「取り敢えず、私は一休みさせてもらうわね」
「それはいいけど、なんか今回はらしくなかったんじゃないか? いやまあ、らしい、と言われればらしくはあったんだけど……」
「ああ、それ? 一種の自己嫌悪よ。澪さんを見てると、以前の私を見てるようで気分が悪くなったから、以前に私が桔梗さんにされたみたいに挑発してみたの。どうだった?」
「どうも何も、凄かった……としか」
「それね。初体験でアレは流石に想定範囲外よ。澪さんはあなたに負けず劣らずのセックスモンスターね」
俺は鈴音のSっぷりに対して言ったのだが、鈴音は別の意味で捉えたらしい。砂浜に横にされている澪を見ながらそう言った。
絶頂して気絶した面々は、揃って砂浜に転がされている。はだけた水着も元通りに戻し、海水をかけて汚れを落とせば、パッと見は遊び疲れて横になっているようにしか見えない。
「結果的に言えば、俺としてはお前たちと一緒にヤって正解だった。俺一人で彼女の相手をしていた場合、搾り取られて終わっていたと思う。……何なんだ、あの成長速度は?」
俺たちの会話に混ざってきたのは神崎だった。その表情には、澪に対する畏怖が浮かんでいる。
一つ呼吸をして、神崎は言葉を続けた。
「正直、ヤる前はそこまで乗り気ではなかった面があるのは否定できない。本人の失言を引き出し、言質を取ったから、そうでない! と強弁できるだけで、実質的には『レイプ』であることに違いはないしな。それでも、自分の立場やら将来やら、そういった諸々を鑑みての必要性で自分を納得させていた感じだ。
だが、実際にヤってみれば考えが変わった。今回、半ば無理矢理にヤったことで、俺は自分の知らなかった新たな一面を引き出された。それと同時、方向性の異なる『プレイ』で得られる充実感や充足感があることも実感した。
自分にこんな攻撃的な一面があったことに、自分自身でも驚いている。そこに戸惑いや畏怖がないわけではないが、それも含めて『いい経験』になったと言えるだろう」
「ああ、そうだ、神崎。それが『実力の探究』だ。理由や原因は何だっていいんだ。それによって己の知らなかった一面を知れるなら、それは自分が一つ強くなったことに他ならない。何故なら、選択肢がその分だけ増えるからだ。
だからこそ、俺はセックスを否定しないし、暴力を否定しない。巧みにルールの穴を突くのが『実力者』であることも否定はしない」
だが、それはあくまでも理屈の話だ。感情面では嫌悪の情だって持つ。
「あとは、目覚めた伊吹がどう思うか……か」
それも否定はできない。
「しかし参ったな。俺は正直、自分にこんな『攻撃衝動』というか『獣性』があるとは思ってもいなかった。
だが今回、伊吹の喉奥に無理矢理突っ込んだ際、俺は確かに喜びを覚えたし、そのことを自覚してしまった。
その一方で、なずなにそんな真似をしようとは思わないし、それはユキに対しても同様だ。良くも悪くも、伊吹に対してはフラットな感情しか持ち合わせていなかったからこそ可能だったんだろう。
じゃあ、伊吹にすればいいんじゃないか? と言われるかもしれないが、さっきも言った通り、俺が一人で伊吹とヤった場合は搾り取られる未来しか見えない。一度は経験してみるのもありかもしれないとは思うが、精々がその程度だ」
人によっては、神崎の悩みを『贅沢な悩み』と言うだろう。だが、俺はそうは思わない。俺にとっても他人事ではないからだ。
「だからこそのハーレムだ、神崎。人の欲望に限りはないと言われるが、それはセックスに関しても同じだ。精力という意味での限界はあるかもしれないが、よっぽど淡白でない限り、『ヤってみたいプレイ』という意味での興味・関心が尽きることはないだろう。
その一方で、それの実行・実現には数多の壁が立ちはだかる。しかし、それを乗り越えられた者だけ得られる特権がある。その一つこそがハーレムだ。お前は生まれつき、他よりもそれを得られやすい環境にあるんだ。運も実力のうちというのなら、それもまたお前の実力だ。そのことに感謝し、誇れ。
俺のハーレムメンバーは自分でも多い方だと思うが、それぞれに対して求めることが違うからでもある。競い合う対象、癒しを求める対象、獣性を発揮するための対象……簡単に言えばこんな感じでな」
「なるほどな。以前にもハーレムには理解を示したつもりだが、今はより納得感が増している」
「ちょっとご主人様~! 神崎くんとのお話もいいけど、こっちを無視しないでよ~!」
