【Rewrite】命のカタチのその先は【瑚太朗×小鳥】 作:千月華音
「…………」
自分の下半身を見下ろす。……興奮はまだ醒めてない。
このせいだろうか。狂暴な考えになってるのは。
相手はあの小鳥だぞ。
しかも俺の性癖を暴露しても付き合うとか言ってくれたんだ。
……いや、それ、どうなの。
おかしくないか。ふしだらなことは軽いセクハラでも許さなかったあの小鳥が、フェラを嫌がってないし、最初に抱いたときも無理やりだったのに受け入れた。途中から俺も理性がぶっ飛んで最後までやってしまったが。
なにがあいつを変えたんだ。
俺のことを好きになったとか?
それならなぜそう言わないんだ。
……わからん。
小鳥のことをわかってたはずなのに、あいつの心がさっぱりわからない。
わかってたというか、俺、小鳥の何を知ってるんだろう。
甲斐甲斐しく俺の見舞いに来てくれたり、同じクラスになってからは暇な時間もないくらい話しかけられたり、たまに飯を作ってくれたり、ベランダの植物の世話をしてくれたり、部屋の掃除までしてくれたり、こないだなんてほつれた制服の繕いまでしてくれた。
…………。
なんなの、あいつ?!
俺のこと好きじゃないとここまでしねぇぞ!
なのになんで告白を断った。プロポーズだって何度もした。不意打ちでキスもしたことがある。いやだって、ここまでされてときめかないわけがないだろ。常識的に考えて。
オカ研作ったのだって、小鳥があまりにつれないから、寂しさに耐えかねてのことだった。
そのオカ研も自然消滅した今となっては、もう小鳥しかいない。
晴れて恋人同士になった、その小鳥を、手放すわけにはいかないんだ。
なんだか知らないが俺の連続射精に付き合ってくれようとしている。……あいつって意外とスケベなのか?
手加減こそあたりまえなのに、何を考えたんだ。限界までやるつもりなのか。俺にだって制御不能なのに。
そう。
あれはそういうものとしかいえない。コントロールがきかないんだ。
小鳥を泣かせたくはない。だけど泣かせてみたい。泣かせて俺を求めさせたい。――不毛だ。
少しは萎えただろうかと下を見下ろしてみても、いまだ息子は猛々しくテントを張っていた。
「瑚太朗くーん!」
なんだ?
シャワールームに入ってからまだ5分くらいしか経ってないが。
「ちょっとこれ、なんなのーっ?!」
なにか困ったことでもあるのか。
覗いてみると、バスタオル1枚姿の小鳥が、バスタブに張った湯を見て驚いていた。
……ただの泡風呂だが。
「し、下から、なんか泡が出てきてるよ!」
「ただのジャグジーだろ」
「じゃくしー?」
「おたまじゃくしじゃない。ジャグジー。バスタブに湯を張ると自動で出るようになってんだよ」
「ひょえええ……」
「おまえ、俺んちの風呂入っただろ。その時使わなかったのか?」
「シャワーだけだったから」
「ここのホテルのジャグジーは強力なやつだから、使わないなら設定を……あれ、設定変えるリモコンがないな」
「ねえ、瑚太朗くん」
「ん?」
「やけにラブホテルに詳しいんだね」
「…………。そういうエロゲをやったんだ」
「いま、なんで、間があった?!」
嘘なのがわかるのか。
そう、なぜか知っている。経験はないが、知っている。自分でもよくわからん。
「なんかリモコンどこにもないな。しょうがないからこのまま入れ。入浴剤でも入れて泡まみれにしたら外国映画みたいになるぞ」
「あー、プリティ・ウーマンにあったね、そういうの」
「あれは娼婦だけどな。えっと……これかな。泡タイプのやつ。ほら、小鳥」
「瑚太朗くん」
「ん?」
「一緒にはいろ」
…………。
ぜひ。
そう即答しかけたが、さっきまでの思考のせいで素直に喜べなかった。
明らかに今までの小鳥と違う。間違ってもこんなこと言うやつじゃなかった。
「……いいのか?」
「うん」
「一緒に入ったら、そういうことをするが」
「……うん」
「ジャグジーで感じさせまくってやるが」
「そうして」
「……あのな、小鳥」
それはそれで感じる小鳥も見てみたいが。
「おまえ今まで一緒に風呂に入らせてくれなかったじゃないか」
「…だって、瑚太朗くんの顔がエロかったから」
「今はそうじゃないとでもいうのかよ」
「ううん。狼みたいな性欲剥き出しの顔つきになってる」
