※この作品はR-18です。

【Rewrite】命のカタチのその先は【瑚太朗×小鳥】   作:千月華音

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番外編「もうひとつの結末」の2年後の話です。
続けるつもりはなかったのですが、これもシリーズ化の予定です。
自分でもどこまで書く気なのか、わかりませんが……。
よろしければお付き合いください。


婚礼の詩 異郷編①

 

 

 

 篝がピアノを弾いていた。

 客寄せのために置いてあるグランドピアノ。たまに観光客が弾いてはいるが、まさか篝に弾けるとは思わなかった。

 思わず立ち止まって聴き入った。……どことなく懐かしい音色。なぜだろう。いつかどこかで、こうやって彼女の演奏を聴いたような……。

 いや、初めてだろ。

 弾けるなんて思ってもいなかったし、……それにしても一体どうやって覚えたんだ。

 演奏が終わった。

 小さく拍手すると、篝がこっちを見て微笑んだ。

「聴いていたのですね」

「なんて曲なんだ?」

「さあ。ただ心に浮かぶままに弾いただけです」

 ……それにしてはかなり達者だったが。

 トコトコ、と背後から娘がしがみついてきた。

「パパ、遊ぼ」

「よし、おいで」

 抱き上げると、そのまま篝の座っているピアノの近くまで行き、隣に腰掛けた。

 娘が手を伸ばして鍵盤を触ろうとしている。その指に篝がそっと重ねた。

「これが、……ド。そしてこれが、……レ」

「ど……、……れ……?」

「そう、そして、これが……ミ」

 娘の小さな指で鍵盤を押して教えている姿が微笑ましい。

 最初はでたらめに押していたが、篝の教える通りに次第にそれはメロディーへと変わった。

「……へえ。随分、のみこみが早いな」

「篝の子ですから」

「はいはい」

「さっき、ママが弾いてたのって、これ?」

「そう。……ほら、半オクターブ上げて」

「こう……?」

「…………。おい。いくらなんでも」

 のみこみが早いなんてもんじゃない。

 もはや篝並みの練達度だ。めちゃくちゃ上手い。すでに独自の作曲までこなしていた。

 ……この娘の将来が怖い。

 だが、なにもこれに限った話ではなかった。この娘は、あらゆることが、そつなくこなすどころか、一瞬で水を吸うかのように覚えてしまう。

 本を与えればあっという間に読み終えてしまうし、知識量は相当なものだ。

 まだ――二歳だぞ。

「パパも弾いて」

「いや、パパは無理だ。ママと弾きなさい。……あのな、篝。教えてやるのはいいが、あんまり教えてやるな」

「なぜですか」

「我が子が天才なのは嬉しいが、俺は年齢相応の可愛らしさがあればそれでいい」

「…………」

「なにか不満そうな顔だな」

「あなたが茉莉(まつり)に年齢相応な触れ合いをしているとは、とても思えませんが」

 ――ぐっ。

 見られていた。

 そう、……実はキスとか愛撫とか、……かなり際どいことをしている。

 自分の娘だというのは、もちろんよくわかっているが、なにしろあまりにも可愛いので。

 何度か手淫と口淫でイかせていた……。

「ママ、なに、怒ってるの?」

「怒ってないですよ。ちょっとパパを窘めているだけですから」

「いい子だな、茉莉。ママと話があるから、ちょっとだけ向こうで遊んでおいで」

「えー?」

「小鳥がフルーツケーキを作ってるぞ」

 そう言うと、「わーい」と言って椅子から飛び降りて駆け出した。ああいうところは本当に二歳児らしい。

 見た目はすでに小学生並みの身体なのだが。

 成長が早いのは、やはり鍵の特性を持っているのだろうか。……あまり考えたくはないが。

「クリトリスを剥いていましたね」

「……う」

「膣内をクンニして潮吹きもさせてましたし」

「……はい」

「挿入はしましたか」

「そこまでしてねえよ!」

「……どうだか」

「妬いてんの?」

「呆れてるだけです」

「……小鳥に言った?」

「言うわけがないでしょう。篝以上に、茉莉を愛おしんでいます。……たった一人の子供ですから」

 そう。

 小鳥の子供は流産してしまった。

 妊娠はやはり負荷だったのだろう。十代で身籠るという危険性を、俺はよくわかっていなかった。

 茉莉がいたおかげで、かなり救われていた。

「……悪戯したかったわけじゃないんだ」

「わかっています」

