解凍されたら1000年後。人類から男が絶滅してました。〜ピッチリスーツの性欲旺盛美少女たちに人類保全の種付けセックスを強要されるらしい〜 作:ユリイカ
我々は、道中に多少の波乱があったとはいえ――最終的には完璧に任務を全うすることができた。放棄惑星〈アース〉から冷凍睡眠状態の男性を見つけ出し、保護した。彼の治療と生殖機能の増強を行い、帰還の途では目標をはるかに上回る膨大な精液を手に入れた。しかもそれは、デモニアの呪いにさえ打ち勝つ強力な純粋人類遺伝子だ。
首都惑星〈カルヴァリヤ〉は盛大な歓待式典を催し、我々は華々しく盛大な拍手と称賛のもとに迎えられた。
だが――。
「トウヤ殿……」
絢爛たる祝祭も、私の目には空虚に写った。顔も知らない政府の重鎮と握手をし、有象無象の記者たちに取り囲まれ、無数のフラッシュライトを浴びる間に、トウヤ殿は連れ去られてしまった。
いや、もともと既定の話だ。〈ミグダル〉が連れ帰った男性は統一銀河政府直属の男性保護機関に身柄を移され、人類再起の礎となる。知ってはいたが……これほどまでに呆気なく別れが来てしまうとは。
私は年齢もあり、名誉退役となった。今では肩書きもなくただのセイルとなる。他の船員たちも、まるで大きな意思が働いているかのように銀河中に散り散りとなった。〈ティリア〉のような辺境に飛ばされた者さえいる。
「んっ♡ トウヤ殿っ♡ ああっ♡」
ベッドに倒れ、熟れた肉体を慰める。唯一の財産とも言える、彼の逸物を模したディルド。退職金も大量に――それこそ一生をかけても使いきれないようなものが支払われたが、それよりもこちらの方が価値がある。
仕事もなくなり、重責も消え、自由となった私は、一日の大半を無様な自慰に浪費するババアとなってしまった。
潮を噴き、グショグショに汚れたシーツに身を埋める。
張り合いがない。――どれだけ水を飲んでも喉の渇きが癒えない。
「トウヤ殿は、丁重に扱われているだろうか」
搾精機を積んでいった私が言えた義理ではないと自嘲する。それでも彼のことを思うと不安が胸を締め付ける。
トウヤ殿を船から降ろしたのは、皇女殿下直々のことだったという。それがまた、私の心に爪を立てる。あの女――統一銀河帝国では内心の自由は認められている――がトウヤ殿をどのように扱うか不安で仕方ない。種馬のように虐め、搾り、己を孕ませることに使うのではないか。
忌まわしき縦ロールが脳裏に浮かぶ。世界は自分を中心に回っていると思っている女だ。それがまた当たらずとも遠からずというのも腹立たしい。デケデケから聞き出した情報を元に揺さぶりをかけようともしたが、直後に名を挙げた内通者たちが謎の失脚を遂げて、彼女は嫣然と笑って見せた。
「ああ、一目会いたい……。トウヤ殿の声を聞きたい……」
再び股間に手が伸びる。ただのババアと成り果てた私には、彼が緊縛され、他の女に犯される姿を妄想してオナニーに耽ることしかできない。
「おお、トウヤ殿♡ その女はいけませんっ♡ トウヤ殿、私を――」
「セイル艦長! いらっしゃらないのですか、艦長!」
「ぬぉおおおおっ!」
生温い絶頂へ至りかけたその時、突如としてドアが乱暴に叩かれる。外から響くくぐもった声は特務部長――バルディアのものだ。
「私はもう艦長ではない! というか自宅だぞ! 何しに来た!」
オナニーに水を差された鬱憤も込めて声を荒げる。急いでシーツを洗濯機に突っ込み、窓を開けて換気をする。メス臭い室内を、急いで消臭する。
「どうせオナニーばっかりしてるんでしょう! それよりも緊急事態なんです!」
「な、お、おな――そんなわけないだろ!」
周囲は閑静な高級住宅街だぞ! 何を白昼堂々猥語を叫んでいるのだあの女!
私は近所からの信頼失墜を避けるため、急いで鍵を開けてバルディアを引き摺り込んだ。
「おま、お前なぁ……!」
「くっせぇ部屋して何を誤魔化そうとしてるんですか」
「私が退役した途端にだいぶ口が悪くなったな」
「そんなことはどうでもいいんです。それよりも、私の方へ皇女殿下から秘匿通信が来まして」
「なに?」
ちょうど今、オナネタにしていた女の名前が出てきて驚く。退役したとはいえ私も軍人だ、部屋は最低限の防諜処置がなされている。そのことを確認して、バルディアは通信を再生した。
空中に投影される映像。そこに映し出されているのは、壮麗な宮殿のようだった。
「ここは、皇居か?」
「ええ。どうやらあの女、無理を言って自分の寝床にトウヤ様を引き込んだようで」
まさか、という思い。やはり、という確信。
表向きにはトウヤ殿の精液は公正な審査を潜り抜けた優秀な女性に優先的に与えられることとなる。しかし、統一銀河政府の中心にある皇家がそれを得ないはずもない。だが、映像はどこか様子がおかしい。
「なんか、人が倒れていないか?」
正面に映し出されているのはキングサイズをはるかに超える巨大なベッド。そこにスキンスーツとエプロンドレスを着た女たちが、間抜けに腰を上げて倒れている。他にも大きく足を開いていたり、胸を曝け出していたり、白目を剥いてアヘっていたり。誰も彼もが散々な姿だ。
あれは――皇居で働くメイドたちではないか。なぜ彼女たちが皇女の寝室で倒れている?
