「……ということで、今日も澪ちゃんは先に気絶してしまいましたとさ。
まあ三本も、それもお兄さんのに匹敵するのを同時に受けていれば無理もないとは思いますが……実際のところはどうですか、お兄さん?」
澪が絶頂して気絶したのを見やった風が、そんなことを聞いてきた。
「末恐ろしい、としか言いようがないな。澪の奴、無意識的にではあるが、俺たちから気を吸い取ってやがった。無意識故に技量は拙いが、まるでサキュバスだ」
俺もまた、澪が気絶しているのを確認して正直に答えた。
「そうなのか? いや、いつも以上に疲れるとは思っていたが、単に澪がタフだからだと思っていた」
「それで済むのは、それだけお前がタフだからでもある。俺と神崎は気功が使えるから澪のドレイン効果も低減されているが、体力のない輝彦辺りなら一発で限界を迎えると思うぞ。
加えて、負けず嫌いが功を奏しているのか、プレイへの適応速度や技量の習熟速度が半端なく高いんだ。
そんなだから、澪が無意識的に気功を使っているのはこの場だけの秘密にしてくれ。自覚してドレイン効果に習熟されたら、本当に手が付けられなくなる。
昨日、鈴音が澪のことを『セックスモンスター』と評していたが、それが現実と化してしまうんだ」
俺の言葉に、その場の全員が絶句した。
「おおう!? まさか、絶倫の代名詞のようなお兄さんからそのような言葉が出てくるとは……。澪ちゃん、恐るべし! です」
風がわざとらしく驚く。
「まあ、それはそれとして、今日はこれから誰を抱きますか、お兄さん? 正直、風としては多少扱いが雑になってもいいので、少しでも早くその濃いのを一発ドピュッと注いでほしいところではあるんですが……」
「じゃあ、その期待に応えるとするよ。多少扱いが雑でもいいから中出ししてほしいって人は挙手をしてー。四つん這いにして並べた上で、順番に注いでいくから。……あ、白蓮は除外ね」
正直言って苦肉の策ではあるのだが、この無人島という環境でハーレムメンバーの全員とヤろうと思ったら、多少雑になっても仕方のない部分はある。……と、自己弁護。
ただし、白蓮は除外するものとする。
「何で!?」
「いや、なんかこう、俺の中で白蓮って縛りのイメージがあって。どうせなら、適当な蔦にでも縛った上でヤろうかな……と」
「おお! 主からの特別扱いですぞ、白蓮殿。これは主の希望に応え、ここぞとばかりにアピールするには打ってつけのチャンスではありませぬか?」
俺の言葉を受け、星が囃し立てる。確実に星は面白がっているのだろうが、それが俺の援護になっているのだから咎める必要もない。
「いや、でも、縛られるのは……。けど、確かにアピールするチャンスではあるんだよな……」
白蓮も揺れているようだ。
普段は自制が利いているのだが、白蓮は『普通』コンプレックスを持っている。それ故に時として突飛な行動に出てしまうこともある。
だからこそ、そこを刺激してやることでこちらの望む方向に話を持っていくことも不可能ではない。
正直、縛りプレイって受けてくれる相手を探す意味で難易度が高いんだよな。
「はい! はい! 私も縛りプレイ、受けてみたい!」
「あの、じゃあ、私も……」
「私もこの流れに乗るとしましょうか」
「あ、じゃあ私も!」
「帆波ちゃんが縛られるんなら、私も一緒に縛ってください!」
「よろしければ私も……」
そう思ってたのだが、どうもそんなことはなかったらしい。麻耶、真澄、有栖、帆波、千尋、ひよりの順で縛りプレイを希望してくれた。ありがたい限りではあるが、何というか、ブレねえなあ、コイツら……。っていうか、ひよりは処女喪失がそれでいいのか?
