セクハラしてたらメイドハーレムが出来ていた 作:上り坂は下り坂
ラヴィの身体とその心で、ささくれ立った心を癒された。
俺の魔法で身体を癒されたラヴィは程なくして回復し、これでもかと身体を擦り寄せてきた後に名残惜しそうに部屋を後にした。その一分後に間者メイドの三人がやってきたので、おそらく限界ギリギリまで俺の側に居てくれたのだろう。
果たしてラヴィの気遣いなのか、或いはラヴィがいちゃいちゃしたかっただけなのか、そこは深く考えないでおこう。どちらにせよ俺が彼女に感謝していることに変わりは無いのだから。
俺を起こしにやってきたシャオ、レイン、ユーラの様子は、初めて顔を合わせた時と比べて大きく変わっていた。
シャオは作っていた高めのテンションを抑え、どこか地に足を付けたような落ち着きと穏やかさが見える。若干熱視線も感じるが、悪い状態では無いだろう。
レインは昨晩の風呂での会話のお陰か、暗い雰囲気が幾分晴れているように思う。それでもまだ心を開いているとは言い難い。今日はレインの事を丁寧に探っていくとしよう。
ユーラは少し眠りが浅かったのか、瞬きの回数が多いな。また、俺と目を合わせる事無く目を伏せている事が多い。ある意味では正しいメイドの姿なのだが……避けられている様にも感じる。……よし。
「シャオ、レイン、二人は部屋の清掃を頼む。ユーラ、俺の衣服に乱れが無いか確認。朝食にはユーラがついて来てくれ。その後はレインと水を嗜んでみたくてな。レイン、時間をくれ」
三人は揃って返事をすると、テキパキと行動を開始した。
早速やってきたユーラに見てもらうべく、立ち上がって彼女に身体を見せていく。
ユーラの手が襟首や袖、裾など、ジャケットの細やかな場所にするりと入り込み、きっちりと正していく。ズボンの皺なども正され、速やかに身なりが整えられる。流石の手際だ。送り込んできた家が侯爵家なだけはある。
だからこそ、余った時間を少し彼女に割こうか。
「昨夜はあまり眠れなかったか?」
「っ!? 何故、お分かりに?」
「眠たい時は目が乾きやすい。それを潤そうとして瞬きが増えるんだ」
「……流石で御座います」
何故眠れなかったのか、罪悪感からか、或いは夜中にこっそりと動いていたか。
俺はシャオとレインに背を向けて、ユーラに前襟を正されている風を装いながら声を潜める。
「情に厚く、浄化に加えて回復魔法が得意と言う情報、有意義だったか?」
ユーラの動きが止まる。眠たそうに細められていた黒い目だけがゆっくりと見開かれる。そして俺を見上げ、綺麗な顔を僅かに焦燥に歪ませた。
「安心しろ、どれも真実だ。お前の話も聞きたいと言ったろう? もう少しだけ待ってくれ。……俺がもう一人居れば良かったんだけどな?」
俺の追求に緊張し、まだ猶予はあると知って弛緩したのか、崩れ落ちそうになったユーラの身体をそっと抱き寄せ支える。そして後ろの二人に、主にシャオに聞こえるように声量を戻す。
「おぉっと? 寝不足の原因は俺だったか。すまない二人とも、少しユーラをここのベッドで寝かせるとするよ」
「畏まりました……」
「あっ、ヴィクトル様! 私がユーラを運びます!」
健気に役に立とうとしてくれるシャオの肩をぽんぽんと叩き、礼を言う。しかしユーラは俺が口説かねばならない。貴重な身体的接触の機会を失う訳にはいかないんだ。
ユーラの膝裏と肩に腕を回して抱き上げ、こっそり回復魔法を掛けてやりながら揺らさないように丁寧にベッドへ寝かせる。
「良いなぁ……」
無意識だろうか、シャオの口から漏れた言葉が耳に届いた。ユーラをベッドに寝かせた俺は、すぐにシャオの元まで近付き望み通りにお姫様抱っこをしてやる。
「素直になり過ぎだ。公私を分けられるようになれ、シャオ」
「あぁぅ……申し訳、ありません……」
そう言ってシャオは自らの下腹部を摩る。
そこには俺が施した何の魔法的効果も表さないハートの紋様ある。『俺にされる全ての事が嬉しくて堪らなくなる』と言う見せかけだけの
「ゆっくりで良い、慣れていけ。お前はもう俺のメイドだが、それでもメイドなんだからな?」
「んっ、はい! より一層精進します!」
「よろしい」
気合いは十分。後は上気した頬と弛んだ口元を直せば完璧だな?
