それは、私達セイリア軍とアカシックのみんなと共にエルスタインとの決戦の前の話でした。私はその決戦に備えて、身体を癒しているところに、ブラッド君は木の近くにいて俯いていました。
心咲「ブラッド?」
ブラッド「ん?あぁ、心咲か。」
ブラッドの顔は少し曇っていました。何やら隠し事の様な顔をしていました。
心咲「こんな所でどうしたの?」
ブラッド「いや、単なる考え事だ。エルスタインとの決戦を終えてからの事だ。」
心咲「ブラッド…手に持っているのって…?」
私はブラッドの手に何かを持っていました。ペンダントの様な物で、彼にとっては宝物でしたが、それは訳アリの物でした。
ブラッド「こいつか?こいつはな…。」
ブラッドはさっきよりも表情が曇りました。
◇◆◇
私はブラッドと二人で星空が見える丘で、ブラッドの事について知りましたが、それは余りにも悲惨で衝撃的な物でした…。
心咲「ブラッド…まさか…朝陽くんと瓜二つな人だったなんて…。」
私はブラッドの顔を見て、衝撃が走りました。彼の顔は、朝陽くんと同じ顔をしていて、左目には傷跡が残ってました。そして、彼の過去を聞いた時、身の毛が凍るほどの悍ましい物でした…。
ブラッド「俺は並行世界から来た蒼宮朝陽だ。そこのアンタが、そっち側の朝陽と結ばれたってのはそっち側の美杏から聞いた。だが俺は…。」
心咲「……………。」
ブラッド「俺は、あの斗馬の奴に心咲が寝取られ、姉の瑞波は安治の手によって堕ち、そして美杏は俺を好き放題弄ぶ雌豚へと堕ちて行った…。」
ブラッドが言った言葉を聞いた私は、今でも身の毛が一気に凍り始めました。ブラッドの世界線でのみんなは、全員快楽堕ちしていた事を…。
ブラッド「アイツらから全てを奪われ、失意の果てに彷徨っていく中、俺はブリードの戦士として生まれ変わり、圧倒的な力で奴らをねじ伏せた。」
心咲「ジュウソルジャーをねじ伏せたのね…所で、そっち側の私達は?」
ブラッド「ぶっ殺した。雌豚へと堕ちたアイツらはもう生きる価値の無い豚以下のくだらねえ奴だった…。」
ブラッドが言う通り、向こう側の私達をも殺し、ブラッドの世界線では、ジュウソルジャーがブリードに敗れ、その世界はブリードの物となったという…。ところで、ブラッドはどうやってここへ来たのか、疑問を感じました…。
心咲「ブリードが支配して、貴方はその後どうしたの?」
ブラッド「行く当ての無え放浪の旅をした。この時の俺にはもう何もかもが捨てちまったからな…。」
心咲「……………………」
ブラッド「だが、俺は気がつくとセイリアっていう所に行き着き、そこでジュウソルジャーと瓜二つの奴らがいた。斗馬も安治も相変わらずいたが、一つだけ気になる所を見つけた。」
心咲「まさか、こっち側の朝陽くんがジュウソルジャーに入ってた事?」
ブラッド「ご明答だな。そこで俺はブラッドと偽名して、ジュウソルジャーに加入した。無論、色々あったがな…。」
私はブラッドがここに加入して来た事により、私たちの運命が大きく変わった。もし、彼がいなかったら、きっと私はあの斗馬に…!
