「はぁ……。先生に事情を訊かれているだけにしては帰りが遅いと思っていたけど、そう、そういうこと……。案の定と言えばいいのかどうなのか。
ともかく、サッサと上がりなさいな。そちらのお三方もどうぞ。――それで、夕飯はもう済ませたの?」
俺たちを真っ先に出迎えることになった鈴音は、こちらの顔を見るなり深々と溜息を吐いてそう言った。何ら事情を訊くまでもなくそう言う辺り、だいぶ慣れたようである。
「いや、まだ」
俺は素直にそう返した。
先生たちとの話し合いのあと、Aクラスに寄り、有栖の速度に合わせて帰宅し、そのまま流れで三人と愛し合い、後始末をしたり何だりとしていれば、結構な時間になるのは無理からぬ話である。
今後、勉強合宿用に買ったパーティールームに真澄と美紀を住まわせるにしても、グループメンバーには一言報告しておく必要があるし、基本的には使っていない部屋なので食料の備蓄もない。そのため、まずは俺たちの部屋へとやって来た次第だ。
「そう。じゃあ、あなた達だけだし、先に夕飯を済ませちゃいましょうか。話はその後で聞かせてもらうわ」
共同生活のルールというわけではないが、部屋での食事は、いつの間にか大皿から取り分ける形式が浸透していた。
中ランクのパーティールームだけあって冷蔵庫は大型だし、余れば翌日の朝食や弁当に回せばいい。料理当番の間で、自然とそのような認識ができあがったためだ。
実際、人数が人数のため、最初から皿に盛って各自へ渡すのは、手間とスペースの無駄遣いでしかない。
それにこの形式なら、たとえ食事の時間が合わなくても、後から各自が皿に盛ってレンチンすれば良いという利点もある。……丁度、今のように。
「おっかえり~」
鈴音が声をかけたのか。それともただの偶然か。俺たちが夕飯を食べている間にも、続々とメンバーがリビングにやって来る。ただ、そのタイミングがまちまちなため、どちらの可能性もあり得た。
食事を済ませて一息吐いたところで、俺たちは真澄と美紀を紹介し、早速事情――放課後から今に至るまでの流れを説明した。
「そういうわけで、今日から私もこの部屋でお世話になりますのでよろしくお願いします」
「そういうことならさ。別に部屋は余ってるんだし、神室さんと山村さんもこの部屋で一緒に生活すれば良いんじゃない?
やっぱ、勉強合宿用にあっちのパーティールームは確保しておきたい、ってのもあるけどさ」
「私も千秋ちゃんに賛成~。なんかさ、神室さんって私と似た感じがするんだよね~。その分だけ仲良くなれそうな気がするんだ~」
「ああ……。言われてみれば、あたしも何となくそんな気がする。似てる、ってよりは、似て非なる、って感じだけど……」
「あの、私も賛成。私の場合は、山村さんと仲良くなれそうな気がする」
ペコリと有栖が一礼すれば、千秋が共同生活に真澄と美紀を引っ張り込むことを提案し、麻耶、恵、愛里がそれに続いた。千秋はともかく、それ以外は何とも絶妙な人員である。共感意識でも覚えたのだろうか?