俺と神崎の会話に、桃香が割って入った。その巨峰を揺らしてプンスカと怒っている。
「ああ、ごめんな桃香」
「ゴクリ。改めて見ると、これは……。俺もメンバーの拡充に着手するべきか……」
桃香に謝る俺の横で、息を呑んだ神崎がそんなことを呟く。まあ、男としてその気持ちは分からないではない。
「で、次のお相手は?」
「ご主人様が決めていいよ。女の子同士で相談したんだけど、ヤれるんなら順番はどうでもいい、って結論になったし。それは経験の無い椎名さんも同じで」
「ひよりも?」
「うん。彼女は本を通した耳年増なようで。セックスすると決めたはいいけど、そしたら今度はヤってみたいプレイがありすぎて決められないんだって。それこそ、ノーマルやアブノーマルを問わず」
「まあ、アレだけの本の虫になるってことは、相応の環境に身を置いていた証左でしょ。それこそ、実家に本が溢れていたって驚かないわよ。んで、その中に官能小説の類があっても然りね。
ひよりって部活も茶道部だし、なんて言うか、所作のところどころに相手を立てる部分が見られるのよね。奥ゆかしい『大和撫子』ってやつ? その分、抑圧されたものもあるんじゃない? もしくは、敢えてそうなるように育てられているか……」
俺と桃香の会話に桂花が加わってきた。
その言葉を聞けば、頷ける部分はある。正味、読書というものは一般的な趣味の代表格である一方、読まない人は全然読まない。その事実を踏まえれば、本に興味を抱く、本を手に取る、その機会が多ければ多いほど、読書にのめり込むようになるだろう。
自宅ではなく、学校や町の図書室・図書館という可能性もあるが、そこには『表現の規制』という壁が立ちはだかるのは否めない。官能小説の類が置いてあったとしても、学生相手に読ませ、貸し出すかは怪しい部分がある。――反面、自宅であればその壁も低いだろう。
また、俺の知る限り、確かにひよりは一歩引いたスタイルだ。だが、コミュニケーションを取るに不足はないし、受け答えだって明瞭だ。コミュニケーション自体を拒んではいないのだ。それを踏まえれば、『大和撫子』という表現を用いるのにも納得はいく。
そして、そんな人物が自然にできあがったと言われるよりは、そう育つように誘導されたと言われた方が説得力が高いのも事実だ。
一度そう思ってしまうと、表では楚々とした大和撫子で、裏では淫乱エロエロというのも非常にソソる。……うん、ひよりは完全に俺のモノにしよう。罰として性行為を行い、ご褒美としても性行為を行う。それを積み重ねることで、俺の望む全方面に対応できるようにするのだ。
「しかし、そうするとどうするかな?」
エロ方面におけるひよりの育成方針はさておき、次は誰を相手にするかを考える。
正直、澪相手のプレイには不完全燃焼な部分がないではない。だから、中途半端に高まった攻撃衝動を思い切り叩き付けたい部分はある。
だがその一方で、最近はそんなのが多かったから、ひたすらに甘やかされたいとも思う。
「うん、決めた。桃香と波瑠加と帆波で」
その人選である以上、コンセプトは巨乳以外にあり得ない。その母性で、ささくれ立った心を思い切り癒してもらうとしよう。
一部の貧乳枠から突き刺さるような視線を向けられたが、それには努めて無視をした。俺は決して貧乳を否定しているわけではない。貧乳にも貧乳の良さを認めている。――ただ、今は巨乳で癒されたいだけなのだ。
「それじゃあ、一緒にご主人様を気持ちよくさせようね!」
「うん! 桃香ちゃんも波瑠加ちゃんもよろしく!」
「よろしくね、ホナミンにモモっち」
「モモっちって、それ私のこと?」
「うん。ダメだった?」
「別にいいよ。そういう風に呼ばれるのって初めてだから驚いちゃった」
俺は砂浜に横になり、巨乳戦隊が会話しているのを眺めていた。仲が良さそうで何よりである。……あくまでも愛里は清隆のハーレムメンバーなので、あの中に含まれてはいない。それが非常に残念だ。
それはそれとして、一体どのように俺を癒してくれるのか、今から非常に楽しみである。
「ちょっとごめんね、カズピー。上半身、起こしてもらっていい?」
それから程なくしてやってきた波瑠加のお願いに応え、俺は上半身を起こした。
「よっと」
すると、俺の後ろに波瑠加が座り、俺の後頭部は波瑠加に導かれるままに柔らかな感触に包まれた。見なくても分かる。紛うことなき胸枕だ。
