※この作品はR-18です。

現代×ダンジョン×メガテン   作:ニンカタ

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今回から仲間出て来るよ。一人づつね。


第11話

 

『依頼を探す』

『臨時パーティ募集板を見る』←クリック。

 

 あなたは少し悩んだ後、臨時のパーティメンバーを募集するスレッドへとアクセスした。

 よくよく考えると、あなたはしっかりとパーティ経験というものをした事が無い。一時的に共闘した悟パーティ。突発的イベントで護衛も付いていた田中さんとの臨時パーティ。何方も普通のパーティとしての経験というよりは、特別寄りだ。

 中級になれば自然と、人間の仲間とパーティは組む事になる。そろそろ本格的にパーティ経験を積むには良い頃合いだろう。

 

『探索を目的とする募集』

『攻略を目的とする募集』←クリック。

 

 目的。挑むダンジョンの出現モンスター予想。求める役割等々…。はっきり言って条件は千差万別であるが、大体攻略を目的とするか、フォルマやアイテムを探す探索目的かの2つに分かれる。

 あなたが経験したいのは攻略パーティでの経験だ。少なくとも今回は此方を優先し、募集板を巡回した。

 

 暫しの巡回を行うと、あなたの目に悪くない条件の募集が映る。

 残り募集人数は1人。求められているのは後衛か。銃での支援に徹すれば後衛の仕事は出来なく無い。

 魔法を扱える生粋の後衛を求めている訳でも無さそうだし、此処は一旦メッセージを送り反応を伺うか。

 

【それなら大丈夫です! もし宜しければ明日お願い出来ますか?】

 

 募集主からの反応は上々。寧ろ前衛も後衛も出来るのは有り難いと、少々期待されている様子。その期待を裏切らない為に、明日は気張らなけれな。

 了承の旨を伝え、苗字だけだがお互いの名前を交換し合う。相手は沢木という男性。

 明日の〇〇時に△△駅の前で待ち合わせをするとメッセージを貰い、明日の予定は本格的に決まった。

 

「急拵えの集団に連携は期待出来ないホ。精々誤射には気を付けろホ」

 

 人間の群れとしての評価が高評価故に、臨時で組まれたような集まりには中々の手厳しい言葉。教官なりに少しあなたを気遣った言葉なのかもしれないが、それは当人だけが知る事。

 一応気遣いの類だと認識し、あなたは明日に向けて早めの休養を取るのだった。

 

 

 

 翌日。一駅隣の市へとあなたは電車に揺られず。このくらいなら走って行けと言うお言葉を戴き。朝早くの訓練の後、装備を担いで駅前まで向かう。

 少しの休憩を取ればこの距離も苦では無くなって来たのだから、慣れというのは恐ろしい。

 集合場所に着いたのは予定よりもかなり早い時間。5分前行動どころではない早さだ。勿論待ち人は一人も来ていない。休憩時間を取れるのは良いが、悪い意味で自己の身体能力を過小評価していたようだ。

 

「あの、沢木さんですか?」

 

 それから暫しの時間を潰し。予定時間30分前に時計の針が近づく頃合い。スマホも開かず、あなたが少しボーっとしていた時に話し掛けられる。

 最初に目に入ったのはその鋭い黒色の眼差しだろう。後にかなり長い髪をしているんだなと思った。色合いはダークブラウンと言えば良いのだろうか。

 恐らく集合場所に居た男性という情報から、今回の主催主である沢木を連想したのだろう。

 

『はい。自分が沢木です!』

『いいえ。違いますが、同じ募集を受けた人間です』←クリック。

 

「ああ、そうなんですか。失礼しました」

 

 違うのかと思いはしたが、同じパーティのメンバー。今日だけの関係だろうが挨拶はして損は無い。彼女は軽く頭を下げた後。

 

神崎(かんざき)と言います。今日は宜しくお願いします」

 

 神崎。苗字だけなのは後で揃った時に下も名乗るのか。それとも苗字だけでやり取りをするのが臨時パーティのルールなのか。何も知らないあなたには分からないが、神崎さんに倣いあなたも苗字だけを名乗る事にした。

 

「……はい。覚えました。人の事は言えませんが、かなり早く来たんですね」

 

