俺は今までナンパで知り合った女からLINEがきた。本文を見てみるとこうだ。
<田口邦弘! お前の子どもを妊娠したよ。責任とってくれるのか?>
俺はそれを見て、本当か? と思った。いつやった子だよ。そんなの信じられるか!
この女は佐藤ゆりの前に知り合った女。また、この女とやりたい。氏名は、
ゆりは俺がスマホを弄っているのを見て、声をかけてきた。
『LINE見てるの?』
「ああ、そうだ」
どうしたというのだろう。
『また、あたし以外の女を抱こうとしてる?』
何でわかるんだ。さすが、女は勘が鋭い。
「抱けたらいいなーと思ってるだけだ」
彼女はニヤニヤしながらこちらを見た。
『やっぱりそうか。そうだと思ったよ。変態だよね」
言いながら笑っている。
「お前に言われたくないよ」
そう言うとゆりは、
『お前って言わないでよ』
「何でだよ。年下だからいいだろ」
そう言うと、ゆりは黙った。
美香の話しは、嘘か本当かわからないから、放っておく。
俺はナンパに行ってくる。あ、でも、ゆりはどうしよう。適当に誤魔化しておくか。
「ゆり、ちょっと出掛けてくるから」
「うん。どうせナンパに行くんでしょ」
俺は一瞬黙ったが、
「そうだ! 悪いか!」
「べーつにー」
そう言いながら、また笑っている。何人ナンパしてるんだよ、とゆりは言った。
「100人くらいだ」
「マジで? 冗談でしょ」
「本当だ。嘘をついてどうする」
ゆりはさっきまで、余裕な感じでいたけれど、いざ、本当にナンパに行くとなったら哀しそうにしている。ということは、ゆりは俺に惚れているのか? そういうことになると思うが。俺は訊いてみた。
「ゆり、何で俺がナンパに行くと言ったら、急に哀しそうになるんだよ」
彼女は黙ったまま。
「もしかして、俺に惚れてるのか?」
「はあ? ふざけたこと言わないで!」
「じゃあ、なんでだよ」
ゆりは泣き出した。
「おいおい、どうしたんだよ。何で泣くんだよ」
「邦弘は女心が全然わかってない……」
「言われないとわからないよ」
「察してよ!」
「だから、言われないとわからないって。察するのは限度があるよ」
「まあ、そうかもしれないけどさ」
ゆりは言った。
「邦弘は鈍感よねえ」
「まあ、敏感ではないな」
「もう、この際だから言うけど、邦弘には傍にいてほしいの。ナンパなんかしないでさ」
「おいおい、俺を縛るのか。それだけは勘弁してくれ。俺は自由が好きなんだ」
「ここまで言っても、まだ、わかってくれないの」
「わかってるよ、お前の気持ちは。でも、俺はいろんな女を知りたいんだ。そこは譲れない」
「あっそ! じゃあ、好きにして!!」
そう言われて俺は出かけるためにシャワーを浴びることにした。下着を引き出しから持ってきた。
シャワーを浴びたあと、香水を上半身と下半身に振りかけた。服装は青いTシャツに赤いハーフパンツを身につけた。煙草も持ってと。あと、財布とスマホと部屋の鍵を小さなバッグに入れて部屋を出た。
車はあるが、それじゃ、ナンパができないから歩いて繁華街に行く。