シャオを降ろし、そのメイドらしくない頬を撫でる。俺の手に目を細めて頬擦りをいているようでは先は長そうだ。
「ユーラ、少し休んでいろ。俺の事は気にしなくて良い。いざと言う時の為にこうして多めに側付きを選んだのだから」
ユーラとレインを部屋に残し、俺はシャオを連れて朝食へと向かった。
*****
ヴィクトルが去った後。彼の部屋にて間者である二人は静かに語らう。
「レインさん、見ましたか。シャオさんのあの変わりよう」
「ええ……まあ……。どうやら昨日のデートで完全に主を定め直した様ですね……」
二人の話題は憑き物が落ちた以上に、ヴィクトルにべったりなシャオの変わりようにあった。
未遂とは言え貴族を害そうとし、その上で生かされていたシャオには色んな意味で未来が無かった。しかしあろう事かデートなどと言って二人きりで出掛けたヴィクトルとシャオ。
帰ってきたシャオの様子はレインとユーラから見てもおかしかった。明らかに膝が笑っており、ヴィクトルが何か罰を与えたのだろうと思われたのだ。
しかし翌朝、三人が顔を合わせた瞬間からシャオの本当の変化に二人は気付いた。瞳に光が戻り、顔色も良い。とても活力に満ちたその様子は、一昨日と昨日のシャオを知っている二人からすればいっそ恐ろしくもあった。
真相としてはヴィクトルの好意で生かされ、ヴィクトルの好意で罰にはなり得ない罰を与えられ、これでもかと愛されてしまっただけなのだが。
「私は……ヴィクトル様が、怖い。あのお方はどこまで見えているのですか? どこまでご存知で、どこまで力を貸してくれるのでしょうか。……私はまだ、信じきれない」
ユーラはよく沈むベッドに身を預け、額に腕を載せる。睡眠不足からかやけに眩しい朝日を避ける為だ。
眩しさから目を背ける中、ふっと浮かぶのはヴィクトルの穏やかな表情と優しく細められた赤い瞳。
ユーラはヴィクトルの言葉にほとんど嘘を感じていない。およそ貴族らしく無い程に、その胸の内が筒抜けなのだ。だからこそ、罪悪感から顔を歪める。誠実であろうと、本気で自分達を気遣おうとしてくれている事が嫌でも分かってしまうからこそ、ヴィクトルを裏切る事に心が痛む。
しかしユーラにはそれでも間者としての役割を果たす必要があった。その価値があった。だから裏切り続けるしか無い。裏切る事で得る物がある以上、ヴィクトルには縋り付けないのだ。
「私は、信じたいです。戻ることも出来ない私を受け入れてくれたヘクトル家、間者と知って尚も側に置いて下さるヴィクトル様……。寄る辺がないだけだと思われるかもしれませんが、その寄る辺になろうとして下さるヴィクトル様に、どうしても惹かれてしまいます」
対してレインは己が過去を打ち明け、その上で抱き寄せられ、時間を掛けて話をしようと言われている。
伯爵家の三男が、いち平民のメイド、それも間者に対して掛ける言葉では無い。取って良い態度では無い。しかしレインはシャオの様子を見たからこそ、あの言葉に嘘は無く、彼がただの貴族では無いのだと言う事に納得せざるを得なかった。
殺されそうになった上で相手を許し、殺そうとした相手を救う者が一体何処に居る。少なくとも、大多数の貴族ならば斬って捨てて使い勝手の良いメイドを新たに調達するだけ。
しかしそれをせず、間者である自分達を生かし、大元の貴族の情報を聞き出した後にも関わらず、今だに自分達に世話を焼かせている……この現状こそが、レインにとっての新たな希望足り得た。
この人は本気で私達を救おうとしているのだと、手を差し伸べようとしているのだと、信じる事が出来た。たかがメイドでも、たかが平民でも無い。レインと言う一人の存在をヴィクトルが見てくれていると言う感覚が、レインの壊れ掛けていた心を震わせる。
「私の事を私以上に大切に扱って下さるヴィクトル様に……私は委ねてしまいたい……」
「……そうですか。…………羨ましいです、とても……」
