※この作品はR-18です。

東京都高度育成高等学校・北郷伝   作:山上真

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桃色伝:06(桔梗&鈴音)

 勉強合宿は思いの外有意義だったと言っていいだろう。千秋と美雨が俺の補佐に就いたこともそうだが、彼女たちの手料理を食べるところから開催したのが大きいに違いない。もちろん、美雨がメイド服で参加したのも忘れてはならないが。

 結果として、合宿に参加した野郎どもは初手からテンションを大いに上げ、これまでの授業態度からは信じられないほど、実に真面目に取り組んでくれた。

 確かに須藤の学力不振には何度となく辟易させられたのも事実だが、それでもアイツは腐ることなく勉強に取り組んだ。中学校どころか小学校からのやり直しであるにも拘らずだ。それだけの遅れ、当然ながらこの短期間で全てを取り戻せるわけがない。しかし、一歩一歩着実に遅れを取り戻していき、間違いなく中学範囲には食い込んだ。

 その分、俺は須藤にかかりっきりとなってしまったが……。

 改めて、千秋と美雨が補佐に就いてくれたことには感謝である。それがなければ、頓挫していたことは間違いないのだから。

 とはいえ、誰もが誰も俺のような感想を抱けるわけがない。取り分け、池と山内の面倒を見ることになった桔梗はストレスが急上昇したようだ。明日は学校があるにも拘らず、俺の部屋へと押しかけて来たのである。

 そのままガチャリと鍵を掛けたかと思いきや、瞬く間に服を脱ぎ散らかし――

 

「はいズボン脱いでー」

 

 言いながら俺のズボンを降ろし――

 

「はいベッドに横なってー」

 

 俺をベッドに転がし――

 

「はい硬くしてー」

 

 その繊手で俺のジュニアを扱き始めた。

 状況は分からぬながら、そうもされればジュニアも天を向こうというものだ。

 そして屹立したジュニアにコンドームをセットしたら、騎乗位ピストンの始まりである。

 

「まったく……あっ! ……池と山内の奴……あんっ! ふざけんなよ……んんっ!」

 

 パン! パン! パン! パン! ……と、肉と肉のぶつかり合う音を室内に響かせる一方で、静かに池と山内への不満を零す。時折甘い声が混じるのはご愛敬だ。

 俺の扱いが肉バイブもかくやといった有様だが、気持ちいいのは確かだし、わざわざ文句を言うほどでもない。実に桔梗は俺のことをよく分かっている。

 

「いえ、それに関しては全く同意見なのだけど、どうして私まで連れてこられたのかしら?」

 

 静かに疑問を呈したのは、室内にいる第三の人物――鈴音であった。

 そう。何故か桔梗は俺の部屋に攻め入るに当たり、鈴音まで引っ張ってきたのだ。……なお、桔梗が脱ぎ散らかした服は、見兼ねた鈴音が溜め息を吐きつつ折り畳んだ。

 

「どうしてって、わざわざ説明が必要? そりゃあ、確かに私はアンタが嫌いだけど、だからって仲間意識を持ってないわけじゃないのよ? ストレス解消に打ってつけの方法があるんだから、同じくストレスが爆溜まりしているであろうアンタを誘うことに何か不思議でもある?」 

 

 ゆっくりとしたピストン運動を続けたままに、桔梗は鈴音の問いに答えた。

 

「言わんとすることは分かるけど……それがこれ?」

「そう、これ。別にコミックでもアニメでも、ゲームでもカラオケでも何でもいいんだけどね。アンタ、そういうタイプじゃないでしょ? 時間を考えたらショッピングも無理だし、そうなったらあとはもう、性行為が一番でしょ」

 

 小首を傾げる鈴音に対し、桔梗は悪びれもせずに言ってのける。

 

「興味がない、なんて言わないでよね。今部屋に残ってる時点で、興味があるのは間違いないんだし。確かに無理矢理引っ張ってきたのは事実だけど、興味がないなら、見るのも嫌なら、逃げる機会はいくらでもあった。今だってそう。部屋に鍵を掛けたって言っても内鍵なんだし、本当に嫌なら今からでも鍵を開けて逃げてしまえばいい。それをしない、してない時点で興味があるのは明白」

