【Rewrite】命のカタチのその先は【瑚太朗×小鳥】 作:千月華音
――同時刻(場所:風祭学院旧オカ研部室)
千里朱音は暗い部室の中でパソコンを見ていた。
FPSではない。途中までやっていたが。
とある報告書に目を通していた。――天王寺瑚太朗の調査報告書だ。もちろんタダの調査ではない。ガイア独自の内調機関からのものだ。長いことそれに時間がかかったが、先ほどようやくその報告書があがってきた。
「――なるほどね。元『ガーディアン』か……。そりゃ『目』を持ってても不思議ではないわね」
クリックしながら詳細な調査内容に目を通していく。……すると。
ある一文に、彼女の視線が釘付けになった。
「……なんですって?」
もし、――これが本当なら。
あの男の能力があれば、ひょっとして……。
「……いえ。それはないわね。だって鍵はもう発動態勢に入ってるはずだもの」
歌こそまだないが。
あと二日でそれは始まる。
ガイアとしてもそれは長いことの悲願だった。今さらとめる手段があったとしても滅びを受け入れる準備はもうできている。だから鍵が動かないかぎり、それはあり得ないはずだ。
――あり得ない、……のか?
「…………」
朱音はパソコンの監視モニターを起動した。
天王寺家に設置した隠しカメラだ。あいつがいま家にいるならば、映るはず。
「…………。なにしてんの?」
相手は、あの神戸小鳥だ。
うわ……。
激しい……。
ちょっと、……ちらっ、……えっちだぁ……、あ、やだ……、うそ、あんなことまで……。
ちょっと……私まで……興奮してきた。
片手で目を隠し、もう片方の目でモニターをしっかりと見ていた。
次第にガン見していた。
ついでに録画ボタンを押しておいた。
リビングに戻ると。
バスローブを纏った小鳥がいそいそとコーヒーを作ろうとした。
「瑚太朗くん、どのお豆がい~い?」
「どれどれ」
うちにあるのはキリマンジャロ、モカ、ブルマン、……あとなんだ。トラジャ?
普段よく飲むのは無印良品の安いやつだから、こんなに種類があるとは知らなかった。
考えてみると普通の家ではサイフォンなんて使ったりしないもんな。
「小鳥が飲みたいやつでいいよ」
「じゃあこれね。えっと……ちょっと待ってね、いま沸かすから」
キッチンでコーヒーを淹れる小鳥をジッと見つめる。
なんか……こういうのもいいな。新婚っぽくて。
そもそも、そういうものを求めて、小鳥とずっとセックスしていたんだ。
いや、――まだまだ全然足りない。
小鳥を快楽漬けにしたい。俺を見るだけで股を濡らせたい。こいつを発情状態にもっていきたいんだ。
道具でも使うか?
いや、……俺が持ってるのはローターとバイブくらいだ。アナルプレイも興味あるが、そういう道具は持っていない。そもそも小鳥を痛めつけるような真似はしたくない。まあ、痛みと快楽は似たものかもしれないが。
ゲームだとヒロインを堕とすのに、快楽漬けにした手段は……。
うーん……。マニアックなプレイしか思い浮かばないな。小鳥を泣かせたくはないし。むしろ悦ばせてやりたいわけだから。
これも惚れた弱みかもしれないが。
「はい、瑚太朗くん。……いえ、……旦那様」
「……!」
「えへへ……、今だけね」
コーヒーを手渡した小鳥の手を取り、ソファの隣に座らせた。
バスローブの隙間から柔らかな胸を揉みしだく。
「あ……やあん」
「いまの言葉、かなり効いた。もっかい言って」
「ダメ。……ひゃうん、……む、胸、もちょっと、優しく」
「優しくしてるだろ?」
「やん、乳首、噛んじゃいやあ……」
甘噛みしながら入浴剤の香りで満ちた小鳥のすべすべの肌を隈なく触っていく。
もう何をしてもこいつは反応してくる……。俺のすべてを受け入れようとしてくれていた。
ここがリビングでも構わない。いや、むしろ小鳥の処女を頂いたここで、また……。
「ね、瑚太朗くん……コーヒー飲んで?」
「おまえを食べたい」
「あ、あたしは、食べ物じゃないよお…」
「最高のご馳走だ」
「あぅんっ! いいっ……そ、そこ、感じるぅ……」
「もっと素直に感じろ、いくらでもイかせてやるから」
「こ、瑚太朗くん……好き……」
――ズッ……
何かを飲む音。
互いしか見ていなかったので気づかなかった。すぐそばに……鍵がいた。
「……っっ?!」
テーブルの向こう側。
反対側のソファで、小鳥が淹れたコーヒーをすする鍵――赤いリボンを纏った少女が、俺たちをガン見していた。
「あ、お構いなく続けてください。お邪魔しませんので」
「=*+※※&%%#%っっっっ?!?!」
理解不能に陥った小鳥が混乱して意味不明な悲鳴をあげたが、その小鳥の口を手で塞いで抱きしめた。
暴れる小鳥を胸の中に抱きしめて無理やり黙らせる。
「……何しに来た?」
「飲まないので、頂こうかと」
「コーヒーの話じゃないっ! ここに何しに来たかときいているっ!」
ずずず……、とコーヒーを最後まで煽ると、ふう、と小さくため息をついて言った。
「あなたに選択肢を与えにきたのです」
「選択肢?」
「ずっと監視していたのですが……」
「見てたのかよっ?!」
「そこにある監視カメラの映像をお借りしました」
「な、……?!」
監視カメラ?!
