先日の一件から一夜。あなたは目を覚まし、朝の訓練としてランニングから基礎訓練を終えた頃。今日は昨日探した柊の所有物。大盾を返す為に彼女とはコンタクトを取りたい。
まだ朝は早いが、渡したメニューからランニングは終えた辺り。起床はしている筈だと昨日治療を担当してくれた白石へとメッセージ。
おはようございますと挨拶から入るメッセージが返ってくる。通話状態にして構わないかと聞かれたので、その後はスマホからの通話へと移行した。
改めて通話越しに挨拶を返し合い。今日もちゃんとやりましたと報告を受けてから。昨日の話へと話題を移した。
柊、下の名前は真緒というらしい彼女。彼女の怪我は他2人と比べると異常であった。正中線。所謂急所に当たる箇所には怪我が異様に少なく。その代わりとしてそれ以外は夥しい数の怪我が見受けられたと。
急所にだけは当たらないようにする戦い方。今まで探索者の体は多く診てきたが、あんなケースは始めてだと白石さんは語る。
「それに、今回が酷いのかと思ったら良くある事らしくて……」
今回は悪魔が少し多かったが。多数の悪魔に攻擊されて怪我をするのは慣れていると語ったそうだ。
となると白石恵という元医師が黙っている筈も無く。また怪我をしたら直ぐに連絡を入れる事。断る柊に無理矢理連続先を交換させたらしい。
「怪我をするのは探索者の常ですが、あの子はまだ子供です。見過ごせる訳がありませんよ」
柊真緒は今年で16歳になったばかりの女子。見た目が幼いとは思っていたが、まさか其処までとは思わずあなたは驚愕する。しかし白石に、あなたも似たようなものですよと言われると。否定は出来ず、何とか話題を逸らした。
「両親が居る家には住んでいるようですが……」
治療は済んだ。しかし怪我をしたばかりの子供を1人で帰すのは忍びない。パーティ2人は怪我も深くは無かった為、早目に帰路には着いたが。柊真緒の怪我は多く、細かい傷の治療も行ったので時間はズレてしまった。
今日は白石さんの自宅に泊まるかと提案はしたようだが。両親が心配するし迷惑は掛けられないと断られた様子。何か揉めていたが、昨日のはコレか。
「ですが何より気になるのは柊さんのアレですね」
アレ。ダンジョンというものが産まれて。非現実的な事が多くなっても、白石は比較的現実寄りの考え方だ。なので呪いとは明言しなかったが。十中八九あなたも体験した不幸について、白石は語っている。
入れた筈の治療器具が無い。誤って物が落ちる。怪我とは違う箇所へと消毒をしてしまう。白石自身もあり得ないと感じる現象は、特に柊真緒の治療時に頻繁に起きた。
「アレもダンジョン由来の…? だとしたら原因は……対処法はどうすれば……」
柊の呪いについて触れ出すと、そのまま考察モードへと思考が切り替わって行く。それ自体は構わないのだが、今回は本題があるのでそろそろ用件を切り出しておく。
「ああ、成る程。それで私に。分かりました、後で柊さんには連絡を入れておきます」
柊真緒の装備品。それを見付けたので本人に直接渡したい。残念ながら白石を通しては筋力的にあの大盾は持てない。彼女には危ない代物を預けて、経由で渡すのは危険だ。
昨日視線で訴えかけられたのに、舌の根も乾く暇もなくソロでダンジョンに突入したのには溜息を吐かれたが。早くしないと小規模ダンジョンは攻略されてしまう。なので今回は仕方ない面もある筈だ。
そうじゃなくても、悪魔の件は秘密だ。仲間であろうと其処はまだ譲れない。申し訳無いが1人で行動する時はこれからもあるだろう。
白石恵との通話を切り。今日は時間も中途半端だし集まるのは無しだ。連絡が何時来るかも分からない。あまり遠出はせずに、偶には家で過ごすのもありか。
『呪い、呪いかホ。少なくともオイラには出来る事は無い、と言っておくホ』
呪い。元凶が誰かも分からないし。解呪方法等以ての外。
戦うか教えるか。それ以外で自分を頼るなホと返された。
教官でも呪いをどうこうするのは無理なのか。イヤホンで教官の声を聞きつつ、あなたはゴロンと床に寝そべる。
『だが。悪魔には呪いに詳しい、または得手にしている奴も居るホ。そいつらならオイラよりは役に立つんじゃないかホ?』
