預金通帳を見てあなたは達成感に包まれる。バイトに明け暮れた1年よりもハイペースで金額が上がっていくのは探索者になって良かった事の1つだ。
まあ、その幸福感よりも毎日の扱きでのマイナス方面の感情が激しいから、トータル的にはマイナスの方がちょっと強い。
しかしダンジョンに潜る事よりも基礎訓練がキツイので、結果的にダンジョン攻略は失敗せずに恙無く順調そのもの。失敗したらどんな事をさせられるか分からないとも言うが。
戦闘、フォルマ集めともに成果を挙げている。
特にフォルマ集めは悪魔との交渉結果も加算される為、低ランクのフォルマサーチを使うよりかは、悪魔からアイテムと交換した方が効率が良いのだ。
目的とする【エネミー・ソナー】の必要フォルマも揃った。ランクは一番下だが、あると無いとでは敵の存在を知れるという意味で破格の機能。
赤、黄、青で敵を分けて赤は今の自分以上、黄は同レベル、青は格下と敵のランク分けをしてくれるのが有り難い。更には敵が近付くとピカピカと点滅する機能も付いている。
アイテムを見つけやすくなるアプリや回復機能を使用出来るアプリもあるが、先ずは手堅くこのアプリからと決めていた。デモニホ教官からも悪くないと言われたので文句は無い筈だ。
探索者の割合は著しく初級ライセンス持ちが多い。中級ライセンスからはまた試験が必要だから、本気で上を目指す人以外は初級に収まっている傾向だ。
小規模ダンジョンでも1つのダンジョンを攻略すれば、そこそこのフォルマは集まる。となればそれを換金すればかなりの儲けになるのだ。別に中級に上がらずとも初級でも生活していけるくらいには実りは悪くないのだ。
しかもあなたは他の探索者と違い仲魔が居る。シンプルに稼ぎを独り占め出来るお陰で予定よりも早くあなたは装備の更新へと段階を進められたのだ。
あなたが向かっているのは都内にある探索者用のショップ。初級探索者用の武器、防具、その他諸々が揃っているお店だ。
初級探索者が割合を多く占める為、殆どの探索者ショップでは初級用の商品が売っている。中級からは初級に比べて半分以上数が少なくなるのだから、自然と多い客、つまりは初級探索者用の商品が増えたのは道理と言えるだろう。
「いらっしゃい! 新しい装備の新調かな? お兄さん」
スキンヘッドにサングラス。鍛えられた胸板や筋肉、果ては顔にある古傷を一目見れば、元は探索者だったのかなと誰もが思う風貌をしているオーナー。
こんな見た目だから万引きやちゃちな軽犯罪が起こらないのは利点なのか。
「武器に銃……後は防具にアイテム。おお、大盤振る舞いだね! こっちも助かるよ!」
貯まったお金を一気に放出して装備を整える。バットもヘルメットも、かなりボロが来ていたので買い替えるには少し遅かったくらいだ。お金が無いというのは悲しい事である。
だが今は違う。
武器は近接用にタクティカルナイフと警棒を購入。銃は予算内で買えるハンドガン。弾代も考慮しなければいけないのが銃の辛いところ。防具は動きやすさを考えて選ぶ。頭、胴体、腕、足。セットで購入したから少しお得。
最後に回復用のアイテムを何個か買い探索者ショップでの散財は終わり。毎度戦闘の度に回復はしてられんとはデモニホ教官の談。
「また来てくれよー!」
ほくほく顔のオーナーに見送られつつ、定型セリフを戴いた。装備は直ぐには変えないが、アイテムは必要ならばちょくちょく来る事になるだろう。今回の探索者ショップの場所を覚えておき、あなたは次の店へと向かう。
COMP専門店。最早探索者には必需品と言われるCOMP。そのCOMPのメンテナンスや修理。何方かというと此方がメイン、アプリの作成販売を請け負ってくれる店だ。
探索者ショップほど客は多くはない。それほど待たずにあなたは呼ばれると、受付へ。
出迎えてくれたのは白衣を着た女性であった。黒く長い髪、天野凛は肩に掛かるくらいの長さであったが、目の前の彼女は背中に流れるほどに髪を伸ばしている。
黒縁の眼鏡を掛けて、キリッとした目付きであなたへと今日の要件を聞いてくる。
「いらっしゃいませ。COMPのメンテナンスですか? それともアプリの作成依頼ですか?」
アプリを購入する者は稀なのが定型文からも滲み出て来る。アプリの作成依頼をお願いし、集めたフォルマを店員さんへと手渡した。
「このフォルマですと【エネミー・ソナー】ですね。間違いないですか?」