見ると、確かにこのリビングに少なくとも3箇所、レンズの光が僅かに見える。
いつの間にこんなものが仕掛けられて……いや、今だから気づくことが出来たんだ。前の俺だとこんなものに気付くことなんて出来なかった。
「つまりこの家は……」
「浴室とトイレ以外は、ほぼ全部の部屋に」
「…………」
「天王寺家というより、あなたを見張っていたようです。陰で身辺調査もされていたようですし」
「……なんで俺を」
「当然でしょう。鍵と接触して死ななかった唯一の人間です。危険人物として監視されていました。今でもそれは変わりません」
「今さらだろ。あんたが滅びを起こすことは、もう知れ渡ってるわけだし」
「それですが……、…………。ちょっとお聞きします。小鳥、身体に変化はありませんか?」
はい? と腕の中から小鳥が顔を出した。
「情念の炎は出せますか」
「なんだそれ?」
「……ドルイドの秘術だけど。初歩的な技だよ。なんで?」
「いいから。出してみてください」
小鳥が。
掌を上に向けて――何かを出そうとしたが、あれ? と首を傾げた。
「……出ない」
「やはりそうですか」
「なんなの、それ?」
「精神の揺らぎみたいなもの。それを視覚化させて自分のパラメータを計る手法だけど……」
「いまの小鳥は、すべてのドルイドの秘術が使えなくなっていると思われます」
「なんで?」
妊娠したからか?
「そこにいる男のせいでしょう」
「俺?」
やっぱり妊娠したせいか?
「なにか勘違いしてるようですが、性交による能力の消失が原因です。あなたは以前、同じことを別のXX遺伝子保持者にしたはずです」
「…………。わかりやすく別の女と言え」
「瑚太朗くんの浮気相手だね」
「その別の女も、能力を喪失しました。原因はその男の上書きと呼ばれる能力です。その男は性の快楽を得るために女の快楽神経を増幅させました。能力を失ったのはその上書きの影響です」
「…………」
「……瑚太朗くん?」
「待て小鳥! いまの表現はちょっとアレだが、俺はそこまでやってない!」
「いえ、やっています。無意識だったかもしれませんが、小鳥はもう二度とドルイドの秘術は使えないでしょう」
「…………」
「……おい」
「待ってください小鳥さん! 落ち着いて! 怒らないで!」
「同じことが篝にもできます。それであなたに選択肢を与えに来ました」
「……はい?」
「篝を抱けば、普通の人間になれます。滅びを回避できると言っているのです」
「…………」
「もっとも、先延ばしするだけです。いつか滅びは訪れるでしょう。鍵が失われても星の防御本能は働きます。ですが、少なくとも、小鳥の新しい命を迎える時間は与えられるはずです」
…………。
滅びを……回避できる?