「縛りプレイか……。後学のために見学させてもらうことは可能か? 無論、タダでとは言わない。実際にお前の手で志保を縛ってくれていい。……どうだ? 一刀」
「え!? 清隆!?」
そこに、清隆までもが乗ってきた。――当の志保は寝耳に水という表情を浮かべているが。
「心配するな、志保。お前はもう、オレに傾倒している。たとえ一刀に縛られたところでオレから離れることはない。そう、断言してやる」
真面目な顔でそんなことを宣う清隆だが、志保が気にしているのはそこではないだろう。
「清隆❤」
と思ったら、どうやら俺の方が思い違いをしていたらしい。……うん、これはもう堕ちてますわ。
「えぇ~。縛り希望者もこんなにいるなんて……。これじゃあ私はどこでアピールすればいいんだよぉ~」
そして、尚更に頭を抱える白蓮であった。……南無。
♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢
それからも何やかやとあり、結局はここにいるハーレムメンバーの全員が、海に向かって四つん這いになり俺に尻を向けている状況ができあがった。俺の方からお断りを入れた白蓮も、気絶から目覚めた澪も並んでいる。
白蓮が並んでいる理由の一因として、手頃な蔦が見付かるか分からないからだ。
澪については分からない。単純に考えるとセックスにハマったんだろう。
「Aクラスからは神室と山村、Bクラスからは白波、玄徳、子龍、伯珪、Cクラスからは伊吹、椎名、文若、仲徳、奉孝、Dクラスからは一之瀬、軽井沢、櫛田、坂柳、佐藤、長谷部、堀北、松下、王。
総計で二十人か。これだけ並ばれると、流石に壮観さを覚えると同時、北郷との格の違いを思い知らされるな。いくらハーレムを志向したところで、俺ではこれほどの人数を抱えきれるとは思えん」
「え? 順番にとはいえ、実際にこの人数を一度にヤれんの?」
この光景を見て、神崎とユキが感想を零した。
なお、別に並び順はクラス毎というわけではない。処女のメンバーから先に、回数の少ないメンバーやご無沙汰なメンバーへと続いている。
「この場にいない面子もいるから、これで全員ってわけじゃないし、中には俺以外のハーレムに所属している人物もいるから、実際にはもっと変動するけどな」
事実である。Aクラスの蓮華、思春、亞莎、藍、それに教師である佐枝と知恵はこの島にはいるが、この場にはいないの。愛紗たち先輩組はそもそもこの島自体にいないので、やはり並ぶことは不可能だ。
また、有栖、千秋、澪は、条件次第では並ぶことができなかった。
「おいおい、もっと増えるのかよ……」
ユキの声には驚愕を通り越して呆れが込められている。
だが、この程度で驚いてもらっては困る。そもそも、三国志勢だけで七十人以上はいるのだから。――まあ、その全員がいるかまでは正直分かっていないのだが。
「あ~、改めて確認するけど、ひよりは処女喪失がこんなやり方で本当にいいのか? この島でどこまでできるかは分からないけど、もっとシチュエーションを大事にすることだってできるぞ?」
「はい、構いませんよ。正直に言いますと、見知った方が実際に乱れている姿を目の当たりにしたら耐えられなくなってしまったものでして……。
たかが数日、されど数日です。実際に経験するまで悶々とし続けるよりは、いっそのことスパッと処女を差し上げてしまおうかと……。
それに、これはこれで貴重な経験だと思いますよ? 普通に考えて、これだけの方々と一緒の状況で処女を失うなどあり得ることではありませんし……」
俺の言葉に、顔だけ振りむいたひよりは笑顔で告げた。そこには異常性に対する期待が込められており、悲壮感などまるでない。
「……そうか。ひよりがそう言うなら、このことについては俺もこれ以上は確認しない。――けど、他のことについては別だ。聞いた話だが、ひよりはいろんなプレイに興味があるんだよな? それこそ、ノーマル・アブノーマルを問わずに」
「はい。自分からは縁遠いことだと思ってましたし、あくまでも作中描写として特に深い興味も抱いていなかったんですが、それを『実際に体験できるかもしれない』となったら、一気に興味が押し寄せてきたと言いますか……」
若干恥ずかし気にひよりが言う。
読書家というものは、書物で描かれるシチュエーションへの自己投影を好む傾向がある。本そのままの内容でなくても、同じ状況で自分だったらどうするか? という空想や妄想を好むパターンもある。むしろ、それこそが読書の醍醐味と言えるだろう。
現実的な観点から早々に見切りを付ける者もいるが、それはそれで仕方ない。
