【Rewrite】命のカタチのその先は【瑚太朗×小鳥】 作:千月華音
――レンタルハウス内、寝室にて
「かが……り……」
俺の声か、これ。
掠れて息も絶え絶えな声音に、もはや自分の出している声なのかもわからない。
篝の尻を掴みながら動きを少しだけ止めた。そろそろ限界だった。いやもうとっくに限界は超えてるが、篝は果たして耐えられているのかと、気遣うように顔を覗き込むと。
相変わらずの――無表情だった。
「……どうしました?」
「……平気、か?」
「射精……とまってますよ」
「…………」
いや……止めたんだが。
もうおまえの子宮が、これ以上なく膨らんでいるぞ。
すでに交わって1時間経つ。こんなに長く射精したのに、まだ篝は物足りなさそうに呟いた。
「…………」
「瑚太朗、……どうしましたか」
「おまえこそ……大丈夫なのか?」
「…………。お気遣いなく。篝は大丈夫です。続けましょう。まだ射精できるのでしょう?」
いや。
ダメだ。
これ以上続けると、いくらなんでも身体を壊してしまう。
これは普通の精液じゃない。かなり凝縮させたものが熱量とともに出せば出すほど増幅していく。常人なら数分で気絶するほどの代物だ。
いくら鍵でも――耐えきれるとは思えない。
篝の頭を抱きしめて身体をいたわるように撫であげた。
「……風呂に入ろう」
「え?」
「一度洗い流す。再開するにしてもそれからだ」
「ですが」
「言うことを聞いてくれ。……頼む」
篝は。
腕を動かして自らの腹の上を手でなぞった。
「…………。まだ、……残ってます。瑚太朗の。これを、全部、……流すのですか」
「そうだ」
「せっかく注いでくれたのに……」
「篝、俺はあんたの身体を心配してるんだ」
「ですから、気遣う必要はないと」
「おまえは俺の女だ!」
「…………。……はい?」
「好きな女を大切に思ってなにが悪いんだ! ……頼むから、言う通りにしてくれ」
「…………」
まだ納得いかない顔をしている。
くそ……。
人間ではないからか。俺の想いは通じていない。もともと期待などしていなかったが。
こうなったら無理やり連れていくしかない。篝の身体を抱きあげ、浴室へと向かった。
腕を突っ張らせて嫌がる篝の唇を奪う。キスをしながら広めの浴槽に湯を張り、シャワーを頭上から注いだ。
激しいキスに篝の抵抗がようやくおさまり、力の抜けた身体を抱きしめて浴槽へと二人で入った。
篝を胸に抱き、背後から彼女の股の間を開いていく。
湯の中で漏れていく精液の量に身震いするが、構わず、指で少しずつ中を探っていった。
「……ひどいです、瑚太朗」
「いいから。入れたままは身体によくない」
「せっかく受精しかけていたのに……」
「……そうなのか?」
「またやり直しになりました」
「そういうの……わかるのか?」
「嘘です」
「はい?」
「わかるわけ、ないでしょう」
「…………」
「中断したお返しです。でも案外そうかもしれません。瑚太朗の精子、とてもよく動いてましたから」
…………。
こいつ。
俺をからかいやがった。
余裕ばかり見せて……いつも振り回されて……面白くない。
篝を気持ちよくさせてやりたい。
幸いここは湯の中だ。……小鳥にしたことと同じことでもやってみるか。
――ズッ……
指を抜いて代わりに勃起したままの自身を挿れると、篝はようやく得られた感触に小さくため息を吐いた。
期待したような顔で俺を見上げてくる。……可愛いが、別に続きをやろうってつもりじゃないんだ。
「瑚太朗…」
「篝、聞いておきたいんだが……あんたの身体って人間と同じか?」
「はい、そうですが」
「排泄も?」
「しようと思えば。必要ないのでしませんが」
「潮は噴くよな」
「あれはわざとです。小鳥がしているのを見て、瑚太朗が興奮してたので」
「……わざとかい」
「気にいりませんか?」
「あんたの絶頂するところが見たい」
「…………。小鳥が嘆くわけですね」
「俺はもともと、こういう男なの。とくに好きな女にはな。足をもっと広げてくれ」
「こう……ですか? …………。あの、さっきから、なんなんですか」
「なにが?」
「なぜ篝に、俺の女とか、好きな女とか、言っているのですか」
「…………」
「あなたが好きな女は小鳥のはずです」
「おまえもだ」
「いい加減にしてください。どうしてそう欲張りなのですか」
こいつ……本当に……俺のこと。
なんとも思ってない。
そうなんじゃないかと、思ってはいたが……。
まあな。
最初にこいつを撃ったわけだし、好感なんて期待しちゃいない。
だけど……。
俺の子供が欲しいって、言ってくれたのは、あれは……。
ただ欲しかっただけか。
そうなのか。
…………。
……篝。
あのな、男って、わりと傷つくものなんだ。
デリケートなんだよ、心が。意外と。
こうなったら。
俺を欲しいと言わせてやる。
篝にできるかどうかは、わからないが。
「瑚太朗……動いて」
ねだるように腰を動かしてきた。俺の亀頭を膣壁に擦りつけている。その娼婦みたいな淫らな動きすら、可愛く思えるのだから、これが惚れた弱みというやつか。
「篝、動いて欲しいなら……」
耳元で囁くと。
篝は一瞬だけ眉を顰めたが、――あっさりと言う通りにした。
膣襞……入口付近。そこを自らの指で開いていく。
篝の身体を湯の上に持ち上げ、秘所が見えるように足を絡めた。繋がっている部分が丸見えで、そこから篝の淫芽がはっきりと見えている。
指でそこを摘まみあげた。
そうしろと言ったのだが、小鳥なら絶対に拒否する。だが俺がそれを望んでいるのだと知ると、この女は抵抗する素振りすらしない。
ゴクリ、――とその光景に見入った。
背後から篝の唇を吸い上げる。そうしながらも目の端で篝の自慰を見つめた。……淫芽の皮を剥いている。小鳥より小さな、可愛い芽。それを大胆な指の動きで引っ張ったり持ち上げたり、転がしたりしていた。
首筋を吸い上げ、胸を揉む。篝の指の動きだけジッと見つめた。愛撫しながらそのいやらしい動きをひたすら見つめ、次第に興奮が息となって篝の肩口に吹き付けていく。
――が。
篝の表情は変わらない。こんなに淫らなことをしているにも関わらず……感じ入った表情は見られない。これなら俺が貫いているときのほうがまだ感じてる。
そうか。
羞恥心がないんだ。
そういう人間の感情が、こいつにはない。あるいはまだ学習していない。必要ないからか。覚える意味がないから。
…………。
果たしてそうか?