小鳥は、驚いた顔をして鍵を見たが、すぐに頭を振った。
「……いや!」
「小鳥」
「瑚太朗くんが、篝を抱くなんて、そんなの……!」
小鳥の肩に手を置く。
もしもそんな手段が本当にあるのなら……。
「俺は小鳥の子供に会いたい」
「……っ」
「このまま滅んでもいい……そう思っていた。だけどそんな回避方法があるのなら、小鳥のためにそうしたい。おまえに生きていて欲しいから」
「…………」
「小鳥。……愛している。おまえだけを愛している。気の迷いなんかじゃないぞ。本心からの言葉だ」
「……瑚太朗、くん」
「泣きそうな顔、すんな。浮気じゃないんだから、気にすんな」
「いえ、浮気です」
「あんたはちょっと黙ってて!」
「……お願いがあるの」
「なに?」
「見せて、とは言わない。ただ……二人がしているところを、傍で、感じたいの」
「…小鳥」
「気配だけでもいい、知っておきたい。耳をふさがないで聞いてる。……耐えてみせるから」
「わかった。じゃあ……場所を変えようか」
「どこ?」
「ここは監視されている。別の場所にしたほうがいい。ホテルを取ろう。割と広めの、そうだな……最上階のスイートルームがいい。ベッドルームとリビングが繋がってるタイプなら、すぐ傍にいられる」
「瑚太朗が料金を払ってください」
「あんたに払えとは言わないから安心しろ」
「お金、あるの?」
「貰った通帳、まだ小鳥が仕舞ったままだよ」
「あ……あれか。……そっか、使わなかったんだね」
「小鳥、制服を持ってきました。これだけは処分されていなかったようですので」
「…ありがと。……ね、篝。……今までごめんなさい」
「なにを謝るのですか」
「ずっと、……瑚太朗くんを取られるのかと、怖かった」
「結果的に取るのですから、お気になさらず」
「ほんと一言多いな、あんた!」
――こうして。
新たな道が見つかった。
果たしてこの結果、どうなるか……だが。
小鳥のこの笑顔をいつまでも見られるなら、それでいい。
――カタカタ……
小鳥の下着を洗っている間、ネットでホテルを検索していた。
パソコンの画面を小鳥と鍵が一緒に眺めている姿。――なんか変な組み合わせだ。
「ここ、良さそうじゃない?」
「いえ、ダメです。外から丸見えじゃないですか」
「最上階だから誰も見ないよ」
「関係ありません。篝の行動はすべて星に筒抜けです」
「そうなのか?」
「早く決めてください。あと40時間余りで、滅びの歌が発動してしまいます」
「それだけ時間があればなんとかなりそうなもんだが」
「甘いですね、天王寺瑚太朗。あなたは篝を小鳥と同じように抱くことができますか?」
「…………」
「それができなければ篝を人間にすることはできません。時間はいくらあっても足りないのです」
「……瑚太朗くん」
「心配すんな、小鳥。すぐに終わらせてみせるから」
「言っておきますが、篝に淫乱なことをさせようとしても無駄ですよ。防御機能が働きます」
「あんたね! もう少し慎みをもって発言しろ!」
「瑚太朗くん、篝の防御機能はね、瑚太朗くんの命を奪ったあれ……あのリボンだよ。だから絶対に刺激しちゃダメ」
「命の危険があるわけなの?!」
「そうしないよう努力しなさい」
……やるしかない。
小鳥の命を救うためだ。いってみれば世界を救うためだ。一時的だが。
「よし、ここにした。――さ、行くぞ。そろそろ出かけられるよな」
「…うん、着替えてくる」
「タクシー呼ぶからそれまでに頼む。……行くぞ」
足がつきそうな手段は取らない。
乗り換えが必要だ。この二人を連れての移動は目立つ。一人は不可視だが、小鳥の制服はどうしても目立つ。途中で着替えさせよう。
大丈夫、誰にも知られることのない秘匿回線だ。海外で使っていたものだが、まだ使えそうで助かった。
タクシーに乗り込むと、あらかじめ用意していた回線でノートパソコンに繋いだ。
「……なにしてるの?」
小鳥が覗きこむが、肩を引き寄せてこめかみに口づけた。
「駅までお願いします」
「あれ? ホテルに行くんじゃ」
「タクシーを乗り換える。駅からすぐに別のに乗って、また別の車を使うからな」
「なんで…?」
「いいから、黙ってついてこい」
「小鳥」
鍵が、小鳥の耳元で何かを小声で話した。
「そう、なの?」
「あんたのほうがわかってるみたいだな」
「監視網は解かれていませんから。今頃あなたの家に踏み込んでいるはずです」
