オリシューとISヒロイン(ry 作:user
「うぅ…………」
シャルロットはまたも涙ぐんでいた。
悲しみの涙ではない。残念ながら喜びの涙でもない。羞恥がシャルロットの許容範囲を超え、自然と滲み出した涙だ。
シャルロットは、リーシュに背を向けて立ち、浴槽の縁に手を突いている。腰を持ち上げて、リーシュの目の前に尻を突き出している。
見られている。
文字通り、目と鼻の先で。
誰にも見せた事のない、触れさせた事がない敏感な部分に、視線と、吐息すら感じてしまう。
こうなるかも知れない。そうと覚悟したとき、見られるのは覚悟していた。触れられるのも覚悟していた。
だけども、リーシュの与える辱めは、それを超えていた。
「ひゃうっ!」
指が触れる。
秘唇をなぞる様に触れている。
振り返って、何をしているのか確かめたかった。
出来なかった。
もしも顔が合ったら、恥ずかしすぎて死んでしまうかも知れない。
リーシュは、シャルロットに触れた指をこすり合わせた。
「シャルの愛液は少し粘り気が強いね。食生活が影響していると思うが、シャルはどう思う?」
「そんなこと……言わないで…………!」
「食と言えば久しぶりにリエットが食べたくなったな。今度、作ってくれないか?」
リエットとはフランスの肉料理だ。刻んだ豚肉に塩を振り、ラードと一緒にほぐれるまで弱火で煮込んだもので、ペースト状になったそれをパンなどに塗って食す。
「作るから……、幾らでも作るから…………、もう、止めてよ…………」
「止めるも何も、まだほとんど何もしてないだろう?」
「だって…………恥ずかしいよ………………」
「シャルからは見えないだろうから、説明してやっただけだろう?」
「それが……恥ずかしいんだよ…………」
シャルロットはすすり泣いた。
リーシュの言う通り、説明されているだけだ。
指で広げられ、色や形を丁寧に説明されてしまっている。
クリトリスの大きさや、固さに、皮の被り方も丁寧に。
それだけで濡れてきた。
一度だけ指を入れられ、締め付けについて言われた時は死んでしまうかと思った。
「シャルはどうしてこんなに濡らしているんだ?」
「………………それは……」
答えなければ、また恥ずかしいことを言われる。
答えはわかりきっている。
毎夜のように、すぐ隣であんなことを聞かされたのだ。
シャルロットにも熱が移ってしまった。気付かれないよう、一人で慰めようとすら思った。
出来なかった。
ベッドの上で、すぐ隣でそんなことは出来ないし、バスルームで一人になった時も、早く出るよう急かされた。今にして思えば、それすらリーシュの復讐の内だったのかも知れない。
シャルロットは健康な少女だ。
リーシュと裸で抱き合い、絡み合い、深いキスを交わせば、期待に濡れるのも無理はなかった。
リーシュは、シャルロットの答えを待たなかった。
目前にある尻の割れ目に両の親指を埋め、優しく、容赦なく開いていく。
「だ、ダメ!」
リーシュが広げているのは、シャルロットの性器より少し上。
白い肌に幾本もの皺が入る、小さなすぼまりを押し広げていた。
「あぁ……。色が白いシャルでも、ここは少し着色があるな」
「~~~~っ!」
ぽたり、と。湯に涙が落ちた。
そんなところの品評までされてしまった。
そこは違うのに。リーシュの指が触れている。
堪らず振り向き、目が合った。
わざわざシャルロットに顔を見せ、リーシュはいやらしく笑っている。
そして、再びシャルロットの視界から隠れた。
「!」
また、シャルロットに触れた。
指ほど細くも固くもない。
リーシュの手は、シャルロットの肛門を広げた時のまま。
広く、柔らかい。
何をされているか理解したとき、シャルロットは悲鳴のような声を上げた。
「シャルの味は――」
「言わないで……!」
すごく恥ずかしい。気持ちいい。恥ずかしい。
羞恥と快感が鬩ぎあっている。
じゅる、と鳴り、羞恥が勝った。
尖り、中に入り込まれ、快感が勝った。
シャルロットは、リーシュに舐められ、吸われていた。
掠るように触れただけで固くなってしまった部分も、舐められ、吸われ、甘く歯を立てられる。
何も考えられず、ただ甘い鳴き声を上げるだけ。
