幼馴染を交通事故から助けて死んでしまったけど、なんかそのまま現代にショタ転生して幼馴染に拉致監禁されました。 作:ひざぎ
◇
──指先が、俺のそれに触れた。
「──ひぃっ!」
久しぶりの感触、というか、転生してから初めての感触。自分で触れた経験とは異なって、確実に他者から触れてくる刺激に、俺は声をあげてしまった。
「だ、大丈夫?! い、痛かった?!」
「そ、そうじゃなくて──」
「大丈夫、もっと優しく触るから……」
「まず俺の話を聞けよぉ……」
俺の言葉にちっとも耳を貸さないまま、穂波は俺の下腹部、俺の息子に手で探るように触れてくる。
人差し指の爪がそれに触れる、それからなぞるように指先が触れてくる。皮を被っているそれを優しくなでるように、指先でちょん、ちょんと感触を確かめるように。
「──ひゃ……」
きっと、これしきの刺激であれば、男子高校生の身体である時には声を出すことはなかったのかもしれない。けれど、少年の身体になってしまっている今、あらゆる刺激が新鮮で、経験値がないからこそ激しい感度で体に刻み込まれていく。
「大丈夫、大丈夫だからね」
穂波はそう言いながら、だんだんとかがんで、俺の息子をぷに、ぷに、つん、つん、と触れるようにしてくる。
「あっ、ひっ、ふっ、んっ……」
なんでこんな女の子みたいな声が出てしまうのだろう。もっとこらえることができればいいのに、それでいてきちんと文句をつけて、俺は翔太だぞ、と言えればいいのに。
それでも、感触を弄ぶような穂波の指が、気持ちいい。焦らしているようにも感じる指先ではあるけれど、それでも心地よいと感じてしまう自分がいて悔しい、というか文句を呟きたくなくなる自分の、この煩悩が本当に恨めしい。
「……すっご」と穂波は言った。
「これ、すごいね。押しても押しても反発してくる……。気持ちいい、のかな?」
「……う、うん」
彼女の言葉に飲み込まれるように、俺は素直にそんな言葉を返してしまった。もっと言うべきことがあるだろ、という自分の気持ちは快楽によって消滅させた。まあ、仕方ないよね。うん、仕方ない仕方ない。
そう思いながら、感触を探る穂波の指の腹を快楽として味わっていく。もっと直接的に触れてほしい、というか、こすって欲しい、という気持ちもあるけれど、それを口に出すわけにもいかなくて、ただただ焦らす指に身を任せていく。それだけでも背中に走る快楽のようなものがあったから。
……と、そう思った矢先に穂波の指が止まった。
「……えっと、ちょっと待っててね」
彼女はそう言いながら、屈んだ姿勢から立ち上がって、家の奥の方、というか階段を上って穂波の部屋がある方へと昇っていく。
自分のそれをいじってくれる感触がなくなって、少し寂しさのようなものを抱いてしまう。もっと、もっと触ってほしい、とか思ったけれど、よくよく考えれば今こそがチャンスかもしれない。
(穂波がえっちなお姉さんになる前に逃げ出さなければ……)
俺はそう思いながら、ようやく素面に戻った意識をもって、これからどうするか、ということを考えたけれど、もうその頃には遅かったようで、どたどたと階段を下ってくる穂波の姿がそこにはあった。
彼女がそうして持ってきたものは、薄い本、である。
……見覚えがある。というか、これ、確実に俺が通販で買った──。
「ごめんね! これにやり方が書いてあるはずだから、これでちょっと頑張ってみるね!」
そう言いながら、彼女はぺらぺらと薄い本をめくっていく。
──やべぇ、めちゃくちゃこの状況に合致するような、俺の性癖であるおねショタ本じゃねえかよ。
そんな実感を抱いたと同時に、俺は逃げるという選択肢を自分の中から消してしまった。
だって、男子高校生だもん。俺、頑張ったもん。しょうがないんだもん。
◇
ぺらぺら、と穂波は薄い本をめくっていく。導入であるコインランドリーから始まる部分を抜かして、そうして登場人物が事を致しているページを開いていく。いや、その前後の導入が素晴らしいんだぞ穂波、と小言を点けそうになったけれど、俺の知っているショタはそんなこと言わないから、ただ茫然と穂波が俺にしてくれることを期待しながら待つ。正直、最初こそは罪悪感のようなものがあったけれど、それはそれとしてこれから好きな女の子にやってもらうプレイに対して期待しか抱けなかった。
「……わぁ、口でするんだ」
穂波は薄い本を確認しながら、俺のそれを見てくる。何を思ったのか、俺の息子を見て、うんうん、と頷きながらどこか納得感のあるように。