首を捻ったその時、画面が揺れる。映像を記録していたカメラを誰かが手に取ったらしい。ゆっくりと下辺から現れたのは、長い金髪をくるりと縦ロールにした年若い女――この人類の頂点に立つ皇女殿下そのひとだ。
「これは……」
絶句する。彼女が私の知る皇女といささか様相を異にしていた。
スキンスーツも脱ぎ去り、白玉の肌が顕になっている。だが、顔面を涙でグシャグシャにして、足もガニ股に開いて歪な動きだ。慎ましい胸に白濁とした粘液がこびりつき、象徴たるティアラを握りしめている。
いつも高貴を保ち、威風と自信を漲らせる彼女とは思えない。まるで何か――獣に蹂躙されたような。
『た、たひゅっ、たしゅけて下さい。わ、妾では無理でしゅっ♡ だめっ、おかしくなりゅっ♡』
カメラに向かって必死に訴える皇女。だが真横から物音がして、彼女はひどく怯えた様子で肩を震わせる。
『ティナ。まだ終わらないよ』
『ひゅっ!?』
ティナ。ああ、そうだ。皇女殿下の愛称。皇家の人間にしか呼ぶことを許されない名前。それを懐かしい耳に覚えのある声が呼ぶ。
金髪縦ロールロイヤル娘は怯えて逃げようとする。直後、画面外から手が伸び、彼女の尻を掴んだ。
『あっ♡ あふっ♡ だめぇ♡』
『確実に孕むまでするんだろ? さ、続きだ』
『いや、もう孕んでりゅっ♡ 確実に卵子パクパクされてるのにぃぃいいっ♡』
皇女が画面外に引き摺り込まれ、パンパンと激しい音が響く。
『んおっ♡ おっぎっ♡ でかすぎっ♡ こんなのダメェ♡ おちんぽっ♡ おちんぽ良過ぎてガバマンになるっ♡ 処女なのにぃいいっ♡』
宮殿中に響き渡るような嬌声。天井を向いたカメラのそばで、誰が誰と何をヤっているのか、分からないわけがない。
『ご、ごめんなしゃいっ♡ 独り占めしようとしてごめんなさいっ♡ できないっ♡ だめっ♡ んおおおおんっ♡ も、戻ってきてぇ♡ たしゅけてぇっ♡』
悲痛な叫び。とめどない快楽を押し付けられ、逃げたいのに逃げたくない、排反する二つの思いにせめぎ合う声。何人たりとも触れることすら叶わぬ秘部を蹂躙する雄の声が聞こえた。泣き叫ぶ少女は、神ではなく人だった。
「……バルディア、この記録……撮影日が三日前なのだが」
途絶した映像データを見て、重大なことに気づく。
「日がな一日オナってる割に頭はまだしゃっきりしてますね。解読に時間がかかったんです」
「ちょっ、わ、私は別に猿みたいなオナ狂いでは――」
「近所に爆音で聞こえるレベルのオホ声上げておいて何言ってるんですか。防諜設備、更新した方がいいですよ」
「ほぁーーーーーっ!?」
核爆弾みたいな衝撃発言に意識を失いかけるが、バルディアに頬を叩かれなんとか戻る。……とりあえず引っ越しを考えなければ。
「流石というか、なんというか。皇女殿下は自分が助かるために身代わりを次々捧げたようで」
「身代わりとは?」
「宮殿付きのメイドたちを始め、近衛、諜報部、捕虜。それでも止まらず政界の奴らも次々と投げ込まれ、喰われました」
「えっと」
バルディアは凄惨な現状を語る。トウヤ殿は皇女を喰らい、皇女の周辺を喰らい、更には政府中枢にも乗り込んだ。いかに海千山千の手練手管を持つ女どもも、全員処女には変わりない。デモニアさえ討ち取ったトウヤ殿に叶うはずもなく、次々と陥落。
「もはや政府機能が麻痺する危険さえありますよ」
「この映像から三日で……。どうなってるんだ、トウヤ殿は」
「Dr.レイミに詳しく話を聞く必要がありそうですね」
生殖機能、強化しすぎだろ。それとも私たち現代の人類が雑魚マンすぎるのか?
「艦長、貴方にも招集がかかっています」
「招集?」
突拍子もない言葉に胡乱な目を向ける。バルディアは大きなため息をつき、口を開いた。
「トウヤ様を抑えるのは、並大抵の女では難しい。監獄に入れても看守が籠絡されてしまうようで。――ですので、半年にわたって彼を抑え続けた〈ミグダル〉の船員を再招集し、彼の管理をさせるとのことです」
「なっ、そ、それは――!?」
驚きのあまり立ち上がる。衝撃で棚に隠していたディルドがボロボロと転がり落ちてくるが、バルディアも一瞥しただけで反応しない。逆に恥ずかしいな。
ともかく。
「トウヤ殿とまた、会えるのか!」
「そういうことです。――アリサたちにも伝えてください」
言われるまでもない。
私は部屋を飛び出し、辺境へ飛ばされた仲間たちに連絡を始めた。