『ま、お前が行く異界にそいつらが居るかは知らんホ』
成程。悪魔は千差万別。呪いに関して詳しい悪魔も居るのか。今まで出会った悪魔に、何が得意ですかとはわざわざ聞かなかった。探せば出会った中に居たりするのだろうか。
『先に言っておくが。関わるなら最後まで関われホ。中途半端が一番俺は嫌いだホ』
方法自体は朧げながら見えてきた。後はあなたが選択するだけだ。昨日会ったばかりの彼女に肩入れするか。それとも其処までの義理は無いと見放すか。何方かをだ。
『あの白石とかいう女からだホ』
教官に何と答えるか。あなたが考え、迷っていると。あなた以外の今回の関係者から、連絡が来る。
会えるなら今日でも構わない。〇〇公園になら直ぐに行けますと連絡が来たとの事。
『丁度いいホ。直接会って考えを決めて来いホ』
今から2時間先。あなたは柊真緒と公園で会う事を約束した。簡単にだが盾は布か何かで巻いておくか。堂々と盾を見せびらかすのもな。
外行きの私服に着替え。あなたは大盾に着けた紐を肩に掛けると。約束の場所まで向かって行った。
「昨日振りです! こっちでーす!」
予定よりも早く着いたが。既に柊真緒は入り口から見えるベンチに座っていた。元気に手を振り、あなたに駆け寄ろうとするが、一瞬躊躇った表情してからその場で立ったままあなたを待つ事にしたようだ。
「わざわざありがとうございます!」
厚手のグレーのパーカーに藍色のジーンズ。頭にだけは黒のベイカーボーイハットを着けている。全体的に今時の女の子にしてはシンプルな服装だ。
『帽子似合ってるね』←クリック。
『服似合ってるよ』
「え!? そ、そうですか!?」
目に付いた帽子に言及する。柊真緒は帽子を被り直しながら、少し照れた様な表情を見せる。此方に言及したのは正解だったようだ。
「うわ、カバーまで。直ぐに外しますね!」
安物の白い布だ。返さなくていい。要らなければ後で捨ててくれて良いと。あなたは渡した盾から布を外して返そうとする柊に。気を遣わないよう言葉を発した。
「何から何まで本当にありがとうございます!」
あなたの言葉に、布は外さず紐を扱い背中へと盾を括り付ける柊。背中に背負うと、ほんとに同じくらいの大きさだなと実感出来るサイズ。
ペコペコと頭を下げる柊にあなたは…
『用は住んだ。後は帰ろう』
『昨日の体験について聞いてみる』←クリック。
「……あー、気になりますよね。そりゃ」
白石の時は深く聞く前に家に帰られたので詳しくは知らない。今は多分、彼女にも時間はある。断られたら其処までだが。あなたは一歩踏み込んで質問をした。
聞かれ慣れているのか、柊真緒は少し自虐的な笑みを浮かべると。あなたを近くのベンチへと誘導した。立ち話もなんだと。
「……小さい時から、どうにも不幸な目に遭いやすかったんです」
あなたが座り。邪魔だろうからと背負う盾を横に置いて。柊はあなたから距離を開けて隣へと座った。少し間を空けてから、柊は事情を話し出す。
「良く転ぶし。近くの物は壊れるし。それでも小さな時はまだマシだったんです」
語る口調は重く、暗く。明るく振る舞っていたさっきの笑顔が嘘のように。柊の表情は暗く、悲しそうな笑みだった。
「大きくなるに連れて、車に引かれそうになったり。後は鉄骨が落ちて来るとかもありました。その時思ったんです。このままじゃあたし、死ぬなって」
淡々と語る不幸の段階は。年齢を重ねる事に確かにグレードアップして行った。少しの怪我の不幸から、一歩間違えれば命の危機に瀕する事故まで。そして何よりも辛かったのは。
「……あたしの近くに居ると、不幸が移るんです。だから自然と、周りには人が居なくなって行って……」
この呪いは他者に伝染する。少しの間ならば少しの不幸が。長く柊真緒の傍にいれば、それに応じた不幸が他者へと起きる。誰であろうと、例外なくだ。
確かに。言われてみれば柊と共闘した時。時間に連れて不幸の頻度は上がっていった気がする。少し共闘しただけのあなたでもこれなのだ。パーティの仲間になれば…それは。
「だから、加々見さんと野堀さんももう無理だって。これ以上は命が幾つあっても足りない。そう言われました」