「ん~、まあいっか。私も賛成で。一刀君に抱かれたんなら、この二人もそう簡単には離れられないと思うし、勉強合宿用にもう一つの部屋は確保しておきたい、ってのも分かるしね」
そうして、俺の予想とは異なり、軽々と真澄と麻耶も受け入れられた。
「ね? ね? 真澄ちゃんはご主人様にどんなプレイをされたの?」
「えっと、佐藤だっけ? ご主人様ってのは、お兄ちゃん――北郷のことだよね? 何でそんなことを訊きたがるの?」
「勘! 真澄ちゃんにはご主人様のペットとしての仲間意識を感じております!」
「いや、ペットって……。確かにマゾ豚扱いはされたし、イラマチオから始まって、おしっこ飲まされて、後ろからガンガン突かれながらお尻を叩かれたけど、これはお兄ちゃんからの体罰であって、私はペットとかそんなんじゃないから」
「うわ~、素敵! 私も、そんくらい尽くせるように頑張らないとな~。
けど、そっか。マゾ豚か。認識の違いで快感の受け取り方にも違いが出るし、ご主人様のノリ具合って言うか応え方も違ってくるだろうから、こればっかりは仕方ないかな?」
「あ、ヤバ……。聞いてるだけで昂ってきちゃった」
「山村さんは既に一刀くんに抱かれたんですよね? だったら、今度私たちとダブルデートしませんか!? 山村さんって、着飾れば絶対にウンと可愛くなると思うんですよ! 私の目がそう言ってます!」
「え、と、はい。ダブルデート、素敵な響きです。一刀くんが許してくだされば、ですね。そう、なんですか?」
「体力的には最底辺の私ですが、伊達や酔狂で一刀くんと清隆くんのハーレム路線を目指しているわけではありませんので、暫くは長い目で見ていただければと思います」
「ハーレム路線かぁ……。結局は私もそっちに舵を切っちゃったけど、堂々とそう言える坂柳さんは凄いと思うよ。正直、尊敬する」
「そこら辺は個人の自由だし、否定する気はないけど、大丈夫? 一刀くんだけでも絶倫なのに、清隆くんまでもなんて……」
「ちなみに、今日はどんなことをされたのか訊いても構わないかしら?」
「私から種付けプレスをお願いしてやってもらったんですけど、正直に言って凄かったです。目が覚めても暫くは自分一人じゃ歩けませんでした」
『種付けプレス!?』
などといったやり取りが視界に入る。
愛里と美紀の方は見ているだけでホッコリとしてくる。他人に対して積極的な愛里というのも珍しいが、その意見には賛同だ。
だというのに、他の面々ぇ……。何で行為の内容について堂々と言及してるんだよ!? 恵なんて思いっ切り被弾してるし!
「一刀。お前、またハーレムメンバーを増やしたのか。いったいどこをどうすればそんなに容易く増やせるんだ?
愛里の許可を得たからオレなりに頑張ってるんだが、中々うまくはいかないんだよな。精々がCクラスにスパイを兼ねて一人作れたくらいだ。まあ、本人にスパイをやってる自覚はないが……」
「どう、って言われてもな……。やっぱ気持ちを真っ直ぐにぶつけることじゃないか? それによって気分を良くした女の子が、他の女の子を連れてくるパターンもあるし。実際、真澄と美紀も有栖の紹介だしな。
他クラスとはいえ、お前も一人作れたんだろ? どうやったんだ?」
「全くの偶然だから再現性がないんだよな……。
相手は真鍋志保というんだが、オレが偶々一人で出かけていた時に、うちのクラスの前園と口論してるのを目撃したから仲裁に入ったんだ。
その時はどうにか丸く収めたんだが、これがまあ、強者には媚びて弱者には強く出る典型的な小物だったからな。再度うちのクラスの生徒に突っかかる可能性が否定できなかったこともあって、強制的に身の程というものを分からせたんだ。
壁ドン、顎クイ、オレ様からのキスで容易く堕ちたぞ。その後は相手の部屋に招待されてのセックスだ。性格にアレな部分はあるが、アソコの具合は中々良かったぞ。まあオレの場合、他には愛里しか知らないわけだが……。
それで向こうもハマったみたいで、今では度々せがまれている。麻耶とはまた違ったベクトルで従属根性の強い女だな。
試しにオナニー動画を送るように伝えてみたんだが、今では毎日欠かさず送ってくるぞ。見るか?」
清隆にハーレムメンバーを増やしたことを突っ込まれ、それから会話を繰り広げていたわけなんだが、中々にぶっ飛んだ答えが返ってきた。