しかし、だからこそ、現実味が出てきたのであれば、ひよりの心理状態の変動にも十分に頷ける。
「分かった。ひよりはもう、俺のハーレムの一員だ。だからこそ、俺にでき得る限りその希望を叶えよう。
俺としても、表は清楚この上ないのに裏では俺だけにエロエロというのは非常にソソる。
だが、当然、甘々プレイもあればハードプレイもある。敢えて内容に言及はしないが、ひよりにもそれを受け入れてもらうからな?」
「頑張ります!」
「……良い返事だ」
ひよりは瞳に強い輝きを浮かべながら頷いた。
ともあれ、言質は取った。ひよりは帆波と同系統の育成方針にしよう。エロに貪欲で、俺に尽くし、俺を癒し甘やかす、そんな女性になってくれるのが望ましい。夢は膨らむばかりである。
「白蓮も安心しろよ。この島でイイ感じの蔦が見付かったら、その時はキチンと縛ってあげるから。たとえ蔦が見付からなくても、学校に戻ったらホームセンター辺りから縄を買ってきて縛りプレイは可能だからさ」
「うぅ~、だからぁ! 私は縛りプレイを望んでいるわけじゃない! ただ、普通に抱かれるだけだと、アピール不足というかなんというか、そういう感じになりやすいだけで……」
「大丈夫、大丈夫。そんなことを気にしなくても、白蓮はキチンと可愛い女の子だからさ。単に、俺が縛られている白蓮に興奮するだけさ」
「一刀ぉ~」
俺の言葉に、白蓮は涙声で俺の名を呼ぶ。
白蓮って普通に優秀なんだけど、苦労性っていうか、不憫可愛いタイプなんだよね。好きな子をイジメちゃうとか、そういう感じ。
「ってか、白波ってレズなんだろ。並ぶ必要あるのか?」
「仕方ないんですよぉ~。私も私で一刀くんに貢献しないと、女の子と愉しむこともできなくなっちゃいますから。ここで参加しなかったら帆波ちゃんは確実に相手してくれなくなっちゃいますし、それは帆波ちゃんに限ったことでもない筈です。
ハーレムメンバー以外を相手に私個人で動く分には構わないでしょうけど、バレずに愉しめるか、バレても問題にせず済ませられるか、ってなったら、まず間違いなく無理ですし……。姫野さん、私と遊んでくれます?」
「遊ぶったってレズ行為ってことだろ? 将来的には分からないが、流石に今はまだ抵抗感があるな」
「でしょう? 他の人に比べて性行為に触れた姫野さんだってそうなんです。現実としてレズ行為は難しいんですよ。
ただ、ここで私も参加して一刀くんを愉しませれば、一刀くんのハーレムメンバーと愉しむことは確実にできますから……」
ユキの質問に千尋が答える。
何だかんだで同性同士の恋愛関係や結婚を認める動きは出てきているが、未だ少数派であることも否定できない事実なのだ。フィクション内の出来事としてならばともかく、現実としては受け入れ難い人物の方が多いのが実情である。
まして俺たちは学生の身だ。セックス未経験な生徒の方が大半であり、だからこそ、『初めては異性と』という心情が働くのが自然な流れ。そんな状況を鑑みれば、たとえ遊び関係であってもレズは受け入れられがたい。
故に、千尋が俺に抱かれるのは、千尋が女の子とレズプレイを愉しむための代価でもあるのだ。俺のハーレムメンバーは、性に寛容な俺の影響もあってレズ行為も受け入れる人物が多い。それが、レズビアンの千尋にとってはどれほどありがたいことか。
そんな、ただでさえ俺を受け入れやすい下地があるところに、初体験で調教を行ったのだ。結果、口では何だかんだ言っても、もはや千尋は俺に抱かれることに抵抗感を抱かなくなっている。
「それで、どうしてあなたも並んでいるのかしら?」
「ウルサイな。アンタが並んでるのに、私が並ばないなんて、そんなの私が逃げてるみたいじゃないか」
鈴音が挑発すると、真っ向から見返しつつ澪が答えた。……うん。確実に澪からはセックスへの抵抗感がなくなってきている。結局は単に愉しみたいだけなのだろうが、世の中建前というやつは大事である。だからこそ、その建前にツッコミを入れることはすまい。
その後も各々へ声をかけたり、それぞれでやり取りが続けられた。
♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢
「じゃ、始めるぞ~」
一番最初は桃香である。……やっぱほら、中途半端な形にしちゃったからね。俺としても、そこは申し訳なく思っている次第なのだ。
そんなわけで、二番目は中途半端繋がりで桂花になる。
「お願いね、ご主人様!」
魅惑的な桃香の尻を掴み、既に十分に濡れている秘所へとジュニアを突き入れる。
