解凍されたら1000年後。人類から男が絶滅してました。〜ピッチリスーツの性欲旺盛美少女たちに人類保全の種付けセックスを強要されるらしい〜 作:ユリイカ
惑星〈ティリア〉の都市は一つしかない。星の名前と同じティリアという町で、軌道エレベーターを中心に円形に広がっている。そもそも資源開拓惑星というものは惑星の規模に比べて人口が少なく、ここも100万人程度しか住んでいないらしい。
その代わり、全ての住民が一箇所に集中していることもあって、ティリアの町は賑やかだ。
「うおお、そこら中エロい女の人ばっかりだな」
街中を歩くのは、スキンスーツを着た女性たち。異性の目を気にすることがないからか、誰もが無防備に乳を揺らしている。大半が輸送業に従事していることもあってか、開放的な性格の人が多い印象を受ける。
「あー、七日ぶりのシャワー気持ちよかったなぁ」
「アンタ船で体洗ってないの? 臭いと思ったわ」
「うるさいなぁ。どうせ他人と会うこともないんだし、別にいいでしょ」
などという会話をしながら、ムチムチとした体を揺らして歩き去っていく。
その豊満な肉体をついつい視線で追いかけていくと、不意に強く腕を引き寄せられた。
「トウヤさん。あんまりぼんやりしちゃだめですよ」
「あ、ああ。ごめんごめん」
少し不機嫌な様子のアリサに手を引かれるまま、向かった先にあったのはお洒落な喫茶店。どうやら、ガイドブックにも載っているティリアの有名な店らしい。
「店内確認できました。警備も問題ありません」
「ありがとうございます。では入りましょうか」
先行したテレスが内部の安全を確認して、俺たちも入店する。扉をくぐった瞬間、鼻先に甘い匂いが漂った。ポップなBGMが流れる明るい店内では、数組の客が生クリームのたっぷり載ったパンケーキを楽しんでいる。
「ここはスイーツが有名なのか」
「そうなんですよ! 町の郊外に専用の農園があって、そこで育てたイチゴやオレンジを使ったフルーツスペシャルが特に人気で」
今回の旅行計画を練ってくれたのはアリサだ。この店を選んだだけあって、彼女自身楽しみにしていたらしい。事前の予約もしていたのかすぐにテーブルへと案内され、看板商品だというフルーツスペシャルパンケーキと飲み物を頼むことになった。
「けど、見た感じ大きそうだな」
別のテーブルでもフルーツスペシャルと思しきパンケーキが楽しまれている。大きめのフライパンくらいはありそうな分厚いパンケーキにたっぷりのホイップクリーム、チョコレートソース、フルーツソース。そして新鮮なフルーツのカットがどっさりと盛り付けられ、スペシャルという名に相応しい威容を見せつけている。
強化手術を受けた人間はよく食べるようになる。そうでなくとも、女性は甘いものが好き。ということなのだろうか。
「お待たせしましたー!」
スキンスーツの上にフリル付きエプロンという、ほとんど裸エプロンと変わらない姿の店員さんが、元気よくパンケーキを運んでくる。〈ミグダル〉で散々セックスしたからか、これからパンケーキを食べることに集中しているからか、はたまた単純にスキンスーツ姿に慣れたのか、特に違和感もなく受け入れてしまった。
「トウヤさんには少し多いですかね。はい、あーん♡」
「むごっ」
クリームたっぷり、オレンジを載せたパンケーキがこちらに差し出される。アリサがわざわざ、鳥の給餌のように食べさせてくれるのだ。
「ふふっ、美味しいですか?」
「あ、ああ……。自分で食べれるから――」
「ほら、イチゴもありますよ」
話が通じない。
アリサはすっかりこの状況を楽しんでいるようで、ニコニコと笑顔でパンケーキを次々と口に突っ込んでくる。長い船旅を送っていたのは彼女たちも同じ。久しぶりの下船を楽しんでいるのだろう。