「ユーラさん……」
レインに背を向けるように寝返りを打ったユーラは、ヴィクトルの使っていた枕に顔を埋め、シーツを握り締める。染みついたヴィクトルの匂いに安堵を覚える自分を嫌悪しながらも、『休んでいろ』と命令されたから眠るのだと己に言い聞かせたユーラは目蓋を下ろしていく。
「私達は、きっとここに来た瞬間から、彼に救われる運命だったのかもしれませんね……」
レインのその呟きに、一筋の涙を流しながらユーラは眠りについた。
その後、ユーラが起きるまで、レインは出来るだけ静かに部屋の清掃をする。清掃のし甲斐が無い程に綺麗な部屋にほとほと困り果てながら。
*****
朝食の席にて、シャオについての話をした。
どうやらシャオは王国南部のハイド伯爵領の僻地に住まう戦闘部族の生まれと言う事。その部族の中でも戦闘能力に秀でていないそうだが、見た感じ十分に優秀な為、ハイド伯爵の現在の兵力は相当高いだろうと言う事。そして紅茶を淹れるのが大変上手い事。
もちろん俺を殺そうとしただとか、今は完全に俺に堕ちただとかの話はしていない。それにシャオの様子を見て、うちの家族は揃って彼女の現状を理解してそうだったから問題は無いだろう。
ついでに良い機会だからとシャオに淹れさせた紅茶には皆が唸った。
その反応が気になったのだろう執事長のジルベルトも紅茶を求め、カップに注がれた瞬間から唸り、口の前でカップを倒して唸り、紅茶を口に含んで唸り、飲み込んだ後にも唸っていた。
「なるほど、確かにこれと比べてしまえば、ヴィクトル様の紅茶は十点ですな」
「はい、あれは十点です」
「うぐ……二人とも蒸し返すな。あれは自分でも上手く出来ていたとは思っていない。それにこれからはシャオが居る。俺が淹れられずとも、シャオが淹れられるならそれで良いだろう? 役割分担だな?」
ジルベルトがふっと笑い、シャオが心底嬉しそうにはにかむ。その様を見たトリアーナ姉上と共にやってきていたハルラが寂しそうにこちらを見てくる。
流石にハルラには少し悪いと思っているので目で謝っておく。
「いやしかし、これは是非ヘクトル領に移ってもらいたいな。シャオ、ヴィクトルでは無く、ヘクトル家として改めて雇わせて貰いたい」
「えっ!?」
「シャオ、お前の好きに答えろ。俺が良いか、ヘクトル家が良いか」
父上は食べ物にうるさい人だ。美味しい食事をより美味しく食べる為に、食事は出来る限り家族揃って食べる。食事の時間も厳格に決まっており、それも出来立てを美味しく食べる為。
そんな父上だ、シャオが気に入られる事は想定内だった。
「私は……ヴィクトル様に、この身を捧げる所存です。私は……私は……ヴィクトル様が、良いのです……。大変光栄なお話ですが、申し訳ありません!! シャオは、ヴィクトル様のもので居たいのです!」
母上の面白いものを見つけたとでも言わんばかりの目が俺を見つめている。トリアーナ姉上の空恐ろしいものを見る目が俺を貫く。ハルラの涙目が俺を射抜く。父上の呆れたような目が俺に刺さった。
「こっほん! シャオ、お前は俺達と共にヘクトル領に帰る。その後、改めて契約を交わそう。ハイド伯爵家とは俺が話を付ける。話が付かないその時は、向こうに何か不運が舞い込むだけだ。安心して良い」
「えっ……安心……いえっ、ヴィクトル様の仰せのままに!」
たった二日で間者メイドを心服させた恐るべき男と言う不本意な視線を貰ってしまったが、その経緯については手紙に綴って置いたので、ジルベルトに父上に渡すように言っておく。
俺がどうこうでは無く、ヘクトル家としてハイド伯爵家に警戒を促す為だけのものだ。その上で、シャオに殺され掛けた事も明確に記述し、その負い目があったからこそ心服に至っているのだとも書き含めている。
あまり揶揄い易い話では無い事を父上を経由して母上と姉上にもご理解頂けると幸いだ。