まあ切っ掛けがどうあれ、それで相手が納得して喜んでいるのなら構わないだろう。それでアレコレ言うようなら、俺はどうなんだってことになる。
まあ、質問に対する答えは考えるまでもない。
「見る」
俺が答えたのと、俺の身体が恵の手で引っ張られたのは同時だった。
「一刀……」
力なく呟きこちらを見る恵は、明らかに昂っていた。真澄と麻耶の会話を聞いて被弾した結果だろう。
必然として、俺と恵はいそいそとその場を離れてトイレに向かった。残念だが、真鍋さんとやらのオナニー動画観賞はお預けである。
♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢
「ごめん、お待たせ……」
「構いませんよ。簡単に事情はお聞きしましたし、こちらもこちらで色々と話も盛り上がりましたしね。
ともあれ。お二人も戻ってきたことですし、本格的にこれからのことについて話し合うとしますか」
申し訳なさそうに謝る恵に対し、答えたのは有栖だった。やはり、Aクラスでリーダー争いに身を投じていたためか、その態度は実に堂々としている。
なお、俺と恵が具体的にナニをしていたかは秘密である。恵は恵で昂っていたし、あれだけ音を響かせれば容易に想像がつきそうではあるが、秘密と言ったら秘密なのだ。
「お二人には事後報告になりますが、このメンバーには私を軍師として認定してもらいました。以後はDクラスに関しての話し合いの際には軍師として発言させてもらいますので、ご了承のほどをお願いします。
早速ですが一刀くん。訴えられたという一件について、もう少し詳しく話してもらってもいいですか?」
「あいよ」
俺は有栖に促され、俺の知る限りにおいての経緯から何から詳しく話した。
「……なるほど。認識を改める必要がありますね。現状において、最も難敵なのはCクラスです。間違いありません」
「えっと、どうしてそう思ったのか訊いてもいい?」
「簡単なことです。やり方次第では、『不純異性交遊』も問題にならないことがハッキリとしたからです。
私を始め、皆さんも一刀くんや清隆くんとセックスをしていると思いますが、それはいずれも学校側の目には届かないようにしている筈です。……ここまではいいですか?」
「うん」
「ですが今回、池くんと時任くんは、隠し撮りとはいえ一刀くんの『不純異性交遊』を実際に撮影して、それを学校側に証拠として提出しているのです。普通なら、その時点で一刀くんは処罰されてもおかしくはありません。日本社会は、表向き『不純異性交遊』を是とはしていませんからね。
ですが、実際には一刀くんたちにも事情を訊いてきた。この時点で、この学校が『実力者のルール』を基準にしているのは明らかです。バレなければ構わない、だけではありません。たとえバレても、キチンとお題目を用意してそれを証明し得る証拠を用意しておけば、即座に黒と判断されることはない、ということなのです。
聞けば、先生方は一刀くんや龍園くんの方にこそ賛同したんですよね? この時点で、黒がグレーに変更となっています」
『……あ!?』
有栖の説明に、この場の多くが驚きの声を上げた。
「Aクラスは確かに難敵ですが、それはあくまでも『一般的なルール』に則った上でのことです。孫呉の面々であればそちらにも対応できるかもしれませんが、葛城くんではまず無理です。そもそもの念頭意識が違うのですから、必ずルールの穴を突かれます。蓮華さんたちがフォローするにも限度があるでしょう。
Bクラスもそれは同じです。調べたところ、『皆仲良く』を掲げる正攻法特化型クラスです。軍師として言わせてもらえば、潜在的に一番怖いのはBクラスですが、それでも、今すぐの脅威にはなり得ません」
「質問。一番怖いのはBクラスなのに、最も難敵なのはCクラスなの?」
「はい。ですから、現状において、と付けました。……Bクラスについては、巨木を思い浮かべるのが一番簡単でしょう。
正攻法主体であるが故に、完全に成長して立派な巨木と化してしまえば、ちょっとやそっとの小手先ではビクともしません。枝葉を折ることはできるかもしれませんが、その程度が関の山。それこそ、こちらも正攻法で打ち破るしか打倒する手が無くなるんですよ。
通用する裏技自体はあるでしょうが、例えば燃やしてしまった場合、そこにはもはや材木としての価値はありません。それでは意味がないのです」
