今日この日。あなたは1人+仲魔達とダンジョンへと潜っていた。神崎は親戚の家に顔を出してくるとかで用事有り。
白石恵は知り合いの探索者が調子が悪いとかで、少し様子を見に行くとこれまた用事有り。ソロの時は、用事があっても無くても、あなただけの都合で自由に動けたが。仲間が出来て、それぞれに事情や合わない時が出て来ると。
ああ、これがパーティというやつかと不思議な納得感がある。一期一会の縁は多くとも、長く続くだろう縁が結ばれたのは初めてな気がする。梓さん?いや、ビジネス寄りに近い関係だから、少し違うかなと。
となると仲魔との戦闘感覚を忘れない為にも、こうした空き時間は結局ダンジョン行きだ。悪魔と戦い、悪魔と話し、そして悪魔と共にある。そんな前まではそれだけがあなたの生活で日常だったが。人間との関わりが増えてくると、今までは悪魔に偏った生活をしていたのだなと実感する。
悪魔が嫌だとか言う話ではなく、人間として生きる上で、あまり人と関わらないのも不健全かなと思うだけだ。
最近が人間生活に重きを置いていたならば、此処等で悪魔との関係を思い出しておこう。
「おっ、オレの出番かい! ご注文は何処までだ?」
今回見つけたダンジョンは、あなたや主力仲魔からは一段階下がる実力帯だ。今日は慣らしに近い。其処まで実力が上にも下にも開いて無いなら、特に気にする事では無しだ。
ダンジョンに入り、先ずは【ヒューマサーチ】を起動する。このアプリを入れてから、ダンジョン内部にあなた以外の人間が居ないか。それをチェックするのが当たり前になった。かなり範囲が広く探知が出来るので重宝している。
悪魔を扱う手前、他の人間が居ると不都合な点が多い。人間の仲間が居る時は、一切出すつもりは無いので徹底出来るが。1人では気の緩みからという事も考えられる。定期的に使って損はない。
「奥まで、あいよぉ! 乗りな、召還士!」
そして新たな仲魔として妖獣バイコーンをあなたは迎え入れた。戦闘要因ではなく、馬の形をした悪魔なので移動用の仲魔として契約した。契約時も、定期的にある悪魔を乗せてくれると約束したら快諾して仲魔入り。
この妖獣バイコーンは、ユニコーンという同じ馬型の悪魔と違い。不純を好む性質がある。背中に乗せるのは謂わば、経験有りの男か女しか乗せない。
その点、あなたは女性悪魔と関係を持ち、行きずりの関係も合わせると良い不純さ。
気に入った!と、どんな事で悪魔に気に入られるかは分かったものではないが。今回は良い方向へと要素が噛み合った。
「近付くな! 穢れし人間よ……!」
ちなみに、ユニコーンと会話をしようとすると。こうして会話を拒まれ、忌み嫌う視線であなたと仲魔を睨む。
穢れなき乙女を好むユニコーンからは、あなたは論外の象徴であったようだ。その少し前に敵悪魔とそういう行為をしたのも悪かったか。
入り口付近より、其処から離れた場所で仲魔を呼び出した方が。いきなり他の探索者が訪れても対応がしやすい。
【ヒューマサーチ】を起動させておけば、ピピピッとアラーム音が鳴り、知らせてくれる。バイコーンの上に跨ると、見掛ける悪魔は無視して逃げ、目的地まで一走りだ。
「■■■な女を見付けたら、呼んでくれよな!あ!ちゃんと若い女だからな!」
前にアズミのような悪魔はイケるのかと呼び出したら、これは違うと怒られた。若い方が良いのは人間も悪魔も変わらないようだ。
移動を終えて、探索に変わると戻したバイコーンの代わりに、妖精ケットシーを召喚する。
「私の出番か。ついて来るがいい!」
帽子に靴。サーベルを携えた2本足の猫。猫の特性からかケットシーは耳がとても良い。神崎が正確に敵の数、経験からどんなモンスターかを判別するのに対し。
ケットシーの役割は、その耳でのエコーロケーションになる。
「右からは水の音……左は草を踏む音が聞こえるな」