「わかってんの?」

「あなたの我儘は、よくわかっています。いずれ茉莉に手を出すということも」

「いや、あの……そうとは」

「言えないでしょう?」

「…………」

「そうなったとしても、……篝には何も言えません。あの子はこれから先の、新たな道を作る人となりますから」

「はい?」

「……瑚太朗。小鳥は気づいてますよ」

「……っ」

「だけど考えたくないのでしょう。自分の娘に欲情してるなんて思いたくないのです。今夜――抱いてあげてください。きっと拒むことはありませんから」

「…………。小鳥はいつも拒否するぞ」

「あなたがいつも危険日に求めるからです」

「だって危険日じゃないと妊娠しないだろ。医者の話だと、別に妊娠できなくなったわけじゃない。……それをわからせてやりたいだけだ」

「小鳥はあなたを悲しませたくないだけです」

「俺は小鳥をもう一度幸せにしたいだけだ!」

「…………。本当に、あなたは、駄々っ子なのですね」

「こういう男だって、一番よくわかってるだろ」

「わかりたくもありませんが。……仕方ないですね」

 篝が。

 耳打ちした言葉に、目を丸くした。

「……最近まったくしてなかったじゃないか」

「小鳥も本当はしたがっていますが、恥ずかしくて言えないだけです」

「本当に? いや、あいつ、もう三人でするのは嫌だって言ってたぞ」

「瑚太朗。小鳥は……あなたの性欲に、ときめいているのです」

「……ほんとに?」

「それを認めたくないだけです。だから、篝もお手伝いします。二人で小鳥を愛しましょう」

「…………」

「そこに茉莉を加えたいと思ってますね」

「…………。……よくおわかりで」

「ダメです。今回は諦めてください」

「……今回じゃなければ、いい?」

「…………。その話はまた改めてしましょう」

 篝の顔が諦めたかのように微笑んだ。

 これは……本当に……してもいいと言っている。

 小鳥は許さないだろうけど、母親の篝は、娘を好きにしてもいいと言っているんだ。

 ――ゾクッ……!

 我ながら。

 こんなことで興奮するとは、変態と言われても仕方ない。だけど。

 俺は、……娘を愛したかった。

 もちろん今すぐじゃなくてもいい。もう少し、身体が成長したら……。

 あの娘が俺だけを見つめて、俺を男だと捉えて見つめてくれたら。

 たまらない……。もう、想像しただけで勃起する。

 その欲望を、篝は――わかってくれていた。

「篝……!」

 抱きしめると、篝はよしよしと言った感じで背中を撫でてくれた。

 本当に、おまえは、なんでも知ってるな。

 物分かりが良すぎるぞ。

 というか本当にそれ、いいのか?

 俺は倫理観というものを、とうの昔に捨てさったわけだが。

 この女の貞操観念は、いまいちよくわからなかった。

 

 

 

 

 

「……ほらな」

 小鳥が茉莉を抱いて寝ていた。

 最近はずっとこうだ。無言の拒否。欲しいと思っても娘を盾に取られてはどうすることもできない。

 前に一度――無理やり引き剥がしたことがある。

 そうしたら茉莉が泣き出した。小鳥の胸の中の感触が好きらしい。いつも裸で寝ているからな。

 毛布を取って二人を見ると。

 小鳥がパジャマの胸だけをはだけて茉莉を抱いていた。なんとも羨ましい……。俺には触らせてくれないのに。

 これで拒まないだろうって?

 明らかに拒んでるじゃないか。

「……小鳥」

 肩を揺さぶる。

 眠そうにまた茉莉を抱いた。……狸寝入りしてる。そんなに俺と寝るのが嫌なのか。

 仕方ない。

 このままやらせてもらう。

 娘の前だが構うか。キスなら何回もしている。むしろ俺のキスを欲しがるかもしれない。

 小鳥の顔をこっちに向けて顔を近づけた。唇が近づいたそのとき――両手で口を塞がれた。

「なにすんの」

「……ふが」

「あのね、茉莉が寝てるの、見てわかんない? 抱いてるんだからほっといて」

「……ふが、……ふが」

「いいから離れろ! いま危険日なんだから、やりたくないの! ……っっ」

 知るか。

 小鳥の唇を塞いだ。

 茉莉が目を開けてこっちを見ている。だが構うことなく激しくディープキスで小鳥の抵抗を封じた。そのまま胸の谷間に手を挿し込む。……うお。久しぶりに触ったが、なんともサイズがデカくなりやがって。しかもこのモチモチした感触。柔らかくて気持ちいい。