 苗字だけだが軽い名前の交換を行い、少し距離が縮まったのか。話題として時間前行動について触れるようだ。

 狙って早く来た訳でも無いが、時間もそこそこあるし正直に話しても良いか。

 

「え、走って来たんですか? ……ダンジョンに挑む前ですけど、大丈夫なんですか?」

 

 朝のトレーニングとして走った後に、そのまま此処まで走って来たと告げると。これからダンジョンに行くのに、何してんだこの人、というあからさまに呆れた目で見られた。

 鋭い目付きをしているから、じーっと見られるだけでも威圧感がある。

 

「ま、毎日そんなに? ダンジョンに挑む日もしてる……。なら、問題無いんでしょうか……?」

 

 先程省いたメニューの説明と、ダンジョンに潜る前も日課として続けていると話す。引き気味だがこれで納得するのならさっさと話すに限る。

 自問自答のように問題は無いのだろうかと呟き、神崎は困惑しているようだ。

 

「……何故、其処まで自身を痛めつけているのか、お聞きしても?」

 

 引いた反応から考える仕草へと移ると、暫しの時間を置いてから神崎は、黒色の瞳をあなたに向けて、確かめるような質問をした。

 

『鬼教官のせいです』

『この訓練が上に上がるのに必要だからです』←クリック。

 

 キツイ。苦しい。下手をすれば実戦よりも、訓練の方が嫌だと思うくらいには嫌な思い出しかない。最近は体が出来てきたから、フル装備で訓練するように苦痛がグレードアップしたし。

 しかしそれと同時に効果も実感はしているのだ。

 訓練が苦痛であるあまり実戦では軽やかに動けている感覚がある。訓練で出来ない事は実戦では出来ない。逆に言えば訓練で大体の事をやれば、実戦で出来ない事は無いのだ。

 例え理屈で分かっていても、嫌なものは嫌だし。キツイものはキツイが。

 

「上……あなたは中級に上がる気があるんですか?」

 

 途中からだが、妙にグイグイ来るようになったなとあなたは思う。世間話のような他愛のない話題から、今ではあなたから目を逸らさず、質問の答えを静かに待っている。

 

「そうですか……!」

 

 中級に上がる。つまりは中級探索者になるつもりはあるか。その質問の答えはYESだ。何故其処まで喜んでいるのかは知らないが。あなたの答えがお気に召したのか。会ってからずっと変わらなかった無表情は、今では笑みに変わっていた。

 

 

 

「こんにちは。募集主の沢木(さわき)って言います。斧がメインで前衛です」

 

 10分前になるとポツポツと人数は揃ってきた。大体同じタイミングで来たのは男性2人。黒髪で髪が短いのが沢木。背が高く、武器が斧なのもあってか結構筋肉質な体型。

 

「神崎です。武器は片手剣に、サブウェポンとして投擲ナイフを使います。前衛です」

  

 続いて自己紹介をしたのは神崎。 スレンダーで引き締まっていると分かる体型。後衛でも鍛えている人は居るだろうが素直に前衛だったらしい。

 

(たちばな)って言います。えと、銃を使う後衛です。宜しく」

 

 3番目は前髪が目元に来るくらいに伸ばした若めの男性。

 あなたよりは上だが、このメンバーの中ではまだ未成年の部類だ。人慣れしてない面があるのか、途中止まる所もあったが問題無く紹介を終えた。

 

「君の判断で良いから、状況に合わせて前にも出てくれ。普段は後衛をよろしく!」

「期待してますよ」

 

 新しく変えた武器、マチェットナイフの片手剣。属性弾も用意してあるハンドガンの銃。何方も均等にあなたは鍛えられている。

 前衛が3人ではバランスが悪いので2:2の配置に落ち着き。

 場合に寄ってはマチェットナイフでの前衛参加も有り得る。特に不満も反対も無く、あなたは了承の意思を見せたが、何故か神崎からも期待は寄せられているらしい。

 

「……それで話は変わるんだが。君って前に配信に出てなかったか?」

 

『配信は経験無いですよ』

『ちろっと他の方の配信に出た記憶はありますが……』←クリック。

 

「それって【ブラッド・リリー】の配信じゃないかい?」

 

 リスナー、という事だろうか。あれだけの視聴者数登録者数ならば、こうしてあなたが映った配信を見ていた。或いは見た人間も出て来るか。

 あなたとしては少しプライベートの話をしただけなので、視聴されても特に記憶には残らないとは思っていたのだが、最近見たのだろうか?