どれ程の時間、柊真緒とあの2人が行動を共にしていたかは分からない。けれど、あの悪魔達との遭遇がまだ不幸の過程ならば。面倒は見切れない。そう判断した選択を責める事は出来ない。どんな理由があって探索者になったにせよ。命が大事なのは誰も同じだから。
「ダンジョンになら、何か解決策があるかなって探索者になりましたが……やっぱり無理なんですかね」
フォルマ。ダンジョン産のアイテム。確かに科学で解決出来ない不幸に。同じく未知の産物で解決策を見出すのは自然かもしれない。けれど、彼女の反応を見るに道は一つも見えていない様子。
「──なので! もうあたしには関わらないでください! 久し振りに守られて嬉しかったです! では!」
勢い良く立ち上がると。柊真緒は笑顔であなたにさよならを告げた。止める事は出来ない。今のあなたが何を言ったとしても、彼女には気休めにしかならないのだから。
チラリと見えた駆け出す彼女の目からは、キラキラと光る何かが溢れていた。
『どうするホ?』
『呪いが解ける確約も無い。辞めておこう』
『呪いに詳しい悪魔を探す』←クリック。
同情心はある。あんな事を聞かされたら余計にだ。けれどそれと同じくらいに。柊真緒が、呪いに左右されなくなれば。あの防御術はどれだけの域に達するのか。
呪いが無い、彼女のタンクとしての実力が見たくなったのだ。
『理由はどうでもいいホ。やるなら最後までやれホ?』
勿論。あなたはイヤホンから聞こえる教官の言葉に頷く。
これから時間がある時は、ダンジョン内で聞き込み調査をする事になりそうだ。
【妖獣 チンにあなたは話し掛けた……】
「ノロイ、シランゾ」
【地霊 スダマにあなたは話し掛けた……】
「呪いにくわしー? 居たっけー?」
同族の事ならばまだしも。他の悪魔についてとなると、途端に悪魔達も悩む素振りを見せる。居たような気もする。居ないでしょそんなん等意見はバラバラだ。しかし、
【あなたはアイテムを差し出した……】
「ムッ! イタヨウナキガスルゾ!」
「あー! いたいたー! 多分いたよー! そんなのー!」
悪魔とは現金なのが多い。価値ある物をするりと渡してやると。本気で頭を悩ませる素振りを見せ、チラチラとあなたの方へと目線をやる。はいはい、もっと欲しいんですね。
「オモイダシタゾ! ソイツノナマエハ──」
「ボクも思いだしたー! 確かねー?」
何体かの悪魔からも同じ名前が聞き取れた。頼る相手としては申し分無さそうだ。伝承的にも確かに呪いとは関連がある悪魔だろう。
「アオオッ! オマエ、オレ、ナンノヨウダ!?」
【魔獣 イヌガミがあらわれた!】
魔獣イヌガミ。人の体に取り憑き精神を乱す存在。形は違えど生まれる過程。その有り様は呪いに近い性質を持つ事は確かだ。
あなたが聞き取りをしていたのはイヌガミの耳にも入っていたのか。出会うなり用件を聞いてきた。
「フム。ニンゲンノオンナ、ノロイドウニカスル。ソレガノゾミカ?」
細かい過程は話してもしょうがない。知り合いに呪われた女の子が居る。ソレを解呪、もしくは緩和出来ないかをイヌガミに伝えた。
イヌガミは長い胴体をぐるぐると宙で回しながら、何かを考え込んでいる様子。
「ジョウケン! ジョウケンアル! キクカ?」
此処で断った所で何の意味も無い。素直に頷くと、イヌガミは条件について語り始めた。
「オレ! オレサマ! マカミニナリタインダ! オマエソレキョウリョクシロ! ソレガジョウケンダ!」
「悪魔には偶に、変化が可能な奴がいるホ。イヌガミはその中でもメジャーな方だホ」
マカミになりたい。悪魔合体でその悪魔になりたいのかと、イヌガミに尋ねたらチガウ!と強く否定された。
補足として、デモニホ教官があなたに説明する。悪魔合体以外にも、別の悪魔になれる方法があるようだ。知らなかった。
変化が起こると前の姿には戻れない。其処は悪魔合体と同じらしい。それを知らずに、ピクシー好きの悪魔がピクシーを変化させ、グレさせてしまい。暫くショックを受け続けたとか言う話もあるらしい。悲しい事件だね…。
「マカミ! オレサマヘンカサキ! ヨロシクタノンダゾ!」
【魔獣 イヌガミが仲魔になった!】
とは言っても、どう変化させるのかを教官に問い掛ける。