「あたりまえだろ! 小鳥とラブホテルに来てるんだ。おまえどうしちゃったんだよ!」
「どうし……?」
「高校入ったばかりの頃だったよな、おまえをラブホに連れてこうとしたことがあった。騙して」
「……そうだね」
「あのときおまえ、めちゃくちゃ怒ってたじゃないか。絶交、なんて言った。俺はそのときのおまえの顔をまだ覚えてるよ。だけどあのとき、俺は真剣だったんだ。冗談みたいに連れて行こうとしたけどさ。おまえを本気で抱きたかった。ショックだったよ、おまえに嫌われたと思って」
「…………」
「だから俺はおまえの嫌がることはもうしたくないんだ。無理やり抱いたけどさ。おまえが受け入れてくれて嬉しかった。ここ数日、俺はおまえと繋がることばかり考えてるよ。……それなのに!」
小鳥の肩に両手を置いてガシッと強く掴んだ。
「おまえの気持ちがさっぱりわからないんだ! 俺のこと好きなのかよ?! 一回だって言ってくれたか?!」
「…………」
「小鳥!」
「……わからないの」
「なに?」
「瑚太朗くんのことが、……わからない。わかりたいのに」
「なに言ってんだ?」
「どうして……こんなにセックスが上手なの?」
「またそれか。俺の童貞はおまえに捧げただろ。おまえの処女だって貰った。お互い初めてだっただろ」
「……違う」
「なにが?」
「瑚太朗くんは、絶対違う。……あたし以外の女の子を抱いてる。わかるの」
「……はい?」
「誰……なの。なんで……あたしより前に……やだ、……瑚太朗くん取っちゃ……やだあ」
小鳥が。
胸に縋りついて泣き出した。
その小さな細い身体を抱き寄せる。静かに泣く小鳥を、ただ見下ろすしかなかった。
……小鳥が嫉妬してる?
俺にも覚えがない女性経験を、なぜか小鳥は確信している。
そして、――たぶんそれは間違ってない。
覚えがない。だが……身体が覚えている。
小鳥にだけは、気づかれたくなかった。自分でもよくわからない経験だが、何度も抱いてるうちに小鳥にそれが伝わってしまったのだろう。
……まいったな。
小鳥の気持ちはもうこの涙が答えだ。これ以上小鳥を苦しめたくない。
「……瑚太朗くん」
「なんだ?」
「一緒に……はいろ」
「……小鳥」
「フェラしてあげるから」
「無理すんな」
「無理じゃないもん」
「わかった。じゃ……してくれるか?」
「うん…」
「やり方わかるか?」
「よくわかんない」
「わかった、教えてやるよ。……服、脱ぐからちょっと待ってろ」
「あのね……瑚太朗くん」
「ん?」
「好き」
「…………」
「大好き。瑚太朗くんのこと、好き」
「…………」
「今まで、つれなくして、ごめんなさい」
「……小鳥」
「でもエロい顔、あんまりしないでね……」
「それは無理」
「えー?」
「おまえを見てるだけで、こんなだ」
「……おっきい……」
「よいしょ、と。軽くシャワーでも浴びてから入るか。ほら、小鳥。バスタオル取って」
「……ん」
小鳥の腰を引き寄せる。
お互いの顔を見つめ合いながら、深く口づけを交わして強く抱きしめた。
頭から振りかぶるシャワーのお湯を二人で浴びながら。
小鳥を抱きあげて泡まみれの浴槽に入った。
あわわわ、と泡を寄せ集めて嬉しそうにしている。ジェットバスほどの勢いがあるジャグジーに小鳥の身体が浮き上がる。尻に直接あたる水流が気持ちいいのか強烈なのか、よくわからないといった顔だった。
柔らかい小鳥の身体を、隈なく撫でていた。くすぐったそうにしながら俺の男根を手で撫でている。フェラをしたがっているようだった。だがその撫で方が気持ちいい……。
「瑚太朗くん……乳首……もちょっと、その……」
「ん?」
「あうんっ! ひ、引っ張んないで……」
「小鳥、足をもっと広げてみろ」
「こう……?」
「ほら、泡がまんこに入るだろ」
「やんっっ」
じゃれ合うように二人で戯れていた。主に性的な戯れだが。
背後から小鳥の唇を奪う。舌を伸ばして応えてくる小鳥を愛おしく思いながら、そろそろ限界のソレを小鳥の尻にあてた。
「あう……」
「教えてやるから、俺の股の間に頭を乗せろ」
身体を浴槽から半身上げて縁に腰掛け、小鳥の目の前に滾っているそれを見せつけた。
ふわあ……といつもより更に倍増しているその膨張に、目を丸くしてため息を吐いた。おそるおそる手で触れると、ビクッ――と、もうはちきれんばかりに震えていた。
