内容的に、一刀以外にヒロインができるのが気に入らないんですかね?
それともクラスを支配するための方法?
普通に考えて、いくらハーレム物だからって主人公以外の男キャラにお相手ができない筈はないし、Rー18作品なんだから、それに準じた支配方法だって取りますとも。
特にDクラスは他に比べて一層にデキが悪い劣等生集団なんですから、奮起させるためにはよっぽど上等な『飴』を用意する必要があるのは道理です。
まあ、一気に減った確たる理由は分からなかったので、あらすじに注意事項として一刀以外の一部キャラにもヒロインがいることを追記しておきました。
勉強合宿を通し、クラスの男子からの俺への支持率は一気に増大の一途を辿った。
ハーレムを形成する俺への嫉妬がないわけではない。それでも、それ以上に即物的な利益の方が勝ったのだ。
うちのクラスはDクラスだけあって、大半のクラスメイトはPPに余裕がない。そしてPPに余裕のない連中では、リビドーを発散するにもオカズの確保に苦労する。
しかし、俺の勉強会に参加すれば、有栖や帆波といった見知った美少女が俺へフェラするシーンを目撃できるのだ。俺への嫉妬を抱くと同時、それは確かにオカズとなる。
まして、期末で優秀な成績を取った場合、彼女たちの生下着を貰えるとなれば、嫉妬に駆られている場合ではない。
何故ならば、俺がリーダーでなければあり得ない光景であり、あり得ない報酬だからだ。普通に考えれば、有栖や帆波のフェラシーンを目撃すること自体が不可能であり、生下着のプレゼントもまた然り。それが、己が努力と成果次第で入手できるとあれば、性衝動に駆られる野郎どもにとっては嫉妬以上に恩恵が勝るのは道理である。
そして、一度でもそれが叶えば、次を期待するのも道理だし、『あわよくば』を期待してしまうのもまた道理だ。何せ、俺のハーレムメンバーは有栖と帆波だけではない。努力次第で、他のメンバーからの報酬を期待するのも無理からぬことと言えるだろう。
なお、平日から低ランクのパーティールームに泊まり込む連中が増えたのは言うまでもない。それに引き摺られるように、俺たちも普段から野郎どもの勉強を見ることになっている。
同時、一度やったことを契機に、フェラの見学を希望されることが増えた。俺自身がリビドーを持て余すのは事実であり、それは有栖と帆波もまた然り。結果、律義に応えてしまっている。また、場合によってはファンサービスとしてフェラではなくイラマを行うこともある。やはり連中にとっても滾るものがあるのか、需要があるのは確かだ。
まあ、それもこれも有栖と帆波の学力が優秀だからこそ可能なことだが。個人的に期末をクリアできる余裕がなければ、流石にやっていられない。
最初は苦悩していた平田だったが、回数を重ねるにつれて割り切ったようだ。暴力を振るっているわけではないし、双方が合意の上であるし、野郎共も喜んで勉強に精を出すとなれば、悩むのが馬鹿らしいと判断したみたいである。
「何つーか、アレだ。Dクラスに来たことで、初めてCクラスの良さが理解できた気がするぜ。良くも悪くも、あのクラスは単純だった。方法の是非を除けば、Aクラスでの卒業を目指すだけなら、龍園に従うことが最短で最速だったし、ある意味では楽でもあった。
俺はそれが理解できなかった。理解できなかったから、単純に龍園が気に入らずに反発した。
だがこのクラスに移されて、自分が如何に井の中の蛙だったのかが分かった。龍園は確かにこの学校が求める『実力者』だった。実力者で統治者だった。単に、統治の手段が暴力という分かりやすい形だったから余計に反発が大きかっただけで、他人を従えるには効果的で効率的なこともまた確かだ。
このクラスにきて北郷の統治手段を目の当たりにすれば、嫌でもそれが理解できた。……何だよアレは。確かに俺らの年頃は性欲が旺盛だ。だから、そこを刺激するのが俺たちを動かすには効果的で効率的なのは認める。認めるが、クラスメイトの前でクラスメイトにフェラチオさせるとか、好成績を取ったら生下着をプレゼントとか、普通に考えたらあり得ねえよ。俺にとっては、それこそフィクションの中の出来事だ。
それでも、龍園を相手するみたいに反感を抱かねえのは、こっちには損がねえからだ。退学になりたくなければ、結局は勉強しなくちゃいけねえのは事実だからな。やらなくちゃならねえことをやって、いい成績を取ったらご褒美がもらえる。しかも、お前の統治下じゃねえとそれは叶わねえとくれば、反感なんざ抱けるわけもねえ。
池の奴も残念だったな。親友が退学になったんだか退学させられたんだか知らねえが、怒りを抑えてお前に従ってりゃあ、良い目を見られたかもしれねえってのによ。闇雲に支配者に反発するから、追い出されてその機会を逃すことになっちまった。……ま、支配者に追い出されたのは俺も同じだが」
勉強に精を出すある日、時任が俺にそんなことを言ってきた。
Dクラスに移籍して以降、必死に考えたのだろう。CクラスとDクラスでは、顔触れもスタンスも違うのだから、人によってはそう簡単に馴染める筈もない。それでも、今後はDクラスの一員としてやっていかなきゃならないのだから、落としどころを見付けるのは必須事項だ。
「実際にそれをやっちまうお前らは――お前も、お前のハーレムメンバーも、俺からすれば異常としか言いようがない。しかし、それが『凡人』と『実力者』の境だと言われちまったらそれまでだ。勝つために、成果を出すために、どこまでのことを許容できるか。要はそういうことなんだろう?