 

「あー、あの筋トレの人だったんですね……。何か見覚えあると思いました」

「そうそう、それそれ! 実際あんなにやってるの? 毎日毎日さ」

「?」

 

 残った橘さんもそれでかと納得が行った様子。1人だけ神崎さんがピンとは来ていないが、男性陣2人は共通の認識を抱いたようだ。

 

「……有名な方なんですか? 彼?」

「いや、有名人というより……少しバズった人って言うのが正確ですかね……?」

「中級探索者【ブラッド・リリー】って知っているかい?」

「ええ、中級で女性だけの」

 

 自身が知らないだけで、あなたを有名人と勘違いした神崎は。少し盛り上がっている橘と沢木に疑問を投げ掛ける。

 いいや違うと経緯を話していくと、ああそれでと神崎も理解した様子。

 あなたは知らないが、あの時の切り抜きが少々話題になったとかで。一時的だがプチ有名人の仲間入りをしたらしい。

 

「嘘では無いと思いますよ。今日も走って来たみたいですから」

「え! 本当に!?」

「うわ、マジすか……」

 

 驚愕。ドン引き。今日出会ったばかりの神崎からの援護もあり。このパーティの中では、生粋のトレーニング狂いとしてあなたは認識された。

 やらされる状態から始まったんですけどね……。

 

 

 

【イッポンダタラのぶちかまし!……割り込み! あなたの急所撃ち!……ヒット! クリティカル! 弱点により更に倍のダメージ!】

【イッポンダタラに致命的なダメージ!】

【妖鬼 イッポンダタラをたおした!】

「ふう、危なかった……助かったよ!」

 

 先頭は探知系の能力を持つ神崎が先行し。その後にリーダーである沢木、後ろに橘と続く。あなたは全員に直ぐにフォローが行けるよう3人に丁度いい距離を保つ。

 悪魔の群れと遭遇。3体のうち1体は神崎と橘が対応。2体はあなたと沢木が担当する事になった。今回は前衛として片方の悪魔を処理。物理に耐性はあるが、撃ち当てた弱点属性が分かれば後は簡単。

 弱点判定用に少し時間を掛け、残りの1体はそれより早く処理を終えた。

 

「早いですね。もう二体終わったんですか」

「殆ど彼の成果だけどな。前衛としても心強いよ正直」

「……」

 

 あなたの貢献は目覚ましいもの。前衛、後衛何方でも一定の役割をこなす。強くもあるが何より、扱いやすい戦力として使われていた。

 だが順調な戦闘とは裏腹に、あなたの内心はあまり宜しくない。

 

 あなた自身。自分の攻略ペースが異常に早いのは、出会った人達の反応を見れば嫌でも理解は出来る。しかし実際何処まで早いのかと聞かれると、判断材料が少ない現状、平均よりは早いだろうが分からない。という風にしか答えられない。

 だから、今回臨時での組まれたこの沢木をリーダとしたパーティ。このパーティの攻略速度が一般と比べて遅いのか速いのか。それともこれくらいの感覚が一般的なのか。判断が出来ない。

 あなたからしたらスローペースだなとは思うが、意思の統一がされていない臨時のパーティ。お互いの様子を見る点も考えると、ある程度の進みの遅さは許容範囲内だったが。

 あなたならばもう半分は進んでいる時間で、まだ2、3割の進行状況だと流石にもどかしさの一つも感じるというもの。

 

「次はあっちに行こうか」

 

 臨時パーティの目的はこのダンジョンを攻略する事。となると今日に終わらなければ明日も集まる事になるのだろうか。少なくともこのペースでは、絶対に今日中には終わらない。

 帰ったらせめて訓練メニューを増やすか?いっそ。ソロでも戦えない今の状況では、少し体が鈍りそうだ。

 

「──いい心掛けだホ。今のお前なら一時的に倍の負荷を掛けても大丈夫だホ!」

 

 そんな事を考えたせいか。イマジナリーデモニホ教官が、生き生きとそう発した光景を垣間見た気がする。COMPから話していないよな?と、余りにもそれっぽい発言をしたので少し焦った。気の所為だったようだ。

