください。

 あー、一言一句正確にタイトルを読み上げるのは止めてさしあげろ!

 個人の趣味趣向なんだから何点付けようが良いだろがぃ!

 

 食事の片付けを終え俺達は居間で座学を開始した。

 ゲームでの知識は十分ある俺だが、この世界のスキルや魔法の知識に齟齬がないか改めてアルシーと確認するつもりだ。

 

 まず、固有スキルだがこれは簡単だ、個々が産まれながらに所持しているスキルで基本的には増減はしない。

 もちろん固有スキルを全く持たない場合もあれば2つも3つも持つ事もある。

 その昔、固有スキルを5つ持っていた伝説の魔王の記録が古い文献に残っていたとアルシーが教えてくれた。

 だが、ゲームの世界で俺は固有スキルを12もっていたけどな、それを言ったらそれは頭がおかしいとか言われ少し引かれた。

 

 俺の現段階の固有スキル3個持ちと言うのも大概おかしいとの事だった、持たせた本人が言うのはどうなの……。

 ちなみに経験値による基本レベルアップで固有スキルの性能もどんどん上がる。

 そして固有スキルはセミオートで術者のイメージでオフオンを切り替えられる。

 

 次に常時スキル。

 後天的に得られて常時という名の通り、燃費0で常時発動する超お得スキルだ。

 取得方法はそれに対応する行動をひたすら行う事、つまり言語スキルならひたすらヒアリング、耐性や無効スキルならひたすらその攻撃を受け続ける、武器を持たずに戦い続ければ体術スキルなんかも取得できるのだ。

 

 俺は幸いにも元から言語スキルを持っていた為、アルシーとも普通に話せた。

 だが、読み書きについては別なのかアルシーの魔法書は全く読めず勉強して学ばなければいけないのはテンション落ちた。

 

 常時スキルのレベルアップ方法は取得方法と同じ様にひたすら使う事、つまり熟練度方式だ。

 

 魔法についてはその属性に適性がなければ取得できず、適性があってもレベルが上がるにつれ取得は困難になる。

 理論上、全ての生命体はレベル8の魔法まで習得は可能であるはずだが必ずと言っていい程、どこかのレベルで頭打ちとなるのだ。

 

 属性は一般的な地、水、火、風の4つを代表として他に光と闇魔法、変わった所で時間魔法というものがある。

 魔法の強さはレベル1からレベル8の8段階有る。

 レベル8は禁呪クラスだと言われ、レベル3が大体中級クラスだ。

 取得方法は属性毎に適性のある源泉魔法を取得した後、その魔法を使い続ける事で10段階まで強化でき、それを成せば次のレベルの魔法が解放されるという訳だ。

 

 例えば、ファイヤーウォールはレベル2の火属性魔法である。

 取得条件は火属性源泉魔法であるファイヤーボールを10段階まで強化すればレベル2のファイヤーウォールが解放される。

 

 ちなみに今更であるが最初に取得できる魔法を源泉魔法といい取得時のレベルは1だ。

 火属性であればファイヤーボール、風属性ならウインドヒール、水属性ならアクアシールド、地属性はサンドショット。

 

 発動方法は単純で基本的にキーワードを唱えればそれをきっかけに魔力を消費して発動する。

 魔法は発動時のイメージが重要であり、それ次第で威力は幾らでも左右される。

 

 だが、実は全ての魔法には対応する呪文があり、それを詠唱すればイメージが薄くても発動も威力も段違いに安定させる事ができる。

 だから魔法初心者は詠唱により魔法を安定させ、熟練の魔法使いは無詠唱でも魔法を安定して操れるのだ。

 

 ちなみにこの世界の魔法にはプラスアルファの変わった強化方法が有る。

 魔法書を解読して魔法についてのイメージの質を高めると段階を上げるのとは別枠で性能を高める事が出来るのである。

 

 ゲームの検証動画でLV10のファイヤーウォールより魔法書で性能を高めたLV5のファイヤーボールの方が破壊力が上になったなんて結果を見た事がある。

 

 極端な話ではあるが本当の話だ。

 

 

 

 ――そんな感じで俺はこの世界の知識を確認し直した。

 

 

 もちろん、ほとんどが知っている情報だったのだが、理由は不明だが微妙に違う事もあったので大いに役立ったと言っておこう。

 

 

 一通り確認を終え、俺はアルシーから文字の読み書き習得のお題を貰った。

 アルシーから手渡された一冊の絵本、あるスライムが様々なスキルを取得して強くなりゴブリンやオークやウルフなどと協力して、強敵と戦い、時に協力し合って魔物だけの都市を作る内容だそうだが、どこかで聞いた事があるな……。

 

 子供用ではあるが文字の習得にはある程度のイメージが大切であり挿絵と文章が並んでいる絵本は最適なのだとか。

 絵本で学ぶのは聊か抵抗があるが納得は出来る話である。

 




ここまで読んでくださり有難うございます。
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