「まあ、芸が無い、って言っちゃえばそれまでなんだろうけどね。この人選である以上、活かすべきは胸以外にないでしょ」
実際、それを証明するかの如く、桃香と帆波はその胸で俺のジュニアを包み込んでいる。パイズリは巨乳だからこそ効果的な戦法だ。定番であることは否めないが、それは同時に外れがないことを表している。
しかも、桃香と帆波はそれぞれが俺の片足を跨るようにして座っており、そこから文字通り全身を使って刺激を与えてくるため、二人の胸に包まれたジュニアだけでなく、脚部にも快感が齎されるのだ。
それは同時に、二人が俺の足を使って快感を得ることにも繋がる。事実、何度かのスライド後、水着越しに洩れ出た二人の蜜が俺の足にヌメリを与えていた。
波瑠加は波瑠加で、俺の耳に息を吹きかけたり、俺の頭を撫でたり、俺の胸を弄ったりしている。それがまた心地よい。
というか、心地よすぎる。何故だろうと考え、ここまで身を任せたプレイはしたことがなかったことに気付いた。
付け加えると、桃香が加わったことによる癒し成分の上昇もあるだろう。前回は初体験の緊張もあって帆波の放つ癒し成分も減少していたが、今ではキチンと放出されている。また、二人に引き出される形で、波瑠加もこれまでにない癒し成分を放っている。まさにシナジー効果というやつだ。
ああ、ダメだ。眠気が……我慢……できない……。
♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢
「う、ん……」
「目、覚めた?」
身じろぎした俺に声がかけられる。眠気眼のままに確認すると、声をかけてきたのは桂花であることが分かった。
「桂花? え~っと、俺は……」
「アンタ、桃香と波瑠加と帆波と相手している最中に寝ちゃったのよ。それも、ヤり始めてから程なくしてね。
そんなわけで自然とお開きになったから、『海の家』に回収して就寝したってわけ。まあ、綾小路と神崎はアンタが眠っちゃった後も続けてたようだけど、あれから三時間は経ってるようだし、流石に向こうも寝てるんじゃないかしら?」
言われ、思い出した。確かにそうだ。波瑠加の胸枕と、桃香と帆波によるダブルパイズリを受けている最中、あまりの心地よさに眠気が襲ってきたのだった。
「そっか。三人には悪いことをしちゃったな……」
「ま、仕方ないんじゃない? 私たちも浮かれてて気づかなかったけど、改めて話を聞いて確信したわ。今のアンタは張りつめ過ぎなのよ。高校に入学してから――いえ、おそらくは高校に入学する前からね」
「張りつめ過ぎ?」
「そう。基本的にはちゃらんぽらんなアンタが、色々と考えを張り巡らせて、他クラスと交渉して、クラスメイトを退学に追い込んで、自クラスのリーダーを務めて……ってそんなことをやってれば、どれだけスペックが上がっていても限界がくるわよ。肉態的にも、精神的にもね。
そりゃあ以前のアンタもそういうことをやってなかったわけじゃないけど、今とは状況も違ったしね。少なくとも、重圧的な意味では今よりマシだった筈よ。
女の子と遊ぶことで解消に努めてはいたようだけど、解消しきれてはいなかった。そこに巨乳組――特に桃香の癒しを受けたことで、張りつめてたものが解けたんでしょうね」
そうなんだろうか? ……いや、そうなんだろう。
「……悪かったわね」
「え?」
「アンタの成長が嬉しくて、アンタと知略勝負ができるのが嬉しくて、アンタの状態に目が行き届いていなかったわ。
ついでに言えば、生以外はヤりたくないからって、私たち全員、アンタに接触するのを最低限度にしていた弊害もあるでしょうね。
普段からもっとアンタに接触していれば、もっと早くにアンタの状態に気付くことができた筈よ」
そっぽを向きながら桂花が言う。貴重なデレシーンだ。見れば、その頬は赤く染まっている。
「いや、それを言うんなら、自覚していなかった俺も問題だろう」
そう。桂花の言うことにも一理あるが、他ならぬ俺自身のことなのだ。ならば、一番悪かったのは俺ということになる。
「はぁ……。だ・か・ら、それが問題だって言うのよ」
コツンと頭を叩かれた。
「いい? 自分のことだから気付けること、自分のことだから気付けないこと、ってのがあるのよ。そして、アンタのは後者。アンタをよく知る者が、アンタに遠慮しない者が、指摘する必要があったのよ。