去り際にもう一通のお手紙と言うか、指示書のようなものをジルベルトへと預けた後、俺はシャオを連れ立ち部屋へと戻った。
部屋には誰も居ないようなので、ドアを閉めてくれていたシャオの腰に腕を回し、強引にキスをする。
「んっ……あっ♡ ヴィクトル様……」
「身体の方は無事か? 昨日は初めてだったろうに激しくしてしまって悪かったな」
「いいえ……とても嬉しかったです。シャオは、本当にヴィクトル様のものになれたのだと思えました」
シャオの下腹部を撫で、幸せそうに笑む頬を撫で、二度三度と口付けを落とす。シャオの唇を食み、次いで歯で甘噛みする。
「あっあぅ♡ ふぇぁぁ……ゔぃぅおぅひゃま……♡」
唇を離し、シャオを胸に強く抱く。これは俺を選んでくれた事への感謝であり、俺のものであると改めて教える為であり、俺もまたお前を欲していると伝える為のもの。
潤み切った黄色い瞳、荒くなった呼吸を見て、小柄なシャオの小さな背へと指先を這わせる。
「あぁっ! ……んぅ……!」
「少し声を抑えようか。でないと、バレてしまうからな」
「……♡ はいっ……♡」
背筋を伝った指先は、やがて小ぶりな尻へと辿り着く。尻の谷間をつつっとなぞればシャオが小さく身を捩る。そこで調子を変えて一気に乱暴に尻肉を揉みしだく。
「んあぁっ!? あぁっ、あぁぁぁ♡ そんにゃ、つよいと……いっちゃいますぅ♡」
「良いぞ、いってしまえ。シャオのイク所を俺にだけ見せてくれ」
尻を揉まれただけで身体をビクビクと震わせるシャオに合わせて、もっと激しく、きつく尻肉を揉み込んでやる。
「あっぐっ、んんっ……! い、く、いぎまずっ……あ、いぐ、いくいくっ……んんんんんっ!? はっ、はっ、い、いきまじたぁ……シャオ、イキましたぁ♡」
可愛らしく両目を細め、全身がガクガクと震わせ、俺へと身を委ねるシャオは本当に魅力的だ。
小柄だろうと立派な女性が、その身も心も俺一人に捧げてくれている事が伝わってくる。そんなもの、否が応でも興奮する。もっと俺を刻んでやりたくなる。
ご褒美だと言ってシャオに壁に手をつかせ、長いスカートをたくしあげ、すっかり濡れて染みを作ってしまっている下着をずらし速やかに挿入する。
「あぁっ、ん゛ん゛っ!? ……ふーっ♡ ふーっ♡ ヴィクトル様、どうぞ、シャオを沢山味わって下さい♡」
まだまだ膣内はきつく、俺の大きさに押し広げられている。しかしそれもまた良い。この初心なシャオの膣を俺の形に作り変え、染め上げてしまうのも一興だろう。
小さな身体で精一杯俺を受け止めようと健気に尻を振るシャオに口付けし、舌を絡めながら俺からも腰を叩き付ける。
激しく肉のぶつかる音が部屋に響き、シャオの少し高めのくぐもった嬌声が耳に心地良い。
上も下も何処までも深く繋がったまま、俺はシャオの中へと精を注いだ。
「んんっ♡ んんんんっ、んはああぁぁ♡ ヴィクトル様の……お子種……シャオの中にどくどくっ、たぷたぷって……♡」
「悪いが今日はこの一回だけだ。今日はレインと、明日はユーラと時間を取りたくてな」
「いえっ! こうして使ってもらえるだけでも……シャオは、幸せです♡」
「一応俺は愛を込めているんだがな? 伝わらなかったか?」
そう言った瞬間、ぎゅっぎゅと締まり出した膣。シャオの瞳が再度物欲しそうなものに変わる。
「伝わらなかったなら、もう一度だけ教えてやるか」
「はい……♡ たっぷり、いっぱい、教えてください♡」
まんまとシャオに乗せられて、俺達はそのまま二回戦を始めた。そしてしっかりとシャオの口から『使ってもらえた』では無く『愛してもらえた』と言わせた後、元の業務に戻すべく回復魔法とクリーンを掛けてから送り出す。今度はしっかり両の足で立っていたので大丈夫そうだ。
シャオを送り出した後、俺はと言えば、レインを出迎える為の準備を始めるのだった。
話し全然進まなかった。完堕ちシャオが可愛いのが悪い。