俺みたいな『凡人』は、この学校生活を、文字通りの『学校生活』としか捉えない。そしてお前たちみたいな『実力者』は、『社会の縮図』として捉えている。早い話が将来の予行演習だ。見ているモノ、考えているコト、それらが根本的に違うんだから、噛み合う筈がねえのは道理だ。
だがその一方で、実際に社会を動かしているのは、歯車となって働いている、俺たちみてえな『凡人』なのも確かだ。だからこそ、噛み合う部分もある。結局のところ、歯車が動かなけりゃあどうにもならねえからだ。
その論理でいくなら、俺はどう足掻いたって『実力者』にはなれそうもない。だが、そうと察しが付く分だけ、潤滑に機能する『歯車』にはなれるだろう。
北郷、俺は本格的にお前のクラスの一員として協力する。だから、その代わりに良い目を見させろ」
そして、時任はDクラスの――俺のクラスの一員としてやっていく決心ができたらしい。
正直に言って嬉しい限りだ。こういう裏事情にまで考えを巡らせられる奴自体がうちのクラスには少ないからだ。いたとしても、大概は将のポジションだ。だからこそ、兵のポジションにいる奴は尚更貴重となる。
「ああ、もちろんだ。成果を出した奴に褒賞を渡すのは、統治者の責務と言っていい。とはいえ、渡せるのは精々が物品になるだろう。まあ、それも当人と成果次第ではあるだろうけどな。
俺は確かに『ハーレムの主』ではあるが、ハーレムメンバーの意思を蔑ろにしたことはないし、するつもりもない。そして、評価基準というのは人によって千差万別だ。本人が強い意思の許に許容したのであれば、手コキや足コキやフェラを褒賞としたとて止める術は無い。……実際にそうなったなら、個人的に思うところがないではないし、流石に身体まで褒賞として渡すのは止めさせてもらうけどな」
「へえ……。それを聞くと、存外にハーレムってのも大変なんだと思えてくるぜ」
「一言に『ハーレム』って言っても、運営体制は人によって様々だからな。俺のハーレムはそういう形ってだけだ。そして、俺たちは心で繋がっている。互いに想い合っている。相互がそれを理解しているから、アレコレと雁字搦めに縛る必要はないし、ある意味では緩い。
けど、だからこそ、それぞれが自発的に頑張ってくれるのも確かだ」
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時任とそんな会話をした日も過ぎ去り、見事に我がDクラスは一人の退学者を出すこともなく期末試験を乗り越えた。
『いよっしゃあああぁぁぁ!!』
試験の結果を受けて、クラスメイトの雄叫びが教室内に響き渡る。
「喜ぶのは分かるが静かにしろ。他のクラスの迷惑になるだろうが」
茶柱先生のその言葉で、途端に静かになるのだから現金なものだ。見事に調教されている。『他クラスの迷惑』=『CPのマイナス』という思考が根付いた証明でもある。
「さて。見事に期末試験を乗り越えたお前たちには、夏休みに行われる『無人島合宿』をプレゼントしよう。豪華客船を使って移動し、最初の一週間は国の保有する無人島リゾートを満喫、残りの一週間は優雅な船内生活だ。ちなみに拒否権は無いからそのつもりでな。
そのためにも、お前たちにはこれから男同士、女同士でグループを組んでもらう。え~っと……現在の当クラスは、男子が19人に女子が22人か。では、男子は4人グループを四つと3人グループを一つ。女子は5人グループを二つと、4人グループを三つ作れ。
先着順、かつ作れない場合はこっちで強制的に決めさせてもらうから、そのつもりでな」
茶柱先生の言葉に従い、それぞれが一斉に動き回る。……が、俺自身は気楽なものだ。
「俺と清隆と輝彦の三人組でお願いします」
何せ、指示が出された直後に申請したからだ。三人組がありならば、この選択以外にはあり得ない。
そして、物の見事に受理された以上、何ら焦ることなど無い。他が決まるのを悠々と待てばいいだけだ。
だからこそ、気になるとすれば女子のグループか。Dクラスの生徒で、俺たちのグループの女子を脳内で数えていく。
井の頭心、一之瀬帆波、軽井沢恵、櫛田桔梗、坂柳有栖、佐倉愛里、佐藤麻耶、長谷部波瑠加、堀北鈴音、松下千秋、王美雨――11人! 絶妙に組み分け人数から外れている!?