 

 一つ一つ、鈴音の逃げ道を塞ぐかのように、桔梗が言葉を紡ぐ。

 

「性欲なんて誰もが持ってるもんだし、世にはAVが蔓延してる。そりゃあ『子づくり』っていう本来の意図からすれば的外れも甚だしいんだろうけど、そんなん、どれだけの純粋培養って話よ。リビドーの促すまま肉欲をぶつけ合うのは、決して間違ってるわけじゃない。

 つってもまあ、相手によりけりな部分があるのも事実だけどね。池や山内なんかを相手にするのは死んでも御免だし」

「まあ、それには同意するけど……」

「あ~、そうだ。聞いてよ一刀くん。あの二人、トイレで思いっ切りセンズリ扱いたんだよ。いくらデリカシーに欠けるっても限度があるでしょ。信じられないと思わない?」

 

 桔梗の語った内容は、信憑性がある一方で、流石にすぐには信じられなかった。あの二人なら、という思いがある一方で、いくらあの二人でも、という思いがないではない。

 

「マジで?」

「マジ。大マジ。おかげで用足しのたびに私の部屋に行くことになったよ。しっかもあの二人、睡眠薬なんて持ち込んでんだよ? マジでどういう神経してんだってーの」

「話術だけでそれを引き出してしまう桔梗さんも大したものだけどね。あれは私には無理だわ」

「なんかさ~、今だけの期間限定で、病院で一年生を対象に睡眠薬を無料で調剤してもらえるみたいなんだよね。まあ、言われてみれば納得する部分もあるんだけど。

 一ヶ月間、遊び呆けた上でのネタ晴らしでしょ。おまけに赤点退学の事実まで突き付けられたんじゃあ、そりゃあ不安で夜眠れなくなる生徒が出てもおかしくないよね。

 私たちはそんなこともなかったし、特に告知しているわけじゃあないみたいだから、行ってみないと分からないってやつ?」

「それはまた、何とも……」

 

 そう言うより他になかった。確かにそういう生徒がいてもおかしくはないし、そういう生徒に対するサービスが行われていても不思議はない。

 あの二人は不眠症とは無縁そうだが、あれで池はそこそこの交友関係があるからな。そこから情報を仕入れた可能性は否定できないし、実際に手に入ったなら悪用を考えてもおかしくはないだろう。……いや、普通に考えたらおかしいのだが。

 

「そりゃあ、普段から女子と縁遠いくせに発情した猿の如き二人だからね。美少女の部屋で、美少女に勉強教えてもらってってなれば、テンション爆上げの性欲過多になっても不思議はないし、剰え女子の部屋でのオナニーともなれば、その仄暗さも相俟って普段以上の快感を得られてもおかしくはない。手元に睡眠薬があるんなら、もしかしたらって期待するのも分かる。

 けど、理解できるのと納得できるのは別でしょ? 実際にやる? 睡眠薬の方は未遂に終わったけど、それは私たちが警戒していたからっていう見方もできる。実際、アイツ等何度となく私たちに飲み物勧めてきてんのよ? しかも1.5とか2リットルの、間違いなくコップが必要なやつ。勘繰っても無理はないでしょ?」

 

 怒りのためだろうか。桔梗はガーガーと捲し立てる一方で、ピストンの速度を上げた。

 

「それは流石に擁護できないな。てか、後々を考えれば割に合わなすぎるだろ。今こうやって快楽を享受している俺が言うのも何だが、一時の快楽のために人生を棒に振る気か、アイツ等は……」

 

 桔梗の言うように一抹の理解はできるが、流石に呆れの方が勝る。

 

「ほんっとそれ! ……って、あっ! イク! イク! イク~~~~ッ!」

「俺も……そろそろ……出る!」

 

 怒りのままにピストン運動を繰り広げていた桔梗は、不満を口にしながら絶頂した。

 そして、ほぼ同時に俺もイッた。迸る熱情が放出される。

 