手順自体は簡単。要はその悪魔に見合った実力をつければ良い話。スタメンに出してMAGを沢山吸収させてやれば、そのうち変化は起きると教官は語った。
「アウゥ……オレサマ、セントウニガテナンダ……」
他のイヌガミは知らないが。このイヌガミは戦闘が得意では無いと。だから変化するまで鍛えるのは難しい。そう判断してあなたに頼ったのだ。
あなたとデモニホが攻擊。後1体コカクチョウか、ルサールカをイヌガミの護衛として付かせれば大丈夫か。
【コカクチョウのマハラギ!……ヒット! ヒット! ヒット!】
【あなたのばら撒き!……ヒット! ヒット! ヒット!】
【デモニホのアイスブレス!……ヒット! ヒット! ヒット!】
「オオオ! オレサマツヨクナル!」
イヌガミを仲魔に入れてからは、戦いがメインとなる。イヌガミだけは必ず召喚し。後は交代しながら戦闘を重ねて行く。イヌガミよりも少し上の悪魔と戦い、中々の吸収効率だろう。
「……そろそろ、か。寂しくなるわね」
戦闘を重ねれば、徐々にあなたのレベルも上がる。それが実力よりも少し下の悪魔達でもだ。数は積み重なれば、数値に現れる。
一撃で悪魔を屠るには、ルサールカの魔法は少し劣り始めた段階だ。
「私はハーピーのように拘らないわ。だけどその代わり、貴方の役に立つ悪魔にしてね♪」
苦しむ心はあったとしても。あなたはもう迷わない。必ず強い悪魔にしてみせる。真剣に、ルサールカの気持ちを受け取り、そう返した。ルサールカはそんなあなたの顔を見て、明るく微笑んだのだ。
「アオッ!?」
【魔獣 イヌガミに変化の兆しが……見届けますか?】
『YES』←クリック。
『NO』
「アオオオン!!」
変な声を戦闘後に上げると。イヌガミの体に変化が訪れる。黒い靄がイヌガミを隠し、聞こえてくるのはイヌガミの鳴き声だけだ。再び姿を現した時には…
【魔獣 イヌガミは神獣 マカミへと変化しました!】
「オオオ! マカミ、マカミだ! オレは!」
顔は犬から狼に。本…狼も満足している様子から。この姿がマカミで間違い無いらしい。若干話し方も流暢になったか?くるくる回りながら喜びを表現する様は変わりないな。
「……デ、グタイテキ二、ドンナノロイナンダ?」
一通り喜びを噛み締めると。イヌガミ、いやマカミはあなたに詳しい情報を求めた。約束が守られるまではその話はしなかったし。多分聞いてはくれなかった。
要約本題に入れるなと、此処まで1週間は掛かったのでやっと前に進んだ感覚だ。だが、
「ソレハムリダ。オレダケデハドウニモデキナイゾ」
『……ん?』
「イヤ、オチツケ。オレダケジャ、ムリナダケダ」
思考が止まり。真顔になったあなたへと急いでマカミは説明をして行く。
厄を払う悪魔。その悪魔の協力が必要不可欠なのだとか。
また聞き込み調査から始まりかとあなたは項垂れると、このダンジョンでは戦い過ぎたので。次のダンジョンから聞き込みを始める事にした。
「成程、それで我等を探していたと」
黄色い色をした2体のライオン。沖縄に居るシーサーが通りが良いか。口を開けたのがオスのシーサー。魔除けの力を持ち。口を閉じたのがメスのシーサー。福を招き寄せる力がある。
2体で一つ。特に雄雌なのも都合が良いとか。マカミの行使する術は陰陽道に起因する。この組み合わせは術と、とても相性が良いとマカミは言っていた。
「うむ。協力の内容自体は構わないが」
「代わりに、あなたに頼みたい事があります」
これはまたクエストの依頼かなとあなたは思いつつも。この道を進む以上シーサーの協力は不可欠。どんと来いとシーサーの依頼内容を促した。
「我等シーサーは新たに拠点を移すのだが」
「その時に、我等シーサーの護衛をしてくれまいか?」
シーサーの集まり。どれだけ数が居るのか。聞いた所十数匹くらいと返答は返される。数はまあ、そのくらいならば。
引っ越し先は何処かと聞くと、聞いた情報からマップで言うと。先程通った滝の近く辺りか。
「む? もう引き受けてくれるのか?」
「準備の時間くらいは待つが」
その心遣いは嬉しいが。残念な事に何時小規模ダンジョンは閉じるか分からない。なるべく早く、依頼には取り掛からないと、これが最後の出会いとなる可能性も大いにあるのだ。