目を閉じ、耳を済ませてこれから進む道の情報を提示してくれる。濡れるのは嫌だと、左の道を進むと開けた場所へと出る。踏む音が聞こえた、ソナーにも反応はある。
1体という事もあり、手早く処理を終えると。またケットシーの耳を頼りながら、進んで行く。
「む!?」
「新兵からだホ」
暫くケットシーを探知役に。対処出来ない数が出て来れば仲魔を増援として出す。探索の時はあまり数が居ると、ケットシーの探知の邪魔になる。先程片付けた4体の悪魔。
その増援として呼んだ教官が、ケットシーと同じくあなたのCOMPからの音へと反応した。
「他の人間かホ。なら後はソロとして振る舞えホ」
「今回の報酬はマグロを要求する!」
【ヒューマサーチ】が反応したという事は、少し離れては居るが近くに探索者が来た証。他のCOMPに反応する仕様からも間違い無い。
仲魔との探索は此処まで。教官もケットシーもCOMPの中へと帰還させる。ケットシーには探知の報酬として、その時食べたい物を与える契約だ。
鮪は良いが、この後はダンジョンで仲魔を呼べそうに無い。報酬は何処で渡すべきか。…最悪部屋の中で呼ぶか?喋らないようにお願いして。代わりに報酬を追加してやれば其処まで文句は言われない筈。
伝承ではケットシーは甘い物が好きなようだし。ケーキでも買っておくか。大体うちのケットシーは魚ばかり食べてるが、嫌いという事は無いだろう多分。
「全員、戦闘態勢!」
どんな探索者達かと気になり、サーチに表示されたマークへと近付く。3つマークがあるから、3人で行動しているのか。遠くの様子を見る為に持参した双眼鏡。そのレンズ越しに探索者3人を覗く。
男。男。……どっちだ?
1人は優等生そうな黒髪の男性。背は普通くらい。次はがっしりとした体型の男性。背は高めで体格も大きい。頭は野球少年みたいに刈り上げた髪型。何方も年齢は20前半くらいか。
で。最後は小柄だとは分かるが。頭から下まで全部を防具で固めている為、性別が何方かは判別出来ない。声を聞けば分かるかもだが、わざわざ近くに寄るのも。
身の丈程の大きな盾を携えているが、タンクなのだろうか。
神崎、白石、あなたのパーティにもタンクが居れば安定するよなぁと。3人の戦闘が始まるくらいで双眼鏡は下げた。
タンク自体は居るが。一緒に中級を目指してくれるとなると。途端にガクンと減ってしまう。
パーティの完成度の為に、まだ粘るか。諦めて上昇志向のある仲間を探すか。リーダーとして方向性は定めておかなければと、あなたは3人の探索から離れ。別の場所へと歩を進めた。
【あなたのワイルドスラッシュ!……ヒット! ヒット!】
【モコイAに中ダメージ!】
【モコイBに中ダメージ!】
それからは探索者3人と距離を取りつつ。ソロ戦闘で対処出来る範囲の悪魔と戦っていた。2体の悪魔モコイ。両方共に視界から外さなければ対処は出来る。
「オウ…やるッス……」
「つよいネ、チミ」
【モコイA、Bをたおした!】
戦闘中も中々ユニークな口調で喋る悪魔だった。今の状況でなかったら、会話から入りたかった所だが、今回は残念だが同時に一閃で終い。落としたアイテムを拾い、次のエリアへ。
「──誰か! 誰か助けてください!!」
『助けに行く』←クリック。
『無視する』
声がした。男の声だから先程の2人の男の何方かか。考えは一瞬。助けに行く事を決めたならば、迷わず声のする方へと走る。幸い其処までの距離は今、離れてはいなかった。
辿り着いたのは辺りを木々に囲まれた空間。しかし何よりもあなたが驚いたのは…
【ノズチA、B、Cがあらわれた!】
【イッポンダタラA、Bがあらわれた!】
【モコイA、B、Cがあらわれた!】
その数だ。探索者3人を囲うように、このダンジョンで遭遇する悪魔が勢揃いしていた。普通ではない。こんな状況は初めて見た。多くても、同じ種族5体くらいがあなたの最高認識だ。
「あ、ありがとうございます!」