「あ~、気持ち良かった。……わぁ、たっぷり出たね~」

 

 実に満足した様子で俺から降りた桔梗は、コンドーム片手に感想を零した。その水筒の中には、一回で出したとは思えないほどの量の精液が収まっているのが見て取れる。

 それを、桔梗はこれ見よがしに鈴音の前に翳し、揺らした。ブラブラとコンドームが揺れ動くたび、鈴音の視線がそれを追う。さながら五円玉催眠の如くである。

 徐に揺らすのを止めた桔梗は、やはり鈴音の目の前でその中身を手に注いだ。白い、濃厚な液体が桔梗の手を汚す。それに構うこともなく、桔梗はその手を己が口元に運び――

 

「ん、美味し……」

 

 音を立てて、俺の精液を飲み干した。いい笑顔でそんな感想を零すオマケ付きである。

 実際、普通に考えると決して美味いわけがない。それでもなお美味く感じるのだとしたら、そんなのはプラシーボ効果に他ならないだろう。

 だが、そんな理屈はどうでもいい。桔梗のような美少女が、俺の精液をさも美味そうに飲み干したのだ。その感動は口舌に尽くしがたし。ただその事実だけで、俺のジュニアは再び天を向いた。

 

「……美味しいの、それ?」

「美味しいよ。もっとも、一刀くん(好きな人)のだからかもしれないけどね。私も一刀くんのしか飲んだことがないから確かなことは言えないけど、普通に考えたら美味しくないってのは分かるし……」

 

 まるで信じ難いものを見るように、恐る恐る鈴音が問いかけると、やはり桔梗は笑顔のままで答えた。

 

「じゃ、次は鈴音ちゃんがやってみよっか。私がやってるのを見てたんだし、やり方は分かるでしょ? そんなに息を荒くして興味津々だもんね。早く自分も試してみたくて堪らないでしょ?  

 あ、それとも怖い? まあ、そりゃそうだよね~。無理もないよ。私も一刀くんのしか知らないけど、一般的なサイズに比べると大分大きいみたいだし。理論武装でお高く止まった堅物な鈴音ちゃんじゃあ、たとえ極上の快楽が待っているのが分かっても、試してみる気にはなれないよね~。

 これじゃあ、今後の勝負はずっと私の不戦勝かな~?」

 

 そして、煽る! 煽る! 煽る! イイ笑顔を浮かべたまま、桔梗はこれ以上ないほどに鈴音を煽り倒した。

 

「……ちょっと待ちなさい。どういうことかしら、不戦勝って?」

 

 フィーーーーーーッシュ!! 桔梗の煽りに我慢できず、とうとう鈴音が食いついた。

 

「え? 言葉通りの意味だよ? 勉学であれ、運動であれ、それこそコミュニケーションであれ、これまでの経験がモノを言う。これじゃあ、どれだけ平等を心掛けても、真実平等になんてなれるわけがない。

 でも、性行為(これ)は違う。特に一刀くんが相手だと。一刀くんは自他共に認める女好きで、特定のパーツの良し悪しで相手を贔屓することがない。つまり、スタイルが勝敗の分岐点にはなり得ない。

 だからこそ、どちらがより一刀くんを気持ち良くできるか、という点で勝負が成り立つ。勝敗を分かつ分岐点があるとするなら、それは女側の技量と、一刀くんに向ける熱情の強さに他ならないだろうね。

 熱情ったって、別に恋情じゃなくていい。愛情じゃなくてもいい。それこそ、感謝や尊敬の念だって、何なら軽蔑の念だって構わない。普段の姿からは想像できなくても、誰だって多かれ少なかれマゾヒスティックな面は持っている。なら、そこを刺激してやればいいだけだし。

 ほら、こう聞くと対等だって思わない? 鈴音ちゃんにも勝ちの目があるって思わない?