ブラッド「色々話してぇ事があるが、取り敢えずはここまでにしとこう。後、この事は他の奴らには秘密にしとけ。俺とアンタの秘密だぞ。」
心咲「………………はい。」
ブラッド「戻るぞ。心咲。」
そう言って、私とブラッドはキャンプ地へ戻って行きました…。
◇◆◇
健太「それに、ブラッド君は、そっち側の朝陽くんの両親をぶっ殺し、ジュウピンクごと心咲ちゃんの両親をもぶっ殺したんだってね♪」
ジュウソルジャー「ッ!!!!!!?」
ピンク「…………。」
ジュウソルジャー達が衝撃を走る中、ピンクは涙を流していた。彼女は知っていた。ブラッドが心咲の両親を殺し、朝陽の両親をも殺した事を…。
ブラック「おい…ブラッド…!!」
ジュウブラックは怒り出し、ブラッドの胸元を掴んだ。
ブラック「なんで今までその事を言わなかったんだぁ!?ボクの…オレと心咲の大切な物を奪いやがって!!!テメェはジュウソルジャーなのか!?それともブリードのクソッタレの幹部なのか!?答えろよッ!!!!」
ブルー「ブラック!!喧嘩してる場合かッ!?ピンクが悲しんでるぞ!!」
ブラック「うるせえ!!オレは許せねえんだよッ!!!コイツがオレの大切な物をぶっ壊した事を!!!ピンクもそうだろッ!?」
ピンク「ち、違う…ッ!!私は…!!!ブラッドを癒したかったの…!!向こう側の朝陽くんを………!!」
イエロー「だあぁ!もう……………っ!!!」
ジュウイエローはイライラし、喝をするかの様に大声を出した。
イエロー「このバカヤローがああああああッ!!!!!!!!!」
ジュウソルジャー「ッ!!!!!!!」
イエロー「過去が原因で喧嘩してる場合かこのアホンダラがあっ!?アタシ達はジュウソルジャーなんだぞ!!!悲劇の過去なんか捨てて、いや、そんなもんを乗り越えて、未来を掴むこそが、今のジュウソルジャーなんだろっ!!!!!!!」
ジュウイエローの気迫が籠った喝により、ジュウソルジャー達は健太に向けて眼光で睨んだ。
ブラッド「そうだ…俺達はジュウソルジャーだ…いや、新生ジュウソルジャーだ…!!」
ブラック「そんなオレ達が、過去に囚われずに戦う事はくだらねえ…!」
ブルー「私もだ。」
イエロー「ブラッドがいてくれたからこそ、アタシ達ジュウソルジャーは大きく変わった!!」
ピンク「彼がいてくれたからこそ、私達の運命は大きく変わった…!!」
ジュウソルジャー達は強く、逞しく立ち上がり、戦闘態勢を取り、ビーストモードを解放した。
健太「何が出来るんだ?どんなに立ちあがろうとも、結果は無意味なんだよ!!」
ブラック「うるせえ!!そんな絶望、オレ達が粉砕してやるッ!!」
健太「フン!面白い!!ならばコイツで皆殺しにしてやるよッ!!やれッ!!キメラブリードッ!!!」
健太がそう言うと、ゲートから巨大な怪人が現れ、多種多様の動物達の能力を持つ健太の最高傑作『キメラブリード』が現れた。
ブラッド「行くぜッ!!!みんなッ!!!!」
ジュウソルジャー「応ッ!!!!」
健太「さて、こっちは万が一の為に備えておくか。」
健太はそう言って、変身アイテムを取り出し、万が一の為に備えていた。
ブラッドの正体と過去
ブラッドの正体は、並行世界側の蒼宮朝陽で、彼は赤尾斗馬や大森安治などの手によって心咲や瑞波、そして美杏達を可笑しくさせ、寝取られや裏切りなどに遭っていた。
失意の果てに彼はブリードの幹部である事を選び、ブリードの最強幹部へと成り上がり、ジュウソルジャーを圧倒した。
並行世界側がブリードの物になってからその後、行く当ての無い放浪の旅をしていると、セイリアに辿り着き、そこで別世界側のジュウソルジャーとの出会いにより、運命が変わったという。
つまり、ブラッドは原作世界の蒼宮朝陽で、ジュウソルジャー所属の蒼宮朝陽は別世界側の朝陽である。