足から力が抜け、崩れそうになるのを支えられる。
体が頭が甘く痺れ、どこにいるのかわからなくなる。
どことも知れない場所で、シャルロットは鳴き続けた。
「う……ぁ…………」
体を支えきれず、シャルロットは、顔を浴槽の縁に乗せていた。
腰はリーシュに支えられ、持ち上げられている。
リーシュは立っている。
シャルロットが突き出している尻と、リーシュの腰の高さが同じになっている。
これからどうなるのか、シャルロットは知っていた。
緩く開かれた太ももの間に、リーシュの男根が挟まれている。固くて、熱くて、大きくて。
これから自分の中に入ってくるのだと、シャルロットは知っていた。
下腹に触れていたそれが、ゆっくりと上がってく。
シャルロットを撫で、愛液を絡ませていく。
これで、ボクも。
シャルロットが恍惚に夢見ると、リーシュが現実に戻した。
「シャルは何処に入れて欲しい?」
「……え? そんなの決まって…………!」
リーシュの指が触れている場所に気付き、興奮に火照った肉体が冷えていく。
「ダメ! そっちじゃなくて…………!」
「それならどっちだ?」
「ま……、前の、方に…………」
「はっきり答えろ。前とは何処だ?」
リーシュは容赦がなかった。
少女を辱めて悦ぶ、悪い男だった。
シャルロットが答えられずにいると、徐々に指へ力を込めていく。
触れるに留まらず、埋まっていく。
感じたことのない異物感に、未知への恐怖に、何よりも恥ずかしくて、シャルロットは泣いた。
「もう……………………意地悪、しないで……」
しゃくり上げ、涙を零した。
そんなこと、言えるわけがなかった。
ぽたりぽたりと、涙が落ちた。
答えられず、拒否も出来ず、泣くことしか出来なかった。
限界だった。
リーシュも限界だった。
一秒でも長くシャルロットの痴態を見たいがため、理性で情欲を縛ってシャルロットを弄ってきた。
肉体は一秒でも早く、シャルロットを犯したいと叫んでいた。
シャルロットの泣き声を聞き、落ちる涙を見て、これ以上は無理だった。
「――――!」
後ろから、涙に濡れるシャルロットへ突き入れた。
優しく、ではなく荒々しく。
肉体が求めるままに、シャルロットを貫いた。
リーシュとシャルロットの肌がぶつかり、音を鳴らした。
待って、ゆっくり、と。シャルロットの懇願には聞く耳持たず、激しく打ち鳴らす。
シャルロットも溶けていく。
形を変えて互いに向き合い、シャルロットは足を絡める。
リーシュとシャルロットは一つになり、背中が二つある獣になった。
そろそろ、とリーシュが告げた時、シャルロットに薄く理性が戻ってきた。
「待って……! 中だと、出来ちゃう…………!」
「そのときは退学しろ」
リーシュは容赦がなかった。
打ち付ける速度を緩めることなく、奥へ、より奥へ。
「先にスイスへ行っていてもいいし、近くでホテル暮らしをしてもいい。月に一度は会いに行く。生活に不備がないよう、人を付ける」
それは、シャルロットの母と同じ生活。
愛しい男を待つ女。
一人のために生きる生き方。
シャルロットは受け入れた。
母を辿ることも。リーシュに全てを奪われることも。リーシュに全てを捧げることも。
「………………うん。中に、出して…………!」
逃がさない、と。シャルロットは足で挟み、中で、奥で、深くリーシュを感じていた。
互いに荒い息を吐き、抱きしめ合い、目が合った時。シャルロットは、初めて優しくキスをされた。
部屋に戻り、ベッドでも睦み合った。
今度はゆっくり優しく抱いていく。
ピロートークに、デュノア社長の真意を話した。
シャルロットはまたも泣いた。
嗜虐心を大いに満足させられたリーシュは、泣いてるシャルロットをようやく優しく慰めた。
シャルル君はシャルロットちゃんでした。
山田先生の意味不明な言葉に、教室中が沸いた。
シャルル君改め、シャルロットちゃんは、女子用の制服を身に着け、教壇脇に立っている。
顔かたちはシャルル君であった時と同じはずなのに、はにかんだ笑顔は誰がどこからどう見ても、可愛らしい少女にしか見えなかった。
なによりその胸は、今まで一体どこへ隠していたのか。クラスの平均より、明らかに大きく見える。
