【R18】主人公に蹂躙されるためだけに用意されたエロゲの悪役である俺が逆転できるルートがあるらしい。 作:柊咲
「な、ななな、なにを言っているんですか、エルヴィア様!」
「アイリス、残念ながらわたくしたちは敗戦したのです。本来なら牢屋に入れられて両手足を枷で縛られ捕らえられていてもおかしくない状況」
「いや、俺はそんなことしないが」
「そこを、ガラル様の温情でこうして自由を許されているのです! もしくは『手足に枷を嵌めていなくても俺なら好きにお前らごとき散らせるんだぞ』という自信の表れかも!」
「ヒッ!?」
「どちらにしろ、敗戦国の王女と騎士の末路は……決まっています。勝者であるガラル様に好き放題に散らされてしまうのです。抵抗するだけ無駄でしょう」
と、言うが、エルヴィアは悲しんでいるというよりわくわくしている感じだった。
そんなエルヴィアの様子に気付かないアイリスは、震えた片手で胸元を隠しながら、もう片方の手で腰に携えた剣を必死に探す。
剣は置いて来たのでここにはないが。
「で、であれば、やはり死ぬまで抵抗を……」
「アイリス、もう諦めてください。わたくしたちが無事に生き残るには受け入れるしかないのです。初めての純潔を無残にも散らされ、休むことすら許されず奉仕を強要され、汗だくになりながら……ふふふ」
「エルヴィア様、言っていることと表情が合ってないですよ。どうしてそんなに楽しそうなのですか?」
「まあ! わたくしのどこが楽しそうに見えるのですか。今にも怖くて震えそうなのを必死に我慢……我慢? ふふふふ」
俺は何を見せられているのか。
困惑したまま二人を眺めていると、
「冗談はここまでにしておくとして──」
エルヴィアは俺へと顔を向ける。
「──ガラル様にお聞きします。どうしてこの地を、わたくしのいるこの場所を攻めたのですか?」
先程よりも真剣な表情だと、俺はそう思えた。
ここを攻めた理由。名言することを曖昧にしてきたが、ここに来た理由は明確だ。
「……エルヴィア・ニース・ウェーズニッヒを抱く為だ」
「なっ!?」
アイリスは俺の唐突な発言に赤面して一歩、片脚を下げた。
初対面の男にいきなりこんなこと言われたら気味悪がられるだろうが、俺がここへ来たのは、別に王城を占拠して金品を強奪する為なんかではない。
お互いの陣営の”レベル”を変動させる為だ。
その方法はこの世界に五人いるというゲームのヒロインを抱くこと。
そして、エルヴィアがその一人だ。
「もしかして、何か知っていたのか?」
エルヴィアはこのことを知っていて、俺が行動しやすいように自分から話題を振ってくれたのかと思った。
「悪魔に憑かれたユーヒニアが他の者と話しているのを聞いたのです。『ガラル・アッフェンドが五人のヒロインを抱くとレベル差が変動する。だから、必ずあいつはエルヴィアを狙いにここを攻めてくるだろう』と」
「なるほど」
「そして、それをわかったうえでユーヒニアの中にいる人物はわたくしをここに置いていきました。護衛の兵士も引き連れ、何の策も講じずこの地とわたくしをガラル様にプレゼントしたのです。──あの男が、そんなに優しい人物だと思いますか?」
レベル差が縮まった方が面白いから。
そう考えていないとも言い切れないが、こうも呆気なく目的を達成できたのは確かに妙だ。
もちろんアイリスが抵抗する予定だったかもしれないが、もう少し罠を張っていてもおかしくはない。
「これから何か起きると、そう考えているのか?」
「可能性としてあるかなと。もしそうであれば、ゆっくりできるのは今夜だけ。契りを済ませるなら早ければ早い方が良いかなと」
確かに何か問題が起きてから行為に及ぶのは難しい。
であれば、静かに時間が過ぎる今夜が最適か。ただそれを俺からではなく相手から、しかもプレイヤーではない王女から言われるとは思わなかった。
