セクハラしてたらメイドハーレムが出来ていた 作:上り坂は下り坂
ジニアとの新しい訓練を行った翌日の朝……と言うには外はまだ暗く、時刻で言えば四時くらい。一応朝か。
ともかく、ベッドで仰向けになっていた俺は一睡も出来ていなかった。
理由は簡単だ。武器を振り続けるのに疲れてしまい、疲労感でくたくたになったからだ。
人は眠る事にも体力を使うと言う。要は眠る体力すら無かったのだろうさ。
昨日は流石のジニアも自重したのか俺とのセックスは一度限りで、後はゆるゆると密着しながらピロートークをするのみ。
ジニアの巨乳とすべすべの肌を押し当てられながらのピロートークは普通に勃起した。正直もっとしたかった。でもジニアがしてくれず、そのまま帰ってしまった。
そしたら気付けば朝だ。悶々としたまま眠る事も出来ず、かと言って自ら慰める気力は無く。
既に勃起は静まっているものの、今更眠る訳にもいかない。
なので、今朝は少し屋敷を散歩しようと思う。
サイキックで上着を取り上げて羽織り、前にベルメルと作った
春先の未明はまだ肌寒く、寝ぼけまなこと寝ぼけた頭でいつも以上にふらふらだ。
と、しばらく歩いた所でメイドの姿を見つけた。彼女は確かアリア。真面目な子だとは思っていたが、こんな時間から働き出しているとは……実に有り難い話だ。
「精が出るなアリア。毎日ありがとう」
「ぇ。ヴィクトル様!? おはようございますっ!」
俺の存在に気付いたアリアが慌てて頭を下げるが、そんな仰々しくしないで欲しい。なので、彼女の下げた頭をぽんぽんと撫でて頭を上げさせる。
「必要以上に畏まらないでくれ。俺はそう大層な人間では無いからな。精々生意気なガキ程度に接してくれたらとても嬉しいよ……なんて言ったら逆に困るか。はははっ」
「いえ、いえ。いつもいつも、こうして声を掛けてくれるだけでも嬉しいです! お仕事としてやらせて頂いているのに褒めて貰えて、お礼まで頂けるなんて……。ヴィクトル様を子ども扱いなど出来よう筈もありません」
……そうまで言われるとむず痒いな。
キラキラと尊敬の眼差しを向けおってからに……いや、そうか。俺の言動が大人びているからそう見られる。つまり幼い言動をすれば良いのでは? 迷案だな?
「仕方あるまい……俺がガキたる所以をここに証明して見せよう」
「……えぇっと??」
目の前のアリアのCカップ程の胸……その中心から少し外側にあるだろう乳首を狙い澄まして〜……指先で突く!!
「あんっ」
「当たった様だな! はっはっは〜!」
コリっとした感触を指先で感じ取ったので絶対当たってる。ひゃっほー。
そこでさらに、胸を突かれて咄嗟に防御する為に腕が上半身に上がる。つまり下半身が無防備!
スカートをばさっと捲る。
「ふむ。ピンク色か、可愛いな。それにどうだ? 実にクソガキらしいムーブだったぞ」
「…………その、ヴィクトル様なら私……嫌じゃ無いですよ?」
「ぬっ?」
そう言って俺の手を取り、自らの胸に俺の手をむぎゅむぎゅと押し当て始めたでは無いか。……いや最高か?
「乳首……もっと当てても良いですよ」
つんと固くなっている乳首が手の平に擦れた。指でクニクニと転がしてやれば、また小さく声を漏らす。キュッと摘み上げると、明確な喘ぎ声を漏らした。
「……ヨシ。今日はこれくらいにしておこうかな。うん。仕事頑張ってな。あっ、飴玉やる」
このまま進むと引き返せなくなりそうだ、と寝ぼけた頭が一キロくらい先からサイレンを鳴らしている。
咄嗟に手を引き、身体を離す。申し訳ついでにポケットに入れていた小さめの飴をアリアの口に押し込んでおく。
「あむぅ……ちゅぅぅ。ヴィクトル様の指も美味しいです」
この淫乱メイドめっ。飴を押し込んだ俺の指を口内で味わいやがって!
柔らかい舌で舐めまわされて、唾液をこれでもかとまぶされる。
ツンと立った乳首もそのままで非常にこのままベッドインしたいが……スッキリすると絶対眠る自信がある。
朝食をすっぽかせないのでそれは今は避けねばならない。くそ。勿体ねえ!!