「え…っ?!」
「そういうことだ。監視を撒く。小鳥、おまえの服も別なものに着替えさせるから、ちょっとブティックに寄っていくぞ」
「じゃ、じゃあ、家で見ていたパソコンは」
「ダミーだよ。あれでごまかせるとは思えないが、数時間ならなんとかなるだろう」
「…………」
「どうした?」
「なんか……瑚太朗くん……大人っぽい」
「俺はもともと大人だ」
「長いこと子供でしたが」
「うるさいわい!」
どうも……こいつとうまくやれるか自信がない。
なくてもやるしかないわけだが。
それにしてもよく喋る鍵だ。最初の印象とまるで違う。無言の置物だったのに。
「…………」
小鳥がギュッと強く腕を掴んできた。
「小鳥?」
「瑚太朗くん……、あたしのことも、……その」
言いたいことは伝わった。
ああ、と小鳥の耳元に小声で囁いた。
「さっきの続きをしような。ちょっと待たせるが、ちゃんと抱いてやるから安心しろ」
「さっきの続きとは浴室内での性交でしょうか。そこだけカメラがなかったので詳しい状況の説明を」
「するかい! もういいから、あんたは少し黙ってて!」
「あのね、篝……あのときはね」
「小鳥、やめろ。おまえら仲いいな。女子トークはしなくていい」
二人で小声で何かを話している。
頭を抱えたが、もう構わず、別のホテルを検索した。
――ガチャ……
鍵を開けると、ほぼ普通の家にしか見えなかった。ちゃんと玄関から渡り廊下、奥のリビングへと続いている。
「ほえ~……、ここほんとにホテル?」
「正確にはレンタルハウスだけどな」
数日借りた。
ここにしたのは監視を撒くためだが、家に帰るつもりはないのでしばらく逗留するつもりだ。なのでホテルよりこうした一軒家タイプにしたほうが居心地がいいだろう。
ただしこの家は、――少し小鳥の希望に沿う形になっている。
「……あ」
リビングに入ると。
仕切りこそあるが、キングサイズのベッドルームとほぼ同じ部屋になっていた。もともと新婚カップルがハネムーンで利用するためのレンタルハウスとなっており、外側は普通の家にしか見えないが、中の内装はかなりホテル仕様というか豪華になっていた。
これなら監視の目もごまかせるだろう。
「カメラの類は設置されていないようです。一応、周囲に認識攪乱の結界は敷かせてもらいましたが」
「助かる。小鳥はもう秘術を使えないわけだしな」
鍵は辺りを見回す――というより、何か気に入らないような怪訝な顔でソファを触ったり、ベッドのシーツを捲ったりしていた。小鳥は冷蔵庫チェックをしている。そういえば食事とか考えていなかった。
「何か買ってくるか」
「いえ、すぐに始めましょう。時間がありません」
「…………」
なんとも。
事務的すぎる。
これからセックスするというのにその無表情は、もう少しこう……なんとかならないものか。
見ればわりと可愛いわけだし。
いってみれば好みのタイプだ。
そういえば。
こいつとセックスしたあと、人間になったら、――どういう関係になるんだ。
少なくとも放っておくことなどできない。
小鳥とは仲良くなるだろうが。
一緒にいるというのも……。
「何を考えているのですか」
「…っ」
いつの間にか目の前に来ていた。
背伸びをして首を傾げている。
その仕草に――ドキッとした。
相変わらずの無表情だ。だが、…………。
「篝」
「はい」
「聞いておきたいんだが、あんたは俺とセックスしてもいいと思っているのか?」
小鳥がいつの間にかこっちを見ていた。
これはちゃんと聞いておきたい。できれば小鳥にも知ってもらいたかった。
「いいとはどういう意味ですか」
「鍵としての使命をなくす、そのことをどう思っているのか聞いておきたい」
「…………」
篝は。
俺を見上げたあと、小さく吐息を吐くと、ベッドに腰掛けて隣をぽんぽん、と叩いた。
「来てください」
「答えてないぞ。質問に答えろ」
「その答えを、教えてあげますから、来てください」
…………。
行為を促しているようにしか見えないが。
チラリと小鳥を見る。俯いていた。こっちをできるだけ見ないようにしているが、同じ空間にいるわけだから会話は筒抜けだろう。
仕方ない。
篝の隣に座った。
「あなたの望みを叶えてあげたいと思ったからです」
「俺の望み?」
「ずっと見ていてわかりました。あなたは小鳥にまだ満足していませんね」
「な……」