それは、高校で初めて出会ったアンタのグループメンバーには不可能なこと。美雨が如何に見習いメイドとしては優れていようと、やはり人の話だけで察するのは難しいしね。恵なら可能性はゼロじゃないけど、結局は入院期間中のアンタしか知らず、その程度の付き合いしかなかった。それで指摘するのはやはり難しかったでしょう」
「そう言われると……」
否定はできないだろう。無理をしている自覚はあったが、自分自身では大丈夫だと思っていたのだから。根本的な認識が異なっていた以上、自分で気付ける可能性は低い。
そして、大半のグループメンバーは高校で初めて会った以上、その基準は高校生活を送っている俺ということになる。それでは張りつめているかどうかなど判断できまい。桂花の言によると、俺は入学時点で既に張りつめていたのだから。
「龍園から話を聞いたけど、アンタ、来学期から自分たちのクラスに対して『ペナルティ制度』を導入するつもりなんでしょう? それ、アンタのグループメンバーとキチンと話し合った? 自分だけで草案を詰めてるんじゃない? だって、それを導入・実行すれば、ある意味ではクラスメイトを地獄に叩き落とすことにもなるんだもの。アンタはその罪を、自分のグループに、ハーレムに負わせることを忌避したんじゃないの? それがまた、余計にアンタを追い詰めた」
桂花の言葉が痛い。そのものズバリであるため、否定することができない。
「やっぱりね。そんなこったろうと思ったわよ。……言っとくけど、それ、周りにしてみれば酷い侮辱よ。だって、聞こえの良いことを言っておいて、その実は信じていないことになるんだもの。本当に信じているのなら、たとえクラスメイトを地獄に落とすようなことだろうとキチンと相談して決めなさい。それが仲間ってものでしょう?」
「……ああ、そうだな。その通りだ」
どれだけポテンシャルとスペックが上がったところで、やはりこういった部分に関してはメッキに過ぎないのだろう。ボロボロと崩れ落ちる。
「じゃ、話も一段落付いたことだし、ヤりましょう? スポットの更新が迫っているし、今から寝るのもアレでしょう? 寝る前にアンタの相手をしていた三人には悪いと思うけど、タイミングが合っちゃったんだから仕方ないわよね」
「そう言われたら、俺も断る理由はないな。俺は横になってるから、今度は桂花が癒してくれ」
「横になってるってか、単に起き上がれないだけでしょう、それは」
「ま、そうなんだけどね」
現在、俺の腕枕で桃香と帆波が寝ているのだ。だから、桂花との会話も横になったまま行っていたことになる。
無理をすれば起き上がれないこともないが、それは同時に二人を起こすことにも繋がる。流石にそれはしのびない。いま起こさずとも、どうせ更新に向かう際には起こすことになるのだから。――とはいえ、実際に桂花とヤり始めたら、二人も自然と目を覚ますとは思うが。
「フフ。勃ってさえなきゃ、アンタのコレも随分と可愛らしいモノね。コレがあんなに立派な女殺しの凶器に変貌するんだから分からないわ」
そんなことを言いつつ、桂花がその指で俺のジュニアをつつく。刺激を齎しているのが桂花の柔らかな指とはいえ、それだけでムクムクと目を覚まし始めるのだから、俺のジュニアも現金なモノだ。
「まったく……。この程度で大きくなるんだから、やっぱりアンタって根っからのスケベだわ」
呆れた口調で、されど表情には笑みを浮かべて桂花は俺のジュニアに舌を這わせる。
丹念に、隅々まで味わうように。
そして、パクリと。
「うっ……」
ジュニアに齎された温かな感覚。ジュニアを包み込む口腔の気持ちよさに、思わず声が零れ出た。
「気持ちよさそうね? 偶にはアンタも、相手を気持ちよくさせよう、とかそんな難しいことは考えず、一方的に快感を享受することがあってもいいのよ。
いえ、むしろ必要ね。アンタは『天の御遣い』として、『三國』の頂点に立つことからは逃れられない。立場に溺れられるようじゃ困るけど、今のアンタは十分に働いている。なら、偶には問題ないわ。
言ってみれば、それは恩恵である一方で務めなのよ。『上』が正しく機能しないようじゃ、いずれ『下』にも破綻をきたす。それを防ぐためにも、アンタはもっと、桃香――はクラスが違うから難しいけど、波瑠加に帆波の巨乳勢や美雨に癒されなさい。甘えなさい。
巨乳は『母性の象徴』とも言われるし、メイドに『夢』を持つ男は多いんでしょ? 実際、月や詠にメイド服を着せてたんだし、アンタはそれを否定できない筈よ?」