「今から、舐めるからね……」
薄い本に書いてあるそのままのセリフを彼女は呟いた。俺も少し乗り気になって「ば、ばっちぃよ」と言葉にしてみる。
「大丈夫、汚いところなんてない、よ──」
そんな薄い本のセリフをそのまま呟きながら、彼女は舌先を出して、それから俺の息子を、皮がむかれていないそのままの息子を──。
──舐めた。
「ひゃぁ……」
これは薄い本ではない、俺のそのままの声。喘ぎ声なんて一切出したくないのに、それでも未知の感覚にそんな声が漏れ出てしまう。
「れろ、れろっ」
穂波はつきだした舌を俺のそれに絡めるように、もしくはソフトクリームを嗜むときのように舐めていく。
「特に味とかはないんだ……、れろっ、れろっ」
「う、うぅ……」
やばい、声を出したくない、と思っているからこらえようとするのだけれど、そうするたびにより反発して声が漏れてしまう感覚がある。
覚悟していた刺激に対して、さらに上回るような舌の感触。次第に、穂波の舌は俺の息子の皮をむくように、皮の内側を徐々につついていく。
「やぁ、それ、やばぁ……」
「ふふ、気持ち、いいでしょ」
れろ、れろ、と舌を動かしながら、そうして彼女は舌先ではなく、だんだんと口元を性器へと近づけて。
──かぷり。
「ひゃああっ!」
息子の先端が、ほのかにあたたかい、あったかい。それはそれとして確かな圧力のようなものを感じて、それが刺激になって心地がいい。
そして、咥えるだけに終わるかと思えば──。
──れろぉ、れろぉ。
確かに息子を包むような穂波の舌先。それから咥えこんでいる唇で、亀頭を包んでいる皮を、むくようにして──。
「わはぁっ!」
自分自身でも思う、なんて情けない声なんだ、って。
でも、こらえられないほどの刺激、本来であれば痛いくらいに感じる初めての刺激は、柔らかく包んでくれる唇と舌にほだされて、そうして温もりだけが俺の心地となってくる。
──れりゅ、れりゅ。
そうして彼女の口の中で露わになってしまった亀頭に、舌先を押し付けるようにする穂波。ひゃひゅひょ、というよくわからない声を俺は出しながら、そうして彼女の唇にもてあそばれていく。
「……ぷはぁ。気持ちい?」
「き、気持ちいい、です」
「そっか、よかった」
素直に俺が言葉にすると、穂波は満足そうな表情で微笑んでくる。めっちゃ可愛い。
もう薄い本とかの台詞とかではない。単純に穂波がそのまま思ったことを呟いているような状況。気持ちいい? とか聞いてくる場面、薄い本になかったし──。
「──君、可愛いね」
「……へっ?」
「──かぷっ」
「──ひゃぁぁぁ……」
彼女の言葉に呆気へととらえて、一瞬思考が止まってしまったけれど、その隙を縫うように穂波は俺のそれを頬張っていく。
頭を前後に動かしながら、口内全体で俺のそれを味わうように、そして味を確かに感じるために、舌をすべてにまとわりつかせていく。
やばい、舌ってこんなに気持ちがいいんだ……。今までめっちゃページ読み飛ばしてた……、ごめん……。
「も、もうだめっ、なんか、なんかでちゃうよぉ……」
なんか、なんて言う言葉ではなく、精液が出る、というのは自分で知っているはずなのに、心の中にいるショタがそう言うことを躊躇った。
ここにいるのはひとりのショタとひとりのお姉さんであり、その流れに違和を持ち込むことは誰であれ許されないのだ。
「……ぷはぁ。……いいよ、お姉ちゃんの中で気持ちよくなっちゃえ」
いつも柔らかい瞳をしている穂波の視線が尖るように、俺の目を射抜きながら男性器を咥えこんで離さない。
真空の中にいるような吸引、舌で飲み込まれる感覚、そして前後に動く温もりの波。歯が立つことはなく、俺の棘が抜かれるような、心地のいい口だけの動き。
「でちゃう、出ちゃうよぉ!!」
そうして背中にやってくる衝撃に、俺は声を出す。
──途端、俺の腰を掴んでくる穂波。
がっちりと、離さないことを意識しているように、喉奥(には届いていないかもしれないけれど)へと俺の性器を呑み込んで──。
──どくっ、どくっ。
自分のそれが、鼓動よりも重い何かで波打つように走る快楽。
「──ごきゅっ、ごきゅっ」
そして、鼓動するたびに、呼応するように吸ってくる、穂波のそれ。
──お前、どこでこれを覚えたんだよ……。
そんな悲しい気持ちになりながら、俺は頭が真っ白になる心地に、そのまま身を委ねていった。