桃香の性格そのままに、俺のジュニアを優しく包み込んでくれる。
向こうでは何度となく相手をした桃香だが、この世界ではもちろん処女だ。当然、暫く進んでいくと処女膜に突き当たった。一切の躊躇もなく突き破る。完全に始めてならともかく、彼女たちはそうでもないからな。
同じ人物の処女を頂くという『異常』と『幸運』は、自覚がなかっただけで何度も経験しているのだ。逆に言えば、その自覚を得た以上は躊躇する必要も感動も見出せない。
だからこそ、片手は冷静に次の相手である桂花の秘所へと向かう。スムーズに挿入できるよう、下準備を済ませておくためだ。
「あ、は❤」
肉体的には初めてでも、精神的には何度も経験しているのは向こうも同じなのだ。だからこそ、処女のような反応など返ってくる筈もない。それを証明するかの如く、桃香は処女喪失の痛みではなく快感で悶えている。
それは同時、『初めてなのに熟練している』という矛盾した反応を返してくれることでもある。自然、こちらが得られる快感は処女相手の比ではないし、処女相手のように遠慮をする必要もない。――まあ、処女なのにハードプレイをしてしまった相手も中にはいるが。
何を言いたいのかというと、こと俺と三国志勢は、互いが互いの弱点を把握しているということだ。そして弱点を攻めるということは、相手を気持ちよくさせることに他ならない。である以上、1対1でのゆったりプレイでもない限り、弱点を攻めない理由などありはしないのだ。
厳密に言うと、俺の知る桃香と現在の桃香の肉体は別だし、それは俺に関しても、他の三国志勢に関しても同じことが言える。――しかし、そんなことは些細な問題だ。何故なら、互いをよく知り合った俺たちだからこそ、実は弱点が違っていたとしても自然と誤認する。してしまうのだ。
桃香は子宮に俺の子種を受けるべく貪欲にジュニアを攻めて射精を促してくるし、俺もまた桃香に気持ちよくなってもらうべくその弱点を容赦なく攻める。その結果は言うまでもない。
「出る!」
「イく❤!」
両者のダブルノックアウトである。俺は勢いよく桃香の膣内に射精し、桃香もまた絶頂した。
だからこそ、違いがあるとすればこの後だ。今の俺は、ただでさえ絶倫だった精力が更に向上しているのだ。それはつまり、耐久力、回復速度、回復力も向上していることを意味している。
「さあ次! 桂花、いくぞ!」
「はあ!? アンタ、いま出したばっかでしょ!? アンタの絶倫ぶりは知っているけど、スパンが異常に上がってない!?」
「かもな! だが、おかげで今夜だけでの二十人斬りも達成できそうだ! ――いや、今の俺なら確実にできる! 断言してもいい! 閨での勝負なら負けないことを自負していたが、その自信は更に向上しているんだ!」
言いながら、手マンによって下準備の済んでいる桂花の秘所へとジュニアを吶喊させた。勢いに乗ったまま、やはり一切の躊躇をすることなく処女膜を破る。
「ああっ❤」
そして桃香同様、痛みではなく快感によって悶える桂花。
それを見ながら、片手は次の相手――風の秘所へと向かう。
桂花の秘所は、初めはこちらを拒むべくキツく締め付けるが、奥へ侵入すればするほどに優しく受け入れてくれる。まさしく、『ツン』の壁を超えた先には『デレ』が待っているのだ。
この二面性は非常に気持ちよく、こちらに与えてくれる快感は魏勢力の中でも髄一と言えるだろう。……まあ、だからこそ向こうの世界では、魏勢力の中で桂花が真っ先に孕んだのだと思われる。
「クッ、そろそろ出るぞ!」
「遠慮せずに出しなさい、この種馬!」
こんな時でも罵倒を挿むのだから、桂花はブレない。だが、その根っこが心優しい少女であることも、本心では射精を求めていることも分かっているのだから、その程度で心が傷つくことはない。
「ああ、遠慮はしない!」
「お゛おっ❤!?」
お言葉に甘えると同時、感謝の証として、腰を引き抜き勢いよく子宮をノックしながら射精する。
流石に快感が強過ぎたのか、桂花は言葉にならない嬌声を上げながら絶頂、気絶した。
「待たせたね、風」
「はい、待ちました。……しかし、私みたいな貧相なボディでそこまでおっ勃たせるのですから、お兄さんはやはり鬼畜ですね」
「鬼畜で結構! そうじゃないと風を味わえないって言うんなら、その程度は安いものだ! そして俺は鬼畜だから、風のようなお子様体型でも容赦なく攻めちゃうんだな!」
言葉に合わせて、ドチュン! と突撃。勢いのままに処女膜を破って弱点を突いた。
すると、なんということだろう!? 風はそれだけで絶頂・気絶してしまったではないか!?
