解凍されたら1000年後。人類から男が絶滅してました。〜ピッチリスーツの性欲旺盛美少女たちに人類保全の種付けセックスを強要されるらしい〜 作:ユリイカ
鼻先に感じるのは柔らかい女体の感触。顔面すべてを封じられ、どこを走っているのかも分からない。体感では30分ほど走っただろうか。しがみつくだけでも体力が底をつきそうなのに、誘拐犯はまったく速度を落としていない。
周囲が騒がしくないところを見るに、アリサたちはうまく巻かれてしまったらしい。
「よし、到着! おまたせ、オチンチン君♡」
「ぐわっ」
攫われた時と同じように、解放されたのも唐突だった。俺を抱きしめる腕が緩められ、重力のまま落下する。衝撃に備えて身を丸めるが、柔らかなクッションの上に落ちた。
何度か瞬きをして視界を整える。薄暗い地下室のようだ。窓はない。そして、目の前にはカフェの店員だった女が艶美な笑みを浮かべて立っている。
「帝国軍人も詰めが甘いわね。発信機なんかも無効化できてるみたいだし。奪われたくないならちゃんと手を握ってないと」
「っ!」
どろりとした瞳をこちらに向けて、その女は俺の手を握る。ねぶるような艶かしい動きで指の間まで弄られ、悪寒が背中を走る。
見た目は、少し丸みを帯びた肉付きのいい年上の女性だ。ふんわりと内側にカールしたショートボブの茶髪と、丸い目が小動物のような印象を抱かせる。しかし瞳の奥には妖しい光が宿り、肉厚な真紅の唇がゆるく孤を描いている。その姿は小動物というよりも、肉食の獣のようだ。
「あなたの名前を聞いても?」
「あら、男なのに健気じゃない」
クッションに埋もれる体をなんとか起こし、その女を見上げる。逃げ出そうとして、逃げ出せる状況ではない。ならばせめてアリサたちが助けに来てくれるまでの時間を稼がなければ。
俺の思惑を知ってか知らずか、その女は余裕のある物腰で俺のロングコートを剥ぎ取り、胸板を優しく撫でてきた。
「私はベル。しがないカフェ店員よ?」
「しがない店員さんに狙われる心当たりはないんだけどな」
「ふふっ。ほんと、弱っちいのに口だけは達者ね♡」
彼女の手を払おうとするも、万力のように動かない。彼女はずっしりと重たい肉尻を俺の足に乗せて、爆乳を胸板に押し付けるように倒れてくる。唇が鼻の前に迫り、吐息の濃い匂いが入ってくる。
「3年前からアナタの事を待ってたのよ。正確には、帝国が地球から持ち帰ってくる男を」
やはりベルは俺が男で、地球出身であることを知っていた。俺を攫うために三年前からカフェで働き、身分を偽り潜伏し続けていたのだ。
男性回収任務は毎年のように行われている。三年前、二年前、一年前の回収任務はどれも失敗しているはずだ。それでも彼女は潜伏を続け、第264次作戦が成功したという事実を察知した。〈ミグダル〉から〈カルヴァリヤ〉には任務成功の通信が強固な暗号化を施した上で伝えられている。しかし、セイル艦長たちの予想どおり、それは傍受されていたのだろう。
「俺を攫ってどうするつもりだ? 見たところ、あんたも人間だろ? 人類を救うなら――」
「あー、ダル。そういうの興味ないのよね。どうせ滅ぶとしても私の寿命が尽きた後でしょうに」
俺の言葉を遮って、ベルが気怠げに言う。快活な店員さんとはまるで違う雰囲気に少し戸惑ってしまった。彼女はそんな俺の胸板を弄りながら、べろんと頬を舐める。
「私が興味あるのは、アナタとのセックス♡ 宇宙で唯一の男を喰うことよ♡」
性欲の高まりが蒸れた匂いで伝わってくる。スキンスーツは体臭を滲みださせ、俺は彼女の柔らかな肉体に包まれる。
「むぐっ、うっ。いいのか、そんなことしてるうちに見つかって――」
「うふふっ♡ ちょっと怯えた表情も可愛いわぁ。なのに、ここはもう元気になってるわね。――本当にディルドと同じ形してるのねぇ」
「ぐぁっ」
状況はどうであれ、ムワッと濃い雌臭が鼻腔に充満し、俺の体は否応なく反応してしまう。勃起した肉棒を掴み、ベルは恍惚とした目を向ける。最初はおずおずと、やがて自分本位の力強い動きで手淫が始まる。
「まだ仲間が助けに来てくれるって思ってるのね♡ 確かにあの子たちも優秀そうだし、どこに隠れたって見つかるでしょうけど――」
まるで見計らったかのように、部屋全体がかすかに揺れる。まさか、と目を開く俺を見てベルが笑う。
「狭い星のどこかならともかく、広ーい宇宙の隅っこに逃げちゃえばもうおしまい♡」
「軌道エレベーターだったのか!」
俺が閉じ込められていたのは地下室ではない。むしろその逆。窓がないのも納得だ。
資源開拓惑星〈ティリア〉からは毎日大量の資源がコンテナに詰め込まれて運ばれている。俺がいたのは、そんな無数の箱のうちの一つだった。
「一人での計画じゃないよな。――誰の指示なんだ」
三年前からカフェを営み潜伏し、脱出の経路まで整備している。更には〈ミグダル〉を欺けるだけの船まで。個人で成し得る範疇ではないことくらい、俺でも分かる。
豊満な美女は俺の男根を握り、ゆるめ、前後に擦る。そうしながら耳元に唇を寄せて囁く。
「デケデケ将軍」
アナタも名前は知ってるでしょう?
ベルの告げた名前を聞いたその時、かたく閉じられたコンテナの扉が開く。俺はいつの間にか宇宙ステーションの物流システムを通り、目的の船に搬入されていた。
「やあ、人類最後の種あり男。思ったよりもいい顔をしているじゃないか」
現れたのは、2メートルを超える屈強で筋肉質な巨女。厳つい風貌ながらも均整の取れた美しい褐色の肉体で、アスリートのような野生の機能美が備えられている。豊満な胸を曝け出し、腕を広げて歓迎のポーズを取っている。
人の素肌を見たのは久しぶりだ。――そう思ったのも束の間。俺は彼女の額から伸びる2本の短いツノを見つける。同時に、笑みを浮かべた口元から覗く鋭い犬歯も。
人類の雄を乱獲する悪女の種族、デモニアの将軍。
彼女はその名に相応しい、胸も尻も身長もデカい赤髪の女だった。