「お前も早く逃げろよ! 柊!」
戦いはこの数を相手取る事を意味する。仲魔を召喚出来ない今の状態では、それは得策ではないのは一目瞭然。
包囲網の1つに銃撃で穴を空け、あなたが陽動を引き受けている間に逃げろ。簡潔に彼等に目的を告げた。
全身装甲1人以外は直ぐに穴から離脱を開始する。
【イッポンダタラAのスレッジハンマー!……ヒット! クリティカル!】
【柊の防衛本能!……判定成功! クリティカルを通常ダメージへ! 柊の堅牢なる防御術! 物理ダメージを軽減!】
【柊に小ダメージ!】
「ゲホッ……! あなたも早く逃げてください!」
残った1人をどう逃がすかとあなたは瞬時に思考したが。それよりも早く1体の悪魔が柊と呼ばれた探索者を狙う。
銃撃での援護は、数が多い為阻まれる。邪魔な悪魔へと銃撃は放ったが間に合わない。
盾での防御が間に合わず、胸部辺りへと金槌の攻擊が振るわれた。
吹き飛ばされようとも盾は離さず。盾を構え直して直ぐに体勢を整えると。柊と呼ばれた探索者は、あなたに先に逃げるよう促した。
『柊の言葉に従い逃げる』
『柊と協力して時間を稼ぐ』←クリック。
「え!? で、でも……!」
あなたと言えど。この数での囮はどうしたとのかとは考えていた。其処に先程見た、盾の探索者の立ち廻り。この探索者の防御術は信用出来る。そう判断したあなたは、即座に柊の背中側へと移り。2人で時間を稼ぐ事を宣言した。
「……分かりました!」
何かを言おうとした柊を、問答無用で敵に集中しろという言葉で黙らせる。この数ではあなたもあまり余裕が無い。少しばかり荒い口調になるが、柊は怯まず。再度強く盾を持つ手を握り締め。2人の時間稼ぎは始まった。
可怪しい。あまりにも可怪しすぎる。あなたと柊が悪魔達と交戦を始めてから数分。あなたは直ぐに異変に気が付いた。
【イッポンダタラBのスレッジハンマー!……ヒット! クリティカル!】
【モコイAのジオ!……ヒット! クリティカル! SHOCK!】
【モコイBのジオ!……ヒット! クリティカル! SHOCK!】
【ノズチAの突撃!……ヒット! クリティカル!】
【ノズチBの──】
【柊の防御本能!……判定成功! 判定成功! 判定成功! 判定失敗! 判定成功! 柊の堅牢なる防御術! 物理ダメージを軽減! 物理ダメージを軽減! 物理ダメージを軽減! 呪い避けの腕輪の効果発動! 感電状態を回避します】
【柊に小〜中のダメージ!】
「──ゴホッ! ゲホッゲホッ!」
目の前で相手をしている悪魔以外は、あなたをまるで狙わない。1割の悪魔以外は全て、近くに居る柊へと攻擊を集中させる。これが異常な事なのは、誰が見ても同じ意見だろう。
【あなたは牛黄丹を柊に使用した!】
【柊のダメージが中回復!】
「あ、ありがとう……ございます……!」
これだけでも異常だが。更に異常は続く。あなたが攻擊により敵から離れた柊へと駆け寄り。直ぐ様回復行動へと移る際もそれはあった。中々見つからない回復アイテム。何とか見つけ、回復を行い立ち上がろうとする柊に向かう悪魔達。
【あなたのばら撒き!……ミス! ヒット! ミス!】
【モコイCに中ダメージ!】
有り得ない。先程から何回か、この現象はあなたに起きている。銃口に物が当たり、狙いが外れる。研いだばかりのマチェットナイフが不幸にも欠ける。踏んだ場所が泥濘んでおり、体勢を崩す。予期せぬ不幸によりあなたの行動には支障が出続けた。
【悪魔の群れの攻擊!……ヒット! ヒット! クリティカル!】
【あなたに中ダメージ!】
【柊に小〜中のダメージ】
突撃してくる悪魔の群れを堰き止められず。あなたも柊もダメージを負ってしまう。この時も柊は優先されて攻擊を受けた。何とかダメージをあなたと同じくらいに抑えたのは、柊の類稀なる防御術のお陰だ。
「ご、ごめん……なさい……」
【柊は気絶状態になった……】