そう。それが正攻法の一番怖いところだ。言い換えれば、正攻法というのは完全なバランス型なのである。何に付けても真っ向からぶち当たるが故の正攻法だが、必ずしも真正面だけを向いているわけではない。方向変換だって可能だし、人材が成長すれば一度に全方向を見やることだってできるだろう。
もちろん、一朝一夕で完成する筈もない。完成するまでには数々の苦難に見舞われるだろう。
だが、そんなのはどのクラスも同じである。最終的なビジョンが見えており、そこにキチンと導ける人材がいるのなら、問題にもならない。何せ、重要なのは卒業時にAクラスであることなのだから。
極論、卒業試験を念頭に置き、それまでの全てを成長のための準備期間と割り切って判断してしまえば、最終的に一番侮れないのはBクラスだ。
そして、Bクラスには桃香がいる。三国志に名高き『大徳』――劉備が。以前は何だかんだと甘さが目立つ部分があり、華琳に論破されたりもしたが、場合によっては魏と呉をまとめ上げて五胡に立ち向かったりもしたのだ。
オマケに、その脇を固めるのが星と白蓮である。星に関しては言うまでもなく、白蓮も『普通に優秀』と評されるくらいには全体的にハイスペックだ。各分野ではその道のプロに及ばなくても、どの分野でも活躍できる、と言い直せばその恐ろしさと頼もしさが分かるだろう。
俺と同様にかつての記憶と経験がフィードバックされているのなら、ただでさえ人望溢れる桃香が、精神的にも成長した状態なのだ。決して侮ることなどできやしない。救いらしい救いと言えば、知恵袋がいないことか。これで朱里や雛里、そうでなくても詠や音々音がいた場合には、より一層のこと手が付けられなくなる。
有栖の言うように、ただ勝つだけならばやりようはあるかもしれないが、それでは意味がないのだ。価値ある勝ちでなければ……。
「なるほど、そう言われれば納得」
質問をした波瑠加も、素直に納得したようだ。
「潜在的な恐怖ではBクラスが一番ですが、相応の下準備が必要とはいえ幅広い『何でもあり』が適用されるからこそ、途端にCクラスは侮れなくなります。
それをCクラスのリーダーである龍園くんが知ったこともそうなら、傍に軍師が三人も付いているので尚更です。攻・防・成長、そのいずれにおいても、嬉々として搦め手を使ってくるでしょう」
「再度質問。攻防は何となく分かるけど、成長の搦め手って何?」
「……え? それ今更聞きます? 自分たちもやってるのに?
まあ、敢えて説明するのなら性行為を利用するんですよ。試験で優秀な成績を出したら、命令を忠実に実行したら、その働き次第でクラスメイト同士で性行為させるわけです。
私たちの年頃なら性行為に興味津々ですからね。アルベルト君の黒人チンポを始め、女子を快楽に沈めるための要素はありますし、龍園くんも経験ありそうでしたからね。嫌がる相手も暴力なりポイントなりを使って黙らせてしまえばいいだけです。極論、肉体的な快感を得るだけなら、相手の感情なんて知ったことじゃありませんしね。
援助交際や水商売がいい例でしょう。理由次第で身体を売る女性は世に溢れています。それに対し、現代社会は口ではダメだと言いながら完全な是正もできず、それでいて世の中が上手く回っている面があるのは否定できません。現代社会そのものが、白と黒だけでは成り立たなくなっているのが実情なのです。
優秀な成績を取るために勉強するのではなく、その後のご褒美のために勉強をする。結果として学力も向上するし優秀な成績にもなる。……学力と成績の向上を最優先にするのなら、間違いなく『正解』ではあるでしょう。ただ、そのご褒美が性行為だから文句を言う人物が多いだけで。
綺麗事だけでは世の中が回らない一方で、綺麗事を好む人々が多いのは事実ですしね。日本政府は、この現状こそを危惧しているのだと思います。言ってしまえば、成長途中のBクラスなんですよ。だからこそ実力者を多く輩出させることで、黒とは言いませんがグレーに寛容な社会を作ろうとしているのでしょう。
極端な話、条件付けして学生間のセックスを国が大々的に認めれば、それに釣られて努力する人は今以上に増えるでしょう。そうして結果を出す人も。人はご褒美があるから頑張れるのも事実ですから、そうなる可能性を決して否定はできません。