 まあ、こうまで挑発されて逃げるんなら、それはそれで構わないよ。その時は、鈴音ちゃんは私のライバル足り得なかったって諦めるだけだし」

 

 そして、桔梗は鈴音を更に煽った。

 

「……いいでしょう。そうまで挑発されて逃げる気にはなれないわ。あなたが相手だと特にね……!」

 

 結果は御覧の通りである。見事に鈴音は乗せられてしまった。

 まあ、諸々の状況が都合よく重なった結果ではあるだろうが、鈴音が今までの硬さを失ってしまった時点で、こうなることは確定していたのだろう。こと弁舌の勝負において、コミュニケーション能力が達者な桔梗を相手にしてコミュ障の鈴音が勝てる道理などないのである。一般的な理論や理屈が通用しない分野であれば尚のことだ。

 鈴音もまた衣服を脱いで、俺たちの前に裸体を晒す。……胸の大きさでは桔梗に及ばないが、それでも見事な美体である。

 

「あ、念のために確認するけどピルは飲んでる?」

「……? それは飲んでるけど、コンドームを着けるんだし関係なくないかしら?」

「甘い! 甘いよ、鈴音ちゃん! そこらのラテ以上に甘ったるい考えだよ、それは!

 いい? 世の中に絶対はないの。風船だって空気を入れすぎれば割れる。ビニール袋だって物を入れすぎれば破れる。コンドームだって同じこと。特に大半のコンドームは薄さを売りにしてるからね。製造過程上の不良品が混じってないとも言えないし、まして一刀くんほどの巨根だもん! やってるうちに破れる可能性はゼロじゃないんだよ!」

 

 片手人差し指を立てつつ、桔梗は鈴音に詰め寄った。勢いに押され、鈴音は自然と後退った。

 

「言わんとすることは分かるけれど……どれだけ低い可能性よ、それ? まあ、ピルも飲んでるんだし、そうなったらそうなったで構わないわよ。性行為に興味があるのも、昂っているのも本当だし……」

「言質は取ったよ? んじゃ、早速――と言いたいところだけど、一刀くんのを受け入れるには濡れが弱いかなあ? 取り敢えずクンニでもしてもらって、もっと蜜を出した方が安心できるね」

「クンニ?」

「あれ、知らない? 正式名称をクンニリングスって言うんだけど?」

「ああ、クンニリングスね。それなら知識としては知ってるわ。女性器を直接舌で舐めるって……いう……」

 

 言っているうちに、鈴音の語尾が弱まった。実際に口に出すことで、羞恥心が沸き上がったのだろう。

 

「ハイハイ。今更その程度で恥ずかしがらない。やるって決めたんでしょ? まあ、どうしても無理ならそのまま挿入するのもありだろうけど、間違いなく痛いよ? ただでさえ一刀くんのはご立派様なのに、鈴音ちゃんは間違いなく処女でしょ? 間違いなく快感より痛みの方が勝るよ? 私もハジメテの時は今の鈴音ちゃん以上に塗れていたけど、それでも痛かったし。まあ、それ以上の快感を得られたのも事実だけど」

「……舐めてもらうわ」

 

 経験者の弁に勝るものはなく、鈴音は諦めたように零すのだった。

 

「えっと、じゃあ、お願い」

「承った」

 

 鈴音が恥ずかしそうに言いつつ、その秘所を俺の眼前に近付けた。

 鈴音のそこは、さながら極上の美術品の如しであった。……まあ、高校一年で経験のある方が少ない以上、誰だって似たようなものではあるが。

 舌を伸ばし、一心不乱に舐めしゃぶる。俺の舌技にそこらの女が耐えられる道理などない。処女が相手となれば尚更だ。結果、鈴音のそこからは瞬く間に蜜が溢れ出した。

 音を立ててそれを飲み込む。……美味い! まあ、これとてプラシーボ効果なのだろうが……。

 飲んでも飲んでも、次から次へと溢れ出る。鈴音は俺を溺死でもさせるつもりだろうか? 間違いなく幸せではあるのだろうが、同時に果てしなく情けなくもある。正直、そんな情けない死に方は御免被りたいのだが……。

 