悪魔の群れの攻擊。捌ききれない攻擊は諸に柊の胴体に命中した。意識を保てなくなり、柊はあなたへの謝罪を告げた後。そのまま気を失った。
【妖獣 バイコーンをあなたは召喚!】
「おお! オレの出番かい?」
柊は意識を手放した。【ヒューマサーチ】にはあの2人の反応も無い。恐らく逃げ延びたのだろう。ならば迷う必要は無い。重装備の人間を抱えて逃走行動は無謀だ。此処は悪魔の力を借りる。
呼び出したのはバイコーン。どうせ当たりはしないと威嚇として弾丸をばら撒き。柊を担ぎ上げた。
「──っておいっ!?? こいつ純潔の女じゃねーか!? そんなの乗せんじゃねー!!」
後で好きな女悪魔を沢山乗せてやると言い、無理矢理柊を乗せるとバイコーンは渋々ながらも乗せる事を許可した。
声が高かったがやはり女性だったのか。プライバシーとして今の言葉は直ぐに忘れておこう。
「まだ見ぬ女の為に!走るぞ召還士!」
『安全運転で頼む』
『かっとばせ! バイコーン!』←クリック。
「理解だぜ!」
盾ははっきり言って邪魔だ。彼女の所有物だが今回は諦めてもらう。命あっての物種。後で弁償代は払うのでそれで勘弁して欲しい。
気絶状態で2人乗り。これ以上重さは増やしたくないのだ。
「敵多すぎないか!?」
スタートダッシュから少し経つと。出るわ出るわ。行く先行く先で悪魔に遭遇する。数は多くなくても、此処まで連続で会うのは異常だ。
「その女呪われてるんじゃねーか!?」
呪い。一概にバイコーンの言葉を間違いとも言い切れないくらいに。彼女と会ってから可怪しい事だらけだ。
「危ね! コケるかと思ったぜ!」
また泥濘みか。原因は殆ど確信に近いが、腕の中に居る女性。ヘルムも被っている為、顔は見えないが。反応が無いから気絶したままの状態。悪魔達からの必死の逃亡劇は暫し続いた。
「おう、ちゃんと約束守れよ!」
じゃあなと嘶いてから、バイコーンはCOMPの中へと帰還した。背中には全身装甲の彼女を背負い、あなたはダンジョン入り口へと足を進めた。
「帰って来たぞ!」
「良かった! 二人共無事でしたか」
出迎えたのは先に脱出出来た2人の男性であった。
加々見と野堀と名乗った2人は。あなたへの感謝を告げてから、背中に背負う彼女の話をした。気絶してるだけだとあなたが告げると、2人は安堵した後。
「……ちっ! やっぱり柊とは無理だ! 噂通り──」
「辞めろ。今は恩人の前だぞ」
「あ、ああ。そうだったな、すまん……」
何やら色々と事情がありそうだが、あなたは助けはしたが部外者だ。根掘り葉掘り聞くのはマナー違反か。
そうこうしてると、横にしてヘルムだけを取った柊が目を覚ました。
「此処は……」
「ダンジョンの外ですよ、柊さん」
「すいません、上石さん。あたし……」
「……その話は後でします。今は彼にお礼を言ってください。彼のお陰で、柊さんも助かりましたので」
目が覚め。加々見の顔を見るや、柊は申し訳無さそうな表情をし、加々見へと頭を下げた。
加々見から誘導され、あなたの方へと顔を向けると。柊は急いで立ち上がりあなたの方へと向き直る。
「ありがとうございます! すいません、ご迷惑を掛けて……」
肩には掛からないくらいの茶色の髪。パチリと開かれた目は赤色に染まっており。変わった瞳の色に少しあなたは驚いた。その反応は慣れているのか、柊は頬を掻くと辺りをキョロキョロと見回し始めた。
「うっ、そうなんですか。……仕方ないですよね」
盾の事だと思ったあなたは、柊へとすまないと告げながら事情を話した。とは言ってもバイコーンの話は出来ないので。気絶した柊を背負って、何とかあなたが逃げたという流れに。
柊は苦い顔をしながらも、何とか呑み込んだ様子。
「いえいえ! そんな、申し訳無いですよ!」
弁償代は払うと言ったが。やはりこういう反応にはなるか。これは受け取って貰えないな。後で、残っていたらダンジョンに潜るか?