「……パパ? ……茉莉にも……して」

「……っっ?!」

 娘の言葉に小鳥が目を剥いた。そうだよ、この程度のキス、もう何十回も何百回もしている。

 必死になって抵抗する小鳥からようやく口を離すと、わなわなと怒りの表情で睨みつけていた。

「なんてこと……すんの」

「なんのことだ?」

「とぼけんな! 娘にこんなキスしたんかい!」

「キス以上のことをしているが」

「……あのねえっ!!」

「ねえ、パパと喧嘩……やだ」

「喧嘩じゃないぞ、茉莉。これから仲良くなるからな。……おいで、茉莉」

 娘の頭を抱きしめてキスをする。

 ふにゃふにゃと抵抗なく俺の舌に追いすがってきた。……可愛い。いつもこいつの小さな舌は絡みやすくて動きが繊細で、ずっとキスし続けていたくなる。

 唾液を交換し終えた頃、目がトロンとなっている茉莉をそっと横たわらせると、すうすうと寝息をたてて眠った。

 それを一部始終見ていた小鳥が、ようやく――真面目な顔で俺を見た。

「……セックスしたの?」

「最後まではまだやってない」

「信じられるか!」

「いずれするつもりだけどな」

「……っ」

「俺がどんな男かは、おまえが一番よく知っているはずだ」

「……ここまで変態だとは思わなかった」

「なにを今さら」

「茉莉はまだ、二つ、なんだよ!!」

「だからなんだよ。もうこいつは思春期をとっくに迎えている。身体は10歳並みだし、知能だってほぼ大人レベルだ」

「それはそうかもしれないけど!」

「なあ、小鳥。……こいつは篝の子だ。普通の人間じゃない。おまえはそう思わないようにしてるようだが」

「それは……だって、もう篝は」

「あいつはな、まだ……星の加護に守られている。時間が止まってるだけなんだ。俺もそうだが、あいつもおそらく年をとらない。いつでも発動状態にあるんだ。その篝が、子供を産んだ。……それを星が黙って見てると思うか?」

「……え?」

「いつでも奪うってことだ。その気になればな。篝は俺が娘に手を出すのを知っても、止めないよ。あいつの倫理観も大概おかしいからな。だから俺は、茉莉を奪われる前に俺のものにするつもりだ」

「奪う、って……?」

「わかるだろ」

「だって、鍵じゃ……ないのに」

「なれるんだよ。いつでも、滅ぼそうと思えば。茉莉の成長が早いのも、そういうことだ。こんな地球の反対側まで逃げたって、無駄なんだ。篝と、茉莉は、……この星の意思なんだ」

「…………」

「とまあ、いろいろ言い訳させてもらったが、そういうことだ。わかってくれたか?」

「……やだ!!」

「……小鳥」

「茉莉とセックスなんて、しちゃやだあ!!」

「別に今すぐってわけじゃないから」

「いつするの?」

「初潮が来たら」

「…っっ」

「中には出さない。だけど初潮だぞ。こんなの興奮するなってのが無理」

「この変態!!」

「何回言うんだ、それ」

「何回だって言ってやる! この近親相姦願望の変態親父!!」

「久しぶりの小鳥の罵詈雑言は、やはり興奮するな……」

「こっち来んなぁっ!」

 枕を投げてきた。

 だがこんなもの、なんの妨げにもならない。嫌がる小鳥の手首を掴んで枕の上に押し倒した。

「やっ……だぁっ!」

「観念しろ」

「ま、茉莉がいるんだよ?!」

「このままやってもいいが……実は篝が三人でやろうと言っている」

「な……っ?!」

「久しぶりだ、隣の部屋のベッドに行くぞ」

「ちょっ……ま、また、あれやるのぉ?!」

「おまえが主役だ。篝もおまえを愛したいらしい」

「そんなぁっ!」

 小鳥を抱きあげた。

 暴れて抵抗するが、はだけた胸元がより大胆に揺れて、かえって目の保養になった。しかし胸がデカくなった。乳首もこんなに膨らんで、以前とは比較にならない。

 部屋に着くと、すでに篝が全裸でベッドで待機していた。

 それを見た小鳥が本気だとわかったのか、さらに激しく暴れた。

「大人しくしろ」

「やだ!! 3Pはもういやあっ!!」

「瑚太朗……ちゃんと説得してないじゃないですか」

「小鳥が納得できる言い方があれば教えてくれ」

「あなたの場合、言葉じゃなくて行動で示したほうが早いです」

「……確かに」

「篝っ! この変態をなんとかしてっ!」

 ベッドに放り投げてから。

 小鳥の頭を抑えこむように口づけた。

 篝の言う通りだ。やったほうが早い。もうこうなれば身体で納得させてやる。

 咥内で暴れる舌を痺れるほど強く、深く、かき混ぜていきながら。

 頭の中でこれからどうやって小鳥を篭絡させてやろうかと、思い悩んだ。

 

 

 




もし篝が生きていたら、という仮定から派生したもうひとつの物語です。
三人が逃亡した経緯と、2年間にあったいろんな過程をカットしてます。
いろいろあったとだけ言っておきます。
徐々にそれらを織り交ぜて書いていくつもりなので。
なぜ、このありえない話を、続ける気になったかといいますと。
もう少し瑚太朗の変態振りを書いてみたかったからです。
というかエロを書きたかったんです。
ということで、もう少しだけ続けたいと思いますので、よろしくお願いします。
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