軽くフォルマを見た後に、相違は無いかを尋ねてくる。ライセンスを渡して照合確認も行い、問題は無いと判断すると少々お待ちくださいと言った後、フォルマとCOMPを携えて奥へと引っ込んでいった。
現代っ子らしくあなたはスマホを弄って時間を潰す。さほど待ち時間は取られず、再び先程の店員さんから呼び出しを受け、スマホをポケットの中へと仕舞う。
「【エネミー・ソナー】です。ご確認下さい」
機能はダンジョンに行かなければはっきりと実感出来ないが、新たに【エネミー・ソナー】の項目が増えている事から大丈夫だろう。一応の説明としてこのアプリの機能や使い方を教えられ、最後にライセンスを返された。
「それにしても【悪魔召喚プログラム】でしたか。最近流行っているアプリとかゲームなんですか? 変わったのを入れてますね」
COMPには基本アプリ関連のものしかインストールされていない。アプリをインストールする際に見つけて不思議に思ったのだろう。世間話の延長として振ってきた話題にすぎない。
『やべ……』
あなたの内心には焦りが生まれる。後で一時的に移しておこうと決めていたのに、朝の訓練が終わって朝食を終えたらすっかり忘れていた。
悪魔=モンスターとは知らない店員さんは特に引っ掛かるような感覚は抱いていないが、出来ればしない方が良いミスだろう。
『実はモンスターって悪魔なんすよー』
『すいません。間違ってインストールしたままでした……』←クリック。
「オカルト系がお好きなんですか?」
その後はただのオカルト好きの青年という体で上手く誤魔化した。店員さんも其処まで興味は無いのか、直ぐにその話題は打ち切りとなる。
「後で訓練追加だホ」
イヤホンを通して最初に聞いた言葉はそれだった。体罰ではないから安心したというのは、かなり染まってきている証なのだろうか。
【ザントマンAのマハザン!……ヒット!】
【ザントマンBの夢見針!……回避!】
【あなたの精密射撃!……ヒット!】
装備を更新し終えた次の日。あなたは単独で2体の悪魔相手に戦闘を行っている。今のあなたは傍から見ればソロの探索者。しかしその実態は仲魔を使った集団戦闘ばかりだ。
悪魔を戦力とする事実は隠す事を念頭に入れると、ソロ探索者なのにソロでの行動が苦手と要らぬ勘繰りが発生してしまう恐れがあるのだ。
探索者は基本団体で行動するもの。ソロも居なくは無いがソロでやっていける実力があるからソロたり得る。
あなたはそのソロ探索者達と比較された時に、不自然に思われない立ち回りと実力を手にする必要があった。
「状態異常にだけは絶対に当たるなホ!最悪それ以外のダメージは許容しろホ!」
【ザントマンAの夢見針!……割り込み! あなたの精密射撃が炸裂した!】
【ザントマンBのマハザン!……ヒット! クリティカル!】
【あなたは中ダメージを負った!】
1対1ならばまだしも複数相手になると手数が圧倒的に足りなくなる。回復行動、攻撃、防御、全てに於いて1人では1回の行動が限度。更には攻撃が集中するのもキツイところ。
【あなたのパワーアタック!……ヒット!】
【ザントマンAをたおした!】
【ザントマンBの夢見針!……回避!】
勝てば生き残る。負ければ死ぬ。ソロでダンジョンに潜る事の危険性をあなたは今更ながらに理解した。これではパーティーでの攻略が主流になるのも当然と言えるだろう。
【あなたのクイックスタブ!……ヒット!】
【ザントマンBをたおした!】
「最後に回復よりも攻撃を優先したのは褒めてやるホ。回復を優先してたら【夢見針】が飛んできたホ」
COMPの中から今の戦闘を冷静に評価するデモニホ。あなたは昨日買ったばかりの回復アイテムを自身に使用し、やっと荒げた息が少し収まってきたところだ。
戦闘が終わった後の残心。回復行動もソロの必須技能。それまでは悪魔を召喚する事を許さず、デモニホ教官はあなたの回復をCOMPの中で待った。
「どうだ? ソロ用のアプリも揃えた方が良いホ?」
はっきり言って油断していたし侮っていた。今までが順調に悪魔を狩り、ダンジョンを恙無く攻略出来ていたからあなたは心の何処かでソロでも何とかなる。そんな甘えた感覚を持っていたようだ。
例えばワンタッチで行える【HPリカバー】。それがあると無いとではソロでの遣りやすさは破格の違い。アイテムを取り出し使用するというダブルアクションに比べ、COMPに表示されたアイコンをタップするだけで、回復が行えるのはとても有用だろう。インターバルがあるとは言え先程の戦闘では喉から手が出るほど欲しかった。