 いや、それはそれで問題な気もするのだが。

 

「神崎さんはそのモンスターを! 今回は2人で前衛に出るから君は後衛で! 橘君も銃での援護を宜しく頼む!」

 

 後は、と文句ばかり言っているようで嫌だが。どうしてもワンテンポ行動前に挟まる余白が生まれるのだ。

 前に共闘した悟パーティは、お互いの間合い、行動役割がはっきりとしていて。長い経験から頼むと言った一言でも、大体の事は通じていた。

 田中さんとのパーティは、桐生刹那と言う護衛役が居たので少々違うが、臨時故の連携のしづらさというのを甘く見ていた。

 

 指示を送る立場ではない事。役割の急な転換。何より本気で動き過ぎると逆に邪魔になり、何処まで本気で動くかと云う常時セーブ状態。本気で挑まなかった事態が先ず無いので、これが一番堪えた。

 

「うわっ!? 何だ!?」

「誰かがボスを倒したんです! 恐らくはですが……!」

 

 悪魔との戦闘を終えて、辺りを調査していた頃。突如地面が揺れて周りの景色が崩壊していく。何度も経験したあなたは、これがボス悪魔を討伐した際に発生する現象だと気付いた。

 同じく神崎もその結論に至ったのか。直ぐに脱出口を探すべきだと沢木へ少し焦った様子で提案した。

 

「わ、分かった! 皆急いで探してくれ!」

 

 完全に崩壊するには少しの猶予はある。かと言ってのんびりはしていられない猶予時間。あなたと沢木達は急いで脱出口である空間の切れ目を探し、この日挑んだダンジョンの中から出て行くのだった。

 

「あちゃー……先越されたか」

「あのパーティがボスを倒したんですかね?」

 

 今回のダンジョン入口が発生していた付近へと戻ると。4人組の男女混成のパーティが既に其処に居た。疲労している様子から、恐らくこのパーティが……という経緯だろう。

 消えたダンジョン跡地に残る理由も無い。一旦この場は離れて分配話は別の場所で行う事にした。

 

 とは言っても分けるフォルマの数も其処まで多くはない。予め決めておいた通り、割り切れるなら4等分にして後腐れなく分ける事にした。

 

「また募集したら宜しく〜」

「お疲れ様でした。あ、それと撃ち方教えてくれてありがとうございます。後で練習してみます」

 

 橘とは同じハンドガンの使い手という事もあり、どうやったら正確に撃てるんですかと攻略中尋ねられた。別に隠す技術でも無し。というか撃ち方は教官に教わり、独学という訳でも無いのだが、悪魔の存在を教えられない。

 人の手柄を取った感じもするが、教官は教えを学んだのはお前だと気にはしないのだろう。

 橘も誰かに教わらず独学で学んだ口だと言う。フォームが少し歪な形をしていたので、先ずは其処から直した方が良いとアドバイスしておいた。鏡や写真で自分を見ても、他人からの視点とは微妙に違うんだよな。

 フォーム間違えたら殺すぞという言葉が遠い昔のようだ。

 

 うーむ、二人共に悪い人ではないのは分かる。けど単純に合わないなというのが今回の感想。申し訳無いが、他の探索者達がボス悪魔を倒してくれて良かった。明日の予定は空いたままになりそうだ。

 今度臨時パーティをするにしても、次はあなたが募集した方がやりやすいだろうか。募集主が流れ的にリーダーになるケースが多いらしいし。リーダーとして動くなら違った感覚も……。

 

「──すいません!」

 

 一人で考え込んでいると横から声を掛けられる。大きな声だったので少し自分の中に入り過ぎていたのか。慌てて何か用がありましたかと、声を掛けた神崎の方へと顔を向ける。

 

「この後、時間ってありますか……?」




ストーリーを進めてるとエロを挟む合間が無い。不自然ではなくなるへ幕自然に入れたいよね。人間仲間との回は多分エロ無いケースが多いんだろうな。頑張って捩じ込めないか
な。コカクチョウとのも書きたいし。

1番目の仲間候補は神崎さん。下は次の回で。スレンダーだから大きさは殆ど無いらしいよ。お尻は小さいかしっかりしているかは悩み所。
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