時には咥えたままでモゴモゴと、時には口から離して。それでも、桂花の言葉は十全に聞き取れた。
「甘えを持て……か」
その言葉は、優しく俺に浸透した。
思えば、目覚めた当初に俺は決めたのだ。目の前の桂花を始めとする彼女たちに恥じない自分になることを。
その思いのままに突っ走って、それは彼女たちとの再会を果たした後も変わらなかった。
それを間違ってるとは思わないし、後悔する気もないが、いつぞや帆波に言った『怠け者』気質から『働き者』気質に変わっていたことは否めないだろう。
「……そうだな。存分に甘えさせてもらうことにするよ」
そう言って、俺は枕にされている腕を折り曲げて桃香と帆波の胸をわし掴んだ。そのまま存分に揉み倒す。
そこにはもう、寝かせておいてあげよう、などという考えはなかった。それは二人に対してだけではない。他の面々に対しても同じだ。
スポット更新を忘れるつもりはない。だが、それまでのひとときは、思う存分に肉欲に浸りたい。
「あっ❤ ……ご主人様?」
「あん❤ ……一刀くん」
流石に思い切り胸を弄られていては、眠ったままではいられまい。齎される快感に嬌声を上げながら、桃香と帆波は目を覚ました。
「おはよう、二人とも。……突然だけど、胸を吸わせて」
悪かった、とも、心配をかけた、とも言わず、俺はただそれだけを言った。
それに対し、顔を見合わせて二人はクスリと笑い、Tシャツを捲し上げ、ブラを外し、俺の口元へと胸を突き付けてきた。
「はい――」
「――どうぞ」
それぞれの右胸と左胸が俺の口元へ運ばれたことにより、必然、俺の顔は左右から二人の胸に包まれる。それが、何とも言えぬ幸福感を俺に齎す。
その幸せを享受しながら、俺は二人の乳首を同時に吸った。別に母乳が出るわけではない。それでも、普通に美味しいと思うし、心が満たされていくのを感じる。二人が俺の頭を撫でていることも大きいだろう。『バブみ』とはこういうものだろうか? 俺の知る限りだと年下が対象だったと思うが、同い年にも用いていいのだろうか?
そんなことを考えたのも一瞬。一心不乱に吸い付き、コロコロと乳首を舌で転がし、時には甘噛みをする。いつからか、この胸を堪能することしか考えられなくなっていた。
『痛っ!?』
その声を聴いてハッとした。……どうやら、茫洋とした意識のまま快感だけを享受していた俺は、『甘噛み』とは言えぬ強さで二人の乳首に噛みついていたらしい。
「……あ。ゴメン、二人とも」
「ううん、いいよ」
「うん。……一刀くん、子供みたいで可愛かった」
謝れば、キチンと二人は許してくれた。……どうやら、俺は一種の幼児退行を果たしていたようだ。二人の母性、恐るべし!
「……ちょっと。いきなり射精された私への謝罪はなし? 出すなら出すで一言言いなさいよ」
そこへ届いたのは桂花の怒り声だ。声量は大きくないが、その声は震えている。そして、言っていることは尤もだ。
どうやら、知らずのうちに桂花の口内にも射精していたようだ。全然気付いていなかった。
「ゴメン、桂花。正直に言うと、射精したことにも気付いてなかった」
「……はぁ。ま、いいわ。アンタも随分と持ち直したみたいだしね。
帆波。さっき一刀にも言ったけど、アンタは一刀を甘やかすプレイに重きを置きなさい。桃香は違うクラスだから自然と限度がある。だから、それは一刀と同じクラスであるアンタの役目よ。巨乳のお仲間である波瑠加や、メイドの美雨とも協力なさい。そうじゃないと、そのうちにコイツは潰れかねないわ。
ま、毎回とは言わないけどね。それで今度はアンタが潰れちゃったら意味がないし。一刀を甘やかす分だけ、アンタも一刀に甘やかされなさい。そうやって、いい塩梅を探しなさいな」
「うん。分かったよ、桂花ちゃん」
溜息を一つ吐いて俺を許した桂花は、その矛先を帆波へと向けた。
その言葉を聞いた帆波は、桂花へと強く頷く。
「お話は終わりました?」
「そろそろ更新へ向けて出発する時間ですぞ、主」
そこへかけられる、有栖と星の声。いつのまにか、それほどに時間が経っていたらしい。
「ああ、いま行くよ」
二人に応え、俺はスッキリとした気持ちで立ち上がるのだった。
あんな巨乳組に癒されたら、行為の最中だろうと寝てしまってもおかしくないと思います。
床屋とかマッサージとかと同じですね。
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