「ちょっとちょっと、一刀くん? そこら辺にしておいてあげなよ。鈴音ちゃん、さっきから何度となくイッてるよ?」

 

 そんなことを考えていると、桔梗によるツッコミが入った。その声音には多分に呆れが含まれている。

 なるほど。どうやらやりすぎてしまったらしい。花園がドアップ過ぎて、鈴音の表情が見えなかったことによる弊害だ。

 

「ん~、まあ、丁度いいかな? はーい、鈴音ちゃんこっちきてー」

「ふぇ?」

 

 イキすぎて前後不覚になっている鈴音の手を桔梗が引っ張る。自然、それに伴い花園が遠ざかってしまった。

 

「それじゃあ、コンドームをセットしてー」

 

 口に出しつつ、桔梗が俺のジュニアにコンドームをセットした。

 

「ご立派様を入り口に宛がってー」

 

 次いで、俺のジュニアを位置調整。鈴音の花園へと狙いを定める。

 

「じゃあ、鈴音ちゃん。思いっ切り腰を下ろそうか?」

「思いっ切り……腰を……下ろす……」

「そうそう。極上の快楽が待ってるよー」

「極上の……快楽が……待ってる……」

 

 鈴音は覚束ない声で、桔梗の言葉を繰り返す。まるで催眠術にかかったかのようだ。

 

「……んくっ……痛っ!?」

 

 鈴音は言葉通りに腰を下ろしたのだが、流石に状態が状態だ。思いっ切りとはいかず、ジュニアを途中まで飲み込んだところで動きを止めた。

 同時、痛みで正気を取り戻したらしい。困惑したように状況を確認している。

 

「……あ、私……」

「あーもう、まどろっこしいなあ。はいドーン!」

「あがっ!?」

 

 そして、鈴音が状況を把握したタイミングに合わせるかのように、桔梗が鈴音の肩を押し込んだ。結果、鈴音の腰は自らの意思に拠らず急降下を果たし、その勢いのままに処女を失うこととなった。

 

「桔梗、流石に今のはどうかと思うぞ?」

「えー? だって、このまま彼女に任せてたら、どんだけ時間がかかるか分かったもんじゃなかったよ? 明日も学校があるんだしさ~」

 

 流石に俺が苦言を呈すると、堂々とそんなことを宣う始末である。そんな時に攻め入ってきて、よくもまあ悪びれもせずに言えるものだ。まあ、それが桔梗らしいと言えば桔梗らしいのだが……。

 

「よくもやってくれたわね、桔梗さん。後で覚えてなさいよ?」

 

 そんなやり取りをしている間に、鈴音は復活を果たしたらしい。首だけで振り向いて、桔梗を睨みつけた。

 

「え~、怖~い」

「……まあ、今はいいわ」

 

 微塵も怖がってない様子で桔梗がお道化ると、鈴音は諦めたように俺へと向き直った。今の状態では、何を言っても無駄だと判断したのだろう。

 そして、俺の胸板へと両手を置き、そのままパンパンと腰を振る。

 

「あ……これ……確かに……気持ちいい……」

 

 か細く呟いたかと思いきや、鈴音は腰振りの速度を上げた。肉と肉がぶつかり合う淫靡で卑猥な音が、立て続けに奏でられる。

 初心者とは思えないがっつきようだ。それはさながら獣の如し。だが、それはそれで悪くない。早く私をイかせろと、鈴音の声なき声が聞こえてくるようでもある。

 なるほど。そんなにまで俺にイかされたいというのなら、応えるのがイイ男の務めというものだろう。

 俺は鈴音の腰を掴み、自分からピストンを仕掛けた。

 

「ちょっと一刀くん、それは反則だよ~?」

「ビギナーには譲ってやるのが、先達者の務めってもんだぞ!」

 

 横から桔梗が口を挿んでくるが、俺は一言でそれを切って捨てた。そもそも、桔梗は既に経験済みで、鈴音は今回が初めてなのだ。勝負をするにしても、今回の分をカウントするのは些か卑劣に過ぎるだろう。