「ああ、有栖。前園――杏もお前たちのグループに加えてやってくれ。それで12人になるだろう。四人グループが三つ完成する」
そこで、清隆からこんな一言が発せられた。
清隆の奴、いつの間にか前園さんを堕としていたらしい。……いや。そう言えば、清隆が真鍋さんを堕とす切っ掛けになったのが前園さんとの口論だったか。俺自身、それを知った際に前園さんの対処を清隆に頼んだ覚えがあるし、それを思えば不思議でもないか。
ともあれ、女子も俺たちのグループメンバーで固めることができた。これで、船内生活でも心置きなくセックスを愉しめるというものである。
「一刀くん、一刀くん! 豪華客船だって! リゾートだって! 良い響きだよね~! うちって母子家庭な分、他に比べて尚更裕福じゃないから余計に楽しみだよ~!」
女子の方でもグループが決まった直後、帆波がハイテンションで寄ってきて、俺の手をブンブンと振り、かと思えば両の手を胸の前で組み合わせて、そんなことを言った。
帆波らしからぬ態度ではあるが、リーダーの重責から解放されればこんなものなのかもしれない。早い話が素の帆波ということだ。
そりゃまあ、一般人ですら豪華客船だのリゾートだのには縁遠いのが普通なのだ。母子家庭という不利を鑑みれば、帆波の喜びようはむしろ自然と言えるだろう。
「ああ、そうだな。異なった環境で遊べるのが、俺も愉しみで仕方ないよ」
ニヤリと嗤って俺が答えると、帆波は頬を赤らめた。俺の思惑を察したのだろう。
「もう、一刀くんったら!」
パシン! と帆波が俺の背中を打った。
ハッハッハッ……! と互いに笑い合う。
「喜ぶのは構いませんが、職責まで忘れられては困りますよ? 今の帆波さんは一刀くんの秘書――補佐官の立ち位置に就いているのですから」
「も~う、有栖ちゃんったら夢がな~い! 少しくらい夢に浸らせてくれたっていいじゃない!?」
「浸るのは快感だけで十分でしょうに。そもそも、早いか遅いか程度のことに、そこまで躍起になってどうするんですか?」
「ほえ?」
「お忘れかもしれませんが、一刀くんは将来的に三國のトップに就くことが内定しているんですよ? 帆波さん自身は優秀なんですし、そのまま補佐官を続ければいいだけのことではありませんか。そうなれば、それこそ豪華客船なんて珍しくもなくなるでしょう?
流石にメンバーの全員が全員、同じ職場に就くなんてことはないでしょうが、帆波さんには家のしがらみなんてものもないんでしょう? 一刀くんの意向がまるで通らない筈もなし、その程度は可能なのではありませんか?」
有栖の言葉に、俺たちは微妙に固まった。
「……どうかしましたか?」
「いや、実はな――」
訝し気に問いかけてくる有栖に対し、俺は以前に立てた『帆波と真澄異母姉妹説』を語った。
「アッハハハハ……! なるほど! なるほど、そう来ましたか! いえいえ、そう言われてみれば、突飛ではありますが否定しきれる要素はありません! それこそ、DNA鑑定の結果でも待つしか結論を出す方法はないでしょう。まあ、学校側にはそこまでする理由もありませんので、やるとすれば卒業後、自主的に、ということになるでしょうが……。
しかしまあ、一刀くんは想像力が豊かですね。さしもの私もそこまでは考えたことがありませんでした」
仮説を聞いた有栖は、お腹を押さえて見事に笑い転げている。実に珍しい姿だ。
「ですが、それが正しかった場合、帆波さんもまた私の義姉妹ということになりますね。私は真澄さんと『義姉妹の契り』を交わしていますので……」
「どうしよう一刀くん!? 妹がまた増えちゃったよ!?」
有栖の言葉を受けた帆波は、嬉しそうに悲鳴を零すのであった。
今回は一気に場面を飛ばして期末試験を終わらせました。
原作に倣って飛ばした形ですが、クラスの野郎共からの一刀に対する支持率は増大しています。
ややアッサリですが、時任もDクラスの一員となりました。まあ、彼も男ですのでね。
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