「残念ながら俺の指は没収だ。またな〜」
「……はぁい」
何とか指を引き抜いて、アリアの元から去る。
ゆるくウェーブの掛かったボブの髪。琥珀色の瞳。そして整った造形の顔。ボディバランスも魅力的。えっちな子だった。
ワンナイト的な? 性欲の処理的なあれなら良いのかな? 今度試してみようかな??
……ちなみに、彼女に舐められた指は、ほんのりと甘かった。
俺は悶々とふらふらの両方を抱えながら屋敷の一階に降りて行く。
「あら〜? ヴィクトル様じゃないですか! 今日はお早いのですねー! むぎゅ〜」
階段を降りた先、床のモップ掛けをしていたメイドが俺を見つけるや否や飛んで来て抱きしめてくる。
確かこのメイドは俺が幼い頃から働いてくれているベテランだ。弟の様に世話をして貰ったのが嬉しくてしばらく懐いていた時期があったな。名前はライラ。
「おはよ、ライラ。気持ちいいけど苦しいぞ?」
「気持ち良いならいいじゃないですか」
「それもそうか」
あっさりと丸め込まれた俺は、ライラのおっぱいを後頭部に感じながらぎこちなく歩く。
後ろでご機嫌に鼻歌を口ずさむライラが離れないので普通に歩きにくいが、おっぱいに勝るものは無い。必要経費だろう。
「あ〜! ライラさぼらないで下さいっ! ヴィクトル様も甘やかしちゃメッですよ!」
「だって寝起きのヴィクトル様が可愛いんだも〜ん」
「俺は甘やかしてはいないぞ。甘やかされているんだ。ロロも俺を甘やかしてみるか? なんてな」
「…………ライラ退いてください。私がむぎゅっとします」
「いやよ」
ライラと共にモップ掛けをしていたのはロロ。彼女はライラとほぼ同期。お姉さん的な存在ではあったが、ライラに比べればメイドらしいメイドだった。
まあ、ライラが居ない時にはこっそりお姉ちゃんムーブを楽しんでいた節があった可愛い女性だ。
そんなロロは俺の冗談にたっぷり三秒悩んだ末にライラに対抗する事を選んだようで、俺の正面からこれまたおっぱいを押し当ててくる。
前後のおっぱいにサンドイッチされるのは非常に甘美な体験だ。どちらもそこそこ大きく且つ柔らかいので、挟まれると言うよりは埋もれる感覚に近い。
「俺の為に争わないでくれー」
「ヴィクトル様ぁ? ライラのお胸の方が大きくて気持ち良いですよね?」
「はあ? ロロの胸の方が柔らかいですし。ヴィクトル様! 触って良いですからどうぞロロのお胸に!」
二人のおっぱいを揉まされながら、二人のおっぱい埋もれる……男の幸せが今ここにある!
ついでにここに俺の墓碑を建てたいのだが良いだろうか?
「甲乙付け難いので今回は引き分けだな。ちなみに、二人とも素晴らしいものを持っている。少なくとも二人が男に困る事は無さそうで良かったよ」
「えぇ〜? まあ勝負は良いですけど、ライラお姉さんはヴィクトル様に貰って欲しいな〜」
「……ロロも、どうせならヴィクトル様が良いです。他にお嫁さんがいくら居ても構いませんので……はぃ」
どこで稼いだ好感度だこれ。と言うか、確か二人の年齢って俺の五つ上だから今十八か? ここで言うと行き遅れ一歩手前?