「……え? 流石にコレは予想外なんだけど?」
「おそらくですが、宝譿の部分が耐えられなかったのではないかと……」
困惑する俺に、次の番である稟が推測を口にした。
「え、宝譿?」
「ええ。向こうで風が頭に乗せて腹話術で話していた人形です。あの人形、扱いとしては男性なことは一刀殿もご存知でしょうが、どうもそれが風に影響を齎しているみたいなんですよ。
端的に言えば、今の風は二重人格なんです。メインである『風』と、サブである『宝譿』の。まあ、宝譿はしょっちゅう表に出てきていますが、基本的に風の許可なく出てくることはありません。宝譿自身、自分が風の副人格ということを認め、受け入れていますから。
そんなわけで、ほとんど統合されていると言っても過言ではないんですが、それによる利益と不利益があるのも事実なのです」
この世界で風に出会って以降、疑問に思っていたことが解決した。
俺の中で風と宝譿はセットである。しかし、元来は人形に過ぎない宝譿がこの世界に渡れる道理などない。――その筈だった。
だが、風が腹話術で話していたために宝譿は風と同一人物として扱われることになり、その一方で、宝譿の扱いは男性だったために風とは別人として扱われることになった。その結果が、メイン人格を『風』、副人格を『宝譿』にした二重人格化ということなのだろう。
俺たち自身、宝譿が分かりやすいほどに人形だったために、宝譿を風とは別人として扱いつつ、宝譿のセリフは風のセリフと捉えていた。おそらくは、そのこともこの現象に関係していると思われる。
「利益と不利益……単純に思いつくのは感覚とか耐性とかか?」
「そのようなものです。感情面の動きが活発になった部分もあれば、より冷めてしまった部分もあります。
何だかんだ言って宝譿は人形でしたので、セックスの経験などあるわけでなく、その感覚も然りです。そんなところに、容赦なく処女膜を破かれて弱点を突かれたわけですからね。『風』と『宝譿』で感覚が混戦してどんな結果になってもおかしくはありません」
何とまあ……。
「あ~、まあ、そういうこったぜ兄ちゃんよ。取り敢えず、ご主人様は未だ気絶中なもんだから、俺っちの方で代弁させてもらうぜ」
予想外の事態に絶句していると、目を覚ました風が口を開いた。……が、このべらんめえ口調は宝譿に違いない。実際、当人もそう言っている。
「いやあ、にしても久しぶりだなぁ~。まあ、この態勢じゃあ兄ちゃんの姿も見れねえわけだけど……。
ま、それはともかく、兄ちゃんはまだ満足してねえんだろ? いま表に出てるのは俺っちの方だが、身体はご主人様に違いねえから、兄ちゃんが満足できるように遠慮なく突いてくれや。実際、こうなることもご主人様は想定してたし、それがご主人様の指示でもあるんだよ。
これで中に出されてねえとなったら、後でどんなお叱りを受けるか分かったもんじゃねえ。んなわけだから、俺っちを助けると思って一つ頼むわ」
変わらず海の方を向いたまま、そんなことを宣う風――ではなく、宝譿。
まあ、変な気持ちではあるが、それが風の望みというのであれば叶えるべきだろう。
自分で自分を納得させた俺は、膣内射精を行うべくピストンを再開させる。
「お゛おっ❤!? ……ちょ、ん゛おっ❤!? タンマだ、兄ちゃん! こいつは、ん゛あっ❤!? 未体験ゾーンすぎて、ん゛ひっ❤!? 俺っちには刺激が強すぎる!」
ところどころに喘ぎ声を混ぜながら、宝譿は俺に止まるように呼び掛けてくる。
「いいよ、耐えられないんなら遠慮なく気絶しちゃいな! 確かに度合いは下がるけど、そっちが気絶したって俺は快感を得られるんだし、キチンと中出しはするからさ!