「小鳥をもっと淫らにしたいと思っているのでしょう?」
「…っっ」
その通りだ。
図星だが、なぜそんなことがわかる。
まるで心を読まれたかのようなその言葉に、唇を噛み締めた。
「子供ですね、あなたは。まるで駄々っ子です。もともとの性格もあるのかもしれませんが、あれでは小鳥がかわいそうです。そもそも小鳥は、あなたに抱かれてとても満ち足りています。なぜそこをわかってあげないのですか」
「……だからセックスするという理由にはならないが」
「小鳥ではなく、篝にそれをしなさいと言っているのです。……いえ、小鳥と一緒でも構いません。あなたの充足感を、与えてあげたいと思ったのです。ただそれだけです」
「それだけ……?」
「はい」
「小鳥と一緒でも、って……」
「二人同時でも、あなたには容易いでしょう?」
「いや、待て。3Pはハードルが高い。違う、そういうことじゃない。人間になるのと引き換えが、そんな理由でいいのか?」
「あなたには感謝していますから」
「感謝?」
「篝に『良い記憶』を見せてくれたからです。せめてものお返しです」
…………。
なんのことだかよくわからないが。
篝の表情は穏やかだった。まるでこれからされることも、慈愛の心で受け止めるかのような。
はじめて。
鍵を――篝を愛おしく思えた。
「小鳥。……おいで」
手招いた。
すぐ近くにいるからおずおずと近寄った小鳥を、胸の中に引き込むのもあっという間だった。
「瑚太朗くん?」
「一緒にやろう」
「……え?」
「三人で一緒にだ。やったことはないが、なんとかなるだろう」
「え……、え……?」
「三人寝ても、このベッドは幅に余裕があります」
「いや、そうだけど……そういうことじゃ……まあ、いいか」
「か、篝と、一緒に?」
「嫌か?」
「同時に愛するってこと?」
「そういうこと」
「……っ! 無理っ!」
「こら、逃げない」
「離してっ!」
「篝、小鳥が嫌がってるんだが、どうすれば」
「自分でなんとかしなさい」
……さいですか。
後でその冷静そうな表情を崩してやる。俺を求めるようにしてやるからな。
腕の中から逃げようとする小鳥の服の下に手を挿し込み、ブラの下から敏感な部分を触った。
「……っっ」
「まずはおまえから」
「やだ……っ! 篝と一緒なんて、いやっ!」
「俺はどっちも愛したい」
「瑚太朗くんっ! 変態すぎるの、どうにかして!」
「俺はもともとこういうやつだってこと、おまえが一番よくわかってるはずだろ」
「ちょ……っ、いや、したくない……っ!」
「小鳥」
篝が小鳥の耳元に何かを囁いた。
聞き耳を澄ませてみたが……何も聞こえない。いや、言葉じゃない。何か圧縮された言語のような。
俺が篝から受け取った記憶――それと同じような声だった。
「…………」
小鳥の抵抗がやんだ。
何を言ったのだろう。
だが、見下ろした小鳥の顔は、涙ぐんでいたが、顔を赤くして嬉しそうに笑っていた。
「…小鳥?」
「…………バカ」
「え?」
「ほんと、スケベなんだから……」
小鳥がこっちを向き、両手を頬にあてて……口づけた。
「ん……」
「最初は、篝でいいよ……」
「いいのか?」
「ううん、……一緒にして。篝と一緒にイかせて。……お願い」
難しい。
だが小鳥の注文だ。やるしかないだろう。
篝の耳元に小声で訊いてみた。
「なにを言ったんだ?」
「あなたの性癖を暴露しました。小鳥をもっとよがらせたいと考えていること、淫乱に求める小鳥を見たがっていること、小鳥を常に発情させたいと思っていること、それと……」
「わかった、もういい」
あからさますぎる。
それ以上の言葉を封じるように篝の口を塞いだ。唇をこじ開け、小さな舌をかき回す。
「ん、ぅ……」
可愛い喘ぎ声。それを聞いて安心した。これならやれそうだ。いや……もっと聞いてみたい。
小鳥がそれを見ているのがわかり、今度は小鳥にも同じように口づけした。
「あ、……ふぁ」
「二人とも、服を脱ぐんだ。……始めるぞ」
同時の性交。
したことはない。ゲームの知識だけだ。……だが。
興奮する。
これ以上はなく滾っていた。やってみせる。俺以上にこの女たちを狂わせてみせる。
さて。
婚礼の
ここから三人でどこまでいけるかですが、書けるところまで書いてみます。
3Pは書いたことないので、うまくいけるかどうかわかりませんが。
実は前からちょっとこれやってみたかったんですよね。てへ。