「ソロ探索者として振る舞うこと、悪魔召喚士として戦うこと。どっちも両立しろホ」
取り敢えず、近日中にまた探索者ショップで回復アイテムを補充するのは規定路線だろう。仲魔と戦う時に比べて消費が激しすぎる。
「次は休憩がてら悪魔を召喚しての戦闘だホ。ほれさっさと立てホ」
相変わらず優しさも容赦も無い師とも呼べるデモニホに促され、あなたはのそりと立ち上がると仲魔2体をCOMPから呼び出した。
「大丈夫? 召喚士」
かつては敵だったハーピーが気遣うようにあなたを心配そうに見つめてくる。コミュニケーションの甲斐もあり、出会った時よりもハーピーとの仲は進展した気がする。
体が先に繋がってから築いた関係というのも変な感覚だが、デモニホ教官はそれでいいと言いたげな表情をしているので、この仲の深め方も間違いではないのか。
「頑張ろうね! アタシも手伝うからさ」
少しづつだがあなたの為にと、そんな想いがハーピーの中では強まって来ている。時にはあなたを庇うような素振りも見せるほどに。
【ハーピーのひっかき!……ヒット!】
【あなたのパワーアタック!……ヒット!】
仲魔が一体増えるだけでも安心感と戦いやすさは段違いだった。この日あなたは、改めて仲間の有難さを痛感するのだった。
「今日はアタシが動くね……♡」
遮蔽物が有り下にはシートを引いて簡易的な交わる場を作る。既に期待していたのか、ボスが居るエリアを見つけてからは、ハーピーの視線はあなたの方へとチラチラ向けられていた。
いざその時が来るとキスから始まり舌を絡めて、あなたを横にしていくと器用に足の爪であなたのズボンを下へと降ろしたのだ。
ボロンと出て来るのはハーピーが好きなモノ。このまま一度口に含もうかとハーピーは悩んだが、迷いを振り払ってそのまま先端に女陰を宛て、奥に奥にと腰をゆっくりと降ろしていく事であなたのモノをハーピーで包んだのだ。
「何時もカチカチ……。好き……」
横になっているあなたへと顔を寄せて唇を落とし、その後は腰を上げて降ろすという上下運動を開始した。
羽根を少し動かして上に上がり、爪足をあなたの腰の横に降ろしておく事で、急に腰を降ろすような事態を避ける。
手を相手の胸に置けばいい人間とは違い、騎乗しての交わりをするにはこうした工夫も必要なのかと、下半身からの感覚に耐えつつ、あなたは感心したような表情を浮かべる。
「どう……? きもち……んっ、いい……?」
『バックからの方が好きだな』
『気持ちいいよ、ハーピー』←クリック。
「……そう? これならアタシからも……んん、出来るかなって……」
自分で動かせるから気持ちいい所に自然とハーピーの体は動き、会話の最中でもブルッとした震えを時々する。掴みはしないが支えるように腰に両手を添え、あなたはハーピーの騎乗を感じていた。
「う、動いていいよ。……くうっ……」
あなたとの交合をそこそこ楽しんだのか、ハーピーは絶頂に向けてのお誘いをあなたに懇願する。その求めに応え、両手でガシリとハーピーの細腰を掴むと、下から先ずはガツンガツンと突き上げる。
「ああっ! だめっ! そんなに激しいと……!」
容赦無い突き上げに悶えるハーピーの声に従い、今度は激しくはしないが性感帯に擦れるように亀頭を押し付ける。
ビクンビクンとハーピーは体を痙攣させながらも、何とか上下の運動を止めはしなかった。
「あっ! うん、うんっ……もう、良いからっ」
我慢していたものを放出していいかという問いに、ハーピーは強く頷きながら、腰を縦に振り降ろすスピードを早めていく。それに合わせてあなたも下から腰を振り続けると、やがては…
「──いくぅぅぅぅ♡♡♡♡♡」
根元まで女陰を押し付け、跳ねながら中で暴れ、放出する肉棒を受け止めつつ。ハーピーは大きく体を仰け反らせて絶頂した。
勢いよく溢れる白い液体と、愛液と混ざり合った精液がその行為の悦楽を物語っていた。
「ふぅ……ふぅ……」
荒い息を吐くだけの2人は、息が整うと再び別の形で交わりを続けた。
この後のボス戦は、ソロで攻略するにはレベルが高い為何時ものパーティー戦となる。ソロでのボス攻略はまだお預けとなった。
主人公使用スキル
パワーアタック 物理属性 相手に中威力ダメージ。
クイックスタブ 物理属性 相手に小威力ダメージ。命中率高
精密射撃 銃撃属性 相手に小ダメージ。クリティカルが出やすい。
体力向上 体ステータスに少しの補正。
レベルはまだぎり一桁くらい。
ハーピーは新しくひっかきとスクカジャを覚えました。デモニホ君は特に変化無し。