「……良い男が見つからないのか?」
「んふ。そうね〜。ヴィクトル様と比べるとどうしてもね?」
「ライラはヴィクトル様と比べながら男漁りをしようとした筋金入りです。危ないですよ?」
「そう言うロロはヴィクトル様の年が一桁の頃から狙っていたわよね〜? どっちが筋金入りなのかしら? ん?」
「はっはあ!? ライラなんてヴィクトル様に貰ったタオルの匂い嗅いでましたよ!」
「いやいや! ロロは洗濯物を!」
いやどっちも筋金っていうか鉄筋コンクリートで固められてるだろコレ。そも俺と比較して良い男居ないって何を基準に測ったんだか。
しかもずっとおっぱいサンドイッチ状態だし。はぁ。まさかこんな使い方をする事になるとは思わなかったが……飴を二つ取り出し封を開ける。そのまま両手に持った飴を二人のやかましい口に突っ込む。
「俺をどう見ているかは一考の余地があるが、取り敢えず朝からうるさい。その飴は俺の手作りだ。黙って味わって食え。良いな」
「あむあむ」
「ぱくぱく」
「飴ごと人の指を食うな……」
嬉しいやら困ったやら、感情が疲れてきたな。二人が本気かどうかはその内調べるとして、一旦この胸の牢獄から抜け出す。
「ふぅ。俺は散歩の最中なのでな、またな二人とも。嫁になりたきゃ、俺が嫁にしたいくらい俺にとって魅力的な女性で居てくれ」
「「ふあ〜い」」
二人の頭を腕を伸ばして撫でてやってから二人の元を去り、庭に出る。
庭は庭でも裏の山につながる庭では無く、表にある庭園にやって来た。
毎日丁寧に整えられた草花が風に煽られさわさわと踊る様は見ていて楽しく、中には美しいが毒草などもあったりと知識を持って見ても面白い庭園だ。
屋敷にやって来た客がまず目にする物という事でやはり力が入っているが、客で無くとも楽しめる庭作りを心掛けているのを俺は知っている。
おっ、やっぱり居た。
「スユ。今日も庭の手入れ、ご苦労様。庭師のおいちゃんは?」
「ヴィクトル様……おはようございます。……おいちゃんさんは今日はお休みです。スユにお任せです」
スユはメイドとして入ったが、土いじりに興味を示した結果、庭師のおいちゃんに師事して庭園の世話を買って出た珍しいメイドだ。
広大な庭園の掃除には多くのメイドが出張って、毎日落ち葉や砂や土を箒で払っているのだが、なに分広い。
庭師レベルの知識を持ったメイドが居るに越したことは無く、スユの有用性は父上も認めている程。
ベルメルよろしく、スユも庭園に関する業務を最優先とする形でメイドとして働いて居る……のだが、まさか。
「そうか、遂においちゃん公認か。素晴らしいな。よくがんばったなスユ」
「……ヴィクトル様が蔵書室から持って来てくれる、園芸の御本のお陰です。……スユはいつも感謝でいっぱいなのですよ?」
「本を持って行った程度で大袈裟だ。感謝ならリーフに言うと良い。最適な書物を選んでいるのは俺では無いんだよ」
「……妖精様はヴィクトル様に言われて動いた。……スユを思って手間を惜しまず御本を持って来てくれるのはいつもヴィクトル様だった……ちがう?」
賢いなぁ。まあ実際そうなので何も言えない。本当によく見てる子だよ。
マイペースに見えて、よく周りを見ているスユは、俺の事も良く見ているのか畏まり過ぎずに話してくれる。俺にとっても貴重なメイドの一人なんだ。
「違わない……。いっぱいの感謝を受け取ろう」
「……はい。……スユは嬉しいです」
スユは歳で言えばハルラと同じだったか。ハルラと違ってこの落ち着きよう……どこで差が出てしまったのやら。コーナーかな?
「……ヴィクトル様、おさんぽですか? ……眠れませんでしたか?」
「っ……眠れなくてお散歩中だ。よく見ているな?」
「……スユは、ヴィクトル様の事は見ています。……ヴィクトル様がスユを見てくれているから。……良かったらスユの小屋にどうぞ。ハーブティーを淹れます」
「スユからのお誘いだし、お言葉に甘えようかな。っと、庭園の手入れは良いのか?」
「……大丈夫です。……お昼にも見ます。……スユはヴィクトル様が心配なので、優先事項を入れ替えます」
手袋を外したスユは、水色の髪を揺らして先導する。
わざわざ俺を優先してくれるのは嬉しいが、ハーブティーを飲んで落ち着いたら寝落ちしそうなのが怖いな。朝食までは時間があるが、今の眠気では仮眠のつもりで寝ても熟睡する自信がある。
スユにはそれも込みでハーブティーを淹れてもらうとしようかな。
俺はゆらゆらと揺れるスユの髪に誘われる様に、庭園の世話をスムーズに行える様にとスユの為に立てられた、屋敷の離れにある小屋へと導かれるのだった。
あんまり出せないモブメイド達。モブで収まるかは作者次第。