「同胞よ。協力者を連れて来たぞ」
「少し早いですが、もう移りましょう」
シーサーの集落に案内される。川が流れ、木に囲まれた場所。一声オスのシーサーが鳴くと。辺りからゾロゾロとシーサーの番が現れる。此処までシーサーを見る事は、早々ないシーサー集団。
先頭はあなた。右側にはコカクチョウ。対する左側にはルサールカ。後ろはデモニホ教官へと任せ。囲まれた中にシーサー達が集まる。
【あなたの急所撃ち!……ヒット! クリティカル!】
【レギオンAに大ダメージ!】
【外道 レギオンをたおした!】
「此方も終わりました。召喚士様」
出て来る悪魔はさっさと倒す。交渉していると良きにしろ悪きにしろ、時間が掛かってしまうからだ。ケチらず弾薬は属性弾も使い、手早く処理して行く。
ルサールカの方には、偶に援護が居るが。それでも今は問題無い範疇だ。
「ごめんなさいね。ちょっと手こずるわ」
気にしてないとあなたが伝えても。ルサールカの方が気にしてしまう。だから、強くする。もう少し頑張ってくれと、あなたはルサールカに伝えるのだ。
こういう時は、悪魔避けのエストマがあると便利だなと思うが。無いものは仕方ない。淡々と出て来た悪魔は退け、シーサー達に被害を出さないように気を付ける。
そうしてなんてことない距離を、時間を掛けてあなた達は進んだ。
「感謝する。これで暫くは同胞も生きられる」
「契約通り、あなたへの協力は惜しみません」
【聖獣 シーサー達が仲魔になった!】
集まったシーサー達は、あなた達にお礼を言うと姿を消して行く。紆余曲折はあったが、これでマカミも文句は無い筈。流石にまだ頼みがあるのは勘弁して欲しいが。
「アオッ、ツギハオマモリ、ツクッテクレ!」
『何で作るの?』
『買ってきたのじゃ駄目?』←クリック。
「ダメダ! センヨウノオマモリガヒツヨウ!」
マカミの手では細かい作業は無理。既存の御守りだと効果が薄れる。素材を買ってきて、1からマカミの指示の元に。あなたはチクチクと針を縫う作業を始めた。これだけの為にミシンを買うのもな。
「シッカリトコテイ! カタチガズレテルゾ!」
ダンジョンにわざわざ来て。横にマカミを出しながらあなたは作業中。部屋で出すと、マカミの声が外に聞こえてしまう為。こうしてダンジョン内で作業をするしか無いのだ。
「これなら役に立てそうね」
「オイラはやらんホ」
教官は予想通り。偶にコカクチョウと代わり見張りを行う。あなたの直ぐ横では、手がある悪魔のルサールカがもう一個の御守りを作成している。
「出来たら、次はどうするの?」
「コノ勾玉! コレ二ソレゾレ、入レルンダ!」
何処から取り出したのか。マカミが持つのは黒と白の勾玉。この中にシーサーを封じ込め。勾玉を御守りの中へと入れれば完成だ。
一個一個だと効果は発揮されないが。2つ揃うと呪いを避け、福を呼び込む効果が発揮されるらしい。
呪われた仲魔は居ない。こればかりは柊真緒に渡して、様子を見る事しか出来ないな。
苦節2週間強。聞き込みとレベル上げ。最後は裁縫に苦しめられた日々だったが。これで渡す物は揃った。後は結果がどうなるかだ。
【呪い逸らしの御守り(シーサー入り)と福招きの御守り(シーサー入り)を手に入れた!】
マカミって愛嬌あるよね。
シーサーの依頼は拠点先にオニがいるから退治してとも考えましたが。オニさん悪者で可哀想かなと辞めました。クエストもあんまり長いと冗長なので、2個くらいに。
シーサーは一時的に契約枠は埋まりましたが。今は勾玉の中なので契約は途切れてます。
■■■■の呪い
柊一族に掛けられた呪い。代々子孫に受け継がれて行く。
敵から狙われやすくなる。高確率でクリティカル発生。バッドステータスに掛かりやすい。運のステータスに大幅な下降補正。命中率・回避率の大幅低下。他者へと伝染する。
戦闘関連だとこんな感じ。
書かれてないだけで日常にも関係する記述もあり。物が壊れやすいとか。なので服を変えても直ぐに汚れるか、傷が直ぐに出来る。その為安く取り回しの良い服装を柊真緒は選んでいる。帽子はせめてもの抵抗。
ルサールカはもう少しで合体行き。次の悪魔は決めておきました。仲間編終わったら番外編とかで最後のシーンとか書こうかね。