誰もがシャルロットに注目している中、リーシュへと幾本かの視線が突き刺さる。
それを知ってか知らずか、リーシュは満足そうに頷いていた。
男子と同室だったわけではないと、誰の目にも証明できたのだ。
シャルロットは、女子としてIS学園へ再入学を果たした。
書類手続きなど、本来は担任の織斑先生が苦労すべきことは、大半がリーシュの仕事となってしまっている。有能な怠け者である。
書類仕事などリーシュからすれば大した手間ではない。数枚の書類を処理するだけで済む事なのだ。それで汚名を返上できるなら安すぎる。
なにより、シャルロットの制服はスカートが短い。
眼福である。
リーシュの指示ではなく、シャルロット自身が選んだものだ。
彼女が何を思って短いスカートを選んだのかは、彼女自身にしかわからないことである。
男性適合者だったシャルルが、実は女子であった。
シャルルではなく、シャルロットの所属するデュノア社は、世界中から非難を浴びた。
が、リーシュが一言。デュノア流のジョークだろう、と発言するや否や、嘘のように引いていった。
それでも、不謹慎だ、との声は根強く残った。
スキャンダルを追いかけるメディアと違い、世界中のアナリスト達はリーシュの真意を読もうとした。
リーシュがIS産業に興味を持っていないことは知られている。そのリーシュが、わざわざデュノア社を庇う発言をした。
リーシュがデュノア社の資本に手を入れたとの情報はないが、何かがあると推測するには十分すぎる材料だった。
未来の資本提携か、デュノアの成長を見越してのものか。
上場銘柄であるデュノア社の株価は、翌日以降、呆れるように上がり続けた。
ニュースに釣られて手を出すのは、ホッグと相場が決まっている。
彼らの運命はさておいて、株価上昇に伴い、デュノア社は新株か社債を発行したのか、経営危機をあっさりと脱したらしい。リーシュには、余り関わりのないことである。
シャルロットは、これ以上ないと言えるほどの親孝行を為した。
後日、父から娘へ手紙が届き、シャルロットはまたもリーシュの胸で泣いた。
これも縁と思い、リーシュはデュノアへ簡単なアドバイスをした。
ISの稼働時間を延ばすこと。操作の精密性を高めること。
当たり前すぎる基本中の基本だが、いつか活きるか否かはリーシュの知ったことではない。
ただ、活きて欲しい、とは思っている。
デュノア社の未来は余談である。
シャルロットには、もっと目前の切実な問題があった。
再入学を果たした最初の休み時間から、あちらこちらへ走り続けた。
リーシュへ掛けられたあらぬ疑惑を解くためだ。
『リーシュは同性愛者じゃないよ。口では言えないんだけど、ボクは知ってるんだから!』
シャルロットなりに必死だったのだ。
リーシュが、その疑惑に不快感を覚えているのをよく知っている。怒りの深さは身をもって知ったばかり。
リーシュが自分を見捨てるとは思えなかったけども、機嫌を損ねたままでいるのが良い訳がない。
ならば発端となり、そうではないと知っている自分が解くしかない。
使命感に駆られ、顔見知りも、そうでない人も、見覚えがある一人一人へ誤解を解くため走り回った。
『俺のものになれ』
リーシュの言葉を思い返すごとに、足が軽くなる。
シャルロットはお花畑にいた。
お花畑と言う別世界にいるのだから、視線の矢など届きはしない。
現実世界にいるリーシュは、両手で顔を覆って矢を防いだ。
本音の言う『仲良くお話』とは次元が違う。
口には出来ないけど知っている、は、許す想像が具体的過ぎた。
「デュノア………………。貴様は今日からボーデヴィッヒと同室だ」
「そんな…………!?」
当たり前である。
疑わしいレベルの仲良しなら目を瞑ったが、口には出来ないと公言するのを、寮長として認めるわけにいかなかった。
寮長は、いまだそのような経験をしたことがなかった。
小娘に先を越された、と。誰かが思ったかどうかは定かではない。
こうしてリーシュは、図らずも一人部屋を手に入れることとなった。
他に誰もいない部屋で、一人、である。
それを聞き、青い瞳に青い炎をちらつかせる少女が、降りしきる雪がいつかは氷河となるように、少しずつ、少しずつ、決意を固めつつあった。