「ちゃんと見たの、これが初めてだよ」
「ご感想は?」
「なんかグロテスク……」
「ぐっ」
「でも震えてて、可愛い」
――チュッ……
小鳥が口先で吸い上げた。それだけでビリビリと電撃みたいな痺れを感じる。
小鳥の頭を抑えつけた。ガシッと両手で固定する。
「…瑚太朗くん?」
「口で咥えるんだ」
もう我慢できない。最初はペッティングからと思ったが、口の中に咥えさせて喉を鳴らしてやりたかった。
小鳥はおそるおそる口を開けて、思いきったように口の中に亀頭を飲み込んだ。
「…くっ、……」
「は、う……あが……」
苦しそうだが、興奮が最高潮に達している。このまま……最後まで。
「小鳥、舌を使って……そう、裏筋を舐めてくれ」
不安げな表情。だが拒もうとはしていない。小鳥は苦しそうに言われた通りに舌を動かした。
く……あ……。
た、たまらん……。
敏感なところを小鳥の舌が……しかもこの動き、つたないが悪くない。むしろそれが悦い。
ぐう、とようやく小鳥が喉を鳴らした。そう――喉まで侵入した。喉マンはエロゲで何度か見たが、……やばいなこれ。喉の感触が膣とほとんど変わらない。
小鳥の表情は苦し気だが嫌がってはいないようだった。俺と目があうとニッコリと笑みすら浮かべる。奉仕する小鳥を初めて見たが、震い付きたくなるほど可愛かった。
そのまま喉を何度か行き来しながら、時折口から離してまた挿入を繰り返した。小鳥の口と喉を、俺の大きさで慣れさせるまで繰り返す。最初はゆっくりと――だが、徐々に速さを加えて。
小鳥が。
咥内を吸い上げてきた。
吸っている……俺の亀頭の先端を舌で舐めている。
その淫らな動きにまた膨張した。それを感じてさらに苦しそうに唸ったが、やめることはしなかった。
本当に。
俺を、求めてるんだ。
それが伝わり、もう射精を我慢しなかった。喉奥まで突っ込むと、そのまま熱い飛沫を咽喉に流しこんだ。
涙を浮かべて耐えている小鳥の目元に軽く口づけてから、ようやく口を離してやった。
「は、ふ……ご、ほっ……」
「飲んだか?」
「ひ、ひどい、よ……瑚太朗くん」
「最初から激しいフェラにしちまった」
「これ、激しいの?」
「まあ、かなりハードなほうだな。直接精液を喉に流しこむんだからな」
「あ、味も、わかんなかった…」
「味を知りたいのか?」
「いや、……いいです」
「ところでさ」
「はい?」
「ずっと俺のを握ってるのは、なんで?」
小鳥の手は棹をぎゅっと掴んでいた。
口から離したのに手で戒められていて身動きがとれなかった。
「これ、あたしの」
「はい?」
「あたしだけのだから。他の女に入れたらダメなんだからね」
「…………」
「聞いてんの、瑚太朗くん!」
「……俺さ、記憶にないんだ」
「…………」
「誰としたのか、覚えてない。自分でもよくわからない。だけど身体は覚えている。女を組み敷いて、好きなだけ喘がせて、自分の欲望のはけ口にしたってことは、わかってる。誰なのか知らないけど」
「…………」
「最低だよな……。吐き気がする。俺がやったことなのに、覚えてすらいないんだ。……だけど、ひとつだけわかってることがある」
「……なに?」
「俺はその女に、連続で射精したんだ」
「…………」
「たぶん、それが目的で……やったんだと思う。試したかったんだと思う。それだけの射精を、女が耐えられるのかどうかを」
「試す……って?」
「そういう男なんだ、俺は。目的のためには容赦しない。だけどそういう強さみたいなものがないと、俺は自分自身を保てない。そんな卑屈な人間が、俺なんだよ」
「…………」
「小鳥……してもいいのか?」
「…………」
「今ならまだやめてもいいぞ」
「……して」
「……小鳥」
「瑚太朗くんがその女にしたことを、あたしにもして。じゃないと許さない。許してやんない!」
「…………。わかった。後悔しても知らないからな」
スウ――、と一呼吸した。
……いける。
いつも小鳥で抜いていたことを、本人でやるだけの話だ。
むしろいつもより滾っている。
「小鳥、ここに掴まってろ」
浴槽の縁近くにあるバリアフリーに手を乗せ、小鳥の尻を持ち上げた。
ここまで書いておきながら……。
続くんかい!
すみませんごめんなさい。
続きます。次で終わるかどうかは未定です。
それまでお付き合い頂ければ嬉しいです。