「それに、敗戦国の王女が侵略者のわる~い男性に凌辱されるというのを本で読んだことがあるので、それがどんなものか体験してみたかったというのもあります!」
「エルヴィア様、そんな体験しなくていいんです……。というか、なんて本を読んでいるのですか」
「ふふふ、以前のアイリスに寝る前に読み聞かせてもらったんです。恥ずかしそうに一文字一文字ちゃんと言葉にして読んでくれるアイリスの恥ずかしそうな反応、とても可愛かったです」
「……」
「今度、また読ませますね。もっとハードなものを」
「遠慮します」
抜けた感じの王女様かと思ったが、不意に賢い考えを持っていたりと、果たしてどちらが素の彼女なのだろうか……。
まあ、どちらも彼女か。
ただこうして明るく話してくれたのは有難い。
泣かれたり、嫌だ嫌だと拒絶されていたら、いくら目的があるとはいえ俺には手を出すことはできない。
「それと、ペトラ様のことはお気になさらず。既に了承は得ておりますので」
「何?」
「愛しの男性を勝手に借りるのはマナー違反かと思ったので、先程、こっそり話をつけておきました」
二人で話していたときにそんな会話が。
「ペトラはなんて?」
そう問いかけると、エルヴィアは俺を指差し口端を吊り上げる。
「『今日した倍の回数、明日はあたしのこと抱くこと! そうしたら許してあげる!』だそうです」
「ふっ、そうか」
負い目を感じさせないようにというペトラの気遣いか。
「とても素晴らしい女性ですね。わたくし、感動しました」
「ああ、そうだな。ペトラはいい女だ」
「それと『ガラルのは凄いから、気合入れないと飛ぶよ!』とも言われました」
「凄い!? 飛ぶ!?」
アイリスが、今度は二歩後方へと下がっていった。
「きっと冗談だ、気にしないでいい」
「飛ぶ……人が飛ぶ……そ、そんなに、お前のは凄いのか……っ!」
「ふふ、わたくしも話を聞いたときからわくわくしております。アイリスとするとき、気持ち良くても意識が飛ぶまではいかないですからね~」
「……なに? まさかお前ら」
「エ、エルヴィア様! そういうことは、人前で口にするものじゃありませんから! ガラル・アッフェンドも、今聞いたことは忘れろ、いいな!」
「え、あ、ああ」
そこで少しの間が生まれた。
「どうしますか、ガラル様?」
抱く目的をはっきりさせ、やられて仕方ないという理由付けもされ、ペトラへの配慮も済まされた。
こうなるようにと完全にエルヴィアに誘導されているのはわかった。
ここまでお膳立てされたのなら少しでも楽しめるように、一つ俺も役に成りきるべきなのだろうか?
「じゃあ、敗戦国の王女と……その護衛の女騎士を、今夜は好き放題させてもらうとするか」
「まあ、ガラル様ったら本性を露わにしましたね。怖いですわ、怖いですわー」
エルヴィアの肩を抱き寄せると、彼女は満足そうに微笑みながら体をくねくねと捻る。
そんな楽しく役に成りきる俺たちをアイリスが指差し、赤面しながら騎士っぽいことを言う。
「み、見損なったぞ、ガラル・アッフェンド! い、いいか、エルヴィア様に指一本でも触れてみろ、私が──」
「──なんだ、抵抗するつもりか? そんなことしたら王女様がどうなっても知らないぞ」
「きゃあ、ガラル様、そんなとこ触ったらダメ、ダメです……っ!」
肩から一切、手を動かしていないのだが……。
「ぐっ、この卑劣な!」
「アイリス、わたくし怖いです……。これからガラル様に何をされるのか想像したら、脚が震えて」
「まったく震えてませんが……」
「でも、アイリスと一緒ならわたくし怖くありません」
「そ、それは、つまり……」
「わたくしと一緒に、ガラル様に純潔を散らされてください♡」
エルヴィアの誘いを受け、アイリスは膝から崩れ落ちた。