人の三大欲求というものも、1,000年経とうが変わらないものの一つだ。睡眠と性欲は船でも十分満たせるが、食欲――特に甘味というものは少し難しい。積載量に限りのある船の中では、毎日こんな豪勢なパンケーキを拝めるはずもない。
「トウヤさん、あーん♡」
「アリサも食べてくれよ。俺はそろそろコーヒーがほしい」
「そうですか? じゃあ、遠慮なく」
舌が糖分で麻痺してきたところで、両手を挙げて降参する。温かいコーヒーで味覚をリセットしている間に、アリサはモリモリとパンケーキを削り取って行った。
「はー、美味しいですね。毎日食べたいくらいです」
「流石に太るよ、隊長」
「そのぶん動くからいいんです!」
アリサはよく食べて、よく寝て、よく寝る(性的に)。昨日も朝から晩までセックスしまくったはずなのに、その疲れなど微塵も残していないようだ。強化手術の恩恵もあるのだろうが、彼女自身の素質も大きいのだろう。
俺は早々に腹がはち切れそうになったが、彼女はその後もペースを落とさず食べ続ける。そんな姿を見ているだけで、こっちも気持ちいいくらいだ。
「もぐもぐ……むぅ?」
「頬っぺたにクリーム付いてるぞ」
夢中でパンケーキを食べているアリサの頬に付いた、白いクリームを指で拭って舐める。途端に彼女は顔を赤くして、忙しなく動かしていた手を止める。
「と、トウヤさん……。今すぐ襲っていいですか?」
「良いわけないだろ」
はぁはぁ、と発情した顔でこちらを見るアリサ。こんなところでおっ始めたら、あらゆる前準備が無駄になる。周りには一般の客もいるし、俺が男とバレるわけにはいかない。
もちろんアリサも冗談だったようで、すぐにパンケーキに戻る。……冗談だよな?
「トウヤさん、今夜は寝れないかもしれませんね」
「えっ」
テレスが呆れたように半目で俺を見る。また俺、何かやっちゃいましたか?
「すまん。ちょっとお手洗いに……」
「分かりました。テレス、案内と警護を頼みます」
「はっ」
コーヒーをガブガブ飲んだからか、ちょっと催す。無論、事前に店内の下調べは済んでいるようで、テレスがトイレまで案内してくれた。当然ながら男子トイレというものは存在しないので、少し申し訳ないが女子トイレに入る。
「こ、個室までで入ってくるのか?」
「先に確認します。不審者が潜んでいる可能性もあるので」
テレスは入り口で待つというわけもなく、個室の隅々まで確認してから俺を案内してくれた。水音が聞かれるのは恥ずかしいが、背に腹は変えられない。
スキンスーツの局部は開くようになっている。皮を剥くようにチンコを露出させた。――その時。
「オチンチン確認! 本当に男だったんですねぇ!」
「どわぁあああっ!?」
突如、壁が割れる。向こう側、隣の個室から現れたのはスキンスーツにエプロン姿の女性――さっきパンケーキを運んできてくれた店員!?
「なに――むぐっ!?」
「おっと声を上げちゃダメですよ。ふふっ、力が雑魚雑魚なのも前情報通りですね♡ 利尿剤もすぐ効いたみたいですし♡ ――さ、みんなにバイバイしましょうねぇ♡」
「んんーーーっ! んーーーっ!」
両腕を胴体ごと抱きしめられ、両足もムチムチの太ももに挟まれる。顔面は豊満な胸に埋め込まれ、身動きも声を発することもできない。くぐもった声はテレスまでも届かない。
一瞬で思考がパニックになる。そんな俺を見る女の目は、欲望にまみれているようだった。
「何年も前からこんな場末の星でクリーム立ててた甲斐があったわ。さ、お別れの挨拶できたかな? じゃあ、行きましょうね♡」
彼女が個室奥の壁を押す。隠し扉が音もなく開き、暗い通路が現れた。
俺はテレスに助けを求めようともがくが、彼女はそれを許さない。体に密着させるようにして固定して、そのまま悠々と通路を進む。
「――トウヤ様? まだお時間かかりますか」
ドアが閉まる直前。テレスの不信がる声が聞こえた。