羞恥は必要ない感情か?
俺はそうは思わない。感情の起伏の中で一番激しいものだとすら思っている。それを切り捨てるなんてもったいない。
とはいえ、……そんな時間もないか。
まだ篝のリボンは残っている。続きを促すのもわかる。わかるけど。
俺は――おまえが好きになったんだ。
それをわかって欲しいのに、この星の化身は、何もわかろうとしない。
「あの……瑚太朗。そろそろ」
「……勃起した程度じゃダメだ」
「こんなことしてる時間は」
「俺をもっと興奮させろ」
「……どうしろと」
「自分でイくんだ。……いいか、俺は動かない。その状態で俺をイかせることができたら、子宮に注いでやる」
「そうすれば興奮するのですか」
「恥ずかしがる篝が見たいんだよ」
「…………。もう、仕方のない人ですね」
篝が身体の向きを変えた。
正面から繋がった状態で俺にキスをしてくる。それに応えて背中に手をまわして抱きしめると、篝が湯の中でゆっくりと腰を動かしはじめた。
……あ。
子宮が、……はじめて動いた。
俺のを、咥えこんでくる……。くぱあ、とまるでもう一つの膣口だ。それが亀頭ごと咥えこみはじめた。
こんな動きもできるのか。
思わず唸った。篝に口づけながらその呻きが伝わったのか、口の中でクスリとした声が聞こえる。いや、いまこいつ、可愛いとか言いやがった。聞こえたぞ、声になってないけど。
だってこんな動き、――今まで味わったことがない。
はあ、はあ、……すごくいい。……たまらない。
引っ張る。吸い上げる。……あ、ちょっ、……そ、そこ敏感なのに、そんなふうに擦られたら。
か、篝……。
羞恥に染まるのは、俺のほうだった。
酒でも飲んだかのように顔が赤いのがわかる。泣きそうなほど気持ちがいい。篝が喉を吸い上げて愛撫してくる。ついに乳首にまで指を伸ばしてきた。俺……こいつに喘がされている。
恥ずかしいのに、やめてほしくない。
こんな子宮口で愛撫されたら、もう、ダメだ……。
「いいですよ……イってください」
「……っっっ」
ついに射精した。
それも吸い上げてくる子宮口にあわせて、吸われるがままに出した感じだ。もうヤケだ。このまま出し続けてやる。
篝の両尻を鷲掴みした。
ズンッ――と深く突き刺し、ついでに捩じりこむ。あとはもう勢いのままに動かした。
やっと……篝が。
感じた顔を見せてくれた。
これ、……俺の動きで感じてるってことか。
じゃあ少しでも、好きになってくれてると、思ってもいいのかな。
羞恥に染まる顔は見せてくれなかったが。
少なくとも俺の動きで気持ちよくなってくれてるというのは、わかった。
なら、もう……。
このまま、動く。
篝を浴槽の縁に押しつけ、足を極限まで開かせて子宮を貫いた。
グチュ……、という内部の音。まだ残っている。篝が攪拌したものだ。それを俺のでかき混ぜながら子宮の中で再び注ぎ込んだ。
「はう……ん……」
可愛い声。
羞恥で染まる篝も、見たかったな……。
でもまあ、これはこれで可愛いから、いいか。
あ……。
腹の間の熱い感覚。
篝の潮吹きだ。これ……わざとか?
だけど顔を覗き込んでみても、気持ちよさそうに微笑んでいて、よくわからない。
わざとでもいい。
俺を興奮させるためでもいい。
現にいま、――こうしておまえを抱きながら、どんどん昂りを抑えきれなくなっているのだから。
「もっと……もっとください。……瑚太朗の、熱い精」
「それ愛の告白か?」
「……もう、本当に、仕方のない人ですね」
呆れたような篝の声。
だけど満更でもなさそうな、嬉しそうな声だった。
書き足りなかった篝とのセックスの一部です。
一部ということは、つまり、まだまだ(妄想は)ありますが。
それはまた書きたくなったらということで。