ってか、面白いな! 宝譿が表に出ると、弱点も変わるんだ!? あまりにも反応が良すぎて、こっちもついついハッスルしちゃうぜ!」
「…………」
俺の言葉に対する、宝譿の返事はない。話している間も遠慮なくピストンを続けていたのだが、その結果、どうやら快感の余りに気を失ってしまったようだ。
反応が返ってこないのはちょっと残念だが、射精するべく遠慮なくピストンは続ける。小柄な風の身体と相俟って非常に犯罪チックだが、中出しが風の希望でもあるので構うまい。
「よいしょっと!」
声に合わせて膣内射精。
「ん~、やっぱ反応がないと得られる快感もイマイチだなぁ……。ちょっと時間が掛かっちゃった」
風の秘所から零れる、未だに色褪せぬ白濁液を見ながら、俺はそんな感想を零すのであった。
宝譿については、どうするかずっと悩んでたんですが、こういう感じになりました。
風と宝譿はセットでないと違和感があり、だからってケモミミなら『ファッション』で無理矢理通せないこともないですが、頭に人形を『ファッション』で通すのは無理の方が大きいですし。
やってやれないことはないんでしょうが、ケモミミ以上に抵抗は強いと思います。
描写がクドいと指摘されましたし、実際に自分でもそう思いますが、読者が知っているからといって作中の人物が知っているとも限らないため、その齟齬をなくすためにもクドくせざるを得ない一面があります。
例として、今話でハーレムメンバーを並べたシーンを挙げます。
実際、ハーレムメンバーだから並んでもおかしくはないんですが、レズの千尋が並ぶ必要なんてないと考えてもおかしくはありませんし。
上の違いは、レズとハーレムメンバー、千尋に対し、どちらに重きを置いて考えるかの違いでもあります。
ユキの発言は、レズの方に重きを置いて考えた故の結果です。ただ、それはあくまでも短絡的な考えであり、千尋的には並ぶ理由がシッカリと存在します。
そこら辺について読者は知ってますが、ユキは知りません。である以上、こういったやり取りが発生してもおかしくはないわけです。
一刀の前でそれを実際に説明しているシーンを設ければ、キャラの間でもそれが共通認識として定着する土台ができます。
作中では、あくまでも千尋からユキへの説明という形を取ってますが、その場には他にも人がいますから。一人よりも複数の方が広まりやすいのは道理です。
同様に会話文の長さも割と指摘されます。それも否定はしませんが、言葉だから「」で囲っているのであって、どれもこれもが『会話』であるとは限りません。
説明や弁論なんかであれば、普通に長くて然りですし、周りも口を挿むことは少ないでしょう。
リアクションを許容する空気や雰囲気、その逆に許容しない空気や雰囲気というのは、実際にもあり得ると思います。
例えば、原作三巻での無人島試験での説明シーンです。
真嶋先生の説明中、たびたび生徒たちが疑問をぶつけていますが、許可なくそんなことをしている時点で減点は免れない筈です。
作中でそのことに対する説明はないですが、されていると考えるべきでしょうし、その程度のことは全クラスの生徒が思い至っていて道理です。
それでも生徒にそんなことをさせているのは、『そうでもしないと真嶋先生のセリフが長くなりすぎてしまうから』という理由もあると思っています。
実際、リアクションが起こっていても長いのは事実ですし。
なので、作中設定と読者が抱くであろう感想に折り合いを付けた一つの結果だと思います。
まあ、それ故に自分のように『減点食らう可能性が高いのに許可もなく説明中に口を挿むのはおかしくね?』と思ってしまう者もいますが……。
結局のところ、本作はあくまでも一刀視点での一人称ですので、どうしても一刀の認識によって左右されます。
読者にとってクドかろうが、一刀自身がクドいと思っていようが、場所と相手が変われば何度も同じことを説明するのは普通にあることです。
本作は気功を始めとする『非現実性』に重きを置く一方で、『現実性』にも重きを置いています。
その点を本作の『味』と思って了承し、楽しんで頂ければ幸いです。
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