「痛っ……取り敢えず回復アイテムだな」
「出費も馬鹿になりませんが、仕方ありません」
「……本当にすいません」
柊が恐らく1番怪我が多く。加々見と野堀が同じくらい。向かうまでに少しは戦闘をしていた筈。その証として加々見、野堀にも見える範囲で傷はある。
此処まで来たらこれも縁か。
「え?」
「いやいや、ちょっと都合良すぎないか? あんた……」
あなたも仲間が居るのだが。その仲間に元医者で回復役で……言っててなんだが本当に都合が良い存在だな。白石さんって。偶然とは言え、此処まで都合が良いと疑いたくなるのも当然。現に野堀からは少し不信感を募らせた視線が送られる。
「常に通報の準備はしていいですか? 恩人にこう言うのは心苦しいですが……」
多分だが、この加々見がパーティのリーダーなのだろう。彼が話すと野堀も柊も黙り、従う様子を見せている。
その警戒はもっとも。常に監視しても構わないとあなたは告げてから、加々見のメンバーへの許可取りを経て。白石恵へと連絡を入れた。
「直ぐに向かいます」
知り合いの件はもう済んだらしい。病院まで付き添った後。今は時間が空いてるので話す暇もある。経緯を説明すると、特に柊への心配が大きいのか。白石は電話越しに慌ただしく行動している。
その後は、近場で合流する為。怪我をしている2人の代わりに、怪我の多い柊はあなたが背負い。合流場所まで向かった訳だが。
足元の石に滑る。上から鳥の糞が落ちて来る。マンホールの蓋が急に開く等の。不幸のオンパレードであった。加々見と野堀は慣れた様子で、またかと言った感じ。
背中から謝る柊の声を聞きつつ、あなたは合流場所まで何とか歩き切った。
「お前も感づいているホが、アレは呪われてるホ」
白石恵に患者を預け。その後も軽い手伝いとして怪我の治療の際に、体を抑えつける役をこなした。1人でダンジョンに潜っていたのは、2人には言っていないので。危ない事は辞めてくださいと、目で言われた。実力があっても危険なのは確か。実際今回も、柊が気絶してなかったら危なかったし。白石恵の意見ももっともだ。
「最低でも神、或いは魔王級の悪魔。あれ程の呪いはそう安々と掛けれないホ」
昔。ああして呪いを掛けられた人間は何人も見てきた。柊の呪いは、その中でも上位に入る程の厄介さだと教官は言う。
「……生半可な気持ちで関われば、お前にも危害が来るホ」
関わるならば最後まで。そうでなければもう関わるな。
彼女にどんな感情を抱いているかはうまく言えない。今はまだ、同情が大きいのだろうか。
その後は、少しモヤモヤを抱えたままあなたは眠りに就く。回収した盾は後で返さないとな。あなたの部屋には不釣り合いな程に大きい。彼女の盾は、鎮座していた。
ケットシーには後でダンジョンに行った時に、マグロをご馳走しました。
戦うばかりが悪魔の得手じゃないよねという話と、新たな仲間候補の登場回です。柊さんは1話挟んでから仲間になるので。過去回は次の次くらいかな。スキルはもう少し考えてから追記します。
追記
防衛本能
クリティカル発生時、体ステータスで判定を行う。判定成功時、クリティカルを通常ダメージへと変更する。
堅牢なる防御術
盾装備時、物理ダメージを大幅に軽減する。
呪い避けの腕輪
母から渡された腕輪。状態異常系の効果を受けた時、低確率でその効果を回避させる。呪いを避ける事に特化したアクセサリー。
取り敢えず出たスキルだけ。デメリットスキルは次回以降記載します。