健全とは言い難い方法ですが、それが実行された場合、間違いなく日本という国は強くなるでしょうね。どれを優先するか次第で、手段の是非など問題にならなくなる。言ってしまえば、それが『実力者のルール』なのでしょう」
『あ~』
有栖の言葉に、揃って納得の声が上がった。そりゃあ、この場にはセックスしてない方が少ないからな。自分たちが生活にメリハリをつけるのに性行為を利用しているのに、他人のそれを否定できるわけがない。
俺と龍園のスタンスの違いから、感情的に受け入れ難い部分はあるにせよ、だ。
「さて置き。聞く限りでは問題なさそうですけど、訴えられた件はどういう運びになりそうですか?」
「まずは先生たちの方で池と時任の説得に当たる。負けが確定してるから諦めろ、的な感じでな。
とはいえ、こっちは証拠の提示はしたが提供したわけではないから、先生方も口頭説明しかできない。それじゃあ池たちが納得するとは思えないし、思わない。説得には応じない可能性が濃厚だ。
その後は、正式な審議前に先生たち立会いの下で、俺たちと池たちとで話し合う。これでも拗れたら、俺たちも本格的に証拠を提出しなければならない。互いに少なくないダメージを受けるだろう。……が、その場合、池たちは退学だ。それも、ただの退学ではなく『犯罪者』としての退学だ。何せ、冤罪、盗撮、脅迫のオンパレードだからな。池たちも黙ってはいないだろうが、弱者の言葉は権力によって潰されるのが世の常だ。
まあ、流石にそれを選ぶ可能性は低いから、おそらくは訴えを取り下げての示談を選ぶだろう。
示談になった場合、夏休みに突入するまでの間、可能な限り放課後に茶柱先生と坂上先生がそれぞれの面倒を見る予定だ。期末で退学されたら手間暇をかけた意味がないし、かといって何のお咎めも無しにすれば再度馬鹿をしかねないからな。先生方にとっては面倒だろうが、これも担任の義務として頑張ってもらうさ。
更に上手く事が運んだ場合、池と時任のトレードが成立する。……が、これについては学校側に提案したばかりだから、どうなるかは分からないな」
「トレードって、そんなのが成立する余地があるの?」
俺の言葉を聞いて問いかけてきたのは鈴音だ。
「今回の一件が表沙汰になれば、程度の差はあれ当事者の誰もがダメージを食らうからな。ただの退学ならともかく、犯罪行為を行っての退学となっては学校側もダメージを食らう。以前にいたというポイント詐欺で退学になった先輩と同様に必要範囲外まで知られることはないだろうが、スポンサーが減る可能性は否定できないしな。
卒業特典があるから所属クラスの上昇にはメリットばかりが思い浮かぶが、単独移動となればその限りではない。新しいクラスに馴染むべく努力する必要があるし、格上のクラスだけあって基本的な学力も上だからな。むしろ、試験による退学の可能性が上がる分だけデメリットかもしれない。まあ、だからこそ罰になるんだけどな。
罰という面では、所属クラスの単独下降もそれは同じだ。退学の可能性は低くなるかもしれないが、毎月の支給ポイントは減るし、Aクラスでの卒業が遠くなるのも事実だからな。
異なるクラスの生徒が同時に問題を起こし、それにAクラスが関わっておらず、学校側としても表沙汰にしたくない事情が重なれば、成立する余地はあるさ」
「……確かに。そう言われると、頷けるわね。――ダメね。やっぱり、まだまだ私は頭が固いみたい」
俺の説明を聞いた鈴音は、同意を示しつつ、深々と溜息を吐いて頭を振るのだった。
前話の前書きが何を指していたのかは、自ずと分かってもらえたと思います。
本作はあくまでも一刀の視点で進んでますが、他のキャラもその間に色々と動いてますからね。
特に本作の清隆は、一刀の影響もあってエロへの欲求が強ければ、ハーレム願望も抱くようになりました。
ホワイトルームへの不安感がないではありませんが、三國コーポレーションという対抗馬もあるので、原作より安心感が増しているのも大きいです。
先輩に三國の関係者がいるので、在学中に三國に話が伝わるのは間違いありませんからね。
その結果、細かな流れや展開は変わるものの、『あの人物』が原作通り清隆に目を付けられてしまいました。
ある意味では原作以上に酷い目に遭っていますが、ある意味では原作以上に幸せにするつもりです。
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