 

「ああ! 出る! 出る出る出る出る出る! 出すぞ~~~~ッ!」 

「あっ!? ……イク! イクイクイクイクイク! イック~~~~~~~ッ!」

 

 俺と鈴音は、ほぼ同時に射精&絶頂。鈴音はクタリと俺に倒れ掛かった。

 荒い息のまま、暫しの休息を取り、割と早いタイミングで鈴音は復活を果たした。……どうやら、連続イキでない限りは、割と鈴音の回復は早いらしい。

 鈴音が腰を引き上げると、ドロリと零れる白濁液。それは、間違いなく俺の精液だった。最後まで引き抜くと、コンドームは見事に穴が開いていた。

 

「あ~あ、危惧が現実になっちゃったね~」

「桔梗さん、あなた……。まあいいわ。ピルは飲んでるし、気持ち良かったし、デキてたら責任を取ってもらうだけだし」

 

 イイ笑顔で宣う桔梗。確証はないが、十中八九彼女が何かしたに違いない。さては予め針で穴でも開けておいたか? まあ、実際にそうだったとしても証拠がない。何より、俺の覚悟と愛を示すにも、女の子のハジメテには生が一番だろう。それを思えばナイスフォローでもある。

 それに対し、鈴音は睨みつけたかと思いきや、溜息を吐いて受け流した。

 当てが外れたように桔梗は僅かに顔を歪めるが、それも長くは続かなかった。

 

「とはいえ、私、やられっぱなしで黙っているほどおとなしい女じゃないの」

「……え?」

 

 そう呟いた鈴音の手で、瞬く間にベッドに転がされたからだ。その動きには無駄がなく、武術の流れが見て取れた。

 何が起こったのかを桔梗が認識しきれぬ間に、鈴音は桔梗に圧し掛かった。それはまさしくシックスナイン。

 続く光景は俺の期待に違わぬもので、鈴音が桔梗の秘所を激しく攻め立てたのだ。突つき、弾き、舐め、吸う。見事なまでの攻勢だ。結果、油断もあったのだろうが、桔梗は物の見事にイかされてしまった。

 

「どう、気持ち良かったかしら? それとも、私にイかされて悔しい? まあ、どっちでもいいけど……。私だって自慰をしないわけじゃないし、まして同じ女のことですもの。どこを攻めたらいいかくらいは分かるわよ」

 

 勝ち誇る鈴音だが、詰めが甘い。何せ体勢が体勢だ。

 

「御口上垂れんのは早いってのよ!」

 

 直後、桔梗の反撃。勝利に油断した鈴音は、瞬く間にイかされてしまった。

 そこからは、まるでノーガードの殴り合いだ。自分がイかされるのは織り込み済みで、相手をイかせることにのみ終始する。……俺の想像したような『イヤイヤ百合プレイ』ではない。むしろ、『ノリノリ百合プレイ』と言うべきだろう。

 舐める音。吸う音。嬌声。絶え間なく淫靡な音が鳴り響く。非常に眼福な光景と相俟って、俺のジュニアはガチガチだ。

 しかし、そんな俺の期待と興奮を余所に、ほぼ同時に何度目かの絶頂を迎えた二人は、そのままパッタリと気を失ってしまった。

 

「ええ? そりゃないだろう」

 

 それを見て、思わず俺は情けない声を洩らしてしまった。それも当然。高まりに高まった俺のジュニアは、置いてけぼりを食らってしまったのだから。

 

「ん~? よし、こうしよう。忘れずにコンドームを着けて……よいしょっと」

 

 暫し悩んだ俺は、一つの決断を下した。気絶したままの桔梗の秘所へとジュニアを挿入。まあ、動く気はないが。

 

「んじゃ、おやすみなさい」

 

 リモコンでライトを消したら、そのまま桔梗へ抱きついた。桔梗は俺を肉バイブとして扱ったんだから、俺が桔梗を肉布団として扱っても構うまい。

 そうして、桔梗の暖かさに包まれながら、俺は眠りにつくのであった。




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