俺はゆりの気持ちなど無視して繁華街に向かって歩き出した。
15分くらい歩いて人の多い街に着いた。さて、いい女はいるかな。俺は女を物色する目で辺りを探った。まるで、獲物を捕らえるメスライオンのようだ。
いろんなタイプの女がいる。金髪で背が高く、まるでモデルのようなスタイル。ムラムラする、そういう女を見ると。あと、茶髪でモデルほど背は高くなくても、胸が大きくウエストがくびれているような女もいた。そういう奴もなかなかいい。胸に揉みごたえがあるような大きさ。
久しぶりにナンパをしに来たが、いい女が大勢いる。その中で目が合った女がいる。メイクは薄いがぱっちりとした目。すうっと通った高い鼻。俺より年上かもしれないが、そんなに離れてはいないだろう。黒髪で前髪はぱっつん。背はそんなに高くはないが、少しぽっちゃり体型。
俺はじーっと見つめた。すると、その女はニコッと笑みを浮かべた。こいつだ! と思い近付いて行った。その女も人混みの中をかき分けて俺の方に向かって来た。
その女は俺の前で止まり、
「こんにちは!」
と元気に挨拶してくれた。嬉しい。俺も、
「こんちは!」
大きな声で挨拶した。すると、周りの人間が俺を見た。そんなことは気にせず、俺はその女の手を掴んで狭い路地へと連れて行った。
俺は積極的な性格だから女にも自分から声を掛ける。
「俺に興味を持ったのか?」
「うん、何となくね」
「何か、君、今までと会った女の子とタイプが違うな」
「あ、そうなの。へえ」
「俺のことは、邦弘って呼んでくれ。君は何て呼んだらいいかな?」
「わたしは、多恵っていうの」
「いくつ?」
俺は女に年を訊くのは失礼だと思わない。だから訊いた。
「いきなり年きくのね、まあいいけど。22よ」
「そうか、俺は21だ」
「やっぱり年下か、そうだと思ったんだ」
俺はムラムラしていたし、歌も歌いたかったからカラオケのあるホテルに行くことを考えた。それを俺は多恵に伝えた。
「ホテルに行かないか?」
「ホテルってラブホ?」
「そうだ」
「うん、いいよ!」
尻の軽い女だ。でも、俺はそういう奴が好きだ。ご飯を食べたりして、お互いのことを知ってから性行為をするのは面倒。お互いのフィーリングが合えば性行為をする、というのが俺のスタイル。感覚や直感的に感じる気持ちや感情のことだ。それが合えば、だいたいヤらせてくれる。俺の経験上では。ただ、ひとつ思うのは年がとればとるほどフィーリングだけじゃ、ヤらせてくれなくなる。なんでだろう。慎重になるというのかわからないが。